科学的議論でスピーディー、的確な経営改善!

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経営改善議論は既に科学の領域!ver 2.00
科学的議論でスピーディー、的確な経営改善!
TOC は経営改善議論を科学にしました。TOC をドラッカー博士のマネジメント論に応用することで、
意思決定スピード、経営スピードを向上することができます。
1.はじめに
経営や業務課題を議論し、その結果について全員で
合意することはなかなか難しい。部門間、全社に関係
する議論であれば尚更です。賛成、各論反対は何処に
でもあります。もし、全員合意が可能であれば、意思
周り、日常のビジネスシーンでも合意できるものとで
きないものがたくさんあります。単純に「算数と実社
会とは違う」ということではないはずです。
3.全員合意には条件がある
決定スピードは目覚ましく改善し、経営スピードは向
良く考察してみると、実社会での議論というのは、
上するはずです。しかし、本当に全員合意は可能なの
合意するための議論が少ない。課題を解決するために
でしょうか。
知恵を出し合い、適切に知識を使って論理を組み立て
るというよりは、むしろ対立する意見を述べ、出来れ
2.算数と実社会は違う?
否、そんなに否定的になることもありません。全員
合意できることは世の中にたくさんあります。例えば、
数学の問題を例にとります。回答は一つ。回答を導く
方法も論理的で、数学の知識さえあれば正答を導き出
すことができます。数学は苦手だと言う人もいるので、
算数と置き換えていただいてもよいでしょう。算数の
知識さえあれば、誰でも同じ答えが出せます。だから、
ば相手を論破することが議論だという認識が強い。所
謂、ブレーンストーミング的議論で終わり、その先が
ありません。合意できる結論を出そうとする議論でも、
参加者の知識を引き出し、知識を組立て、あるいは評
価し、解決策を得る論理的なメカニズムやフレームワ
ークがありません。だから、議論がかみ合わない、良
い結論が出ない、合意できない等の結果に終わり、最
後は多数決になります。
全員合意が成立します。誤答の人も論理的な説明を聞
全員合意を実現するには、議論の目的、議論に必要
けば納得できます。そして、学習が進み、知識レベル
な知識、議論のメカニズムの 3 要素が必要になります。
が向上します。この繰り返しによって、合意できる範
この3つが意識的に、あるいは無意識的にでも共有さ
囲は広がり、また、合意できる人も増えます。つまり、
れていれば、合意の可能性は格段に高まります。合意
企業であれば、意思決定スピードは向上します。
された結果は、意思決定スピードを向上し、課題解決
「算数と実社会とは違う。勉強、学問と現実は違う。
だから、実社会ではそうならない。合意するのは難し
い。ましてや全員合意など、」という反論は当然でし
の可能性を高めます。何故なら、知識に裏打ちされ論
理的だからです。皆さんの身の周りの合意できること
は、これらが共有されているはずです。
ょう。わからないことではありません。しかし、本当
多数決は、これらが共有されていません。だから、
にそうでしょうか。唯単に、全員合意に必要な条件が
論理性に乏しく改善の可能性を保障するものではあ
満たされていないからではないでしょうか。皆さんの
りません。経営改善の議論ではできるだけ避けたいも
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のです。多数決をとる前にもっと知識を集め、議論す
ストビューの 2 つに適用し、議論のフレームワークを
べきでしょう。
体系化しました。それが当社の WEB_CPS ロジカル
シンキングメソッド&ツールです。
4.議論を科学にした TOC
マネジメントビューは、「経営に貢献するか」とい
では、どのように経営改善の議論を進めればよいの
う問いに応え、プロセスの全体最適を阻害する要因を
でしょう。それには、ゴールドラット博士が提唱する
論理的な因果関係で理解するフレームワークです。創
TOC(Theory Of Constrain)を応用することです。博
造する付加価値を制約するボトルネックプロセスを
士は物理学者であり、科学者の視点で、「企業組織の
特定し、全体最適への影響、因果関係を論理的に説明
パフォーマンスはそれが人工的に創造したプロセス
します。テクノロジストビューは、「実現できるか」
メカニズムだからこそ改善できる」と提唱しました。
の問いに応え、改善対象を客観的に特定するフレーム
条件さえ揃えば、算数の問題を解くのと同じように結
ワークです。パフォーマンスボトルネックに内在する
