教 育 委 員 会 会 議 録 - 西宮市

平成 25 年 1 月 9 日
第 10 回定例会
教
育 委
員 会
会 議
(平成24年度
開会
平成25年1月9日(水)
閉会
録
教育委員会会議
第10回定例会)
平成25年1月9日(水)
午前9時00分
午前11時02分
場所 西宮市教育委員会庁舎3階 大会議室
出席委員
委員長
井ノ元 由紀子
委
員
安冨 富美枝
委
員
中原 朗裕
委
員
澄田 新
教育長
会議に出席
欠席委員
眞鍋 昭治
職
氏
名
職
氏
名
した職員
教育次長
出口
剛
(その他報告のみ)
教育次長
伊藤
博章
社会教育部長
勢田
幸次郎
教育総括室長
戎野
良雄
学校管理部長
森脇
正彦
学校教育部長
田近
敏之
教育人事課長
八橋
徹
教育総務課長
中島
貴子
学校給食課長
北
学校管理課長
保城
勝則
学事・学校改革課長
中西
しのぶ
学校教育課長
垣内
浩
学校保健安全課長
西野
敏之
教育研修課長
櫻井
圭一
教育総務課係長
薩美
征夫
谷木
陽介
同
係長
教育委員長
委員
署名委員
1
裕幸
平成 25 年 1 月 9 日
第 10 回定例会
付
議 案
件
<承認案件>
議案第22号 西宮市立学校園その他教育委員会の管理する施設の敷地内に、市以外の者が
自己の負担において工作物、建物等を設置しようとする場合の取扱要領を廃止
する規程制定の件
<一般報告>
一般報告①
西宮市立中学校施設空調設備整備PFI事業者の選定について
一般報告②
第4次総合計画・中間見直しにおける事業計画の概要(案)について
<参考> 後期・財政フレーム(案)について
一般報告③
通学路の交通安全の確保に対する取り組みについて
一般報告④
新通学区域に係る公立高等学校入学者選抜の改善について
一般報告⑤
理科支援員配置の影響について
一般報告⑥
児童生徒の状況について
・いじめ問題について
一般報告⑦
第7回(平成24年12月)定例市議会における一般質問の答弁について
<その他報告・協議事項>
平成24年12月定例市議会の一般質問における教育委員への要望事項
傍
聴
0名
2
井ノ元委員長
平成 25 年 1 月 9 日
第 10 回定例会
おはようございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
それでは、ただいまより平成24年度第10回教育委員会定例会を開催いたしま
す。会議録署名委員に中原委員を指名いたします。よろしくお願いします。
はじめに、11月14日に開催しました定例会の会議録について承認を行います。
会議録はすでにお手元に送付していますが、簡単な字句の訂正を除き、承認して
よろしいでしょうか。
(異議なし)
井ノ元委員長
はい。それでは、承認いたします。
なお、簡単な字句の訂正がございましたら事務局までお伝えください。
ではまず、議案第22号「西宮市立学校園その他教育委員会の管理する施設の敷
地内に、市以外の者が自己の負担において工作物、建物等を設置しようとする場
合の取扱要領を廃止する規程制定の件」を議題といたします。
事務局の説明をお願いいたします。
保城課長
学校管理課長の保城でございます。よろしくお願いいたします。
「西宮市立学校園その他教育委員会の管理する施設の敷地内に、市以外の者が自
己の負担において工作物、建物等を設置しようとする場合の取扱要領」は、昭和
34年に制定されています。取扱要領は市以外のものが学校敷地等で工作物等の
設置を希望する場合、西宮市に寄付しなければ設置できないとしております。
一方、同様に市以外のものが学校敷地等へ電柱、ガス管等工作物等を設置するに
は、昭和56年に制定された西宮市教育財産管理規則に定める要件等を満たさな
ければならず、この場合、使用許可という行政処分となります。使用許可の場合、
工作物の所有権や管理責任は相手方にあり、寄付を前提とした取扱要領による行
政処分とはまったく異なるものとなります。寄付を受けるということは市が当該
工作物等の管理責任を後々負うことになり、場合によっては適切とは言い難いこ
とがございます。以上のことから、学校敷地等へ工作物等を設置する場合、異な
る、そして矛盾する可能性を含んでいる取扱要領と教育財産管理規則、双方が並
立する状態を改め、取扱要領を廃止することといたします。
なお、学校園にPTAや地域から寄付の申し出があり、申し入れを受けると判断
した場合、西宮市教育委員会事務専決規程に基づき、寄付採納の手続きを取らせ
ていただいております。以上でございます。
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第 10 回定例会
井ノ元委員長
説明は終わりましたので、質疑討論に入ります。本件にご意見、ご質問はござい
ますか。
ないようですので、採決に入りたいと思います。議案第22号「西宮市立学校園
その他教育委員会の管理する施設の敷地内に、市以外の者が自己の負担において
工作物、建物等を設置しようとする場合の、取扱要領を廃止する規程制定の件」
につきましては承認してよろしいでしょうか。
(異議なし)
井ノ元委員長
異議を認めませんので、議案第22号を承認いたします。
続きまして一般報告に入ります。まず一般報告①「西宮市立中学校施設空調設備
整備PFI事業者の選定について」を議題とします。説明をお願いします。
保城課長
西宮市立中学校施設空調設備整備PFI事業について、資料を説明させていただ
きます。お手元に1ページから6ページまでの資料と続きまして、別紙1「審査
選定結果」という1枚ものの資料が続けて配布されているかと思います。
まず、1ページ目、PFI事業の概要についてですが、事業の対象ということで、
市内中学校20校ございますが、瓦木中学校、甲武中学校、深津中学校この3校
については、航空機騒音、もしくはJRの騒音対策ということで、すでに全教室
への空調の整備が進んでおります。残り17校については、25年度と26年度
にそれぞれ整備することとし、25年度に整備する学校については、1から9ま
で合計9校、これについては24年度までに耐震補強工事が終了した学校、もし
くは校舎そのものが新耐震基準で建設された学校と考えています。残り8校につ
いては、26年度に整備する予定です。これについては、25年度に耐震補強工
事を予定している学校ということです。
2番目、事業目的ですが、空調設備を整備することにより、生徒たちに望ましい
学習環境を提供すること。併せて、PFI事業で実施することにおいて民間の技
術的能力を最大限に活用して短期間に一斉導入することで学校間の公平性を確保
するほか、維持管理を含めた効率的な運営でコスト削減を図ることを目的として
います。事業内容としては、設計業務、施行業務、工事管理業務、工事が終わっ
たあとの空調設備の所有権移転業務ならびに維持管理業務と将来、学校等で改築
工事があり、その場合の新校舎への空調設備の移設業務等を含んでいます。
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第 10 回定例会
続いて2ページ目、真ん中に図がございます。平成25年3月に本契約をし、平
成25年度の整備対象校9校、これにつきましては25年度の夏休み期間に工事
をし、26年度の整備対象校8校については26年度の夏休み期間に工事をしま
す。それぞれ工事が終了したのち、平成38年3月までの事業終了まで維持管理
を続けていくということになります。事業方式については、先ほど述べましたよ
うに、PFI法にもとづき自らの資金で空調設備等の設計業務、施工業務、工事
管理業務を行ったのち、所有権移転業務をし、維持管理機関を通して空調設備等
の維持管理業務を行うBTO(build transfer operate)方式により実施したい
と考えています。
続きまして3ページ、選定方法。かっこ1、主な経緯ということで、主立ったも
のだけ述べます。最初、4月18日に実施方針を公表し、上から3分の1程度、
7月17日、特定事業の選定を公表し、同日入札説明書等を公表した入札報告を
行いました。下の方にありますが、9月13日から14日、ここに入札参加表明
を受け付けしました。第一次審査ということです。これに基づいて、第一次審査
にはいわゆる入札の資格要件があるかどうかという資格要件を審査しました。2
カ月後11月5日から11月8日、事業提案書を受付し、11月8日においては
入札書の受付、入札価格の確認を行いました。この時点においては、3社から提
案がございました。12月14日、3社のプレゼンテーション、ヒアリングを行
い、落札者候補を選定し、市長へ答申を行いました。かっこ2、落札者の決定方
法については、本事業の落札者の選定については、競争性の確保と民間事業者の
提案を幅広く取り入れる観点から、総合評価一般競争入札方式によるものとし、
選定においては、公正性および透明性を確保するため、学識経験者等で構成され
る西宮市立中学校施設空調設備整備PFI事業者選定委員会を設置し、落札者決
定基準にもとづく審査評価を行いました。選定委員会は、審査結果にもとづき、
落札者候補を選定し、市長へ答申を行い、市は答申結果を踏まえ落札者を決定す
ることとします。
続きまして4ページ。選定委員会ですが、選定委員、大阪大学大学院工学研究科
の相良教授を委員長とし、元西宮市立中学校校長の屋代鶴夫先生を副委員長とさ
せていただきました。また、選定委員として神戸大学大学院工学研究科准教授、
竹林先生、奈良女子大学生活環境学部住環境学科講師の藤平眞紀子先生、米田総
合法律事務所の弁護士米田先生の5名になる選定委員会を設定いたしました。
会議については、合計6回、最後の12月14日で落札者候補の選定をいたしま
した。審査方法としては、一次審査、二次審査を経て決定したわけですが、二次
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第 10 回定例会
審査においては5ページを見ていただきまして、Ⅰ内容点100点満点、事業提
案書類に記載された提案内容について審査項目や審査ポイントごとにAからDの
4段階評価を選定委員が行い、あらかじめ定めた配点に従って得点化を行う。Ⅱ
価格点200点満点。これについては、提案中もっとも低いライフサイクルコス
トの総額を当該ライフサイクルコストの総額で割り、これに200倍したものを
得点としました。総合評価300点満点で総合評価点として内容点と価格点を足
したものということで落札者のそれぞれ点数を決定し、もっとも得点の高い入札
参加者を落札者候補として選定するという方法を採りました。
まず提案については、3社からありました。まず株式会社三晃空調神戸支店を代
表企業とするグループ。ダイダン株式会社神戸支店を代表とするグループ。伊丹
産業設備株式会社を代表とするグループ。合計3グループですが、1、市内業者
については、グループ1の日世産業株式会社維持管理での分担をします日世産業
が市内業者。2番目のダイダングループの工事施工をする株式会社エイダブリュ
ーエンジニアリング、これが市内業者ということです。
二次審査については、6ページの次の別紙1をご覧ください。それぞれ内容点、
価格点ですが、まず内容点ですが、配点とすれば100点、ポイント化して、グ
ループ1から2、3。グループ1が68.2点、グループ2が62点、グループ
活動が52点。価格点についてはグループ1が一番安くてライフサイクルコスト
の金額としては13億8千万円。得点が200点。続きましてグループ2が15
3.9点。グループ3が159.4点ということで、合計しました総合評価点と
してはグループ1が268点、グループ2が215.9点、グループ3が211.
