資料4「小林委員提出資料」(PDF形式:4738KB)

資料4
鉄道施設の
ライフサイクル・マネジネントの実践
ー3次元鉄道GISの構築と活用事例ー
2009.1.23
ゼロからの出発
「鉄道GIS~ Google Earth &Railway」
グーグル アース レールウェイ
未来へ
都市計画・
GIS以前
1 阪神淡路大震災(1995.1)と鉄道GIS
2 航空写真販売会社設立を
報じる日経記事(200.10.18)
3 ネットワークインフラ事業者
電力、鉄道、ガス、NTT、
上下水道
4 東京ガス視察
5 GISは都市計画を変えられるか?
6 マクドナルドは出店の可否をGISで検討
1 地形を感じる三次元観光案内“ジオラマップ”、
3D旅行観光サイト
2 トレインロケーション(GPSによる列車位置情報の
活用)との連携
3 モバイルスイカ等携帯電話へのお客さまサービス
4 バーチャル3D世界(セカンドライフなど)への展開
による新規ビジネス
駅ビル計画
★2007.6JR東日本社長記者会見
防災・設備管理
グーグルアースレールウエイ
1 鉄道GIS 衛星写真 グーグルアースの合体
2 ロングテール2006展デビュー
3 利用例
・都市計画、高層ビル建設計画業務
・設備情報・気象情報を活用した防災計画業務
・鉄道情報・観光情報を重ねた観光事業への利用
観光・旅行事業
鉄道GISの応用
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5
電子用地図 -資産管理システム- スタートはここから
新潟県中越地震で電子線路平面図が効果を発揮
新幹線騒音マップ、高架下開発状況管理システム
アセットキーパー
輸送力向上(人口増減データや就業人口統計など)施策をGISに展開
JR九州電子線路平面図
1 JR九州コンサルタンツ㈱との協業
2 日豊本線(JR九州鹿児島支社)の線路平面図電子化
3 線路平面図と用地図の融合
10cm解像度高精細航空写真オルソ
電子線路平面図
鉄道GISベースマッ
プ
鉄道GISベースマップ作成
1 鉄道基本情報および航空写真と市街地図を重ね
たものを鉄道GISベースマップと称する
2 中央線東京・高尾間25Kmで試作
東京・八王子支社においてアンケート
3 首都圏800キロ・新幹線800キロで鉄道GISベース
マップの製作を決断(7000万円の開発費)
4 日本スーパーマップ社
5 JR東日本関係各部局へのキャンペーン
JR東日本電子線路平面図
1
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6
全線7500キロは図面ロールにして約5000枚
大掛かりなコストダウンの検討
鉄道分野での地理情報標準仕様を策定
鉄道向けの地図表示の工夫(ビュワーソフフト)
土木構造物管理システム(MARS)で採用
平成16年10月に全線7500キロ完成
★10月23日新潟中越地震発生
GISによる資産管理システム
6 JR東日本より電子線路平面図整備を開始
7 鉄道GISを商標登録申請
~2001(H13)
2003(H15)
2004(H16)
ハザードマップ・ハザートGIS
2005(H17)
2006(H18)
騒音マップ
※ GoogleはGoogle Inc.の商標登録です。Google EarthはGoogle Inc.
の提供するサービスです。
2007(H19)~
デジタル・ライフサイクル・マネジメントに向けて
• 鉄道分野での図面のライフサイクルは、鉄道施設のライフサイクル
のなかで、各プロセスではデジタル化されているものの、プロセス
間の受け渡しの際にはいったん紙図面が介在しているのが現状。
• 最大のネックは、「線路平面図」と言われる大縮尺の地形図
であった。
• JR東日本・JR九州等では、紙図面の撲滅により「デジタルに始ま
り、デジタルで終わる」データのシームレスな流れを築くうえで、
GISを活用した鉄道空間情報管理システム「鉄道GIS」
を採用。
• 図面管理と保守・資産台帳データベースの融合を図り情
報共有を実現するためのビジネスプロセス全体をデータ化し、これ
により企業全体の生産性の向上を図ることとした。
2
建設情報DB「TERA」(図面のCAD化)
保 守
設備管理システム
建
設
図面
CAD
調査・計画 保守台帳 図面管理
設計
CAD
IR
設計図
CAD
マイクロフィルム
CADによる納品
発注図
実施
建設DB「TERA」
財産整理
コンサル
CAD
しゅん功図
CAD
3
図面等管理の従来の業務モデル
(グループ会社)
発注
(JR東日本)
測量
土木設計
建築設計
加工 ・ 運用
各支社
用地
土木・他
納品
(一般会社)
測量
用地
測量会社等
各工事事務所
土木・他
納品
蓄積・保管
【図面管理の問題点】
(情報の分散)発注機関ごとに保管管理され、社内・グループ会社間における横断的利用を阻害
(情報の精度低下) 情報の陳腐化・永眠化
4
ー鉄道施設管理への適用ー
鉄道空間情報管理システムとは
「鉄道敷地内の空間情報データベースを、全社的に共同利用するシステム」
計画策定
・立案
設計
調査/測量
発注・工事指示
GIS
用地・権利取得
地理情報システム
計画
既存
システム
地図情報
台帳情報
(イメージ)
CAD
システム
施工
図面情報
検査
対策
維持・補修管理
緊急時管理
点検・災害予防
工事・品質管理
供用
補修
維持
施設利用管理
用地管理
5
データベースの整理
全体のベースになる地理的データ
衛星写真
数値地図データ
既存線路平面図
電子線路平面図
線路縦断図・横断図
6
JR東日本におけるデジタル化への対応
• 線路平面図のデジタルマッピング化
2000.4 :測量作業標準仕様書(数値地形測量)
