がん・生活習慣病対策課 事 業 第 1節 健康づくり対策 1 概 要 「健康 あおもり21」 の推進 (1) 策定 の趣旨 少子・ 高齢社 会を 迎 え、 す べての県民が健康で明るく元気に生活できる社会を実 現する ため、壮 年 期死亡 の減少、日常的に介護を必要としないで自立した生活 がで きる期 間(健康 寿 命)の 延伸を図ることを目的として、生活習慣の改善に関す る具 体的な 目標 値を設 定し 、総合的な県民の健康づくり運動として推進していくため に、 青森県 健康 増進計 画「 健康あおもり21」を平成13年1月に策定した。 (2) 性格 と役割 ア 青森県基本計画未来への挑戦「がんの克服を始めとした健康寿命アップの推 進」の実 現に向 けて、壮年 期死亡者数等を減少させ、健康寿命の延伸を 図る。 イ 健康 の保 持 増進 は 、県 民 一人ひとりが自己の健康観に基づき主体的に取り組む 必要 があ るこ とから 、 こう した個人の努力と併せて、社会全体で個人の健康 づく りを総合 的に支 援する環境 づくりを推進する。 (3) 期間 運動の 期間は 、平 成 24 年 度までの12年間である(平成19年度に計画の見直 しを行 い、 計画期 間を 2年延長した)。 (4) 基本 方針 ア 一 次予 防の重 視 イ 目 標値 ・行動 目標 の設定と評価 健康づく り関係 者 が保健 ・医療に関する重要な課題を選択し、それぞれの課題 に対 して 取り 組むべ き 具体 的な目標を設定し、目標達成のための諸施策の成 果を 評価し、 その後 の健康づく り運動に反映する。 ウ 健 康づ くり支 援の ための環境整備 行政関係 者をは じ め、マ スメディア、企業、学校、関係団体等と連携を図りな がら、効 果的に 運動を推進 する。 (5) 策定 内容 「健康 寿命の 延伸 」 を目 的 とし、生活習慣病とこころの健康づくりに関する、9 領域に つい て目標 値と 行動目標等を設定した。 ま た 、 健 康 寿 命 に 関 す る 各 種 調 査 研 究 結 果 か ら 、「 喫 煙 防 止 対 策 」「 肥 満 予 防 対 策」「自殺 予防対 策」を 重点項目とした。 ① 栄養 ・食生 活 ② 身体 活動・ 運動 -57- ③ ここ ろの健 康づくり ④ たば こ ⑤ アル コール ⑥ 歯の 健康 ⑦ 糖尿 病 ⑧ 循環 器病 ⑨ がん (6) 推進 体制 運動の推 進にあ たっては、 広く関係者が協力して、継続的に運動を進め るため に、 「めざ せ長 寿作戦 本部 」を中核とした推進体制で進めている。 また、 市町村 にお い ては 、 それぞれの市町村の健康課題に優先順位づけをし、そ の実践 のための 目 標設定 、目標達成のための具体的行動計画等を総合的に盛り 込ん だ市町 村健 康増進 計画 を策定し、推進している。 平成 2 4 年 度 は 、「 健 康 あ お も り 2 1」 の 最 終 評価 や、 新 た な計 画 の策 定に よる 平 成2 5 年 度 以 降 の 「 健 康 あ お も り 2 1 (第2 次 )」 の推進 方 策 を検 討 する 必 要 が あ るた め 、「 健 康 あ お も り 2 1 」 の 推 進 体制の 強 化 ・ 見直し を 行 い、 こ れま で 設 置 されて いた 既存の 会議 等の見直しを以下のとおり行った。 (強化 ・見 直し前 の推 進組織と実施状況) ① めざ せ長寿 作戦本部 県 民の 健 康づ くりに 関 する総合的な施策の推進と、健康づくりに関する県民 運 動の 展開を図る ため、 知事を本部長とし、健康づくりに関係する学識経験 者、 保 健 医療従 事 者、 関 係団体、行政関係者で構成される「健康あおもり21 」推 進 の中 核組織であ る。 ② 健康 寿命ア ップ会議 作 戦本 部 で示 された 基 本指針に基づき、健康寿命に係る現状と課題の整理及 び 健 康づく り につ い て、関係団体が共通の目的意識を持ち、継続的で協調 のと れ た実 践的な運動 推進に ついて検討・実施する組織である。 ③ 健康 寿命ア ップ計画推 進委員会 「 健康 あ おも り21 」 の推進状況の評価、健康(平均)寿命に係る課題の整 理 、現 行施策の分 析や評 価方法等について検討する組織である。 < 平成 24年度の 開催状 況> 日 時 平 成24年6月13日(水) 内 容 ・「健 康あおもり21」最終評価報告書(案)について ・ 次期 計画策定に係るスケジュール(案)について ・ 健康 あおもり21推進体制の強化・見直しについて -58- (強化 ・見 直し後 の推 進組織と実施状況) ① 健康 あおも り21推進 本部 庁 内連 携 によ り、健 康 づくりに関する施策の推進・連携・調整を図る組織で あ り 、「 推 進 本 部 」( メ ン バ ー は 各 部 局 長 ) の 下 に は 、「 幹 事 会 」( メ ン バ ー は 各 部局 主管課長並 びに各 地域県民局地域連携部長)を設置した。 < 平成 24年度の 開催状 況> ○推 進本部 日 内 時 容 ア 平成24年7月4日(水) イ 平成25年3月8日(金) ア ・推進体制の見直しについて ・「 健康あおもり21」について イ ・「 健康あおもり21(第2次)(仮称)」(案) について ・今後の県民健康づくり運動について ○幹 事会 日 時 平成 24年7月 2日(月) 内 容 ・推 進体制の見直しについて ・「健康あ おもり21」について(最終評価、次期計画 策定) ・意見交換 ② 健康 寿命ア ップ推進会 議 健 康づ く りに 関わる 団 体等で構成され、健康づくり運動及び健康寿命の延伸 に 向け た具体的方 策を推 進していく知事を会長とした組織である。 < 平成 24年度の 開催状 況> 日 時 平成 25年3月 27日(水) 内 容 ・「 健康あおもり21(第2次)」について ・今後の県 民健康づくり運動について ③ 健康 あおも り21専門 委員会 青森 県健康 増進 計画の策定及び進捗状況の評価に係る提言を行う組織であ る。 < 平成 24年度の 開催状 況> ○健 康あお もり 21専門委員会部会長会議 1 回目: 平成 24年8月 28日(火) 次 期計 画の基本方針(案)及び目標(案)の検討 2 回目: 平成 24年10月31日(水) 次 期計 画の目標項目及び骨子案の検討 ○健 康あお もり 21専門委員会各部会 各 分野の 目標 項目、行程表、PDCAサイクルの方法について検討 ○健 康あお もり 21専門委員会(全体会) 日 時 平成 24年11月21日(水) 内 容 次期 計画の素案について検討 -59- (7) 最終 評価 平成2 4年度 は「 健 康あ お もり21」の最終評価年度となっており、これまで設 定して きた 領域毎 の指 標項目について、達成状況や取組の状況を評価するととも に、 これま での課題 を 整理し 、平成25年度以降の県民健康づくり運動の推進に反 映さ せるこ とを 目的に 実施 した。 各領 域 の 指 標 の 達 成 状 況 を み る と 、「A」 と 「 B」 の評 価 の 割合 は 、ア ルコ ール が75.0%、 歯 の 健 康が 63.6%、 たば こ が62.5%と な っ て お り、 一 定の 改善 がみら れ た とい え る 。 一 方 で 、 身 体 活 動 ・ 運 動 は14.3%、糖 尿 病 は22.2%、が ん は23.1%と な っ ており 、今 後の取 組に 向けた一層の強化が必要である。 2 領域毎 の事業の実施状 況等 (1) 栄養 ・食生活 昭和4 0年代 から 市 町村 及 び関係団体の協力の下に積極的に減塩対策を推進して おり、 食塩摂取 量 は減少 傾向となっている。県民健康・栄養調査によると昭和 61 年 の県 民 一 人 1 日 あ た り の 食 塩 摂 取 量 1 5 .2 g か ら、 平 成 2 2 年 に は 10 . 2 g となり 、目 標とす る1 0g未満に近づきつつある。 一方、 朝食欠 食率 、 肥満 者 出現率が高まる傾向にあることから、県民がバランス のよい 食生活で 、 適正体 重を維持できることを目指して、平成24年度は次の 業務 を実施 した 。 ① 国民 健康・ 栄養調査の 実施 健康 増進法 (平 成14年法律第103号)に基づいて以下のとおり実施し た。 ・ 調 査 内 容 :栄 養 摂取状況調査、生活習慣調査、身体状況調査(血液検査) ・ 調 査 地 区: 8 地区 (弘前市・板柳町・十和田市・八戸市・階上町・ つが る市・むつ市) ・ ② 被 調査世帯・ 人員: 318世帯、1,181人 健康 増進法 に係る食品 表示の指導 健 康増 進 法に 基づく 国 の認可が必要な特別用途食品及び特定保健用食品、栄 養 表 示基準 や 誇大 表 示の禁止について、食品表示に関わる他法担当部署と 連携 し 、 研修会 の 講師 を 務めたり、事業者への指導を行っている。