PEMカタログ

高精度偏光測定のスタンダード
PEM
光弾性変調器
光弾性変調器
PEM
I/FS50,PEM-100
高精度偏光測定に最適
多くの偏光実験では、 偏光子や波長板を回転させる手
法が一般的です。 しかし、 より高精度で短時間測定には
光弾性変調器 (PEM) が最も適しています。 PEM は光
学素子の複屈折が周期的に変化するデバイスで、 専用
アクセサリー
PEMによる測定に適した各種アクセサリーも用意しています。
●DET-200 型検出器
可視~近赤外、 ゲイン調整可能。
また、 微弱光用の APD 検出器も
あります。
コントローラー "PEM-100" から任意の波長、 位相差に設
定することができます。 また、 共振デバイスなのでロッ
クインアンプによる高感度測定に非常に有効です。
代表的なアプリケーションとして、 円二色性、 磁気光学
カー効果 (MOKE)、 エリプソメトリーなどの微弱な偏光変
●SCU-100 型信号調整ユニット
検出器からの信号を AC、 DC に
分離し、 それぞれにゲインをかけ
ることが可能。 ロックインアンプの
前段で使用します。
化を捉える用途が挙げられますが、 その他あらゆる偏光
測定に幅広くご使用頂けます。
圧電素子
+λ/4
-λ/4
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光学素子
振幅リミットλ/4
PEM は圧電素子の伸び
縮みによって光学素子内
に周期的な複屈折を与
える共振デバイスです。
λ/4 動作の PEM に直線
偏光を入射すると、 透過
光の偏光はグラフのよう
に変化します。
●Signaloc2100 型ロックインアンプ
PEM 専用アナログロックインアンプ。
PEM の周波数で使用することに特化
した高安定、 低価格な解析器です。
●ディレイパルスジェネレーター
PEMの参照パルスを基に、 パル
スレーザーなどに外部トリガー信
号を送ります。
PEM
光弾性変調器
高精度偏光測定のスタンダード
モデル一覧表
変調可能な波長範囲
型名
光学素子の材質
有効径
変調周波数
~λ/4
~λ/2
20kHz
170nm~ 2μm
170nm~1μm
22mm
I/FS50
合成石英
50kHz
170nm~ 2μm
170nm~1μm
16mm
I/FS60
合成石英
60kHz
170nm~ 2μm
170nm~1μm
16mm
I/CF50
フッ化カルシウム
50kHz
130nm~ 2μm
130nm~1μm
16mm
II/FS20A
合成石英
20kHz
170nm~ 2μm
170nm~1μm
56mm
II/FS20B
合成石英
20kHz
1.6nm~ 2.6μm
800nm~ 2.5μm
56mm
II/FS42A
合成石英
42kHz
170nm~ 2μm
170nm~1μm
27mm
II/FS42B
合成石英
42kHz
1.6μm~ 2.6μm
800μm~ 2.5μm
27mm
II/FS47A
合成石英
47kHz
170nm~ 2μm
170nm~1μm
24mm
II/FS47B
合成石英
47kHz
1.6μm~ 2.6μm
800nm~ 2.5μm
24mm
II/FS84
合成石英
84kHz
800nm~ 2.6μm
400nm~ 2.5μm
13mm
II/IS42
合成石英
42kHz
1.6μm~ 2.6μm
800nm~ 3.5μm
27mm
II/IS84
合成石英
84kHz
800nm~ 3.5μm
400nm~1.8μm
13mm
II/CF57
フッ化カルシウム
57kHz
800nm~ 8.5μm
400nm~ 5.5μm
23mm
II/ZS37
セレン化亜鉛
37kHz
2μm~18μm
1μm~ 9μm
19mm
II/ZS50
セレン化亜鉛
50kHz
2μm~18μm
1μm~10μm
14mm
II/SI40
シリコン
40kHz
FIR ~ THz
FIR ~ THz
36mm
II/SI50
シリコン
50kHz
FIR ~ THz
FIR ~ THz
29mm
PEM
合成石英
光弾性変調器
I/FS20
※仕様は変更されることがあります
使用方法例
PEMを使った偏光測定では、 通常下記のデバイスが必要です。
● 光源 (CW レーザー、 単色光化したランプ光源 )
試料
● 偏光子 ( できるだけ消光比が良いもの )
PEM(0°)
● 検出器 ( 使用波長に適し、 レスポンスがはやいもの )
● 検出信号の AC/DC 分離 (SCU-100 など )
● ロックインアンプ (PEMの変調周波数以上のもの )
偏光子(0°)
光源(レーザー)
検光子(45°)
検出器
SCU100
シグナルコンディショニングユニット
PEM による測定は位相変調法と言われ、 光学関係の専門書にも基本
原理が記載されています。 本測定法では、 検出信号の交流成分と直
流 成 分 を正 確 に測定 す る 必 要 が あ り ま す。 そ こ で、 検出信 号 を
AC信号
PC
(回転角、楕円率計算)
DC信号
PEM100型
コントローラー
参照信号
ロックインアンプ (1f)
ロックインアンプ (2f)
SCU-100 で交流、 直流信号を分離してからロックインアンプ (LIA) で測
定します。 なお、 解析する交流信号は 1 つとは限りません。 右図の
MOKE の場合は、 PEMの変調周波数 (1f) と、 その 2 倍の周波数 (2f) を
測定する必要があるため、 2台のLIA が必要です。
本測定手法の基本原理については、 HINDS 社のウェブサイトに詳しく記
■ 磁気光学カー効果 (MOKE) の測定方法例
試料に直線偏光を入射すると、 反射光は楕円偏光になりま
す。 この反射光の回転角と楕円率を PEM を使用して測定し
ます。 ロックインアンプで測定された結果をコンピューターに
取り込んで計算すると回転角、 楕円率が求められます。
載されているので、 ぜひご一読ください。
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