4点ということで、一番得点の高かったグループ1、三晃空調神戸支店を代表企
業とするグループを最終的には民間事業者として選定したと考えています。この
結果については、12月29日付けでホームページでも公開をされています。以
上です。
井ノ元委員長
説明が終わりましたので、ご意見、ご質問をお受けいたします。何かございませ
んか。
保城課長
この資料については、それぞれ入札参加者名が書かれていますので、これについ
ては取扱に十分ご注意いただきますようによろしくお願い申し上げます。
眞鍋教育長
地域の活性化という点からみて、こういうPFI事業をやっていますが、地域と
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のかかわりがどの程度なのかという点について説明ができればお願いします。
委員長さんが年度初め、子どもたちが明るくなるためには地域が元気でなければ
ならないということもお話しされていたわけで、地域が元気になるということは
地域の経済もふるわなければならないと。子どもは結局、家庭や地域から来てい
るわけで、教育の課題もみんな経済問題とか、あるいは離婚の問題とか、いろん
なものを背負って教室に来ていますから、西宮の地域が明るくなるということは、
委員長さんがおっしゃるように大事なことだと思うので。
ただし、このPFI事業と地域との関係というのは、どの程度関わりがあるのか
ということがわかればお願いします。
保城課長
まず、今回はあくまでも三晃空調が中心になって工事を進めていくという話です
が、実際、配管工事をするにあたって、配管を校舎内に通していくような作業、
機器を設置する工事については、それぞれ協力企業という形で地元の業者がこの
事業に協力していくという表明をした文書をそれぞれ三晃空調に提出しており、
地元の業者にもこの事業で何らかのお金が落ちていくものと考えています。以上
です。
井ノ元委員長
少しお待ちください。
保城課長
まず落札者候補ということでの契約額の予定ですが、あらかじめそれぞれのグル
ープには地元の業者とどの程度契約をするのかという形での聞き方をしていま
す。また、契約額として設備整備については、4社、合計契約額の中の2億9千
万。維持管理これも日世産業ということですが、これについては1億5千万。合
計して5社と4億4千万の契約をすると記載されています。この契約額全体の割
合とすれば、43.5パーセントにあたるものです。以上です。
澄田委員
澄田です。よろしくお願いします。小学校や幼稚園の空調設備、もしくは高校の
空調設備というのはもう終わっているのでしょうか。それとも今からでしょうか。
保城課長
高等学校については、すでに終わっています。今回は中学校ということです。続
きまして小学校ということですが、これについては26年度を手はじめにこれか
ら空調整備を進めていきたい。27年度には工事を開始するという話で説明をし
てきたところですが、議会その他から、少しでも早くという要望もあり、特に一
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部空調が入っている学校、香櫨園と安井、今津、名塩については鉄道騒音、道路
騒音等で校舎の一部にはすでに空調が整備されていますので、こういったところ
を中心に26年度からスタートしていきたい。それに向けて現在、25年度設計
委託の予算を当局に要求している最中ですので、決定しましたら、また改めて述
べさせていただきます。
幼稚園については、まだまったく検討しておりません。
井ノ元委員長
ほかにございませんか。よろしいですか。ないようですので、一般報告①は終了
いたします。次に一般報告②「第4次総合計画中間見直しにおける事業計画の概
要および後期財政フレームについて」を議題とします。当局の説明よろしくお願
いいたします。
中島課長
教育総務課の中島でございます。よろしくお願いいたします。第4次西宮市総合
計画の中間見直しについてですが、この総合計画は平成21年から30年までの
10年間の計画になっており、来年平成25年度で前半の5年間が経過するにあ
たり、25年から30年度の後期の事業計画について見直し作業を行っています。
この総合計画の教育委員会所管分野を、いわゆる西宮市の教育振興基本計画と位
置づけていますので、今年度24年度の教育委員会会議の重点提案課題として1
年間を通じて進捗状況を報告することにしていますので、今回、一般報告として
挙げさせていただいています。補足にも書いてありますが、今回資料を2つ付け
ていまして、①の方は、12月議会の常任委員会の方で政策局が発表しています。
②の財政フレームの方は9月議会で報告されていましたが、今回併せて資料をお
配りさせていただきました。
まず1ページ、2ページ、事業計画の概要とありますが、2ページをご覧くださ
い。これは総合計画を策定するにあたって、いろいろ事業を行うための事業費の
総額を計算しているものです。2ページの方は、21年以降の10年間の総合計
画を策定するにあたり、当初計画した際の事業費等の表になっています。ご覧い
ただきますと合計①となっておりますが、ここの額でいいますと、一般財源ベー
スで申しますと、前期は146億円程度の事業、後期には765億円の事業を行
う計画になっており、全体では911億円という事業を計画していたわけですが、
それを1ページの方に戻っていただきますと、これは今回、見直し作業を進め、
今期の事業を見直し、前期は実際実施したものなどを組み込み、比較して見てい
ただきましたら分かりますが、後期の場合は、当初は765億円と計画していた
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ものが今回273億円ということになっており、全体で見ても911億円の事業
が500億円に縮小されているのがご覧いただけると思います。政策別に見まし
ても、2ページと1ページを比較して見ていただきましたら、4次総全体で教育
委員会の場合、いきがい、つながりというところに社会教育関係、すこやか、は
ぐくみというところに主に学校教育関係の施策が含まれていますが、いきがい、
つながりの政策が当初では事業費で278億円を計画していたものが、27億円
縮小され、すこやかの取り組みの方が逆に259億円だったものが435億円に
事業費がふくらんでいるのが相対的に見ていただけると思います。また、安心、
安全についても重点を置いているのがご覧いただけるのではないかと思います。
この表の下から2番目に財政フレームというものがありますが、2ページの方
の財政フレーム、これが市として事業をやっていくうえで使うことのできる財源
を示していますが、当初のときでしたら914億円を見込んでいたものがやはり
経済状況などを勘案しまして見直した結果、見直し後の方は財政フレームとして
は全体で556億円、後期の方は334億円に下方修正されたということです。
この財政フレームにつきましては資料2の方に細かい資料が付いていますので、
また参考にご覧いただけたらと思います。
3ページ以降に具体的にどのように事業費が見直されたのかということが示さ
れているわけですが、今回、教育委員会に関係する事業については黄色マーカー
で示しております。特徴的なものが3ページの一番下の段のスポーツレクリエー
ション活動の推進のところ、スポーツ施設の整備です。左から4つ目の欄に、主
な変更内容が記載されていますが、当初計画では新体育館を整備するという事業
費が159億円積んであったわけですが、これが5次総に先送りとなりまして、
見直しは18億2000万円となり、これは用地取得の金額だけが積まれた形に
なっています。その次の新陸上競技場の整備も、次期計画へ繰り延べるとなって
おり、110億円計画していたものが先送りになっています。
続きまして5ページをご覧ください。これも下の段ですが、ここの計画的、効
率的な学校施設運営のうち、下から2行目の小学校の新設についてです。これは
当初計画ではまったくゼロだったものが、今回、新たに高木小学校区における小
学校の新設整備ということで、59億円の事業費が積まれています。また、その
下の学校施設の耐震化についても、当初は27年までに100パーセント達成す
るとしていたものを、平成25年までに耐震化を終えて、残る上甲子園小と南甲
子園小は建て替えをするということで、こちらも事業費が増えています。
もう一つお伝えしておきたいのが8ページです。下から2行目ですが、ここは
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災害危機に強いまちづくりということで、
(仮称)総合防災センターの整備が新規
で上がってきています。市の防災拠点として施設を整備するということで、その
場所がここの教育委員会庁舎を取り壊し、この場所に防災センターと教育委員会
の建物を合築した形で建て替えるという事業が新規にあがっています。これは5
6億円となっています。まだ詳細が何も分かっておりませんで、一応、今の実施
計画で挙げている案では平成27年にこの建物を取り壊して、28年、29年に
工事を行うというスケジュールで計画されていますが、まだこれは決定ではあり
ません。またこれについては詳細が分かり次第ご報告いたします。
あとは学校園に関係するようなところはマークをしております。今も申しまし
たが、各事業については検討中のものもありますので、変更されるかもしれませ
んが、総務常任委員会に対し所管事務報告をしたということはプレスにも発表さ
