住友商事株式会社 - IBM

IBM お客様事例 | 住友商事株式会社 - Japan
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住友商事株式会社
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全世界に広がる営業拠点とその情報ネットワークを活用し、多様な分野での商品取
引/事業投資/ファイナンス提供を行うなど、総合商社として活動を展開している住友
商事株式会社(以下、住友商事と表記)。その住友商事は、1999年、全社横断的
な情報システム高度化プロジェクト「SIGMA21」をスタートさせた。その一環として、先
頃、旧来のEDIシステムに代え、新B2B(企業間電子商取引)システムが稼働を開
始。その新システム『SBGS(Summit B2B Gateway System)』を支えるサーバーとし
て、IBM eServer™ pSeries® 660が採用された。
システム高度化の一環として、新B2Bシステム開発に着手
コスト面、選択肢の多様さからオープンなシステムを志向
信頼性、スピード、保守/運用面で好評を博するIBM
"何も変わらない"を目標に、システム移行作業に注力
住友商事株式会社 について
システム高度化の一環として、新B2Bシステム開発に着手
住友商事では、1999年から全社横断的な情報システム高度化
プロジェクトである「SIGMA21」を発足させ、この計画を受けて、
「経営情報システム」、「連結決算システム」、「R/3基幹システム
(Σ営業システム、Σ会計システム)」の開発を開始。2001年4月よ
り、新システムが順次、リリースされている。この一連のシステム高
度化プロジェクトの中で、旧来のEDIシステムに代わるものとして開
発が進められていたのが、今回の新B2B(企業間電子商取引)
システム『SBGS(Summit B2B Gateway System)』だ。システム
構築は、住友商事とともに、関連企業である株式会社住商フォ
ーエス(以下、住商フォーエスと表記)が共同で行った。
開発の経緯について、住友商事人材・情報グループ長付佐竹
氏はこう語る。「経営情報システム、連結決算システム、基幹系
の会計/営業システムについて開発が始まり、これらがひとつとなっ
て有機的に機能していくためには、今までの情報交換システム、
EDIシステムも刷新しなくてはいけない、ということで、2001年9月
頃から話が持ち上がり、2002年4月から構築を進めてきました」
住友商事株式会
社
人材・情報グルー
プ長付
佐竹 一雄 氏
新B2Bシステム・SBGSの稼働により、国内外の取引先/基幹システムを含めた合計
2,000以上のフォーマットのファイルを交換することが可能であるほか、ダイヤルアップ/専
用線/インターネットVPN等の多様な通信方式に対応、日本独自のEDIシステムへの
対応など、XMLに代表される最先端の技術を利用した、低コストかつ柔軟な企業間
取引が可能となった。
また、データの送受信状況の照会を、ユーザーである住友商事の社員自身がWeb上
から確認できるような仕組みを加えたことも、今次システムの特徴のひとつとなっている。
「従来、情報交換のシステムというのは、センターのオペレーターさんがやる業務、とい
う"常識"があった。データ交換の障害の有無などは、オペレーターさんが見ていればい
い、という感じでしたよね。しかし新しいシステムでは、ユーザーの人たちが、直接、"デー
タはちゃんと送られたか、どこか止まってはいないか"ということを、自分たちで確かめられ
る仕組みを作りました。自身が作成して送ったデータがちゃんと送信されたことを自分の
目で確認できるとあって、ユーザーさんからは好評のようです」(佐竹氏)
コスト面、選択肢の多様さからオープンなシステムを志向
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この新システム開発に際して、ポイントは、大きく分けて2つあった
と、住商フォーエスシステム営業第1部の井原氏は語る。「1つは、
旧来のシステムが、いわば独自の仕掛けであったため、どうしても
コストが高くつく構造となっていました。そこで、それをいかに安くで
きるか、という点。もうひとつは、企業間電子商取引という仕組み
は変化が激しいところがありますので、XMLとかインターネットといっ
た動向を、いかに低コストで取り込み、実現することができるか、と
いうところ。そういった2つのポイントを、まずは満たすものという観点
から、いろいろなハードウェア、ソフトウェアの選定を行いました」
住友商事では、国内外約300社との間で企業間電子商取引を
行ってきた。新システムでは、この状況をそっくり受け継ぐとともに、
株式会社
最新のデータ交換関連技術を取り込み、かつ、できるだけローコ
住商フォーエス
ストで実現する、という使命を帯びていた。必然的に、システムの
システム営業
選定にあたっては、業界標準に即した、オープンなシステムを志向 第1部 部長付
していくことになった。住商フォーエス システム営業第1部の江頭
井原 篤男 氏
氏は、こう語る。「オープンでグローバルなOSを利用することで、ハ
ードウェアもミドルウェア群も選択肢が増え、しかも今後の環境変化に際しても、スピー
ディーに安く、かつ安定したツールを選択することができる、ということですね」
そして、ハードウェアの選定については、「現行動いている仕掛けと同等以上の機能を
有すること。特に力をいれたのがノンストップであること。24時間365日の稼働、それを
目指せるハード機器で、信頼性が高く、コストが低い製品。その他、いろいろ選定条
件を決め、メーカー各社さんから提案をしていただいた中で、その条件をすべて満たして
いたのが、IBMさんのpSeriesです」(井原氏)
信頼性、スピード、保守/運用面で好評を博するIBM
今回、本番機として導入されたpSeries 660は、システム自身の