2000.4 :土木建築関係図面作成要領(数値製図図
示法)
アパッチャーカード
、
2000~ マイクロフィルム
• 土木関係図面のCAD化等
2000.4 :土木構造物設計標準仕様書
2000.4 :土木構造物電子データファイル作成標準仕
様書
2000.4 :財産整理標準仕様書、土木関係固定資産
管理マニュアル
2001.2 :地質調査標準仕様書
2001~
【電子地図(鉄道GIS)】
2001:中央線東京~高尾(試作)
2002:首都圏800km、新幹線800km完
成
2003:JR東日本全線7500km
地図DB作成着手
• 電子地図の維持管理
2004.1 :土木構造物電子データファイル作成標準仕
様書(改訂)
2004.1 :財産整理標準仕様書、土木関係固定資産管理マ
2004:JR東日本業務システム等へ
の全線適用開始
ニュアル(改訂)
2004.8 :図面管理装置の維持管理に関する作業仕
様書
2004.11:電子地図の停車場部分修正図作成に関す
る仕様書
2004~
7
線路平面図等電子地図のデジタル化仕様
複数路線の表示画面(例)
電子線路平面図の表示画面
(例)
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データ利用形態
のイメージ
広域基図(数値地図より)
空間基盤データ
CADデータ(DMより)
利用情報
イメージデータ(TERAより)
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データ検索 抽出
図面データ
地図データ
検索
抽出
検索・抽出
書類
地図をベースにすべてをリン
クさせてデータを管理するこ
とによって、必要なデータを
位置情報から検索抽出が可
能になる。
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デジタル・ライフサイクル・フロー
構造物点検・検査
工事竣工
稼動施設
電子地図
新設→登録
撤去→削除
財産整理
点検検査
データ照合
位置平面図
財産図面
データ取り出し
電子地図修正
保守台帳DB
施設管理システ
ム
台帳データ照合
CD-R
各支社の図面管理装置
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個別業務への応用
鉄道GISをベースとして迅速、正確に資料作成ができ、
また既存のリソースを無駄なく活用できます。
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鉄道GIS空間ソリューション
ーGIS技術を活用した鉄道空間情報管理ソリューションー
・土木構造物財産図への適用
・次期MARSへの適用
・中越地震ハザードマップへの適用
・建設工事部門データベースへの適用
・・・
・騒音マップへの適用 など
線路平面図・停車場平面
図、縦断面図(アナログ)
7,470km、1,695駅
図面枚数4,853枚
(工期:H15.9~H16.10)
JR九州:2007年度
全線2100km完成
電子線路平面図(デジタル)
三セク・中小民鉄向けアセットマネジメントシステム
「アセットキーパー」への適用
第1号:2005
年
いすみ鉄道
JR四国:2008年度
全線800km着手
グーグルアース &Railway
2007年度:全国整備
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アセットキーパー(AssetsKeeper)
~Web-GISによるアセットマネジメントシステム~
•
•
アセットキーパーは、電子化された線路平
従来の管理手
面図にキロ程・線路中心・駅・鉄道設備等
の鉄道基本情報を属性情報として付与し、 法
各種鉄道基本情報を検索キーとして、施
設の検索と台帳の検索を、インターネット
を利用する感覚で使用できるシステムです。
アセットキーパーを利用することにより構
造物の健全度の把握が容易となり、構造
物を適切に管理するアセットマネジメントを 線路平面図・台帳
効率よく行うことがます。
をバラバラに管理
【アセットキーパーの特長】
1.アセットキーパーは、利用料だけで使用できます。
2.貴重な構造物管理データをバックアップ
3.すぐれた情報管理機能
アセットキー
パー
座標を基に台帳情報ま
で一元管理
構造物の点検記録等の情報を年度単位に保存し、いつでも必要な情報を閲
覧したり、検査報告書として印刷ができます。年度毎の点検結果を蓄積すること
で、構造物の健全度を的確に把握することが可能となります。また、すべての情
報は地図・航空写真と関連付けられ、地図から台帳、台帳から地図の検索が可
能で、構造物の周辺状況の確認が簡単に行えます。
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アセットキーパーの概要
劣化予測
維持管理計画
健全度
評価
補修台帳
工事記録
損傷写真
修繕履歴
保守点検
Assets Keeper
PDAによる現地調査
既点検データの参照
点検結果のDB登録
台帳管理
道路台帳平面図
実延長調書
橋調書
点検調書
設計図書
日常業務
情報・資料の共有
主題図作成
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アセットキーパーの機能
 表示機能
– 年度単位で施設の劣化状
況を地図上に表示
– 航空写真と線路平面図の
重ね合わせ表示
 各種検索機能
– 住所・キロ程から地図検索
– 地図上の施設アイコンから
台帳表示
 現地点検用情報端末
(PDA)との連携
– 点検計画・記録の登録
 台帳管理機能
– 年度・構造物別、台帳表示
