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第
2 章
点検及び計量・審査業務編
水道メータ点検及び計量・審査並びに水道料金等徴収業務委託(その2)仕様書
第2章 点検及び計量・審査業務編
(点検業務等の概要)
第52条
本章は、別紙1「基礎資料」に記載の区域において受注者が水道メータ点検及
び計量・審査業務を履行する際の業務範囲と処理方法を記載している。
(点検業務等の総則)
第53条
受注者は、水道メータを点検するにあたり、誤検針(見間違い)をなくすとと
もに、漏水を発見した場合や異常水量となっている場合などは、必ず、当該お客さま宅
へ連絡すること。また、お客さまからの本業務に関するお問い合わせ及び苦情並びに本
市の制度に関するお問い合わせがあった場合についても真摯に対応することとし、常に
お客さまの視点に立ったサービスの向上に努めなければならない。
(点検業務)
第54条 点検業務の内容については、次のとおりとする。
(1)事前準備
ア
点検内勤者は、営業所等において、オンラインシステムを使用して当日点検対
象となっている検針データについて、各点検従事者に検針データを割り当てる。
イ
点検従事者は、割り当てられた当日検針するデータをオンライン画面で選択し、
検針データを検針ハンディに取り込む。また、点検に必要な用具や各種帳票類な
どの携行品を確認する。なお、個人情報等の持ち出しにあたっては、発注者が指
定する持出簿に記入し、受注者で作成したマニュアルに沿って持ち出すこと。
(2)お客さま情報の調査・現場受付
点検従事者は、検針ハンディに取り込んだお客さまの各種情報を確認し、点検を
行う。その際、業態、戸数及びメータ位置などが現地の状況と異なる場合(戸数変
更はお客さまからの届出が必要。)は、検針ハンディやオンラインシステム等で情
報の変更入力を行う。なお、お客さま名が変更となっている場合は、現地または電
話にて使用中止・開始などにかかる調査を行い、発注者へ引き継ぐこと。一方、お
客さまから漏水調査や給水装置の修繕等の依頼を受けた場合は、お客さまセンター
へ連絡していただくようお伝えするか、もしくは、必要事項をお聞きし、そのうえ
で発注者へ引き継ぐこと。
(3)検針・再検針
点検従事者は、メータの指示数を立方メートル針まで読み取り、検針ハンディに
入力するが、過去の使用水量と比較して水量が著しく増減している場合は、メータ
の指示数をリットル針まで読み取る。また、水量が多い場合はメータのパイロット
が止まっているかの確認を行い、一方、水量が減っている場合はパイロットが回る
かの確認を行う。なお、誤検針の可能性がある場合や異常水量の場合等においては、
再検針を行うこと。その際、リットル針まで確認し、数値を控え帰所後要確認リス
トに転記しなければならない。
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水道メータ点検及び計量・審査並びに水道料金等徴収業務委託(その2)仕様書
第2章 点検及び計量・審査業務編
(4)使用水量等のお知らせ票発行
検針した際、原則、お知らせ票を検針ハンディから発行し、お客さま宅のポスト
等へ投函(入口扉の格子等への挟みこみは厳禁とする。)するか、またはお客さま
へ直接手渡しするが、お客さま宅にポスト等がない場合は、お知らせ票を持ち帰る
か、もしくは発行しないこととする。なお、お客さまの希望等で、お知らせ票を現
地に投函せず、郵送する場合は、現地でお知らせ票を発行せず、帰所後に発行し、
処理を行う。
(5)検針不能時の対応
お客さまが不在の場合やメータボックスの上に障害物がある場合などにおいて、
当日検針できなかったお客さまについては、再検針に伺う。なお、数回再検針に伺
っても検針ができないお客さまについては、使用水量を認定する。その際、認定し
たお知らせ票は、前号と同様の処理を行う。
(6)異常水量の調査
使用水量に著しい増減(過去の使用水量の実績により±10%から±30%までの範
囲外のもの)がある場合は、検針ハンディでエラーが表示(警告)されるので、メ
ータのパイロットの動止及びメータの指示数をリットル針まで確認し、お客さまへ