論が出せることを論理的に示しました。つまり、経営
真の原因、制約事項を科学的、論理的に解明し、実行
改善の議論を科学の領域に引き上げたのです。それを
可能な改善方法を策定します。
分かりやすく紹介したのが、著書ザ・ゴールです。
残念なのは、この考え方が日本に導入されて10年
ビジネスプロセスにはボトルネックプロセスがあ
以上経ちますが、ほんの一握りの企業でしか全体最適
り付加価値の最大値を制約しています。そして、その
の取り組みが成功していないことです。殆どの企業で
ボトルネックプロセスには解決すべき制約事項、
実現できていません。当時、多くの企業が自社のビジ
Constrain が存在するというのが TOC です。
だから、
ネスプロセスを全体最適化しようと努力しました。で
その制約事項を解消することで、実現する付加価値を
も、その議論は従来方式の非論理的なままでした。ま
改善できることを明確にした理論です。
た、ドラッカー博士の組織全体のマネジメント論との
ただ、その実践には TOC を議論に活用するフレー
ムワークが必要になります。そのフレームワークが論
理的に構成できれば、議論は科学的、論理的になり全
員合意が可能になります。
5.科学的議論のフレームワーク化
TOC を応用する論理的議論のフレームワークは
関係も明確に理解されていませんでした。だから、全
体最適化とマネジメントの関係も曖昧で、合意できる
結論が出せませんでした。特に、生産と販売の対立を
解決できなかった企業は多かったはずです。
その意味で、当社の WEB_CPS は、経営改善の議
論を科学的に実践する画期的なフレームワークであ
り、また、システムであると言えます。
TOC それだけでは実現できません。多くのサプライ
チェーン用のコンピューターアプリケーションシス
6.科学は必須知識を明確にする
テムが TOC 理論を適用してきたように、TOC 理論を
適用する実態が必要になります。ザ・ゴールとともに
日本に入ってきた i2 RHYTHM はその代表例です。
そこで、ドラッカー博士の企業組織マネジメントに関
する提案を加味し、マネジメントビューとテクノロジ
経営改善の議論を科学にした TOC は、当然のこと
ですが知識を要求します。マネジメントビューも、テ
クノロジストビューも知識が必要になります。勿論、
適用するプロセス範囲に応じて、また、担当する職務
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に応じて、あるいは、実現しようとするレベルに応じ
て必要となる知識と内容の深さは異なります。
ただ、知識の切り口は明解です。マネジメントビュ
ーの必須知識は、自社のビジネスプロセスの知識であ
り、テクノロジストビューの必須知識は、製品や設備、
その他個別の専門技術の知識です。
確かに、右肩上がりの経営環境、追いつけ追い越せ
の時代は全員合意する必要がありませんでした。ター
ゲットが目の前に存在し、自ら科学的なブレークスル
ーを実現する必要性は高くありませんでした。それぞ
れの持ち場の能力を最大現に引き出すことで経営は
成り立っていました。作れば売れた経営環境だったか
らです。
自社のビジネスプロセスのパフォーマンスを阻害
するボトルネックを、プロセス間の因果関係として論
理的に理解し、説明し、合意できなければ、個別に詳
細を検討し改善策を立てる意味がありません。また、
専門知識がなければ、具体的な改善を実現できません。
つまり、経営改善は進みません。だから、これら知識
の豊富さは企業競争力そのものと言えます。
しかし、世界のトップに立ち、自らを発展させなけ
ればならないという経営環境の変化は、企業活動の根
本を変化させなければ実現できないことを認識すべ
きです。ドラッカー博士の知的労働型組織は、企業が
目指すべき目標を示しているはずです。そして、目指
す方向が知識労働型組織であればこそ、経営改善の議
論は科学であることが必須なのです。
7.20年変化しない経営
今、「失われた20年」と言われています。生産性
が向上することなく経済が停滞し、国際的な競争力は
低下し続けています。それにも拘らず、多くの企業で
「経営改善の議論が科学」になっていません。毎日何
処かで繰り返される会議や議論は昔のままです。対立
した意見は、知識を出し合って論理的に整理し、結論
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社員の知識を活用し、議論を科学的に実践する。そ
して、意思決定スピードを向上し、全体最適を追及し
なければ、コスト、品質、納期、機能、サービス等で
優位性を確保できない時代になったのだという認識