編集機能
– 点検写真の登録機能
– 点検計画・結果の登録
– 点検記録一覧の表示
 メモ機能
– 沿線上の工事・苦情などを
メモとして登録
台帳管理
メモ機能
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グーグルアース &レールウェイ
「グーグルアース &レールウェイ」
Google Earth※のシステムに、日本国内の高解像度衛星写真、3次元地形データ、地図情報を
標準搭載したもので、線路平面図、線路沿線設備などを重ね合わせ、拡大、縮小、鳥瞰表示でき
る三次元衛星画像配信システムを開発・提案しました。 ※Google Earthは、Google Inc.の提供するサービスです。
・自然災害に対する防災
計画や、図面管理、設備
の保守管理に活用
【JR東日本での利用イメージ】
【JR東日本本社ビル付近】
【線路平面図との重ね合せ】
・観光、旅行事業に活用
・都市計画・駅ビル計画や、
駅構内店舗計画などにおける
マーケティングに活用
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【観光パンフレット“ジオラマップ”】
【マーケティング利用】
&Railway
一般公開
■ 地形と
画像解像度
②
■ 都市と建物
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グーグルアース &レールウェイ
現在、全国主要都市・鉄道路線などを中心に日本全国を面的にカバーしており、今後、この
サービスを 鉄道事業者はもちろん、各分野の電子地図と組み合わせるなど、鉄道分野以外の
幅広い分野においても提供してまいります。
■鉄道輸送事業
○お客さまサービス
■観光事業
○防災計画・緊急時対策
○観光・旅行パンフレット
○設備管理・資産管理
○インターネット情報提供
○環境対策
○各種プロモーション・イベント
■関連事業
○都市計画・高層ビル建設
○商圏マーケティング
○駅ビル・エキナカ計画
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鉄道・駅空間情報ソリューション
GPS
鉄道GISサーバ
トレインロケーション
マーケティング分析
観光・旅行案内
駅3Dコンテンツ
保守・防災
駅歩行者ナビ
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「トレインロケーション システム」の概要
【システム構成例】
位置情報サーバ
各支社、指令、
駅・・・
列車位置把握システム
保守用車両運行支援システム
・・・
鉄道事業者向けソリューション
パケット通信網
運行情報提供サービス
携帯での位置表示
(オプション)
・運行状況
・到着案内
・音声・画像表示
無人駅
バスロケーション
サービスとの連携
無人駅
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GPS携帯電話による位置情報サービス
今どの辺を走っているか?
地図
障害発生
JRCデータセンタ
地震発生
地図ASPサーバ
PC端末
【サービスメニュー】
インターネットVPN
新幹線巡視員
支援システム
鉄道施設データ
携帯電話位置データ
○○システム
GPS携帯電話位置検索システム
-□
専用線
位置情報を元に地図に表示
門
用途に応じてシステム
をカスタマイズ
橋
交換局
位置情報(X、Y)
携帯電話網
移動中
機
【新幹線システムの表示例】
○○支社
障害地点までの
点検・警備
中
到着時間予測
警備終了時
間の予測
○○技術セ
ンター
GPS携帯端末
Au・DoCoMo
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グーグルアース &レールウェイ - GPS
最新のGoogle Earthでは、3次元空間上にGPSによる位置情報など移動体の表示が可能となりまし
た。
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技術協力:デジタル・アース株式会社
三次元インターネット「セカンドライフ」ソリューション
Central Station
http://slurl.com/secondlife/Central%20Station/90/210/39
Second LifeⓇ and Linden LabⓇ are trademarks or registered trademarks of Linden Research,
25 Inc.
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インテリジェント ジオラマ
ーセカンドライフで実際の地形を再現ー
2008年4月より、セカンドライフ上に、IKONOS
高解像度衛星画像を利用して実際の地形を立体的に再
現し、その土地に関連する様々な情報を動的に表示す
ることが可能な『インテリジェント・ジオラマ』を開
発。
共同開発:日本スペースイメージング株式会社
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株式会社メタバーズ
空間情報管理システムの今後の展開
アセットキーパー
資産管理
電子地図
鉄道GIS
WEB-GIS
品質向上
安全施工
3D設計
CADとGISの融合
GPS
位置情報
運行情報/乗換案内 歩
行者ナビ Suica
トレインロケーション
CALS/EC
ITS
交通サービス
他分野との融合
渋滞情報
バスロケ・ETC
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