れて、オープンになっている資料になります。そういうご理解でお願いします。
説明は以上です。
井ノ元委員長
説明は終わりましたので、ご意見、ご質問はございますか。特にございませんか。
ないようですので、一般報告②はこれで終了いたします。続いて一般報告③「通
学路の交通安全確保に対する取り組みについて」を議題とします。説明をお願い
します。
中西課長
学事・学校改革課長の中西です。よろしくお願いします。通学路の緊急合同点検
の結果について、お手元の資料に従いご報告させていただきます。まずA4版の
資料、
「通学路の交通安全の確保に対する取り組みについて」をご覧ください。こ
れまでの経過については、7月から8月にかけて、主に交通安全の観点から、危
険が認められる通学路、市内39の小学校区内にございます190の危険箇所に
ついて緊急合同点検が行われました。なお、危険箇所がなかった西宮浜小学校と
西宮養護学校では緊急合同点検は実施していません。この緊急合同点検以降、各
学校における安全対策について、保護者や地域の方々にもご協力いただきながら、
教育委員会が学校、各道路管理者、警察などと調整を行い、安全対策の取り組み
内容を決定しました。
次に2番の対策の概要についてです。緊急合同点検を行ったあと、190すべ
ての危険箇所は、すでに学校において登校時の見守り活動や安全指導などの安全
対策が実施されていますが、そのうち各道路管理者や警察などによる対策が必要
な箇所として、158カ所が挙げられ、すでに何らかの対策を実施した危険箇所
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は54カ所。今後実施予定の危険箇所は104カ所となっています。その対策の
内容としては、次の3番、道路管理者等による対策の内訳をご覧ください。安全
対策の実施主体として、道路管理者等による対策と警察による対策、市の教育委
員会による対策に分類していまして、上の158カ所の危険箇所に対して245
件の安全対策に取り組んでいくようまとめています。まず、道路管理者による対
策としては、市道で117件、県道で11件、国道で2件の安全対策に取り組ん
でまいります。路面標示の設置や路側帯のカラー舗装など、今年度予算で順次実
施しているものもありまして、歩道の設置、拡幅などは今後の予算措置により、
早期実施をめざして取り組んでいただいているところです。なお、市道、その他
とありますのは、市の道路工事によらない通学路警戒標識の設置などの対策をま
とめており、25件の対策を順次実施しています。
次に警察による対策として63件の安全対策に取り組むようになっており、交
通指導、パトロール、交通違反取り締まりの強化などの安全対策については、す
でに実施していただいている箇所もあり、実施予定の箇所については、現在調整
中と伺っています。なお、信号機、横断歩道の設置については、設置場所の確保
や周辺住民の同意など一定の条件を満たしたうえで、地元警察署を通して、公安
委員会へ上申することが必要なことから、早期実現が難しい状況にあるため、今
後も学校や警察と連携した取り組みを続けていくことが必要だと考えています。
次に市教委による対策については、ドライバーへの注意喚起の看板の設置や道
路脇の植栽の剪定など、各道路管理者、警察によらない27件の安全対策で順次
実施しています。次に、下の4番、今後の対策については(1)安全対策の実施
にあります通り、245件の対策案のうち、今年度予算で対応できるもの、今後
の予算措置により次年度以降に取り組んでいくものに分けて実施してまいりま
す。このたびの緊急合同点検により、道路管理者等による安全対策はまとめられ
ましたが、学校における安全指導や見守り活動などと併せて、今後も継続して各
関係機関、各関係部署が連携し、取り組んでいくことが必要となってまいります。
(2)安全対策の進捗管理については、今後、教育委員会が中心となって道路
管理者、警察などと連携して実施状況および実施予定や計画の確認を行ってまい
ります。また、各学校で把握している通学路の状況をとりまとめて、道路管理者、
警察などと情報を共有することによって安全対策の検証も行って行く必要がある
と考えています。
続きまして、各危険箇所の具体的な対策については、お手元のA3版横長の学
校ごとの対策を一覧にした資料をご覧いただければと思います。左端に学校名と
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危険箇所を記しておりまして、その右側に学校による対策、道路管理者による対
策、警察による対策、その他として市教委による対策の分類ごとに、それぞれで
実施する安全対策を記載しています。また、各対策の枠内の左側にある○、△、
×の記号はこのページ右下の例示の通り、それぞれ対策案の実施時期の区分とな
っていまして、さらにAからDの記号は表紙の裏側に分類を記しており、対策内
容を大きく分類したものです。
そのほかに添付資料として、学校ごとの地図も用意していますので、そちらと
併せてご覧いただければと思います。この中の安全対策の一例をご説明いたしま
す。資料の左下にございますページ番号の9ページをご覧ください。上から3段
目にあります上ヶ原小学校の通し番号2番の危険箇所について簡単にご説明いた
します。こちらについては、上ヶ原小学校の校門前の道路の歩道が狭い状態で、
登校時に児童が集中して車や路線バスがすぐ脇を通って危ないという課題のある
通学路です。そこで、このたび、学校による児童への安全指導や注意喚起を継続
して行いつつ、市道の幅を今以上広げることはできないため、学校の敷地を後退
させることによって歩道の幅を拡幅するという安全対策を今年度中に実施するよ
うに調整いたしました。上から3番目の左から右に記載されている内容になりま
す。これらの対策については、学校はじめ市議会にも報告させていただき、また
今後、国からの指示により市役所のホームページなどでこの内容を公開していく
予定にしています。報告は以上です。
井ノ元委員長
説明が終わりましたので、ご意見、ご質問をお受けいたします。
眞鍋教育長
こういう場であえて言いますが、環境整備は大事ですよ。大事ですが、上ヶ原の
ところもそうですが、通る人たち、子どもたちの自覚と責任というものも大事な
のですよね。だからいくら安全な状況でも事故は起こります。いい加減な歩き方
をしていたら事故は起こるわけです。改修については、小学校がセットバックだ
から、考えたらバス道の一角全部がそうではないのです。だからあるところは広
くて、あるところは狭いのですよ。そうするとこれもまた危険なのですね。最初
からずっと一括して狭いところをいくのであれば心がけは一緒なのだけど、広い
ところと狭いところとまた心がけが違うのですね。北の方の交差点のところをバ
スが通って来ますね。あそこは一番危ないところですが、あそこは広くならない
ですね。だからやはり通る人の心がけは非常に重要なので、地域の人たちは自分
の体を犠牲にして立っていただいているわけですよ。よく考えたら、中学年以上
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だったらきちんと自覚したら歩けるはずでしょう。大人に頼りすぎているところ
は改善しないといけないということですね。改善はそれでいいと思いますが、や
はり通る人の心がけをきちんとするようにしなければなりません。今後、安全点
検にあたりますが、あたるところすべてに利用する者の自覚と責任をきちんと徹
底することが必要だと思います。それをあえてここで言っておきます。
井ノ元委員長
ほかにありませんか。それではないようですので、一般報告③は終了いたします。
次に一般報告④「新通学区域に係る公立高等学校入学者選抜の改善について」を
議題とします。事務局の説明をお願いします。
垣内課長
学校教育課の垣内です。よろしくお願いします。12月20日に県教育委員会が
発表しました新通学区域に係る公立高等学校入学者選抜の改善について報告いた
します。まず1点目、お手元に資料があると思いますが、もう一度経過を確認い
たします。昨年9月4日の定例会で新しい選抜制度について県の教育委員会に要
請をするということを採択承認いただき、県の教育委員会には進路指導の根幹に
なります基本理念、それから評価の公平性、セーフティネットの「その他校」の
存続について、教育長と共に県の教育委員会に要望してまいりました。西宮市が
特に強く要望していましたセーフティネットについて、
「その他校」の機能につい
て、今回の12月20日の内容では盛り込まれない新しい制度となっていました。
機会があるごとに要望してきたわけですが、非常に残念な内容となっています。
お手元に横長の資料で2ページと3ページの資料を用意しています。内容、要点
だけお伝えします。1枚目の2ページの横長の表では、現行と変更後のものにつ
いて対比して載せていますが、その中でも一つ目の複数志願制の見直しについて
は「その他校」を廃止することがメインにされていました。セーフティネットに
ついての県の考えは、第1志望の出願だけでもかまわないですが、第1、第2志
望と2つ出願してもかまわない。その第2志望を出願した場合、第2志望につい
ては変更を認めることが、セーフティネットの考えであるということが県の報告
には入っています。
大きな2点目、表の下の部分ですが、ここについて、これは新たに入りました
内容です。推薦入学について2月と3月に募集していますが、2月と3月は定員