また、住民 に対 し て は適切 な 栄養 量 の摂取等のために、栄養表示の活用を図るとともに、 不足 し てい る栄養素の 補完を 目的とした活用に努めてもらうこと等を周知してい る。 青 森市 内の事業者 に対す る指導は青森市保健所が管轄している。 ③ 外食 栄養成 分表示店定 着促進事業 外 食利 用 者の 増加に 伴 い、県民が自らの食事量を管理して健康増進、肥満予 防 を図 るために外 食栄養 成分表示店定着促進事業を実施している。 -60- 第1表 保健所別外食栄養成分表示店の状況 保健所名 表示店数 (平成25年3月末現在 単位:店) 表示店市町村内訳 東地方保健所 54 平内町4、外ヶ浜町5、蓬田村1 (青森市44) 弘前保健所 45 弘前市20、黒石市19、藤崎町1、田舎館村1、 板柳町1、大鰐町3 八戸保健所 20 八戸市15、おいらせ町2、南部町2、五戸町1 五所川原保健所 12 五所川原市3、鶴田町2、つがる市2、深浦町3、 鰺ヶ沢町1、中泊町1 上十三保健所 24 十和田市8、三沢市9、七戸町3、東北町2、野辺地町1、 六戸町1 むつ保健所 計 37 むつ市28、大間町2、東通村2、佐井村3、風間浦村2 192 ※営業を 廃止した店舗は 計上し ていない。 ④ 給食 施設栄 養管理指導 健 康増 進 法に より、 保 健所の栄養指導員が特定給食施設等の栄養管理につい て 巡回 指導、研修 会を実 施している。 青森 市内の 施設 指導は青森市保健所が管轄している。 ・巡回指 導:対 象 施設数 759か所、指導施設数298か所(指導率39.3%) 概ね 1回5 0食 以上または1日100食以上の給食施設を対象 ・ 研 修 会:回数 8回 参加者数587人 管理 栄養士 を置 かなければいけない指定給食施設数14か所を対象 ⑤ 市町 村栄養 改善業務支 援事業 県 民に 対 する 一般的 な 栄養指導を担う市町村が、円滑に栄養改善事業を推進 で き るよう 、 市町 村 行政栄養士を対象としたスキルアップ研修会、保健所 単位 に よる 市町村関係 者の連 絡調整会議・研修会を実施した。 また 、保健 所で は市町村の栄養改善事業の支援を行っている。 ⑥ スキ ルアッ プ研 修会 実施回数:2回、参加者数:65人 連絡 調整会 議・ 研修会 実施回数:12回、参加者数:167人 食生 活改善 推進員の組 織育成・活動支援 食 生活 改 善推 進員は 市 町村単位の組織で活動しているが、県は県組織である 青 森 県食生 活 改善 推 進員連絡協議会の活動を支援し、保健所は管轄市町村 食生 活 改 善推進 員 会が 実 施する事業が円滑に行われるよう、調整や助言、事業 の支 援 を行 い、食生活 改善推 進員の資質の向上を図っている。 ま た、 保 健所 は市町 村 が実施する食生活改善推進員の養成講座への支援も行 っ てお り、会員の 確保に も努めている。 県 では 災 害時 栄養・ 食 生活支援事業に係る災害時における炊き出しに関する 体 制整 備事業を青 森県食 生活改善推進員連絡協議会に委託した。 -61- 第2表 計 東地方 2,849 ⑦ 保健所 単位食生活 改善推進員数(平成25年4月1日現在 109 弘前 八戸 637 五所川原 666 上十三 488 単位: 人) むつ 604 青森市 204 141 市町 村栄養 士の配置状 況(平成25年4月1日現在) 市 町 村 の栄 養 改 善 業務 を担う行政 栄養士(臨時職員等 を含む)は、 28市 町 村 に 48 名 配 置 され て い る。こ のうち 、正職 員とし て管理栄養士 が配置 さ れ て い る市 町村は、1 4市町 村となっている。 ⑧ 栄養 士・調 理師養成施 設状況(平成25年4月1日現在) 管理 栄養 士養成 施設:1施設 入学定員30人 (青森市1) 栄 養 士 養 成 施 設:4施設、入学定員270人(青森市1、弘前市3) 調 理 師 養 成 施 設: 7施設、入学定員370人(昼間部350人、夜間部20人) (青森市3、弘前市1、八戸市2、おいらせ町1) (2) 身体 活動・運動 本県は 、全国 に比 べ て肥 満 者の出現率が高い状況にあり、肥満は動脈硬化、心臓 病、糖 尿病、高 血 圧症等 の生活習慣病の発症と深く関係をもっていることから 、運 動習慣 を広 く県民 に普 及し、肥満の解消と健康増進を図ることが重要である。 