No.255 (2011.3) [PDF] (540KB) - 住宅生産振興財団

平成23 年 3 月号NO.255
平成 22 年度を振り返って
(財)住宅生産振興財団 専務理事 松 本 浩
平成 23 年 3 月 11 日 14 時 46 分、東北地方太平洋沖地震が発生した。マグニチュード 9.0 という巨
大地震であり、想像を絶する大津波に襲われた。福島第一原子力発電所での大規模事故は今も継続中で
ある。被災地では多くの方々が避難所暮らしや不便な生活を強いられ、また、首都圏でも帰宅困難や計
画停電といった状況が発生している。正に、想定外の巨大地震であり、その被害の様相も規模も想定外
のものとなっている。
この地震により犠牲となられた方々のご冥福を祈るとともに、被害を受けられた方々に対し心よりお
見舞い申し上げます。
住宅業界においては、住宅生産団体連合会に緊急対策本部を設置し、業界を挙げて、応急仮設住宅の
供給や被災住宅の補修支援など、被災地への支援を開始している。
当面、
まず、
被災地の生活支援や応急復旧に全力を挙げることは言うまでもないが、その次の段階では、
壊滅的な被害を受けた地域の復興支援が不可欠となる。コミュニティやタウンマネージメントにも配慮
した良好なすまいとまちなみの再生に向けて、様々な分野の関係者の連携が求められる。
当財団においても、住宅生産団体連合会の一員として、被災地への支援に向けて、最大限の協力をし
ていきたい。
さて、22 年度の当財団の活動を振り返ると、様々な分野で新しい試みを進めてきた一年であったと
思う。
普及啓発事業については、一般の方々対象の「まちなみシンポジウム」について、従来東京のみで行っ
ていたものを大阪でも実施し多くの方々に参加頂いた。また、設計者等を対象に講義や演習等を行う「ま
ちなみ塾」を新たに開催し若い方々の知識・技術の向上に視することが出来たと考えている。
調査研究事業においても、整備後 20 年を超える団地についての現況や評価について調査するととも
に、中期的な観点から高齢化対応等について調査を進めた。
また、良好なまちなみの形成を目指す総合展示事業やモデル住宅展示場の事業においても、新たな事
業展開を進めている。
さらに、公益法人制度改革に対応し、新しい法人形態への移行の準備を進めている。
今後とも、この一年間の成果を生かしつつ、良好なすまいとまちなみの形成を目指して、積極的な活
動を行っていきたい。
1
平成 22 年度 財団実施行事
4.1
・事業部部長として旭化成ホームズ株式会社より菅正一氏が、ミサワホーム株式会社より村山
寛保氏が着任
4.8
・事業運営委員会
5.13
・事業運営委員会
5.15
・芦屋高浜 松韻の街(第 4 期)住宅総合展示事業開催
所 在 地 : 兵庫県芦屋市高浜町 7 番 55 他
区 画 面 積 :201.01 ㎡∼ 304.58 ㎡
土 地 価 格 :3,590 万円∼ 5,910 万円
総 区 画 数 :126 区画
今回募集区画数 :28 区画
出展参加社 :7 社
5.15
・第 66 回評議員会
第 1 号議案 平成 21 年度事業報告及び収支決算報告の件
第 2 号議案 役員選任の件
その他事業の現況報告
・第 75 回理事会開催
第 1 号議案 平成 21 年度事業報告及び収支決算報告の件
第 2 号議案 副理事長互選の件
第 3 号議案 評議員選出に関する件
そ の 他 事業の現況報告
6.1
・まちづくり月間中央記念式典にて第 5 回(平成 21 年度)住まいまちなみコンクール国土交
通省大臣賞受賞団体表彰式(於日消ホール)
6 月 1 日、第 28 回まちづくり月間中央行事において国土交通大臣表彰式がニッショー
ホールにて行われ、第 5 回住まいのまちなみコンクール国土交通大臣賞受賞の「こし
がや・四季の路管理組合」へ表彰状が授与された。
2
平成 22 年度 財団実施行事
6.2
・第 5 回(平成 21 年度)住まいのまちなみコンクール「住まいのまちなみ賞」受賞団体表彰
