平成24年度事業計画 公益財団法人 関西文化学術研究都市推進機構

平成24年度事業計画
公益財団法人 関西文化学術研究都市推進機構
平成24年3月
目
1
基本方針
2
事業活動の内容
次
3
Ⅰ
情報発信事業
5
Ⅱ
交流・立地促進事業
6
Ⅲ
建設推進活動事業
9
Ⅳ
企画調査研究事業
10
Ⅴ
事業化推進事業
11
Ⅵ
地域産業振興事業
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Ⅶ
新産業創出会員事業
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2
1 基本方針
関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)の建設は、昭和62年に施行
された関西文化学術研究都市建設促進法に基づき、近畿圏において培われた豊
かな文化・学術・研究の蓄積を活かし、創造的かつ国際的、学際的、業際的な
文化・学術・研究の新たな展開の拠点づくりを目指すものであり、近畿圏はも
とより、我が国及び世界の発展に大きく寄与する国家プロジェクトである。現
在、本都市は平成27年度末を目標年次とする「サード・ステージ・プラン」
に基づき、本都市の研究成果を用いた新産業の創設や情報発信機能の強化など
の課題に向けて取組みを進めているところである。
平成23年8月には、総合科学技術会議において平成27年度までの5年間
を対象期間とする第4期科学技術基本計画が策定されたが、その中で本都市は、
産官学協働に基づく国際的な研究開発拠点として位置づけられ、我が国が震災
からの復興、再生を早期に実現するためにも、一層の発展に向けて機能強化を
図る必要があると示されている。
また、平成23年12月には、関西の3府県3政令市(京都府、大阪府、兵
庫県、京都市、大阪市、神戸市)が一体となって申請した「関西イノベーショ
ン国際戦略総合特区」の地域指定を受けたところであり、今後、本都市のみな
らず関西においても当機構が中心となって、環境・エネルギー、医療分野等で
の研究開発から実用化への取組みを加速し「けいはんな発」の新産業を創出し
ていくことが強く求められている。
このような認識のもと、当機構の平成24年度の事業運営にあたっては、次
の項目に重点的に取り組むものとする。
① 「次世代エネルギー社会システム実証事業」
「ヘルスケアシステム開発事
業」
「成長産業振興・発展対策支援事業」など、国の競争的資金を活用し
た新産業の創出、地域産業の振興策を着実に推進する。
② 国際戦略総合特区の指定に伴う規制緩和等を通じて、スマートコミュニ
ティの早期実現化を進めるため、京都府、大阪府および公益社団法人関
西経済連合会をはじめとする関係機関との緊密な連携の下で、本都市に
おいて実施される特区事業の円滑かつ効果的な推進を図るとともに、関
西国際戦略総合特別区域地域協議会の地区協議会(けいはんなエコシテ
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ィ推進会議)の事務局として、関連する地区協議会との連携・交流の深
化を図り、関西における技術革新および新産業創出に向けた取組に寄与
する。
③ 新産業創出事業の効果を高めるため、これまでの研究会活動を基本とす
る事業化に向けたプラットフォームの形成に加え、研究開発から事業化
までの一貫したコーディネート体制や産業支援機関等との連携を通じて
プロジェクト成果や研究成果を事業化に結びつける「リエゾン機能」を
さらに強化する。
④ 文化学術研究都市としての魅力向上に資するため、本都市内の研究者と、
地域に生活する次世代層を含む住民の方々との交流事業を推進する。
⑤ 本都市が抱える広域的な課題を解決するために、政策提案まで踏み込ん
だ要望活動を効果的に展開する。
⑥ 本都市から生み出される新たな研究成果、産業、ライフスタイルなどを
自ら積極的に広報するとともに、立地施設、関連機関と連携して戦略的
な情報発信を進める。
なお、当機構は本年度から公益財団法人へと移行を目指している。この機会
に、本都市域にとどまらず、関西広域および広く我が国全体にわたって、文化・
学術・研究及び産業の振興に貢献できるよう、これまで以上に経済団体、関係
自治体、立地機関および地元企業の実情を汲み取り、相互に協力、連携ができ