子ども のころ の生 活 習慣 は 継続しやすく、また、妊娠・出産・子育ての時期は、 親は子 どものた め に行動 変容しやすい時期であることに着目し、子と親という 2世 代 を対 象 と し た 肥 満 予 防 (歩 育( 運動 )・ 食 育(食 事 ) )に向 け た 重点 的 な取 組 を 行 い、適 切な生活 習 慣の親 子を増加させるため市町村・地域・関係機関が連携し なが ら取り 組ん でいく ため の環境整備を進めていくことを目的に事業を実施した。 (3) たば こ たばこ は、肺 がん 等 多く の 疾患の危険因子であり、喫煙者だけでなく周囲の非喫 煙者に も被害を 及 ぼすこ とから、生活習慣病の予防意識と禁煙の普及啓発を図 るた め、平 成24年 度 は、各 保健所において、定期健康診断事後指導対象者(県職 員) 等を対 象とする 防 煙・禁 煙教室、地域住民、学校保健関係者及び職場の管理者 等に 対する 研修会 や検 討 会を 実施し、喫煙による健康被害の知識の普及啓発を行っ た。 また 、 健 康 あ お も り 推 進 隊 『 空 気 ク リー ン 施 設 ( 受動喫 煙 防 止対 策 実施施 設 )』 推進事 業として 、 県民の 健康にとって良好な環境を提供するために、受動喫煙 防止 対策を 実施 してい る施 設の認証制度を実施した。 ① 防 煙・ 禁煙教 室 実施回数 5回(受講延人数 93人) ② 研 修会 ・検討 会 実施回数 3回(受講延人数 53人) ③ 普及 啓発 活 動 D V Dやスモーカーライザー(呼気中一酸化炭素濃度測定 器)等の教育媒体の貸し出し及びパンフレットの配布 ④ 空 気ク リーン 施設 (空気もメジャー店含む)平成24年度認証施設件数 -62- 77件 第3表 空気 クリーン施設 (空 気もメジャー店含む)認証施設件数 施設種別 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 閉店等 によ る登録 除外 H24 官公庁 20 19 24 1 3 7 13 2 19 文化施設 5 2 8 1 1 5 10 6 6 教育・保育施設 257 110 57 43 57 11 72 44 24 55 620 医療施設(機関) 64 263 42 158 89 72 49 24 12 21 752 福祉・介護施設 6 4 2 1 4 2 8 5 5 4 2 11 1 5 2 1 4 19 11 3 8 体育施設 事業所 9 4 交通機関 飲食店 38 15 33 11 10 1 その他の施設 8 13 9 5 10 7 1 1 11 7 タクシー 38 ⑤ 383 465 176 228 180 116 4 7 5 6 3 8 9 4 183 102 77 103 44 37 2 24 7 51 1 宿泊施設 総 計 5 計 1 15 125 2 1 2 60 21 109 1,839 未 成年 者喫煙 防止 対策検討会 学 校・ 地 域関 係者等 が未 成年者の喫煙防止に関するそれぞれの役割を認識 し、 取り組み を推進 できるよう なしくみづくりの場とする。 ・実施回 数: ⑥ 1回 ( 委員数:15名) 禁 煙治 療医療 機関 従事者研修会 禁 煙治 療を効果的 に実施 することが、禁煙の成功率につながることから看護 師、 医師等従 事者全 体に対する 研修会を開催した。 実 施回 数: 1回 受 講者 数: 66 名 (4) 歯の 健康 ① 歯 科保 健の現 状 本県の幼 児や学 童 におけ るむし歯有病者率は、年々、改善傾向にはあるが、依 然と して 全国 平均よ り も高 く、県民の生涯における歯の健康保持に影響を与 えて いる。 また、障 害者に お いては 、その障害により、健常者と同等の歯科保健医療サー ビスが受 けられ ない状況に ある。 県では、 このよ う な現状 の改善をめざし、市町村をはじめとする関係機関及び 関係 団体 との 連携の も とに 、幼児期から老年期までライフステージ毎の歯科 保健 対策 や障 害児 者に対 す る歯 科保健対策の促進を図るとともに、各種基盤整備 に努 め、県民 一人ひ とりの「生 涯を通じた歯の健康づくり」の推進を図って いる。 -63- 第4表 区 幼児のむし歯有病者率の年次推移 分 青 森 (単位:%) 県 全 国 1歳6か月児 3歳児 1歳6か月児 3歳児 平成18年 4.36 44.40 2.98 26.64 平成19年 4.11 40.16 2.84 25.86 平成20年 4.09 39.30 2・66 24.56 平成21年 3.47 37.49 2.53 22.96 平成22年 3.56 37.45 2.33 21.54 ② 歯 科保 健事業 の実 施状況 ア 歯科 保健対 策事業 む し歯 予 防及 び「8 0 20(ハチマルニイマル)運動」の普及啓発を目的と し 、 市町村 や 関係 団 体の協力のもと、全県的に「歯の衛生週間」を実施す ると と も に 、「 母 と 子 の よ い 歯 の コ ンク ー ル 」 や 「よ い 歯 の シ ニ ア・ コ ン テ ス ト 」 を 開催 し、優秀者 の表彰 を行った。 ま た、 県 内歯 科保健 従 事者の資質の向上と歯科保健活動の充実を図るため、 歯 科保 健指導者研 修会を 開催した。 ○ 歯の 衛生週間: 平成2 4年6月4日∼10日 パンフレット・新聞広告等による普及啓発 歯科健康診査、健康相談、歯科保健指導、講演等の実施 ○ 母と 子のよい歯 のコン クール参加者数:母子136組 表彰者数:最優秀賞1組、優秀賞2組、 優良賞4組 ○ よい 歯のシニア ・コン テスト参加者数:9人 表彰者数:優秀賞5人(うち会長賞1人)、 優良賞4人 ○ 歯科 保健指導者 研修会 参加者:105人 ※ イ 第20 回全 国歯科保健推進研修会として実施した。 80 20運 動推進特別 事業 地 域 に お け る 8 0 2 0 運 動 の 普 及啓 発 と 歯 科 保健 対 策の 円 滑 な 推 進 体制 の 整 備 を 目 的 と し 、 青 森 県 歯 科 医 師 会等 の 協 力 を 得 て 、 以 下の 主 な 事 業 を実 施 し た。 (ア)「在 宅歯科 医療 連携室整備事業」の実施(青森県歯科医師会に委託) 在 宅 歯 科 医 療 連 携 室 を 運 用 し 、 医科 ・ 介 護 等 の他 分 野と の 連 携 を 図 ると と も に 、 在 宅 歯 科 医 療 を 希 望 す る 者 と在 宅 医 療 を 実 施 し て いる 歯 科 医 院 との 連 絡 調整 を実施した 。 (イ)「 口 腔 ケア 及び 口 腔機 能向上推進事業」の実施(青森県歯科衛生士会に委託) 介 護 高 齢 者 及 び 障 害 児 者 等 の セ ルフ ケ ア 能 力 、口 腔 内の 健 康 保 持 、 口腔 機 能 の 向 上 を 図 る た め 、 養 護 学 校 、 障害 者 施 設 、 在 宅 等 に おい て 口 腔 ケ アや 口 腔 衛生 指導を実施 した。 -64- ウ 第3 3回全 国歯科保健 大会の開催 「 8 0 2 0 運 動 」 の 普 及 啓 発 並 びに 口 腔 機 能 の維 持 ・増 進 に よ り 、 人間 の 生 活 の 根 幹 に 関 わ る 「 生 き る 力 」 を支 援 し 、 健 康 で 質 の 高い 生 活 を 送 るこ と が で き る 「 8 0 2 0 健 康 社 会 」 の 実現 に 向 け 、 歯 科 保 健 事業 の 在 り 方 など 研 究 討議 するととも に多大 な功績のあった個人及び団体を表彰することにより 、 日 本の 歯科保健事 業の一 層の推進を図るために開催した。 日時 :平成 24 年10月27日(土) 場所 :リン クス テーションホール青森 内容 :①歯 科保 健事業功労者表彰、母と子のよい歯のコンクール表彰 ②特別講 演、フ ォーラム等 (5) アル コール 平成2 2年度 県民 健 康・ 栄 養調査によると、多量飲酒者(1日に平均純アルコー ルで6 0g(日 本 酒で約 3合)を超えて飲酒する人)は、男性で8.1%、女 性 1.4 %と なって おり 、平成17年の同調査に比べ男女ともに増加して(7.7 %、 0.5 %) いる。 アルコ ールは 依存 を 形成 し 、肝障害、膵炎、糖尿病などの内臓障害のみならず、 脳や精 神・神経 障 害を引 き起こすなど、重大な健康障害をもたらすことから、 節度 ある適 度な 飲酒の 知識 の普及をあらゆる機会をとらえて図っていく必要がある。 第 2節 1 がん対策 がん検診の 推進 ①主要死 因別にみた死亡 の状況 本県の3 大死 因 であ る がん 、 脳血管疾患、心疾患のうち、がんについては昭和57 年以降死亡 原因の 第1 位となっており、以後も増加傾向が続いている。 