式(於品川プリンスホテル)
国土交通大臣賞表彰式翌日 6 月 2 日に、品川プリンスホテルにて、第 5 回住まいのま
ちなみコンクールの住まいのまちなみ賞表彰式(当財団主催)が行われ、住まいのま
ちなみ賞受賞 4 団体へ当財団松本浩専務理事より表彰状が授与された。
・第 2 回「すまいのまちなみネットワーク」(略称まちネット)総会(交流会)
(於品川プリンスホテル)
住まいのまちなみコンクール受賞団体を中心とした「すまいのまちなみネットワーク」
(略称 : まちネット)の第 2 回総会が開催された。
第 1 部として、第 5 回受賞団体の紹介、審査委員の大月敏雄先生に「住まいのまちな
みコンクール受賞団体インタビュー報告」として、第 1 回から第 4 回までのコンクー
ル受賞団体計 20 団体のまちなみ維持管理の実績や知見の報告を受けた。
第 2 部の懇親会は、受賞団体相互の情報交換の場とした。財団の会員社である住宅メー
カーの方も参加し、住民の方と直接話が出来るようにした。(参加者 90 名)
まちネットの活動としては、まちネットの運営(総会の開催)
、まちネット Web サイ
トの運営(http://sumai-machinami.net/)
、その他啓発活動(住民の方にも分かりや
すいマニュアル作成等)で、詳細は、平成 22 年 9 月発行の『家とまちなみ 62 号』に
掲載。
6.10
・事業運営委員会
6.13
・2010 米国住宅地・まちなみ調査視察団出発(20 日まで)
テーマ
1. ストック型社会を鑑み、永く愛され続けている住宅地における美し
い景観やデザインを重視した街づくり事例調査
2. コミュニティー・マネジメントのあり方の調査
3. ニュー・アーバニストらによる街づくりトレンド調査
サブテーマ
1. 自主的でにぎわいのある住民参加型の街づくり事例
2. ニュー・アーバニストらによる街づくり事例
3. 住まい手が感じる豊かな住環境事例
3
平成 22 年度 財団実施行事
住宅地開発のあり方にとどまらず、住民の住まい方や HOA 活動などの管理事情、つ
くり手の関係のあり方にもスポットをあてて、限られた日数の中でデンバー、ポート
ランド、サンフランシスコの住宅地及び再開発地区の視察を行いました。視察先での
案内や質疑応答に対応して頂いた方々の詳細かつ分かり易い対応や、同行コーディ
ネーターである佐々木先生による的確な通訳と説明により、非常に実のある視察結果
を得る事ができました。
4
6.24
・第 1 回まちなみ塾開催
まちなみ計画論 I・開塾式
◎中井検裕 氏(東京工業大学大学院 社会理工学研究科 教授)
★テーマ「郊外住宅地の過去・現在・未来」
7.1
・第 6 回「住まいのまちなみコンクール」募集開始(9/10 まで)
7.3
・芦屋海岸通 セントラルプレイス(潮芦屋第 9 期)住宅総合展示事業開催
所 在 地 : 兵庫県芦屋市海洋町 5 番 98 他
区 画 面 積:200.15 ㎡∼ 263.35 ㎡
土 地 価 格:3,242 万円∼ 5,109 万円
今回募集区画数:22 区画
出 展 参 加 社 :10 社
7.8
・事業運営委員会
平成 22 年度 財団実施行事
7.15
・第 2 回まちなみ塾開催
まちなみ計画論 II
◎角野幸博 氏(関西学院大学 総合政策学部 教授)
★テーマ「人口減少社会における住宅地の未来像」
7.19
・財団創立記念日
7.30
・「平成 22 年度夏季住宅セミナー」開催(グランドプリンスホテル赤坂)
村上理事長あいさつ
川本住宅局長より「最近の住宅政策の動向について」
橋本住宅生産課長より「住宅生産行政の現状について」
和田住宅企画官より「住宅税制について」
8.6-7 ・第 3 回まちなみ塾開催
まちなみ視察(高幡鹿島台(東京都日野市))
◎柴田建 氏(九州大学大学院 人間環境学研究院 都市・建築学部門 助教)
★テーマ「コモンとまちなみの維持管理 30 年後に何が起きるのか ?」