の50パーセントずつを募集しています。2月についてはこれまで通り行うが、
3月については右側の下線に入れていますが、複数志願選抜の実施校とするとい
うことをいってきています。3ページ、下の部分に第二学区複数志願選抜制度で
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平成 25 年 1 月 9 日
第 10 回定例会
出願できる学校ということで、上の全日制普通科については、これまで通り1月
の基本方針から12月になって基本的には同じですが、学校数が2校減っていま
す。これは氷上西高校が、連携型の中高一貫校となり、24年度からは複数志願
選抜としては募集しておりません。それから篠山産業高校の分校である、丹南校
について、26年度から募集を停止するということになっています。今回、学校
数は27校となっています。全日制の単位制の学校と総合学科の学校の3月に募
集する定員の50パーセントの部分については、7校が複数志願の制度を導入し
て受検が可能だということになりました。具体的には、例えば、西宮で県立西宮
高校を第1志望として出願、または県立西宮高校を第1志望、今津高校を第2志
望という形で出願してもかまわないということになっています。
総合学科については受検科目の一つを実技科目に変えてもかまわないということ
があります。それは総合学科の中の第1、第2志望とした場合、実技代替という
のですが、それの制度を導入するという内容になっています。単位制の学校と総
合、またがって出願すると、実技代替はできませんが、総合学科の中で第1、第
2志望とする場合は、実技代替ができるということも明記されています。
その3ページの上にあります第1志望の加算点については、この制度がある程度
固まった段階でもう一度協議をして、26年3月までに決定をするということ。
それから4点目の自由学区については特に変更はありませんでした。それから5
点目の但馬地域の連携校については新聞でも報道がありましたが、その割合につ
いて地元と要望していた内容と違うというお声が上がっています。6点目は今後
の検証、改善についてのことが盛り込まれています。
1ページに戻りますが、今後の対応について西宮市教育委員会としても以下の3
点について進めていきたいと考えています。一つは、今回制度が変わりますので、
この制度の下、子どもたちがより良い進路決定ができるように小中と連携して研
究をして進めていきたいということ。それから2点目は、子どもや保護者の方に
十分な情報をお伝えして、不安などがないように円滑に進路指導ができるように
進めたいということ。3点目は、新しい拡大された学区内の各市町教委の連携を
深めていくという3点を考えています。これを受けて1月4日に中学の校長会と
今後の対応について、また課題の整理を行いました。この内容をもとに1月8日、
昨日、阪神教育事務所、県の教育委員会に申し入れにまいりました。具体的には
3点を伝えてまいりました。一つは制度変更について、保護者への説明周知を徹
底していただくように県に依頼しました。2点目は、先ほどもありましたように、
他市町との連携を深めるために連絡協議会を早急に持って欲しいと。できれば1
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平成 25 年 1 月 9 日
第 10 回定例会
月中に開催してほしいということを強く要望しました。場合によっては、西宮市
が音頭を取って他市町に声をかけてもかまわないというところまで言ってまいり
ました。3点目は、入試事務の簡略化です。学区が拡大されますので、今、中学
の進路担当はそれぞれ出願書類を持って高校に提出に行っているような状況です
が、これから学区が広がり、また学校数が増えますと、進路担当が授業を自習に
していくということもできませんので、例えば、郵送でできないかということを
県に改善していただくようにお願いをしてまいります。以上、よろしくお願いし
ます。
井ノ元委員長
説明は終わりました。ご意見、ご質問はございませんか。
安冨委員
キャリア教育の推進について、すでに小中連携で推進している学校があると思い
ますが、そのあたりの所を説明いただけますでしょうか。
垣内課長
これまでも各学校でキャリア教育を進められていると思いますが、より意識して
いただいたり、よりつながりを持つということを今回の推進の方向でも明記して
いきたいと思っています。このことが中学3年生の自己実現につながっていくの
だということを、小学校の段階で意識をしていただくということをより強く打ち
出していきたいと思っています。
井ノ元委員長
ほかにございませんか。
眞鍋教育長
推進の方向で気をつけなくてはいけないのは、これから本当に学んでいこうとす
る子どもを育てるということ。だから国語の勉強をしているけれども、国語の勉
強として国語を学んでいくという意識を子どもに付けていくということ。それか
ら、学び方をきちんと身に付けさせようとしていますね。それから、授業をやは
り子どもの視点に立って教育課程も指導過程も授業も考えなければ、これは太刀
打ちできなくなってしまう。教えればいいだけの世界ではないということを自覚
して、子どもが学ぼうとする人間になってこそだという意識改革、新しい教育学
を自分たちで創造していかなければならない。そうしないと、27の学校を対象
にして、戦っていかなければならないわけですよ。例えば、高校で挫折したって、
次のところで、またその子が学ぼうとする人間に育っていれば人生チャンスはい
くらでもあるわけだから、そういうことを大事にするような教育をもっともっと
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平成 25 年 1 月 9 日
第 10 回定例会
強調していって、キャリア教育をそこに生かしていくということを十分に考えて
ほしいと思います。
井ノ元委員長
ほかにございませんか。
眞鍋教育長
もう一つ言いますが、今まで我々が考えたセーフティネットは切れたと考えてい
いのですね。
垣内課長
私たちがセーフティネットの根幹と考えておりました「その他校」は廃止と明示
されています。
井ノ元委員長
ほかにございませんか。これは申し上げることもないと思いますが、やはり進路
指導という面で、制度が変わったという中で、担任の先生たちが子どもたちに進
路の相談を受けたときに、親にもきちんとした説明ができるように、そして学校
の先生、担任の先生、相談した先生の対応で親の信頼、子どもの信頼が得られる
と思いますので、そのあたりのところ、教育委員会の方もご指導お願いしたいと
思います。よろしくお願いします。
眞鍋教育長
今の委員長さんのお話で、結局、保護者も不安になりますよね。そして私学に行
くならもう塾に行こうということになりますよね。小学校の中学年を持つ先生た
ちは、中学校の状況をしっかりと把握して、中学校の進路状況を把握していつで
も対応できるようにしないと、だいたい中学年ごろから塾に行くことを考えるで
しょう。低学年から行っている子どもたちもいるけれども。そこからきちんと子
どもたちの進路について、何が大切で、どういうことを今しなければならないの
かを保護者の方に説明できるような教育学を持った先生にしていかなければなら
ないということですよ。中学校、高校の進路状況も、小学校の先生が把握してお
かなかったら、子どもをどんどん塾にやってしまう。そして子どもはそこに追い
やられて、点数を取ることだけが大切であるかのような価値観を持ってしまった
ら大変でしょう。小学校の指導者もこれに伴って意識改革をしていかなければな
らないという課題があると思いますので、それも訴えとして。今委員長さんのお
話をお聞きして、これも大事だなと思いました。
井ノ元委員長
よろしくお願いします。はい、どうぞ。
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第 10 回定例会
澄田委員
中学校から高校に進学する者と、中学校から就職というのでしょうか、たいへん
数は少ないと思いますが、どのぐらいの割合でしょうか。
垣内課長
毎年、希望する生徒は市内全体で一桁になっています。もう7名、8名ぐらいで
す。その中で、ハローワークを通して就職できる生徒はさらに少なくなっており、
2名、3名になっています。あとは縁故就職という形になっています。
井ノ元委員長
ほかにございませんか。それではないようですので、一般報告④はこれで終了い
たします。続いて一般報告⑤「理科支援員配置の影響について」を議題とします。
事務局の説明をお願いします。
櫻井課長
教育研修課の櫻井です。よろしくお願いします。お手元のA4の表裏の資料です。
昨年の10月、この教育委員会会議で、今年度4月に実施しました市内学力調査
の結果を報告いたしましたところ理科の成績が向上しているけれども、その要因
と理科支援員の配置の関係はどうなっているかという課題をいただきました。今
年度、学力調査の結果より、経年比較を昨年度のものとしました。同一学年での
比較、5年生。同じく6年生、表に挙げていますような推移になっていますが、
全国値との比較において、5年生ではすべての観点で伸びが見られて全国値を上
回る、もしくは全国値との差が縮まっています。また6年生においては、観点ご
とに見れば下降しているものもありますが、全観点で全国値を上回る結果を示し
ています。5年生、6年生とも、特に応用、また科学的な思考表現の問題の伸び
が著しいということが分かります。同一母体での比較をしてみました。23年度