また、平 成2 3 年の 7 5歳 未 満の年齢調整死亡率を全国と比較すると、本県は、男 女計で人口 10万人 当た り97.7人(全国平均83.1人)と最も高い状況となっている。 -65- 第5表 本県にお ける三 大死 因の死 亡率の推移(厚生労働省人口動態統計) 第6表 がんの75歳未満 年齢 調整死 亡率の推移 ((独 )国立がん研究 センターがん 対策情報センター75歳未満 年齢調整死亡率 ) 部位別男 女別死亡率では 、男が 肺、胃、大腸 (※) の順に、女は大腸、胃、肺の順に、 死亡率が高 くなっ てい る。 ※結腸と直腸S状結腸移行部及び直腸を含む。(以下同じ ) -66- 第7表 がん(悪性新生物)の部位別男女別死亡率の推移(厚生労働省人口動態統計) (死亡率は人口10万対、構成比はがんによる死亡者数に対する部位別死亡者数の割合) 年次 部位 肺 大腸 胃 肝臓 膵臓 食道 子宮 乳房 その他 合計 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 女 女 男 女 男 女 19 20 21 96.1 31.9 55.2 37.7 71.0 35.6 35.6 18.3 31.5 25.1 20.7 2.4 8.5 20.6 110.8 64.6 420.9 244.7 94.8 30.2 59.4 43.4 65.8 32.8 35.4 19.9 30.2 26.3 19.8 2.0 10.1 20.3 118.2 70.8 423.6 255.8 99.8 29.8 55.7 39.1 67.0 32.1 35.0 14.4 26.3 25.1 20.6 2.3 9.7 19.2 115.6 75.6 420.0 247.3 22 23 105.3 36.7 57.9 44.1 69.6 35.3 37.2 17.2 31.5 28.3 19.8 2.5 9.0 21.2 114.9 77.6 436.2 271.9 106.9 31.3 59.0 44.9 71.9 33.7 37.3 17.5 28.4 27.0 18.9 1.7 10.8 21.5 129.0 76.3 451.4 264.7 構 成 比 % 男女別 計 23.7 11.8 19.0 13.0 17.0 14.6 15.9 12.7 14.7 8.3 6.6 7.6 6.3 10.2 7.8 4.2 0.6 2.8 4.1 1.6 8.1 3.2 28.6 28.9 28.7 100.0 100.0 100.0 がん検診 の受 診 状況 に つい て は、前年度と比較すると、受診率については大腸がん のみ増加し ており 、肺 がん・大腸がん以外は受診者数が減少している。 胃、大 腸が ん検診 の受 診率は、全国順位で2位となっている。 第8表 がん検診受診状 況(厚 生労働省地域保健・健康増進事業報告) 年 区 度 19 20 21 22 23 分 胃 が ん 子宮がん 肺 が ん 乳 が ん 大腸がん 23受 診 率 全国順位 受診人員 98,355人 93,254人 94,930人 95,597 95,213 受 診 率 24.6% 21.8% 21.9% 22.4% 21.7% 受診人員 43,765人 41,232人 51,811人 52,939 50,837 受 診 率 26.5% 23.6% 25.8% 30.3% 29.4% 受診人員 107,406人 93,924人 96,911人 97,976 98,321 受 診 率 26.9% 22.0% 22.4% 22.9% 22.4% 受診人員 35,045人 22,951人 31,284人 27,364 25,525 受 診 率 27.1% 20.3% 18.8% 20.1% 17.9% 受診人員 118,717人 112,021人 114,717人 118,096 126,333 受 診 率 29.4% 26.0% 26.3% 27.4% 28.6% 2位 14位 18位 30位 2位 (※全国順位は、 数値の大きい順) -67- ②がん 検診 の周知 ア テレ ビ広報 ・青 森県が ん情 報サービス R AB「 活彩 あおもり」 平成24年5月13日 7:30∼7:45 ・が ん検診 を受 けよう A TV「 森の 雫」 イ 平成24年10月28日 21:55∼22:00 県民 だより あおもり ・青 森県民 みん なのすこやかな生活を目指して(平成25年2月号) ウ 青森 県がん 情報サービ ス ・が ん検診 スケ ジュール 2 がん医療等 対策 (1) がん 診療連携拠点病 院機能 強化事業 がん診 療連携 拠点 病 院に お いて、地域の医療機関との緊密な連携体制の構築、院 内がん 登録事業 の 整備・ 充実、地域の医療従事者に対する研修など、地域にお ける がん診 療連 携拠点 とし ての機能の充実を図るための事業を行う。 