ペレットクラブ自主規格(PC WPFS-1)制定までの日程等

資料‐3
ペレットクラブ自主規格(PC WPFS-1)制定について
2005 年 1 月 24 日
ペレットクラブ
1.目的
木質ペレット燃料のさらなる普及と社会的定着をはかるにあたっては、一定水準の製品
の消費者への提供、製品に関する情報の開示、およびそれらによる適正な利用の確保が前
提となります。そうした観点から、木質ペレット燃料の生産、流通、消費の健全な発展を
めざし、ペレットクラブはこの自主規格案を作成しました。
2.経緯
ペレットクラブの前身である旧ペレットクラブ準備会は、2002 年 8 月より計 5 回、事業
者懇談会を催しました。そのなかで、木質ペレット燃料の規格の必要性が提起、確認され、
ペレットクラブ発足後の主要なテーマのひとつとして位置づけられました。
2004 年 4 月のペレットクラブ発足にともない、改めて事業者部会を設置し、以降ペレッ
ト事業に直接関係する企業関係者を中心に行政関係者の参加も得ながら、規格についての
情報、意見の交換を行いました(参加者名簿は別添)。詳しくはペレットクラブのホームペ
ージ(http://www.pelletclub.jp)にて、事業者部会の議事内容や資料、議事録をご覧下さい。
3.日程
日時
標準化に関する議論の内容と今後の予定
2004 年 8 月 19 日
旧ペレットクラブ準備会におけるペレット燃料の標準化に関する
第 1 回事業者部会
議論を、事業者部会で引継ぎ、今年度内の制定を目標に検討を進め
ることを確認。
2004 年 11 月 24 日
本日の議論を踏まえて論点を整理し、それをもとに次回さらに検討
第 2 回事業者部会
を加えることを確認。
2004 年 12 月 22 日
最終案を採択。
第 3 回事業者部会
2005 年 1 月 24 日∼
2 月 14 日
2005 年 2 月 15 日∼
2 月 28 日
2005 年 3 月 1 日
全国の燃料事業者へのヒアリング、ならびにホームページでパブリ
ックコメントの受付。
ヒアリング結果の最終案への反映を審議する。審議は運営委員会に
て行う。
自主規格の制定
なお、賛同者の募集は 3 月の制定後に行います。また、一年後に改訂を審議する予定です。
以上
木質ペレット燃料に関するペレットクラブ自主規格(案)
PC WPFS‐1
1.目的
木質ペレット燃料の品質に関する自主規格を定め、一定水準の製品を消費者に提供す
ると共に、正しい利用法等を周知してもらうことにより、社会生活に貢献することを
目的とする。
2.適用範囲
この規格は、ペレット燃料のうち、無垢な樹木(付表2参照)のみを原材料とする木質
ペレット燃料について規定する。
備考1.この規格は、一般に販売される木質ペレット燃料を対象とし、一般購入者
と製造業者等との間で行う受渡し時の品質保持と情報伝達のために規定し
たものである。ただし、特定の購入者と製造業者間の協定等に基づいて特
定取引される場合には、この規格の適用範囲外とする。
備考2.この規格に示される項目の試験・測定方法に関する引用規格を、付表1に
示す。
備考3.この規格で用いる主な用語および記号の定義を、付表2に示す。
3.名称
木質ペレット燃料の名称表示は、次の3種類(付表2参照)とする。
1) 木部ペレット燃料
2) 樹皮ペレット燃料
3) 木部樹皮混合ペレット燃料
備考
この規格では、全木ペレット燃料(付表2参照)という表現は用いない。
4.品質基準
木質ペレット燃料の品質に関する基準を、次のとおり規定する。
項
目
基
準
形状
円柱状
寸法(直径・長さ):mm
(6±0.5 または 8±0.5)・(5∼25)
低位発熱量(湿量基準):kJ/kg(kcal/kg)
15,000(3,600)以上
(付表2参照)
試験方法は JIS(付表1参照)による
水分(湿量基準):wt%
12 以下
試験方法は JIS(付表1参照)による
灰分(湿量基準):wt%
特に規定しないが、JIS(付表1参照)にて定めら
1
れた試験方法で測定した結果を表示すること
備考
金属含有量、全塩素分、硫黄分、窒素分、かさ密度、粉化度については、製造