増減理由の聞き取り調査を行うが、お客さまが不在の場合や激増及び激減の場合な
どは、必ず、再検針を行う。
(7)中止栓の点検
空き家などの使用中止栓であっても、メータボックスの蓋を開けて、点検を行う
こと。また、給水管やメータボックスがなく、使用廃止の状態にあるものの調査及
び整理も行うこと。なお、メータが設置されていない状態の引揚中止などであって
も、補足管を設置するなどの方法により、盗水されている可能性があるので注意が
必要である。一方、メータが設置されて水が出る状態の形式中止栓においては、指
示数を確認したうえで、無断使用や漏水がないかなどの調査を行う。
(8)メモの取り扱い
異常水量やお客さま情報の異動等に伴う検針ハンディへの入力以外に、詳細情報
のメモを取る必要がある場合は、お客さまの氏名、住所、調定番号などの個人情報
等は記入せず、検針順路番号をまず記入したうえで、詳細内容を記す。
(9)検針後付随業務
点検従事者は帰所後、個人情報等の持ち出しにかかるチェックを行い、問題がな
ければ、オンラインシステムに検針データを送信し、その後、チェックリストが出
力されるので、その内容を確認し、入力漏れなどがあれば修正等を行う。入力漏れ
等の修正が終了すれば、要確認リストを出力し、前号でメモをした内容があれば、
同リストの余白に記入し、そのうえで点検内勤者へ提出する。
(10)お問い合わせ対応
点検従事者等は、現地や電話でお客さまから、点検にかかる苦情等を受けた場合、
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水道メータ点検及び計量・審査並びに水道料金等徴収業務委託(その2)仕様書
第2章 点検及び計量・審査業務編
受注者において、誠心誠意対応し、それでもお客さまが納得されない場合は経過を
まとめたうえで発注者へ引き継ぐ。一方、料金体系や、発注者の制度そのものに対
する不満等については、把握できている範囲内で制度主旨の説明を行い、対応する
こととするが、お客さまが納得されない場合については、発注者へ引き継ぐ。その
際の引継方法については、原則、CCシステムをもって関係部署に引き継ぐことと
するが、緊急性が高いものについては、その限りでない。なお、発注者へ引き継い
だ苦情等については、発注者が開催する定例連絡会等で報告しなければならない。
(11)私設消火栓の点検
私設消火栓の点検とは、火災や消防訓練以外の目的で水道を使用していないかの
調査を行う業務である。調査内容は、私設消火栓の止水の開閉部分の封印の有無の
確認である。なお、封印がなく、無断使用の場合は、発注者に報告し、発注者の指
示により対処すること。
(12)形式中止栓のメータ取外しにかかる調査業務
水道使用中止日から2年以上経過し、設置されているメータについては、オンラ
インシステムから出力される帳票に基づいて、取外しが可能であるかの調査を行う。
なお、当該物件の所有者または管理者(以下「当該所有者等」という。)の特定調
査(氏名、住所、連絡先など)等については、次条第 14 号に記載するとおり行う。
(13)印刷物の配布
受注者は、1事業年度中に2回を限度として、発注者が指示した各月内で点検す
る全戸に対して、発注者が作成する印刷物を配布すること。ただし、当該月の点検
業務と併せてもよい。
(14)口座振替依頼書投函業務
受注者は、点検業務を受託した各営業所それぞれにおいて、年に1回発注者が指
定する納付扱いのお客さまに対し口座振替依頼書を給水装置所在地に投函すること。
なお、投函に際し必要なデータは、発注者が提供することとし、投函方法、投函時
期、期間等については発注者の指示により行うこととする。
(計量・審査業務)
第55条 計量・審査業務の内容については、次のとおりとする。
(1)要確認リスト審査業務
点検内勤者は、点検従事者から提出された要確認リストで、現場の状況や使用水
量の増減などを審査し、その提出内容が妥当であるか否かの判断を行う。
ア 用途・業態適用関係業務
点検従事者が点検時に現地で確認した業態及び用途に誤りがないか、使用水量、
メモの記載内容、屋号及び住宅地図などから判断するとともに、オンラインシス
テムに用途や屋号が正しく入力されているかの確認を行う。
イ
水量増減理由(戸数変更など)の確認、増減の使用実績調査業務