なお、 現在、 県内 で は6 か 所(県立中央病院、弘前大学医学部附属病院、八戸市 立市民 病院、十 和 田市立 中央病院、三沢市立三沢病院、むつ総合病院)が、が ん診 療連携 拠点 病院と して 指定されている。 (2) がん 情報サービス運 営事業 がんに 関する 正し い 知識 を 広く県民に情報発信するために必要な、がん医療機能 情報や がん相談 等 に関す るデータベースであり、県民自らが、がんと闘えるシ ステ ムの一 つと して開 設し たがん情報サイト「青森県がん情報サービス」の充実を図 る。 平成2 4年度 は新 た に各 市 町村のがん検診実施日程やがん登録事業の報告書を掲 載し、 内容 を充実 させ た。 (3) がん 登録促進事業 がんの 罹患率 や生 存 率な ど 、がん対策の評価及び企画立案にとって重要なデータ となる がん登録 の 充実を 図るため、県内医療機関におけるがん診療状況や院内 がん 登録の 実施状況 を 調査し 、現状を把握するとともに、院内がん登録導入のため の働 きかけ や、 がん登 録実 務者研修の実施等を行う。 3 肝炎対 策 国内最 大 の感 染 症で ある 肝 炎について、平成20年度から肝炎治療医療費助成制度 を創設す ると と もに 、 検査 から 治療まで継ぎ目のない仕組みを構築するため、医 療機 関での無 料肝炎検査事業 を実施 している。 なお、 肝炎治療 医 療費助 成の対象は、B・C型ウイルス性肝炎の根治を目的と して 行うイン ターフェロン治 療及び 核酸アナログ製剤治療である。 -68- 第9表 年 肝炎治療医療費 助成実 施状況 次 認定件数 第 10 表 (単位:件) 20 21 22 23 24 475 290 568 531 650 無 料 肝 炎 ウ イ ル ス 検 査 事業 実施 状況 (た だし青 森市実 施分 を除 く) (単位:人、件) 年 度 検査件数 (実人数) B型 検査件 数 C型 陽性件 数 検査 件数 陽性の可能性が極 めて 高 いと 判 定 され た 件数 20 588 555 8 581 16 21 542 534 8 538 13 22 396 389 7 390 13 23 487 438 5 477 7 24 336 311 3 331 9 第 3節 がん以外の生活習慣病対策 が ん、 心 疾 患 、 脳 血 管 疾 患 の い わ ゆ る三 大生 活 習慣 病 に よる 死亡 は 、 総 死亡 の 約 6割 を占める。 ま た、 糖 尿病 は、 網 膜症や腎症等の合併症の要因となるうえ、脳血管疾患や 心疾患など の 危険 因 子と もな る 。これら4疾病は、平成19年に施行された改正医療法 により、医 療計画において 、医療 連携体制を構築することとなった。 1 脳卒中 対策 本県の脳 血管 疾 患に よ る死 因 のうち約6割は脳梗塞、次いで脳内出血、くも膜下出 血 の順 と な っ て い る 。( 厚 生 労 働省 人 口 動態 統計 ) こ れ ら脳 卒 中 は 、救 急 対 応 の 必 要 な疾患で あり 、 特に 発 症後 早期 の治療が重要となるため、発症早期から脳卒中の 専門 的医療が 提供できる体制 の構築 が求められている。 平成24 年度 に おい て は、 脳 卒中についての正しい知識の普及や食生活・運動等生 活習慣の 改善 に 向け て 、標 語の 募集、セミナーやフォーラムの開催、テレビCM の放 送等によ り啓発活動を行 った。 2 心疾患 対策 本県では 、毎 年 約2 , 80 0 人が心疾患で死亡しており、そのうち約3割が急性心 筋梗塞に よる死亡となっ ている 。 急性心 筋梗 塞は、 高血 圧、高脂血症、喫煙、糖尿病等が原因となる動脈硬化によ り、 その危険 性が 高 まる こ とか ら、 発症予防のためには生活習慣の改善と適切な治療 管理 が重要で ある。 