業者は JIS(付表1参照)にて定められた試験方法で測定し、結果について情報開
示義務(付表2参照)を負う。
5.表示
木質ペレット燃料を販売する際の包装、容器または送り状に表示する項目は、次のと
おりとする。
1) 名称
2) 内容物重量
3) 品質
品質基準に定められた各項目について、自社の測定値を付記する。
4) 製造年月
5) 製造業者名および所在地、電話番号
6) 販売業者名および所在地、電話番号
7) 取扱いに関する説明
保存期間、保存方法に関し、次のような表示をすることを推奨する。
1) 保存期間
a) 購入後 2 年以内。
b) 開封後 6 ヶ月以内(ただし、夏季期間を越さないこと)。
2) 保存方法
直射日光を避け、湿気の少ない所に保管すること。
8) 宣言と署名
この表示が、木質ペレット燃料に関するペレットクラブ自主規格(PC WPFS-1)
に準拠していることの宣言、ならびに宣言者である事業者名を記す。
6.制定等
木質ペレット燃料に関するペレットクラブ自主規格(PC WPFS‐1)は、2005 年 3 月 1
日に制定する。
備考
1 年後を目途にこの規格の改訂を検討する。
以上
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付表1
試験・測定項目
測定方法に関する引用規格
引用規格
JIS Z 7302-1:1999
試験方法
備
考
試験方法に共通な一般事項につい
て規定。
発熱量
JIS Z 7302-2:1999
発熱量試験方法について規定。
水分
JIS Z 7302-3:1999
水分試験方法について規定。
灰分
JIS Z 7302-4:1999
灰分試験方法について規定。
金属含有量
JIS Z 7302-5:2002
銅,亜鉛,鉛,カドミウム,鉄,
アルミニウム,ひ素,全クロム,
全水銀及びセレンの含有量試験方
法について規定。
全塩素分
JIS Z 7302-6:1999
全塩素分試験方法について規定。
硫黄分
JIS Z 7302-7:2002
硫黄分試験方法について規定。
元素分析
JIS Z 7302-8:2002
炭素,水素,酸素及び窒素の元素
分析試験方法について規定。
かさ密度
JIS Z 7302-9:2002
かさ密度試験方法について規定。
粉化度
JIS Z 7302-10:2002
粉化度試験方法について規定。
付表2−1
用語
無垢な樹木
主な用語
定義
備考
化学的処理、接着剤・結合剤他一切の添加物の使用、プ
ラスチック類・塗料等の混入ならびに海水への浸漬経歴
のない樹木をいう。樹木は木部と樹皮にて構成される。
草本類はこれに含まれない。
木部ペレット 概ね 90wt%以上が木部で構成されているペレット燃料 製造各社で確認
燃料
をいう。
樹皮ペレット 概ね 90wt%以上が樹皮で構成されているペレット燃料 製造各社で確認
燃料
をいう。
木部樹皮混合 木部ペレット燃料および樹皮ペレット燃料以外のペレ 製造各社で確認
ペレット燃料
ット燃料をいう。
木部の構成比が概ね 10wt%以上 90wt%未満、もしくは
樹皮の構成比が概ね 10wt%以上 90wt%未満の場合。
全木ペレット 木部と樹皮から成る一本の樹木(全木)をベースとした
燃料
ペレット燃料をいい、この規格での分類としては樹皮の
混合割合によって、木部ペレット燃料もしくは木部・樹
皮混合ペレット燃料のどちらかに入る。
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湿量基準
到着基準ともいい、取引時の実際の水分を基準とする
乾量基準
無水基準、絶乾基準ともいい、無水状態を基準とする
高位発熱量
高発熱量または総発熱量ともいい、燃料が水蒸気で飽和
された空気により完全燃焼したときに発生する熱の総
量をいう。燃料中の水素の燃焼によって出来る水分およ
び燃料に含まれる全水分の蒸発潜熱が含まれている。
通常、固体燃料の発熱量は高位発熱量を実測(付表1参
照)によって求めるが、元素分析値(付表1参照)から計算
式を用いて誤差数%以内で求めることも出来る。
低位発熱量