が必要です。
8.科学的議論の実践
を得ることがありません。毎週行われる営業会議は、
では、どうすればいいのでしょう。その答えは簡単
営業マンのレビューで終わり、市場で起こっている真
です。前述のフレームワークを社内にビルトインすれ
の問題を把握することがありません。生産と販売は問
ば良いのです。経営から現場まで同じフレームワーク
題を押し付け合い、開発は販売実績に責任を持つこと
で議論し、コミュニケーションすれば良いのです。マ
を敬遠します。多くの企業で、そんな経営が続いてい
ネジメントビューの「それは会社に貢献するか」、テ
ます。
クノロジストビューの「それは実現できるか」と。そ
「市場や顧客は変化する。」だから、
「過去の延長線
上に未来の成功はない。」のですが、変わることなく
して、常にビジネスプロセスのボトルネックと制約事
項、コンストレインに注目することです。
昔と同じ経営スタイルのままです。ドラッカー博士の
TOC の狙いは、日本企業の伝統である3現主義や
提唱する21世紀型企業、知識労働型組織への変革が
JIT、トヨタ生産方式のそれと同です。ただ、「現場」
実現できていません。全社員の知識を活かすことがで
「現物」「現実」に基づいた業務改善方法をより効果
きていません。
的に実践できるよう全体最適の視点で科学的に定義
し直したところが異なります。そこが革新なのです。
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当初、ゴールドラット博士は、ザ・ゴールの日本語
10.おわりに
化に抵抗していたと言われています。それは、KKD
(勘、経験、度胸)に近い 3 現主義の業務改善手法を
TOC として科学の世界に引き上げ、理論化したから
に他なりません。KKD のままであれば、その習得は
時間がかかりなかなか進みませんが、学問、科学なら
ば短時間に習得でき、かつ、システム化できます。そ
して、より競争力を増します。それは、取りも直さず
日本企業が更に競争力を強化することに繋がると考
えたからです。
9.WEB_CPS の貢献
先にも述べましたが、ザ・ゴールは10年以上も前
に日本で発表されましたが、ゴールドラット博士の心
配は当たりませんでした。それは、フレームワークを
具体化した方法論が無かったからだと説明しました。
経営改善議論は既に科学の領域!ver 2.00
「議論を科学にすることに疑問を持ち、フレームワ
ークをビルトインする前に、社員の教育、知識、スキ
ルレベルの向上を優先すべきだ」と考える人達がいま
す。否、多い。大半がそう考えています。しかし、そ
のような考え方では何も進みません。知識の活用、蓄
積、学習、教育、伝承など、知的資産の経営利用がこ
れまで進まなかった現実を見ればわかります。知識を
科学的に活用するフレームワークが無かったことや、
そういうメンタリティーが無かったことが背景にあ
ります。
しかし、ドラッカー博士、ゴールドラット博士等に
よって、既にビジネスマネジメントは科学の領域にあ
ります。経営改善を主眼にした議論であれば、議論の
方法は明確になっています。後は、科学的な議論のフ
レームワークをビルトインするかしないかで意思決
フレームワークと言っても簡単ではありません。何
定スピード、経営スピードの差は拡大します。何故な
故なら、科学なのでフレームワーク自体が論理的でな
ら、科学ですから、知識の学習、教育、蓄積、伝承は
ければならないからです。また、難しくては使いもの
迅速、正確になるからです。
になりません。企業の社員がビジネスプロセスを対象
に科学的な議論を行うのですから、簡単、明解なフレ
ームワークであることが必要です。
他社を引き離すか、他社に引き離されるかは、経営
の意思決定次第と言えます。
このフレームワークを、30 年以上のビジネスコン
サルティングの経験を活かし、誰でも使えるように簡
単、明解な議論の仕組み、知識を組み上げる仕組みと
して確立したのが当社の WEB_CPS です。フレーム
株式会社ナレッジポイント
代表取締役
杉本
薫
2010-09-23
ワークを 3 つのステージで構成し、誰でも実行できる
論理的なステップにまとめ上げたロジカルシンキン
グメソッド&アプリケーションツールです。
TOC をドラッカー博士のマネジメント論に応用し、
様々なプロセスマネジメントに活用できます。論理的
に組み上げた方法論だけも良いし、より効率的に行い
たいなら、WEB_CPS アプリケーションを使うことが
でます。是非、お試しいただきたい。
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