稼働状況を監視/管理するサービス・プロセッサーを搭載し、24時
間365日稼働を目的とした信頼性/高可用性を提供。さらにメモ
リー障害の発生率を大幅に低減するChipkill™ テクノロジーなど
のオートノミック(自律型)・コンピューティング技術が利用され、効
率的な障害対策が実現できるサーバーだ。しかも、低コストによる
拡張性や、導入時/導入後のTCO削減が評価され、他社機と
の比較を行った上で採用が決定された、とのこと。ちなみに、まだ
試算のレベルではあるが、今回の刷新によってシステムの導入/開
発/保守のコストは、約4割以上も削減できる見通しであるとい
う。
株式会社
さらに、IBM pSeriesに対しては、このような評価もいただいた。
住商フォーエス
「以前から、IBMさんのハードウェアは故障率がすごく低いとは聞い システム営業
ていたんですが、実際、マシンを導入して10ヶ月経つ今日まで、ハ 第1部
ードウェア故障は1回も起きていません。初めてですね、こういうの
江頭 顕 氏
は。これまでの経験では、例えばテープ・バックアップ装置関係が、
いちばん故障が多く、次にディスクが故障しやすい。ところが今回導入した機器はまった
くない。安心できる製品だと思います」(井原氏)
また、今回のシステムでは、pSeries 660 2台をクラスター構成しているが、想像以上だ
ったのは、そのクラスターの切り替わりスピードの速さだった、という。「テストしてみたんで
すが、2分半程度で切り替わるんですね。アプリケーションの停止、起動まで入ってその
時間で、AIX® 自身の切り替わり時間は、たぶん30秒ほどじゃないでしょうか。それか
ら、いろんなデータを書き込む場所を共有ディスクという形でクラスター構成にしているん
ですが、その書き込み/読み込み速度も、想像以上に速いな、と。すごい技術だと感
心しました」(井原氏)
「それと、見えにくい部分ですが、IBMさんは保守/運用などのサポートの部分で、他の
メーカーさんよりポイントが高かったという感じですね。導入時の支援費とか。システムを
立ち上げる時には、自分たちは新しい技術を持っていないという状態で始まりますの
で、そこの支援を同時にお願いすることになる。その部分も、コスト的にポイントになって
くるわけですが、IBMさんには助けていただきましたよね」(江頭氏)
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"何も変わらない"を目標に、システム移行作業に注力
ところで、問題は"システム全体として期待通りのパフォ
ーマンスが出るか"という点だが、この話を伺った時点で
は、まだ旧システムから新システムへの移行作業の途上
であり、数値等で実証できる段階ではなかった。しかし、
「大丈夫でしょう」と、井原氏は語る。「本番前に、ピーク
時の2倍くらいの負荷をかけて、さんざんキャパシティー分
析・負荷テストをやりましたので。しかも、それでもハード
ウェア的にはまったく安定していて、有効的にシステム・リ
ソースを使いながら動いてましたから、すごい製品だと思
いました。もちろん、通信パッケージの「ACMS B2B」が
安定していたことも大きいです」
これからの移行作業において、もっとも留意する点は、と
の問いには、「何も変わっていない、というのが大きな目
標です」(江頭氏)との答え。「企業間電子商取引とい
うのは、商売上でもかなり重要な部分ですので、そこで
データが止まることがないよう、またテスト等においても、
極力、取引先様に迷惑をおかけしないよう、心がけて移 2台の本番機の他、
行作業を進めています」(江頭氏)
評価機や、データ交換の
流れを見ることができる
「なにしろ、300社、2,000ファイル、30数回線ありますか Webサーバーなどが
ら、全部、一気に移行することはできないわけですが、と ワンラックに収納されている。
にかく、お客様には迷惑をおかけしない。基本的に、定
義変更は一切ない。取引先様から見たら、いつの間にか変わってる、というのが理想で
すね。"換えました"と言わなければ分からない・・・・・みたいな、そういう状況で作業を
完了させたいと思っています」(井原氏)
住友商事株式会社
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本社 :
東京都中央区晴海1-8-11
晴海トリトンスクエア オフィスタワーY棟
設立 :
1919年12月24日
資本金 :
1,694億円
売上高 :
9兆6,454億円(2002年3月期;連結 米国会
計基準)
従業員数:
4,829人(2002年3月31日現在)
Webサイト:
http://www.sumitomocorp.co.jp
株式会社住商フォーエス
本社 :
東京都中央区晴海1-8-8
晴海トリトンスクエア オフィスタワーW棟14F
設立 :
1991年4月
資本金 :
2億円
売上高 :
2,246百万円(2002年3月期)
従業員数:
120名
Webサイト:
http://www.scs-itm.co.jp/
※(株)住商フォーエスは、2003年にエス・シー・インフォテック
(株)へ社名変更いたしました。
本事例中に記載の肩書や数値、固有名詞等は初掲載当時のものであり、閲覧される時点では 、
変更されている 可能性があることをご 了承ください 。事例は特定 のお客様での 事例であり、すべ
てのお客様について同様の効果を実現することが可能なわけではありません。
IBM、IBMロゴ、AIX、Chipkill、eServer、pSeriesはInternational Business Machines Corporationの
米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標。
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