の小学校5年生が24年度6年生になってどのようになっているかという比較で
す。すべての観点で、全国平均を上回るものがありませんでしたが、今年度6年
生になった7月、すべての観点で全国平均を上回る結果になっています。また、
応用問題、科学的な思考の表現の問題での伸びが非常に大きいことが伺えます。
さらに関心意欲、態度について同一母体を比較したところ、肯定的な回答をした
児童の割合が高くなっています。支援員が配置された5年生で授業を経験した実
験観察を楽しく感じるという観点が特に目立って高くなっているという状況が伺
えます。
以上、同一母体で現6年生を見ますと、5年生で支援員配置を経験したことによ
って、理科に関する学力が伸びる傾向にあるといえます。これは一喜一憂せずに、
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平成 25 年 1 月 9 日
第 10 回定例会
長いスパンで推移を注視していく必要があると考えています。また、教員の方に
理科支援員が配置されて良かった点を聞き取りましたところ、そこに挙げていま
すような4点が出されました。総じていいますと、理科の実験というものがやっ
て良かった、うまくいったという成果があらわれることによって子どもたちの理
科の実験、観察への関心が向上していくことにつながっているのではないかと考
えられます。以上です。よろしくお願いします。
井ノ元委員長
ご質問、ご意見はございますか。ないようですので、一般報告⑤は終わりたいと
思います。一般報告⑥「児童生徒の状況について」を議題とします。説明をお願
いいたします。
西野課長
学校保健安全課の西野です。よろしくお願いします。それでは報告事項が2点ご
ざいます。まず1点目は配布しておりましたいじめの月次報告です。今回は11
月分のご報告をいたします。お手元の資料の通り小学校は9件、中学校は4件ご
ざいました。それぞれの内容については、3枚目の資料に記載の通りです。また、
いじめに関する電話相談および被害者相談についてもそれぞれ特別支援教育課お
よび青少年補導課の方が担当しており、記載の通りの相談件数がございました。
その中で小学校の⑨です。6年生の男子1名が、自分の名前を使われた嫌なこと
を言われたということでの訴えがあり、学校が対応したという事例です。これに
ついては、学校が把握した事実をもとに被害・加害児童および保護者が集まり謝
罪の会を持たれて解決に至ったというケースではありますが、被害児童の保護者
が、その家庭の保護者の対応に対して納得がいかないということを言われまして、
学校としてはきちんと謝罪の場を持ち、そして滞りなくその場ですべての家庭が
謝罪をされたと聞いております。学校としては、当然、当該児童たちへの継続し
た指導と本人が今後も良好な関係をつくっていくことが大切だということを認識
し、資料にも記載の通り、学年体制、そして全体指導をくり返すとともに、この
時期に標語の募集がありましたので、いじめ防止の標語を子どもたちに募集する
などして、子どもたちの意識向上、さらにいじめの根絶に取り組み、引き続き、
子どもたちの見守りをしているところです。
続きまして、昨日3学期の始業式がありました。その出欠状況についてご説明い
たします。昨日のことゆえ、本当に直前の資料配付になりまして大変失礼いたし
ました。それでは1枚目の資料をご覧ください。
1月8日、昨日の始業式の出欠状況一覧です。小学校では、昨日の欠席数の総数
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第 10 回定例会
が734名、中学校は415名ありました。また、その内訳は病欠、長欠、また
その他としてアからエの4項目、そして不明という形で記載しています。その中
で中学校の欄の下に、小学校中学校別に平成22年度から今年度までの経年比較
をしています。小学校の方は、総数では昨年度よりも少なくなっておりますが、
長欠が昨年度の84名から100名へと増えています。一方、中学校は総数が小
学校と同様に415名で昨年度よりも減っています。また、長欠の生徒も減って
います。小学校について、長欠児童100名のうち、およそ半分の51名がフリ
ースクール、またはインターナショナルスクールに通っているものです。したが
いまして、約半分の子どもが不登校および不登校傾向の児童と把握することがで
きます。
中学校の方は、フリースクールおよびインターナショナルスクールに通う生徒は
現時点では22名います。したがいまして、この239名の中には22人のイン
ターナショナルあるいはフリースクールに通学している生徒がいるということに
なります。
もう1点ですが、小学校のその他のエ、218名、これは家事都合、家庭の事情
等で昨日欠席したものですが、各学校にその旨を問い合わせますと、今週末に私
学の受験が始まりますが、その体調管理のために欠席をしますというご連絡をい
ただいた家庭もあります。そのような状況がありました。報告は以上です。
井ノ元委員長
いじめを含めまして、2点の報告がありましたが、何か。どちらでも結構ですの
で、ご意見、ご質問はございませんか。
澄田委員
まず二つあります。高校や養護学校のいじめの報告はないのでしょうか。
西野課長
高校と西宮養護学校においては、いじめの報告はありません。
澄田委員
資料として、例えば、高校や養護学校はここに記していないのはどうしてでしょ
うか。これは小学校と中学校の資料になりますね。
西野課長
はい。
澄田委員
養護学校の欄がないからこうなっているのか、養護学校も高校もゼロだとしても
欄があればいいなと思いました。
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第 10 回定例会
西野課長
ご指摘がありましたように、養護学校および高校についても記載方法について検
討いたします。
澄田委員
二つ目ですが、いじめの数というのは、どういう形で調べられたのでしょうか。
西野課長
いじめの件数ですが、毎月学校から問題行動報告が上がってまいります。その中
でいじめとして、学校が認知した件数として報告を受けた内容をここに記載して
います。
澄田委員
三つ目です。学校で生活アンケートのようなものを定例的にやっておられるので
しょうか。小学校、中学校で年間を通していじめだけではなく、学校生活がどう
いう感じで送っているのかを担任の先生や学校長が知るためにも、子どもたちが
どういう気持ちでいるのかをアンケートで掌握をしているのか。もしいじめがあ
れば、その中からも何となく分かってくるのかなと。もちろん担任がいつも見て
いられればいいですが、陰でやっていると分からないことも多いので。いじめア
ンケートだといろいろな問題があるかなと思いますが、学校の生活アンケートみ
たいなものを定例的にやっていくことも大事かなと。もしくはすでにやっておら
れる学校もあるのではないかと思いますが。
西野課長
今ご指摘いただきましたことでございますが、例えば、小学校の資料をご覧いた
だけますでしょうか。4番目の学校では、学校が実施した生活アンケート調査で
この事案を把握しています。当然いじめの端緒を学校が把握する方法としては、
保護者からの訴えであり、あるいは直接本人からの相談であったり、あるいはそ
の被害児童生徒の友だちから、また養護教諭からというケースがありますが、子
どもたちが実際に記述する生活アンケート調査においてもこのような形で把握す
ることができます。これについては、今年度はすべての学校で実施しています。
また、この3学期においては学期当初ですので、教育相談を開催し、ここに生徒
たちからの話を聞く場を設けています。以上です。
井ノ元委員長
ほかにございませんか。
眞鍋教育長
このいじめの資料の中に事例がありますね。いじめの問題報告事例についてです
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平成 25 年 1 月 9 日
第 10 回定例会
が、これが先生は分からなかったと。例えば、今の問題でも、アンケートでこの
ことが初めて分かったと。一体どういう学級経営をしていたのだという疑問がわ
いてくるわけですよ。小学校でしょう。小学校でこんなことが、日常の生活の中
で分からないということに疑問が出るわけですね。一番上のランドセルを開けら
れてどうのこうのというのもそうですが、被害を受けた子どもがすぐに先生にそ
れを言えないという現状があるのでしょうね。それから、知っている子どもも黙
っているという現状もあるでしょう。こういうところの問題も少し隠されている
ので、一度この問題をよく分析して、あなたのところは毎回上がってくるのを整
理する部署であるけれども、一度整理をして、どういう指導をすればこれが防げ
たのか、どうすれば再発を食い止められるのか、指導はどうあったらいいのかと
いうことを少し考えていくべきではないでしょうか、データとして整理したあと
で。忙しいのは分かりますが、それをしていかないと、こんなことをいくら繰り
返していても仕方がない。そういう繰り返しで解決できるものではないね。せっ
かく学校からデータをいただいたのだから、日々の指導、日々の積み上げでこの
いじめが起こっているという認識に立つならば、日々の積み上げをどのように変
えていったらいいかというのが課題になりますから、それを分析した方がいいと
思います。それをやってもらえますか。教育委員さんには、こういうことがある
ので、現場への指導の要領をこんなふうにしていきましたと。そういう報告に変
