糖尿病合併CIDPでは特発性CIDPよりも有髄神経線維密度が高度に

lll−12∼2 1型糖尿病BB/Wor−ratにおける末端性軸索変性
について
名古屋大学医学部付属病院糖尿病・内分泌内科1,Department
of Pathology and Neurology,Wayne St且te University2
111−12−5 滋賀県における糖尿病性神経障害の現状=実態
調査集計結果
滋賀医科大学神経内秤,滋賀医科大学内分泌代謝内科2,滋賀
医科大学看護学科3
真田 充’,前田 憲吾’,川合 寛道!,柏木 厚典2,
安田 斎3
神谷 英紀’,中村 二郎1,大磯ユタカ1,Anders Sima2
<目的>糖尿病性神経障害の病理学的特徴である末端性軸索変
性について1型糖尿病BB/Wor−rat(BB)を用いて検討し
た.<方法>糖尿病罹病期間2,7および10ヶ月のBBを用
【目的】糖尿病性神経障害は細小血管症の中で最も早期に発症
するが,多彩な臨床症状のため実態調査の報告が殆ど認められ
ない.今回,滋賀県における糖尿病性神経障害の現状を把握す
い,神経機能,腓腹神経有髄・無髄神経の形態学的計測および
脊髄後根神経節(DRG)における細胞骨格系蛋白の発現を検討
した.く結果>BBの神経機能は継時的に低下した.有髄・無
【方法1調査に対して同意が得られた糖尿病患者1217名を対象
に,患者記入による自覚症状に関するアンケート,担当医記入
による同症例の診療情報を集計・解析した.
る目的で,県内の医療機関の協力を得て,実態調査を実施した.
髄神経では2ヶ月の時点から萎縮が認められたが,有髄神経で
【結果】L糖尿病性多発神経障害の合併は医師診察では37.0%,
糖尿病性多発神経障害の簡易診断基準では37.6%認められた.
は7および10ヶ月で萎縮が認められた.いずれの時点のBB
のDRGにおいてneuroHlamentsおよびbetaIII−tubulinの発現
が低下していた.<結論>BBでは継時的に進行する末端性軸
索変性をみとめ,この変化にはDRGにおける細胞骨格系蛋白
思われる自覚症状と良く相関していた.
【総括】糖尿病性多発神経障害は全糖尿病患者の約4割に認め
られた.診察項目としてはアキレス腱反射が重要と考えられ
髄神経の軸索数は7および10ヶ月のBBで減少していた.無
2.糖尿病罹病期間とともにアキレス腱反射の異常は高率に認
められた.またアキレス腱反射の異常は,神経障害に基づくと
た.
の発現低下が関与することが示唆された.
111−12−3 高グルコースならびに糖化物負荷IMS32細胞に
おける酸化ストレスマーカーの発現誘導
東京都神経研・発生形態1,東京都神経研・分子神経病理2
三五 一憲1,柳澤比呂子1,渡部 和彦2
【目的】シュワン細胞株IMS32における生存能や酸化ストレス
マーカー発現と,その高グルコースならびに糖化物負荷による
影響について検討した・【方法】IMS32を5.6mM,30mM,56
mMのグルコース,0.5mM,1mMのMethylglyoxal(MG)を
含む各培養液で維持し,アポトーシスをTUNEL法,aldose re−
ductase(AR),4−hy(iroxy−2−nonenal(4−HNE),hexanoyHy−
sine adduct(HEL)の発現をwestem blotdng法や免疫染色法
等により検討した.【結果1MG負荷群では他の群に比し,
TUNEL陽性細胞数が有意に増加していた.また高グルコース
ならびにMG負荷群では正常グルコース群に比し,AR,4−
HNE及びHEL発現の上昇がみられた.【総括】IMS32におい
て,高グルコースならびにMG負荷に伴うARの発現誘導なら
びに酸化ストレスの充進が示唆された.特にMG負荷に伴う酸
1ト12−6 PainVisionによる皮膚電流知覚閾値の基準値の
設定
信州大学大学院加齢病態制御学1,市立岡谷病院2
佐藤 亜位1,駒津 光久1,大岩 亜子1,竹内雄一郎1,
四宮 健1,稲葉 秀文1,井上安見子1,山内 恵史1,
平松 邦英2,橋爪 潔志1
【目的】非糖尿病患者および糖尿病患者におけるPainVision
(PV)による知覚閾値測定の基準値を設定する.