※ 6 日 : 財団にて講義、7 日 : 現地見学及びヒアリング
9.9
・事業運営委員会
9.10
・第 6 回住まいのまちなみコンクール応募締切
9.16
・第 4 回まちなみ塾開催
まちなみ演習 I
◎上井一哉 氏(積水ハウス(株)設計部 東京設計室 部長)
◎大谷宗之 氏(ミサワホーム(株)営業推進本部 販売商品企画部 まちづくり・分
譲企画グループマネージャー)
◎青鹿政幸 氏((株)駿府設計 専務取締役)
★テーマ「都市近郊の土地区画整理事業地内における住宅地開発計画」
(課題解説、グループ討議、作業方針の調整等)
9.17
・沖縄マリンタウン(第 4 期)住宅総合展示事業開催(建築条件付土地分譲)
所 在 地:沖縄県島尻郡与那原町字東浜 89 の一部
第 4 期募集:13 区画(筆)面積 2,722 ㎡
区 画 面 積 :180.80 ㎡ 262.45 ㎡(私道負担なし)
土 地 価 格 :1,133 万円 1,522 万円
出展参加社:6 社
5
平成 22 年度 財団実施行事
9.18
・総合住宅展示場「さいたまハウジングパーク」オープン
主 催 : 首都高速道路サービス株式会社
企画・運営 : 財団法人 住宅生産振興財団
運 営 管 理 : 株式会社 サンフジ企画
所 在 地 : 埼玉県さいたま市中央区本町西 5 丁目 111
展 示 期 間 : 平成 22 年 9 月 18 日(土)∼平成 28 年 8 月 31 日まで(予定)
土 地 面 積 :19,571.31 ㎡
区 画 数 :24 区画(22 社・23 棟)
電 話 番 号 :048-764-8860 9.27
・2010 米国住宅地まちなみ調査海外研修視察報告書発刊
9.30
・「家とまちなみ」第 62 号発刊 : コミュニティの育成は緑から
10.1
・第 6 回住まいのまちなみコンクール書類審査会
10.7-8 ・事業運営委員会まちなみ見学会
(愛知、グリーンランド柄山、桜ケ丘ハイツ視察)
10.8
・「第 22 回住宅生活月間中央イベントスーパーハウジングフェア in あいち」に協賛合同記念
式典に事業運営委員参加
10.9
・いわき NT「クオリティ・エコタウン中央台」第 2 期住宅総合展示事業開催
所 在 地 : いわき市中央台高久 1 丁目第 40・42・43 街区の一部
土 地 面 積 :239.28m2 346.37m2
住 宅 価 格 :705.8 万円 1,183.8 万円
今回募集区画数 :18 区画
出 展 参 加 社 :6 社
10.15 ・「平成 22 年度まちなみシンポジウム」(東京開催)開催
(日本経済新聞社と共催(第 22 回住宅生活月間に協賛))
11.11 ・事業運営委員会
6
平成 22 年度 財団実施行事
11.18 ・第 5 回まちなみ塾開催
まちなみ演習 II
◎上井一哉 氏(積水ハウス(株) 設計部 東京設計室 部長)
◎大谷宗之 氏(ミサワホーム(株) 営業推進本部 販売商品企画部 まちづくり・
分譲企画グループマネージャー)
◎青鹿政幸 氏((株)駿府設計 専務取締役)
★テーマ「都市近郊の土地区画整理事業地内における住宅地開発計画」
(グループ課題発表、講評)
11.19 ・「平成 22 年度まちなみシンポジウム」(大阪開催)開催
(日本経済新聞社と共催(第 22 回住宅生活月間に協賛))
11.30 ・常勤理事会開催
12.1
・第 6 回住まいのまちなみコンクール審査委員会
12.9
・第 6 回住まいのまちなみコンクール結果発表
・事業運営委員会
12.16 ・第 6 回まちなみ塾開催
公開講座
◎三浦展氏(消費社会研究家 マーケティング・アナリスト)
★テーマ「戸建て住宅地時代の大転換∼マイホームからシェアハウスへ」
◎門内輝行氏(京都大学大学院 工学研究科 教授)
★テーマ「まちなみ景観のデザイン 敷地主義を超えて」
12.31 ・事業部部長の来栖豊氏が退職
1.13
・事業運営委員会
1.20
・関西事務所新年賀詞交換会
1.26