えていきましょうよ。
井ノ元委員長
よろしいでしょうか。
西野課長
はい。
井ノ元委員長
大変だと思いますが、よろしくお願いいたします。ほかにございませんか。ない
ようですので、一般報告⑥はこれで終了いたします。続いて一般報告⑦「第7回
平成24年12月定例市議会における一般質問の答弁について」を議題とします。
事務局の説明を求めます。
中島課長
教育総務課の中島です。第7回定例市議会における一般質問の答弁については、
お手元にお配りしている資料でございます。採択された請願等は、今回ございま
せんでした。以上です。
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第 10 回定例会
井ノ元委員長
何かご質問はございますか。
安冨委員
学級崩壊についておたずねします。田中議員さんの質問に対して、学級崩壊につ
いて、市教委がどのように対処しているか、初めて知りました。学級崩壊につい
ては昨年度も、「何件ありますか。どのように指導していらっしゃいますか。本年
度中に解決しましたか」というお話をしましたが、そのご報告はなかったわけで
す。今11月の初めまでに7校あるといわれていますが、どこまで解決したのか
聞いていません。学級崩壊が一番いじめの原因になると思います。例えば、A小
学校でも、たぶん学級崩壊は起きているのではないかと思います。もしあれば、
説明していただきたいのですが。7小学校、7件あるとおっしゃっていますが、
それが今どれだけ解決したのか。そしてA小学校には学級崩壊はなかったのか。
その2点についてご説明をお願いします。
垣内課長
学校教育課よりお答えいたします。まず今、重点的にかかわっております学校は
3校あります。1校目は、保護者の方が非常に不安に思われて議員さんにも相談
されたということがありました。4月当初から新しく来られた先生が、あまり教
職経験がなかったということもありましたので、学校でずいぶんフォローをして、
複数指導に入ったりということをされていましたが、5月あたりからうまくいか
なくなりまして、辞められるということになりました。別の教員が引き継いで担
当していましたが、それでもうまくいかないという中で、日常的に教室の中で大
きい声を上げたり、授業が成立しないということが生じていました。学校の中で
も体制を組んで複数指導したり、教育研修課の指導員の先生に入っていただいて
授業指導をしていただいたり、学校教育課の担当指導主事も頻繁に教室の様子を
見たりしていました。それでもなかなか改善されないということで、秋ぐらいに
は常時、どの授業も成り立たないというわけではありませんが、保護者の方から
落ち着かなかった期間の授業はしっかり保証されるのかとか、教科によってはま
だ落ち着かない様子があるということを思われて議員さんにも相談されたという
いきさつになっています。
そのあと、もう一度保護者懇談会を開いたり、また直接私も保護者の方とお会い
して、結果的には11月から担任が替わり、加配教員が、校内でやりくりをして
いただいて、今はもう落ち着いて授業をしています。また、学力についても一人
ひとり保護者と面談をしたりという中で、保護者の声もお聞きしながら放課後の
補習をしたりしています。ただ、他の学年でも、これは配慮がいる児童だと思い
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平成 25 年 1 月 9 日
第 10 回定例会
ますが、教室に落ち着かないということがあったりしますので、特別支援教育課
と連携し、複数で指導に入ったり、学校保健安全課から県の方に支援の加配教員
を要望していただいたりという動きをしています。
別の小学校でも、今は複数の学年で、教師の言動や指導のあり方で不安に思われ
ている方がおられます。ここについても教育研修課の指導員の方がほとんど毎日
入っていただいたりとか、担当の指導主事、また教頭先生も学年、学級にずっと
入られたりという動きをされて、保護者との信頼を何とかつくろうと動いておら
れます。私も授業を見に行かせていただきましたが、保護者の方がお忙しいのに
来ていただいていて申し訳ないのですが、落ち着かない子がいたら温かく声をか
けていただいたり、ちょうど私は鉢植えをしている場面だったのですが、保護者
の方も一緒に植え替えの作業を手伝われたり、他学年の教師も入ったりと、本当
に取れる対応をできる限り行う中で、信頼を回復しようと動いておられます。
ご質問のA小学校については、具体的に教室の中に落ち着かないといいますか、
配慮の必要な児童の対応について十分でないところはあったと思います。そうい
う中で、周囲の子どもたちにも対応のまずさが生まれてきてしまったと思ってい
ます。また、小学校の1年生ということもあり、なかなか事実を正確に把握した
り、子どもの心に寄り添ったりというところが十分でない場面が続く中で、秋ぐ
らいから保護者の方も我慢の限度がきたという状況だったと思います。保護者会
等を開く場面もありましたが、事実確認が十分でなかったなどという部分もあり、
みんなで今後やっていこうという雰囲気になる懇談会にはなりませんでした。そ
ういう中で管理職の先生が体調を崩されてお休みになられたということもありま
したので、教育委員会の方でももう一度事実の確認を行い、課題等を整理して1
2月25日に保護者会を教育委員会も入る中で行いました。これまでの事実の確
認、分かった内容、今後、この学級の子どもたち、今来られていない子どもがい
ますが、その子に1日も早く来てもらいたいということ。来たときに温かく接す
ることができるように保護者の方にも協力をお願いしたいということをお伝えし
ました。
また、このクラスについても担任や複数指導体制などもう一度立て直して、先日、
始業式を迎えています。ただ、今日こちらに来るまでの段階で、休んでいた児童
が登校できたという報告は受けていません。引き続き指導を学校でしていただき
たい。また教育委員会もフォローしていきたいと思います。
安冨委員
この7件のうち4件はもう大丈夫なのですね。今3件については継続して対応し
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第 10 回定例会
ているというお話ですが、4件については一応解決したのですね。
垣内課長
教育委員会が継続して授業のあり方や学級経営に対する助言はしています。継続
中です。
安冨委員
子どもを中核に据えたとき、学級崩壊の問題というのは、学力の面、心の面、す
べての面で重大な課題だと思います。そのあたりを私たち教育委員が、常に頭に
置いておかなければならなりません。教育委員会全体で共有しながら問題解決に
あたることがすごく大切だと思います。できましたら学級崩壊につきましても以
後、ご報告をいただければありがたいと思います。よろしくお願いいたします。
伊藤教育次長
次長の伊藤と申します。我々の手抜かりの部分、申し訳ありません。ただ、それ
こそ十何年前、中学校が荒れたような状態での学級崩壊をもしイメージされてい
たら、現状の学級崩壊というのは少し違うのかなと私は思っています。つまり今
回も議会答弁しましたように7小学校で7件、その多くが、今課長が報告しまし
たように配慮を要する子。その子どもへの指導がうまく適切に対応できなかった。
そのことによってほかの子どもへの指導がおろそかになってしまった。そういう
部分が一つあります。もう一つのパターンは、教員の指導力不足。ただそこでは
多くが、私が感じているのは、多くが臨時講師の方、その意味で我々が今取り組
んでいますのは、教育研修課に配置しております主任研究指導員の方に定期的に
入っていただいて、そして多くは、本当に重点的に入っていただいて、そういう
1対1の指導をしていただいています。また、さらに配慮を要する子どもについ
ては、学校協力員という制度がありますので、学校の方からもぜひ学校協力員を
付けてほしいという声がたくさんありますので、今年度は予算が大変足りない、
補正を組んだ状況もございます。次年度はその部分をまた充実させていきたいな
と。そういう形で、また学校の支援も続けていきたいと思っています。以上です。
眞鍋教育長
いじめというものが起こるのは、やはり土壌があるわけだから、その土壌が学級
経営にあるわけだから、そこで教育委員さんがご心配されているわけです。我々
事務局としては、具体的に指導、例えば、今月はそういう学級指導で指導に行っ
たのはこういう状況でしたという報告ぐらいはできるのではないですか。例えば、
指導員が何校に行ってこういう指導をしましたと。そういうこと、いわゆる児童
生徒の状況報告と同じように、毎月併せて指導員の活動状況を報告することによ
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第 10 回定例会
って必然的に学級崩壊に至っているものも出てくるでしょう。そういう報告をこ
れから定期的に教育委員会にしたらどうでしょうか。ゼロだったらゼロでいいと
思うのです。そういうことをルール化しましょう。
井ノ元委員長
どの課でしていただくことになりますか。
眞鍋教育長
櫻井さんのところで。
井ノ元委員長
教育研修課の方ですね。ではよろしくお願いいたします。
中原委員
先生方の指導については、今言われたような方向であるかと思いますが、配慮が
必要な生徒、これは個々の生徒みんな違うのではないかということで、大変な中
で先生方は努力されていると思いますが、例えば、配慮がいる生徒で、ここで言