そのため 、県 民 が急 性 心筋 梗 塞の予防や兆候について正しく理解し、発作時に適切 な対応を とる こ とが で きる よう 普及啓発を行うほか、急性期病院とその他の医療 機関 との連携 を促 進 する た め、 医療 の連携充実強化や再発防止につながる対策を進め てい くことと している。 -69- 3 糖尿病 対策 肥満の先 には 糖 尿病 が あり 、 糖尿病は動脈硬化の悪化を加速し、脳卒中や心疾患の 発症や死 亡に 大 きく 影 響す るほ か、糖尿病特有の合併症を起こすなど、患者のQ OL の低下や 医療経済への負 担を招 くことになる。 本県では 、野 菜 摂取 量 の不 足 など栄養バランスがうまく取れていない状況にあり、 子どもか ら大 人 まで 各 年代 で肥 満傾向は全国より高い上に、脳卒中や心疾患、糖 尿病 による死 亡に大きく影響 し、本 県の健康寿命の延伸の妨げになっている。 肥満を始 めと す る生 活 習慣 の 改善は、生活習慣病全体の改善・予防に繋がるとの認 識のもと 、学 校 、家 庭 、地 域、 職域が一体となって各ライフステージへのアプロ ーチ を通して 、健 康 に対 す る意 識の 向上を図り、食育の重要性を認識するなど、県民 の行 動変容に 繋が る よう 各 関係 者が 協働して総合的・継続的に展開する必要があるこ とか ら、「糖尿病対策を切り口 とし たヘルスリテラシー定着事業」を実施した。 (1) 健康 教養普及定着事 業 県民の 行動変 容に 繋 がる よ う各ライフステージに関わる関係機関が連携・協働し てエビ デンスに 基 づく情 報・資料を基に教材等を作成し、普及啓発活動を行う とと もに、 共通の情 報 を繰り 返し県民に提供できるよう医師等の専門職や、保健協 力員 等の地 区組 織団体 を対 象とした研修を行い普及啓発活動の担い手を育成した。 ① ヘ ルス リテラ シー 向上のための普及啓発 糖 尿病 予防啓発C Mを放 送(平成25年2月1日∼2月28日) 教材作成 (リー フ レット やDVD、ポスターなど)及び配布(各種メディアや 市町村、 医療機 関、スーパ ー、健康寿命アップ推進会議構成団体など) ② 健 康教 育サポ ータ ー人材育成事業 健 康教 育サポータ ー育成 研修会の開催 専門職種:1回 地区組織:6回 参 加者 :合計36 4名( 専門職種:27名、地区組織:337名) 健 康教 育サポータ ー登録 :257名 (専門職種:16名、地区組織:241名) (2) 糖尿 病地域診断機能 強化推 進事業 糖尿病 に関す る健 診 デー タ 、患者及びその予備群一人ひとりの生活習慣や意識に 関する データを 収 集し、 より詳細な分析を行い、地域の課題を明確にする必要 があ ること から、健 診 データ やレセプトデータ等の分析を実施し、効果的な保健指 導に つなが るよ う地域 にお ける特徴など把握・分析した。 ① 保 健所 に対す る事 業内容説明会 1回 ② 健 診等 関連デ ータ 分析結果活用検討会 ③ 健 診デ ータ分 析 4回 各市町村 、保健 所 、本庁 において、平成23年度国 保の特定健診デー タの集計・ 分析を実 施し、 圏域毎にデ ータをまとめ、各市町村に情報提供した。 ④ 健 診・ 面談デ ータ 集計活用ツールの改定 -70- (3) 糖尿 病疾病管理強化 対策事 業 糖尿病 患者に 対す る 適切 な 療養指導の充実により、合併症や重症化予防を徹底す るため 、医療連 携 推進体 制の確立のための検討会や療養指導体制強化のための 研修 会を開 催し た。 ① 地 域に おける 糖尿 病患者の病診・診診連携システム構築 「糖尿病 患者の 紹 介の手 順等に関するガイドライン」を活用した、病診・診診 連携 シス テム 構築の た めの 関係者間の検討会をモデル地区で開催し、ポスタ ーと リーフレ ットを 作成し、普 及啓発に努めた。 モ デル 地区:青森 市医師 会、弘前市医師会 ② 療 養指 導体制 の強 化充実 病院・診 療所等 の 管理栄 養士の資質向上の研修会を開催し、在宅管理栄養士の 診療所へ の紹介 を行った。 研 修会 :2回開催 在 宅管 理栄養士紹 介:12回(17件) -71-
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