・ボンエルフ第 253 号発刊
2.1
・事業部部長として積水ハウス株式会社より三隅清孝氏が着任
2.10
・事業運営委員会
2.17
・第 7 回まちなみ塾開催
住宅地の維持・管理
◎大月敏雄氏(東京大学大学院 工学系研究科 建築学専攻 准教授)
★テーマ「住まいのまちなみコンクール受賞団体にみるタウンマネージメント」
2.28
・ボンエルフ第 254 号発刊
3.10
・事業運営委員会
7
平成 23 年度 再開発プランナー試験案内〈(社)再開発コーディネーター協会より〉
市街地再開発事業に加え、マンションの建
【実務経験審査と登録】
替えや中心市街地の活性化、不動産の信託・
筆記試験合格者を対象とし、3 年以上の都市
証券化など、既成市街地の再開発が多様な拡
再開発事業に関する実務経験を有することに
がりをみせるなか、21 世紀のまちづくりは、
ついて、書類審査及び面接審査を実施。
再開発プランナー R がリードします。再開発
●実務経験審査の方法
プランナーは、
(社)再開発コーディネーター
(1) 実務経験申告書及び実務経験レポートの提出
協会の認定資格です。( 平成 23 年 2 月 現在
(2) 登録申請書 / 登録手数料 12,600 円の払込
2,792 名 )
済書も (1) と同時に提出
【筆記試験】
※登録手数料は審査不合格の場合返還され
●受験資格 : 受試験の年の 4 月 1 日現在満 20
歳以上
ます。
・(1) の書類について、書類審査及びその内
●試 験 日 :時間 :8 月 28 日 ( 日 )
学科試験 (4 肢択一 )
容 確 認 の 面 接 審 査 … 面 接 日 /11 月 下 旬
12 月中旬
10:00 ∼ 12:30
実務経験審査合格発表 / 平成 24 年 1 月下旬
実技試験 ( 記述含む筆記 )
※審査合格後、再開発プランナーとして登
14:00 ∼ 17:00
録されます。
●受 験 地 : 東京・大阪
参考図書や推薦図書がありますので、詳細等
●受験手数料 :21,000 円 ( 消費税含む )
も含めてホームページをご覧ください。
●筆記試験受験申込書の頒布及び受付
h t t p : / / w w w. u r c a . o r. j p /
頒布期間 /5 月 6 日 6 月 6 日
案内書請求 ( 無料 )・問い合わせ先 :
頒布価格 /1 部 1,260 円 ( 消費税含む )
(社)再開発コーディネーター協会
頒布方法 / 窓口頒布、郵送頒布 ( 送料別途 )
開発プランナー資格室
受付方法 / 簡易書留による郵送受付
TEL 03-3435-1783 FAX 03-3432-8908
●筆記試験合格者の発表 :10 月 6 日頃
3 月度事業運営委員会開催
は、北海道、信越・北陸、近畿、中国・四国
ブロックの 4 ブロックが減少し、東北、関東、
3 月 10 日定例の事業運営委員会が開催された。
東海、九州・沖縄の 4 ブロックがプラスとなり、
各住宅総合展示事業 ( まちなみ事業 ) 並びに
平成 22 年 4 月から平成 23 年 1 月までの累計
取り組み案件について、担当各部長より、進
では、対前年比で 5.21% のアップとなった。
捗状況と対策についての説明があった。展示
場来場者組数動向として、1 月の来場者動向
ボンエルフ第 255 号
発行日:平成 23 年 3 月 28 日
編集発行人:松本 浩
8
次回の開催は、4 月 14 日に行う。
発行所
〒 105-0001 東京都港区虎ノ門 3 丁目11番 15 号 SVAX(スバックス)TT ビル 5 階 TEL:03-5733-6733 FAX:03-5733-6736
関西事務所:〒 541-0046 大阪市中央区平野町 3 丁目 3 番 8 号・辻梅ビル 5 階
TEL:06-6231-3655 FAX:06-6231-3656
ホームページ・http://www.machinami.or.jp E-メール・[email protected]