うことができるような事例があったらお聞かせ願いたい。どういう生徒が配慮を
必要としているのか。
垣内課長
失礼します。例えば、低学年の児童の場合、非常に落ち着かない多動傾向の児童
がいて、その指導については本当に落ち着かない、座らない、立ち歩く、もしく
はじっと座って授業を受けている子にぶつかってしまったりということが、周囲
の子どもたちには、これが配慮のいる、いわゆる障害から来ているのか、それと
も背景に生活があるのかということは判断しにくいと思います。その中で教師の
声かけの仕方によっても全然変わってくると思うのです。こうするとこの子は落
ち着いて座っていられるとか、事前にそういう指導があると思います。このあた
り指導をあやまると、周囲の子どもたちも口調が同じようにきつくあたってしま
うということにつながると思います。特別支援教育課の方で専門家チームが入っ
ていますので、この方に学校が要請し、授業の様子を見ていただいたり、私も一
緒に入ったことがありますが、本当に教室に入った瞬間に、
「この子は気をつけな
ければいけないですね。
」とか、
「この子はこういう配慮がいります。
」ということ
を言ってくださった場面があります。残念ながら今回のケースについて、きちん
とした要請とか、校内でその子の様子を検討するというところにいたっていなか
ったのも一つの要因だと思います。
眞鍋教育長
少し補足します。通常の教育の場合、通常の発達した子どもたちの場合、通常学
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第 10 回定例会
級と我々は言っていますが、特別な配慮が必要な、以前は障害児教育と言ってい
て、今は特別支援教育ですが、その場合には特別支援の手立てがいるということ
で、特別支援学校と言っている。そこにはカリキュラムも変えて、人も変えて、
教育条件も変えて教育をしています。ところがどっちにもあてはまらない、どっ
ちの要素も持っているという子どももいるわけですね。その子については、通常
の教育課程の編成では人的にも対応できない。しかし特別支援学級にも入ってい
ないので、特別支援学級のお世話も受けられない。それで対応ができなくなって
しまうのですね。それで、これは法的には全然打つ手立てがないのです。今は特
別支援の指導員という形で学校に一人ずつ配置する形をしていますが、西宮市は
非常に市長部局も理解があって、今はそういうシステムでやっています。でもそ
れは人も限られています。
ではあとどういう対応があるかというと、実は協力員という形での対応をしてい
る。これも財政の理解もあって生まれたものですが、それは結局、その子のこと
をよく知っている人や、あるいは学校に協力してあげようというマンパワーが発
掘できたときに、形だけお礼のような形で支援をしていただこうと。こういうシ
ステムにしています。ですから通常の教育と特別支援教育とあって、その両方で
も対応できないという場合に、そういう状況の子どもたちを一般的に配慮が必要
な子どもと西宮では概念づけをいたしました。その子に対して協力員という形で、
これは西宮独特で生まれてきたものですが、これはもともと、どういうことかと
いうと、実は、そういう子どもたちに対応ができないと大変な問題が起こりまし
て、西宮教育委員会全体が揺れるような問題が起こり、そのあとそれではいけな
いということで、協力員という形のシステムが生まれたのですね。ですから、配
慮が必要だと、そういう意味で、実は普通学級にも配慮が必要な子はたくさんい
るし、特別支援学級にも配慮が必要な子がたくさんいるのですが、西宮教育委員
会でいう配慮の必要な子というのは、両方にも位置づけが難しいという意味でと
らえています。
井ノ元委員長
ほかにございませんか。そうしましたら、一般報告⑦はこれで終了します。以上
で予定されていました議題は終わりました。その他ということで、このほかに何
か報告や協議することはありませんか。どなたからでも結構ですので、何かあり
ましたらお申し出ください。中原委員の方から。
中原委員
12月市議会において、澁谷議員から教育委員に対しての要望がありました。簡
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第 10 回定例会
単な中身としては、保育所の調理員の問題に関して教育委員会の学校現場ではそ
ういうことがあるのかどうか。そういうことをきちんと現状を把握して問題点を
抽出してほしいという内容でした。今回、事務局に対してというよりも、教育委
員に対してという要望でしたので、この場でご報告いたしまして、対応策を協議
していただきたいと思います。以上です。
井ノ元委員長
私たちは議会には出ていませんでしたので。詳しい資料はいただいていますが、
何か対応を必ずしなければならないものなのかどうか、事務局の方からご説明い
ただけたらありがたいのですが。
八橋課長
教育人事課、八橋です。よろしくお願いいたします。2枚の資料が報告というこ
とで配られているかと思いますが、中身について申し上げますと、保育所の方で
余っている食材を調理員が食べていたということがありました。それは保育所に
しますと、みんなお金を払わずに、調理員は自分たちでお弁当を持ってきて、も
しくはお昼ご飯を持ってくるということで対処しているのですが、学校は先生も
生徒も給食費を払って食べているということですので、その点については問題な
いのですが、それが発覚したという中身が、辞めた調理員からのリークだったの
ですね。そういう余り物を食べていたというリークがあったというのは、職場環
境が悪いと。具体的にいいますと、調理員が臨時嘱託の調理員を支配していると
いうか、いじめているというか、それに耐えきれなくなって辞めた職員が腹いせ
と言ってはなんですが、こういうことが中で起こっているということで、議員さ
んにリークして、それを取り上げられたわけです。教育委員会といいますか、学
校調理現場でもいじめというか、そういう形のものがないのか、きちんと把握し
なさいということで、そこで大きな問題というのは、保育所長が各保育所におり
まして、その保育所長が本来であれば現場の上司にあたるわけですが、調理員も
保育所長も部下と上司という関係を感じていなくて、調理員にしたら、保育所事
業課というのが本庁内にありますが、その保育所事業課の課長が上司で、そこか
ら派遣されていて、各保育所に派遣されているという関係で、お互いが保育所長
も調理員も上下の関係ではないと感じていた。それを学校現場に照らし合わせる
と、校長・教頭を上司と思わずに、いってみたら、私、人事課長が各調理員を派
遣していて、上司は私で、部下。校長と調理員の間に上限関係については部下と
上司の関係がないのではないかと。それだからそういう内情を学校も校長先生も
把握してないのではないかという、それをきちんと調べなさいということでした。
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現状としますと、校長先生からはちょうど今の時期ですが、異動したいとか、残
りたいという話を必ず調理員と話をします。もし同じようなケースがあるといっ
たらあれですが、やはり調理員の中で関係がうまくいかないという話があれば、
うちの方、もしくは校長にやはり相談があります。直接うちの方に相談があった
場合は必ず校長の方に相談しなさいと返していますので、改善という意味ではあ
りませんが、内情はどうなっているかというのを必ず校長先生は把握されている
ということです。それから必ず検食がありますので、検食される中で、チーフな
り調理員とはコミュニケーションが取れますので、そのあたりでは、これも議員
さんが言われるので保育所はどうなっているのか分かりませんが、保育所ほど上
下関係が希薄というか、関係が薄いということではないということです。必ずう
ちの方で、そういうことを把握したら校長に必ず返しますので、中身としては上
下関係というのはきちんとありますので、保育所ほどはひどくはないかと思いま
す。
議員さんからご指摘いただいた中身については、うちの方では中身を現状把握と
いう意味では、大丈夫だと思います。ただ、いじめがあるとか、人間関係がこじ
れるということについては、やはり保育所と同じような感じで問題がある部署は
あるだろうと思います。それについては、人事異動等で解消していくという方法
を採っています。
井ノ元委員長
今言っていただきましたことは議員さんに報告いただいているのでしょうか。
八橋課長
報告まではしていませんが、一番下にある内容についてどういうことを指摘され
たのかというときに、一応のことは報告しています。全現状を把握して報告して
いるということはありません。今のようなことを、うちではそういうことはない
ですよという形で報告しています。
井ノ元委員長
何かご意見はございますか。
眞鍋教育長
議会の本会議で教育長が行くでしょう。教育長といったら事務執行の権限を全部
持っている人間です。それから両次長もいるわけです。教育委員がいるわけです。
そのような構成の場で、教育委員さんに言いますということは、教育長、あなた
はもういい。次長、あなたもいいよということでしょう。今これは公の場で僕は
言っているのです。ということは、やはりこれは普通、こういうことを聞きたか
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ったら課長に聞きますよ。あなたのところはないのと。課長はかくかくしかじか