【方法】当院通院中の747名(男48%,年齢59±15)について
左前腕部の知覚閾値をPVにより定量した.
【結果】非糖尿病患者で神経疾患を有しない260名(非DM),
糖尿病患者487名(うち簡易診断基準により264名が糖尿病神
経障害(DN)有).知覚閾値の再現性は同一測定内,測定間と
も良好であった.年齢と知覚閾値は正相関(p<0.0001,ρ=0.429)
した.女性が男性より知覚閾値は低かった(9.5±3.9vs12・3±49
μA).知覚閾値は非DM(95±3.7μA)<DN一(1α4±3.9μA)<
DN+(12.3±54μA)の順に上昇し各群間に有意差を認めた.
【結論】PVで測定した知覚閾値は,男女差や,加齢にともなう
化ストレス充進がアポトーシスの誘導に関与するものと推察さ
上昇を考慮する必要がある.知覚閾値はDNの定量性のある新
しい指標として有用であり,早期DNの診断にもつながる可能
れた.
性がある.
Il[一12−4 糖尿病合併CIDPでは特発性C]DPよりも有髄神
経線維密度が高度に低下する
鹿児島大学医学部歯学部附属病院糖尿病・内分泌内科1,鹿児
島市立病院内科2,鹿児島大学大学院神経内科・老年病学3
III−12−7 CPTを尺度とした糖尿病性多発神経障害簡易診
断基準案(SDDPN)条件項目の臨床的意義と課
題
出口 尚寿1,堀之内秀治1,有村 愛子2,中野 晶子1,
堂地ゆかり1,稲留さおり1,宇都 正2,奥 寛子董,
納 光弘3,有村 公良3
厚生連廣島総合病院糖尿病代謝内科
石田 和史,大野 晴也,大黒 景子
【目的】SDDPNの条件項目とCPT所見の関連を検討する.【方
【目的】糖尿病合併CIDP(DM−CIDP)と特発性CIDP(1−CIDP)
の組織学的相異を検討する.1方法】臨床的,組織学的にCIDP
と確診した糖尿病18例と,1−CIDP16例の腓腹神経組織標本に
て有髄神経線維ヒストグラムを作成し比較検討した.【結果】
有髄神経線維密度(/mm2)は,DM−CIDP3203±1993,1−CIDP
法】糖尿病患者548名に対し,アキレス腱反射(ATR),Cl28
音叉による振動覚(V),症状(Sx)チェック,CPTを同日実
5927±2687と,DM−CIDPにおいて有意に低下していた(p=
施し,CPTにてA正常期→B過敏期→Cみかけ正常期(Sxあ
り)→D軽度→E中等度→F重度鈍麻期に病期分類した.【結
果】1)ATR異常はC期以降で高率となった.3)V低下はE
2686±1378(p=0.02),小径がDM−CIDP1472±972<1−CIDP3241±
1722(pこα0007)で,小径線維においてより有意であった.DM−
期以降で増加傾向だが,V10秒以下の基準では正常群と差はな
く,V9秒以下に基準変更すると有意差を認めた.64才以上で
加齢の影響があった.4)異常感覚→疹痛→しびれの順にCPT
CIDPの発症と糖尿病罹病期間,治療,血糖コントロール,他
合併症の程度に相関はなかった.【総括】DM−CIDPは,糖尿
病性神経障害の有無に関わらず1−CIDPよりも有髄神経線維脱
落が顕著であり,糖尿病が介在する何らかの機序が神経細胞傷
上昇は顕著化した.5)B期はATR・VともA期と差がなく,
特異的SxもなくSDDPNでの把握は不能だった.【総括】ATR
覚低下はATRより遅れて高率となるが,基準値の下方修正と
害に関与している可能性がある.
高齢者の基準値設定が課題である.
0.0017).線維径別では,大径がDM−CIDP1702±1046<1−CIDP
異常と異常感覚が臨床的神経障害早期発見のカギである、振動
一S−291一