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水道メータ点検及び計量・審査並びに水道料金等徴収業務委託(その2)仕様書
第2章 点検及び計量・審査業務編
今回の使用水量が、過去の使用実績と比較して、増減しているもの(見込水量
の範囲外となり、要確認リストに出力されているもの)については、水量の増減
理由が入力されているか、また同リストの余白等に記載されているかなどの確認
を行う。なお、共同住宅扱いが適用されているマンション等においては、戸数の
変動も考えられるので、注意が必要である。
ウ
上記ア及びイ以外の調査業務等
同リストに出力されているデータのうち、使用水量が0立方メートルとなって
いるものや、形式中止栓であるにもかかわらず使用中止時から指示数が変動して
いるものなどにおいては、無届使用等が考えられるので、注意して審査する必要
がある。
(2)点検従事者への再検針、現場調査等指示業務(使用実績等)
前号において、点検従事者の調査が不十分な場合や再検針が必要であると判断し
た場合は、点検従事者に対し再検針指示を行うか、もしくは点検内勤者が現地調査
等を行い、その結果に基づいて調定計上を行う。なお、点検従事者への再検針指示
については、現地で調査する内容及び再検針日などを具体的に伝える。
(3)大阪市水道事業給水条例に基づく使用水量の認定による認定事務処理業務
不在等のお客さまに対し、点検従事者が使用水量を認定する際、認定理由及び水
量に問題がないか、また使用水量認定簿へ記載されているかの確認を行い、問題が
なければ発注者の承認を受けること。
(4)漏水以外(認定水量過大、認定水量過小及び誤検針等)の料金更正処理業務
点検時などにおいて、認定した水量が実際の使用水量よりも、過大、または過小
となっている場合、並びに誤検針等が発見された場合は、お客さまへ事情を説明し、
ご理解いただいたうえで、料金更正の処理を行う。なお、料金更正の処理において
は、料金更正決裁簿へ記入し、発注者の承認を受け、オンラインシステムを用いて
料金更正を行う。
(5)店舗付共同住宅等に関わる処理業務
店舗付共同住宅等において、お客さまよりメータの指示数、または水量の報告を
いただいた場合については、適宜、検針ハンディやオンラインシステムで事務処理
を行う。また、該当するお客さまについては、当月分の報告を、漏れなく受理して
いるかの管理を行う。なお、報告が遅れているお客さまについては、連絡を行う。
(6)点検業務にかかる料金不服等のお問い合わせ対応業務
お客さまから点検にかかる料金不服等のお問い合わせがあった場合(お客さまセ
ンターから引き継がれたものも含む。)においては、オンラインシステム及びCC
システムの使用者情報に基づき、対応する。なお、現地調査が必要であれば、直近
の使用水量、漏水の有無等の確認及びお客さまの使用状況をお聞きし、対応するこ
ととするが、お客さまが納得されない場合は、点検業務責任者に引き継ぎして対応
すること。その後(対応中も含む。)の事務処理の注意点として、CCシステムで
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水道メータ点検及び計量・審査並びに水道料金等徴収業務委託(その2)仕様書
第2章 点検及び計量・審査業務編
転送されてきたお問い合わせ及び苦情については、CCシステムで完了させるが、
電話連絡等により他部署から引き継いだお問い合わせ及び受注者が受けたお問い合
わせ等においても、対応経過及び対応結果をCCシステムに入力すること。
(7)審査後の調定指示及び中止精算等による臨時調定計上業務
ア
検針データの計量及び審査が終了した後、再検針指示したもの以外など、使用
水量等に問題がないと判断された検針データについては、オンラインシステムで
調定指示すること。なお、調定指示時刻については、原則、営業時間内とする。
イ
未納整理担当より引き継がれた中止精算票について、水量及び月数等を審査後、
オンラインシステムで調定計上すること。
(8)空き家調査等
ア
中止栓の場合
形式中止によりメータを取付けたまま中止している給水栓について、水道の使