低発熱量または真発熱量ともいい、高位発熱量から燃焼
ガス中の燃料由来の水蒸気の凝縮潜熱を差引いた実際
に利用可能な熱量をいう。燃焼機器の熱勘定には通常低
位発熱量が用いられる。
情報開示義務
試験データの提示や安全性・環境性に関する説明を、文
書等で公表する義務をいい、測定値についてはペレット
クラブへ報告することとする。
推奨
この規格における義務ではなく、あくまでペレットクラ
ブからの推奨を意味する。
付表2−2
記号
主な記号
定義
MJ/kg
メガジュール/キログラム
kcal/kg
キロカロリー/キログラム
wt%
重量(weight)パーセント
4
備考
1MJ=238.846kcal
ペレットクラブ事業者部会(第 1∼3 回)の参加者名簿
(ペレット燃料製造輸入販売)
協同組合山形ウッドエネルギー
主任 阿部剣悟
○有限会社東京木質資源活用センター
有限会社須崎燃料
○上伊那森林組合
代表取締役
川尻哲也
吉村一博
バイオマス・エネルギー工場長 唐澤信男
特定非営利法人森のバイオマス研究会
銘建工業株式会社
理事・事務局長
竹常明仁、理事
三村明
代表取締役社長 中島浩一郎、エネルギー事業準備室主任
株式会社ヴォークス・トレーディング
岡正美
穀物部長 西澤友一、穀物副部長 八木忠行、穀物
部 長門雄一
(ペレットストーブ製造輸入販売)
株式会社ツジイインダストリー
株式会社新栄トレーディング
代表取締役 辻井健郎
営業技術 伊藤寛、品質保証 足立茂樹、技術部 高橋一夫
株式会社クリーンエアー 営業部マネージャー
有限会社シモタニ 主宰
栗原幸雄
下谷豊
日鋼設計株式会社 代表取締役社長
有限会社河西 取締役
溝口光明
河西広実
サンポット株式会社 経営企画室開発営業課長
金沢市産学連携事業運営委員会 代表
成田樹昭
安井武司、事務担当
笠松弘一
(ペレットボイラー製造輸入販売)
株式会社オリンピア工業 技術部部長
曽我文彦、技術部次長
株式会社タカハシキカン 代表取締役会長
西野功洋
高橋保市
二光エンジニアリング株式会社 営業マネージャー
松井幸生
(ペレット成型機・プラント製造販売)
株式会社御池鐵工所 バイオマス事業部主任
井上電設株式会社 代表取締役社長
株式会社ヤマウラ 技術担当部長
三洋貿易株式会社 課長
椎谷悟
井上嗣夫、営業技術部
谷口浩巳
新興工機株式会社 取締役
都留貴資、担当課長
○カメイ株式会社 課長代理
守屋順治
佐野善徳
藤田真一郎、安達信介
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後藤宗人
(その他)
OM 計画株式会社 事業推進本部本部長代行
株式会社森のエネルギー研究所
富田浩文、計画部
竹内玄
リサーチャー 柿沼明香
(行政関係)
○林野庁
林政部木材課課長補佐
岡村和哉、リサイクル係長 菅野泰治
○長野県
林務部信州の木利用推進課主任 山本喜幸
○山口県
農林部林政課森林バイオマス推進班主査 松永茂樹
(ペレットクラブ顧問)
木質バイオマス利用研究会
代表 熊崎實
バイオエネルギー・コンソーシアム
株式会社森のエネルギー研究所
運営委員長
城子克夫
代表取締役 大場龍夫
(ペレットクラブ運営委員・監事)
ペレットクラブ
運営委員(森のライフスタイル研究所)竹垣英信
ペレットクラブ
運営委員(石川県木質資源有効活用研究会)米林寿美子
ペレットクラブ
運営委員(東京都バイオマス協議会)真田勉
ペレットクラブ
運営委員(佐渡住環境研究会)十文字修
ペレットクラブ
運営委員(エコ・エネルギー研究会)関口将司
ペレットクラブ
監事(神奈川森林エネルギー工房)松村正治
(事務局)
ペレットクラブ
事務局長
小島健一郎
ペレットクラブ
事務局次長(伊那谷森林バイオマス利用研究会)西岡泰久
ペレットクラブ
事務局
ペレットクラブ
事務局(東京大学大学院農学生命科学研究科)伊藤勤
ペレットクラブ
事務局(筑波大学大学院生命環境科学研究科)松井安紀奈
橋本務太
○エネルギー環境設計株式会社
代表取締役 加治均
敬称略、順不同
○印:オブザーバー参加
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