です。ああ、そうかと。それで終わるはずでしょう。それが終わらずに、教育委
員さんに言っているわけです。ということは、僕はもっと教育委員が真剣にレイ
マンコントロールを発揮しなさいよというメッセージだろうと思う。今回、わざ
わざそういうことを言うということは、それでそれはどういうことなのか、課長
がわざわざ聞きに行ってくれたわけ。その文章の中に議員さんが下の方に書いて
いますね。そうですという形で書いているところがありますが、アンケートなり
で現状を把握してくださいということを言っているのです。だから課長さん、あ
なた方の言っていることはよく分かりますと。私が委員さんに言いたいのは、ア
ンケートなりで現状把握してくださいと、こう言っているわけです。
これをどう受け止めるかです。アンケートといったって、すればいい問題ではな
くて、するということはどういうことなのか。そんなことも把握していないのか
という問題にもなるだろうし、さまざまな問題がありますから、それをどうする
のがいいのかですよ。教育委員として事務局との信頼関係もあるし、また現場と
の信頼関係もあるし、そういう中で教育委員として、本会議の場で指摘をされた
わけですから。普通だったら、わざわざ教育委員に言わないですよ。教育委員会
に言いますよ。教育委員会、きちんとしてくれと。だけどそれは言わなかったで
す。だから僕は何か事実をつかんでおられるから、課長に是非聞きにいってほし
いと思ったのです。何か別の事実をつかんでおられて、それで言われるのかなと
思ったら、そうではない。課長が聞きに行ってくれたらそうではないと。あくま
でもアンケートなりで現状把握をしてほしいと。だから把握しているでしょうけ
れども、やはりこういう問題が眠っているのではないですかと。だからそれを把
握して、教育委員として、改めてきちんと、働く人たちのために問題を早く解決
していくべきではないですかということを言っている。それを受けた教育委員は
どのように判断して、どのように行動するかということは問題になるのだろうと
思うのです。中原委員さんもそうお感じになっておられると思いますし、私もそ
う感じていたのですが。
だから一つは、管理職に聞いて、問題ないという事実が出てくれば教育委員さん
もそれでいいでしょうし、管理職に全部聞いて、全校長にそういう問題がないか
という確認を取って聞くというのも一つの方法です。一校でも問題があったらだ
めなのですよ、こういう場合は。おおむねみんなよくやっています、では駄目な
ので、給食を実施している全校の校長が把握しているかどうかの調査をきちんと
して、それを教育委員さんに報告することによって教育委員としてはきちんと調
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べたわけですよ。それかまたは組合の代表と教育委員が協議をして、そんなこと
がないかと。管理職の立場でなくて、あなた方働く者の立場で職場が暗くてじめ
じめして、続けてできないという鬱積したものはないのかということを組合の方
の代表と教育委員さんとで協議してやるというのも一つの方法があると思いま
す。方法としてそんな方法ぐらいですね。要は、議員さんの質問は、働く場がお
かしいのはいけないのではないですかと。問題は早く抽出して、改善していくべ
きでしょうということを言っておられるわけですから。
井ノ元委員長
たまたまアンケート等ということを出されたのではないかと思いますが、現状の
把握は。はい、どうぞ。
八橋課長
教育人事課、八橋です。保育所の方で実態を把握するという意味でアンケートを
採っているのですが、中身としてはどういうことかといいますと、給食の廃材で
すとか、残った具材を使っているか、使っていないか。食べているか、食べてい
ないかという現状把握をアンケートで採っているわけです。先ほども申しました
ように、うちの場合は、人事ヒアリングを行いますので、校長の方は必ず面談を
していますので、その中でアンケートというほどではありませんが、校長が聞い
て、うちの方で報告するというシステムになっていますので、それを教育委員さ
ん、この場ということであれば、こういう問題点が出てきましたというご報告は
可能です。ただ中身がかなり濃いもので具体的な名前が出てきますので、取扱注
意という。それによってうちの方が人事異動の参考にします。把握したうえで問
題点が必ずきちんと解消できるかということについては、もう少し検討が必要で
あるかと思います。職場の環境改善の点であれば、うちの方も、校長も把握して
おりますので、それをどう解決するかを協議するのも方法かと思います。
眞鍋教育長
だから、この次の質問で、私は前回委員さんにこういう質問をしましたが、その
後どのようにお調べになり、どういう事実が分かり、どういう改善をなさいまし
たかということのご質問が出たときに、きちんと教育委員として答えられるか。
これはたぶん教育委員として答えないとしようがないと思うのです。事務局には
回答を求めないと思うのです。そうしたら、教育委員さんは答える答弁になるよ
うなものが必要になってくる。そういう答弁を導き出すようにやっていかなけれ
ばならない。そういうことが一人ひとり働いてくださっている方々の職場の改善
につながっていくだろうと思います。今あなたが言ったような方法でもきちんと
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答弁できるのであればそれでもいい。そのあたりについて、ほかの委員さんはい
かがですか。
井ノ元委員長
いかがですか。
中原委員
今、教育長の方から、次回答弁があった場合とおっしゃったのですが、僕は次回
の議会までにきちんと議員さんにはこういう流れで、こういうアクションを起こ
しましたという報告があれば、次の議会のそういう質問にはならないと思うので
すね。ですから今回、やはり公式な議会で教育委員に対して質問されたというこ
とを真摯に受け止めて誠実な対応をする方がいいのかなと僕は思います。
井ノ元委員長
ほかにはありませんか。職場改善は調理員さんだけの問題でもありませんし、先
生方同士の問題も含まれると思います。要望ということで出されましたので、今
中原委員が言われたような方法で私たちに把握できる部分がありましたらお知ら
せいただけたらありがたいと思うのですが、皆さん、いかがでしょうか。よろし
いですか。では3月までにお願いできますでしょうか。
はい、分かりました。
中原委員
進捗状況なども、議員さんは質問したあと見ておられると思うのです。ですから
こういう教育委員会会議でこう協議したという事実も経過報告としてお伝えする
方がいいのかなとは思います。
八橋課長
1月下旬に人事ヒアリングがございまして、それをまとめるのが2月頭ぐらいに
なるかと思いますので、それでまとめたものをこの場でまた提示し、対応、それ
から改善状況について協議したいと思います。
井ノ元委員長
プライバシーにもかかわる部分が出てくるかもしれませんので、よろしくお願い
します。
眞鍋教育長
そうしたら中原委員のご意向を受ければ、中原委員にご質問いただいた件は、こ
んなふうにうちとしては対応させていただきますと。アンケートなどはいたしま
せんが、今までうちで情報収集する道筋があるので、それで収集して、教育委員
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さんに報告して論議してもらいますというわけですね。
中原委員
今、八橋さんが僕たちに説明してくださった内容を議員さんには説明していない
とおっしゃっていましたよね。
八橋課長
やはりそれはお話しするとまた全然変わってくると思いますし、現状はこう対応
しているということは理解されるのではないかと思いますが。
眞鍋教育長
だからそれを早めに言っておく方がいいということですね。
中原委員
そう思います。
眞鍋教育長
それではそういう方向で。
八橋課長
現状と今後の動きについて、議員さんに報告するようにいたします。
井ノ元委員長
会議の中でもきちんと話し合いましたということも付け加えていただきたいと思
います。この件に関してはよろしいでしょうか。ほかにその他として何かありま
すか。ないようですので、本日の会議で、次回以降の課題となったものを確認し
たいと思います。よろしくお願いいたします。
いじめの方向につきまして養護学校や高校のことについても資料に加えるという
ことと、その報告があったところの事象に対して現場への指導、助言を行ったか
ということも併せて報告するということがまず一点。次に、学級崩壊についても、
学校の毎月の報告の中に入れていきます。さらにこの件についても、それに対応
して教育委員会として指導員を派遣したり、指導員の活動状況も併せて報告する
ようにします。
今ありました給食現場の調理員の現状について人事ヒアリングした対応について
は3月までに委員さんの方にご報告をするのと併せて、資料2に関しても今日の
審議の振り返りも含めて報告するということでよろしいでしょうか。
井ノ元委員長
よろしいでしょうか。いじめに関してはただ件数だけでなくということで、検証
もしていただかなくてはいけない部分も出たと思いますので、そのあたりのとこ
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ろ、時間はかかると思いますがよろしくお願いいたします。
これをもちまして、第10回教育委員会定例会を閉会いたします。
(終了)
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