用の有無などの確認調査を行う。なお、水道の使用が確認された場合は、当該お
客さまに対し、水道の使用開始をお客さまセンターへ連絡するよう依頼する。
また、無届使用については発注者に引き継ぐこと。
イ
使用中の場合
定例点検日等において、使用水量が0立方メートルとなっている場合や著しく
水量減となっている場合は、無届退去の可能性が疑われるので、必ず、退去調査
を行うこと。
(9)使用廃止の状態にある中止栓の整理
点検従事者が現地において、中止栓のうち、使用廃止の状態にあると判断した場
合は、発注者が指定する様式により報告書(対象者名簿)を作成するとともに、当
該物件を所有しているお客さまへ文書の送付を行い、処理結果に基づいて発注者へ
報告を行う。
(10)メータの故障等によるお客さまへの説明及び処理業務
メータ故障が発生した場合や、メータの取り付け方向の誤りによる逆付けが発覚
した場合は、お客さまへ現況及び今後の対応について説明する。また、料金更正が
必要な場合については、第4号なお書きに記載してあるとおり処理を行う。
(11)各戸計量・各戸収納制度の適用を受けている共同住宅等の検定満期及び故障等に
よるメータ取替え後の事務処理
メータ取替え後オンライン端末にて、取替えの情報等を入力及び確認する業務。
定例点検日からメータ取替え日までの使用水量が著しく増加及び減少となっている
場合、取替え業者に取外し指示数等を再確認することとする。
(12)差額水量、散水栓等のデータ入力及び調定計上業務
共同住宅等において、メータから住宅合計水量を差し引きした差額水量、散水栓
等のデータ入力及び調定計上については、原則、その月の点検予定最終日(16 営業
日)以降にオンラインシステムにより、自動計算にて一括で調定計上されるが、自
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水道メータ点検及び計量・審査並びに水道料金等徴収業務委託(その2)仕様書
第2章 点検及び計量・審査業務編
動計算対象外となっているもの及びシステム処理時にエラーとなったものについて
は、その内容を確認し、手作業にてデータ入力及び調定計上をオンラインシステム
で行う。
(13)未調定分の管理及び事務処理業務
調定計上が必要であるにもかかわらず、未調定となっているデータについては、
未調定のままとならないよう管理を行うとともに納期が変更とならないよう努める
こと。
ア
日々の未調定分の管理
毎日、オンラインシステムで作成される調定データ管理リスト及びオンライン
システムから出力指示する再検リスト等を使用する。
イ
月次の未調定分の管理
オンラインシステムから出力される点検データ未処理リスト等を使用する。
(14)形式開始の申込みのあったお客さまの使用場所が特定できない場合の調査業務
お客さまセンターなどに形式中止となっている物件の使用開始の申し込みがあっ
た際に、お客さまが当該使用場所にかかる調定番号、水栓番号、前使用者などがわ
からず、また、近隣に形式中止栓となっている物件が多く、使用場所が特定できな
い場合は、お客さまセンターなどからCCシステムにより発注者の管轄営業所等を
経由して受注者に引き継ぐこととする。受注者は、引き継がれた情報を基に現地調
査(表札、前使用者、メータ番号、水栓番号、近隣情報、建物名、家主、管理者、
売主、販売店名、店名、号地等の調査)及び図面調査などを行い、必要に応じて、
管理者等へ聞き取り調査を行うか、もしくはお客さまに現地立ち会いを依頼するな
どし、使用場所を特定したうえで、発注者に引き継ぐこと。ただし、現地調査等に
よっても場所特定ができない場合については、受注者は「特定できない案件」とし
て発注者に、引き継ぐこととする。
(15)使用中止栓の宅内メータの取外しにかかる調査業務
前条第 12 号のなお書きに記載する業務については、発注者からの依頼に基づい
て、当該所有者等の特定調査を行い、特定できた場合においては、メータの取外し
について、当該所有者等に直接交渉を行い、その結果を発注者へ報告する。なお、
当該所有者等の特定調査を行うのは、当該物件のメータが宅内に設置されている場
合などである。
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