る環境を自らの努力で実現していくことにより、一層社会に役立つ存在を目指
し、変革を続けていくものとする。
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2 事業活動の内容
Ⅰ 情報発信事業
本都市は、「文化学術研究拠点として、地球規模の課題に関する科学等に
先導的に取り組み、国際社会へ貢献していく」という理念のもと建設された。
本都市に立地する研究機関や企業等が日々生み出す「新しい価値」や「市
民や研究者による先進的で自律的な持続可能社会における生き方、住まい
方」など、本都市が持つ「成果」「魅力」について、本都市の中核機関であ
る当機構が、積極的、戦略的、横断的に情報発信することにより社会への貢
献を果たしていく。
(1)WEBサイト等の運営
本都市に関する情報を、判りやすくタイムリーに伝えることができるよ
う、WEBサイトを構築し、運営する。とりわけ、関係機関と連携の上、
本都市内の様々な研究成果やイベントなど、本都市の魅力を高める情報を
発信していく。
また、メーリングリスト、ツイッター等を活用して、研究者、市民が交
流、情報発信を行う環境づくりを継続して進める。
(2)定期刊行物の発行
都市づくり、文化交流の促進及び新産業創出に資する媒体として、広報
誌「けいはんなView」等を定期刊行し、本都市での事業、イベント等
について関係機関をはじめ広く紹介することにより、本都市の魅力を高め
る。
(3)メディア活用広報の強化
本都市の強みである「オンリーワン」的な研究成果、産業、ライフスタ
イル等について、メディアに対して訴求できる戦略的な情報発信方策を検
討し実施する。
(4)都市視察対応
本都市への施設立地促進並びに理解、協力を得ることを目的として、国
内外の視察希望者、関係団体等の方々に対し、立地施設等の協力のもと、
本都市の紹介等の視察案内を実施する。
また、本都市内の立地施設の広報ニーズ(何を、誰に対して情報発信し
たいのか)の把握に努め、視察要請があった時に有効活用する。
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Ⅱ 交流・立地促進事業
昭和62年の法律制定からおおむね四半世紀が経過し、都市建設期を経て、
一定の文化学術研究施設の集積が進みつつある本都市において、学研都市と
しての更なる発展を図っていく必要がある。
このために、本都市内の研究施設、企業、研究者と住民および行政や関係
団体が相互に支えあい、一体となった社会を構築することで学研都市として
の魅力向上を図るとともに、新たな研究機関や企業の進出により本都市の更
なる活性化を目指していく。
(1)立地施設等連携事業
① 実証実験フィールドの展開に向けた取り組み
本都市の特徴を活かし、社会が抱える諸問題を解決していくため、生
活支援ロボットをはじめ多様な実証実験を研究機関とともに実施し、研
究者と市民の交流、住民参加型の取り組み、情報発信等をさらに幅広く
推進する。
②
けいはんな情報通信オープンラボ研究推進協議会の運営
「けいはんな情報通信オープンラボ」を有効活用し、ネットワークの
高機能化、ユニバーサルコミュニケーションなど、ICTに関し実効的
な産学官連携の構築、技術の育成、研究推進等を図ることを目的として
いる同研究推進協議会の事務局として、独立行政法人情報通信研究機構、
総務省近畿総合通信局、公益社団法人関西経済連合会とともに活動する。
③
「けいはんな情報通信研究フェア2012」の開催
本都市の情報通信関連研究機関等が協力して、研究成果の発信、相互
連携促進、地域との密着を目指して、情報通信に関係した研究発表及び
展示を中心とした共同イベントを開催する。これにより、本都市から研
究活動や最先端の研究成果を世界にアピールするとともに、地域住民と
一体感の醸成に取り組む。
(2)立地施設・企業交流事業
① 立地施設の交流促進
本都市では、立地施設間の交流促進はもとより、立地施設と行政、研
究機関、地域住民との交流を促進することによって、地域社会及び企業
の発展に寄与する協議会活動が求められている。
ついては、既存協議会に対し、協議会間の交流も含めた活動支援を行
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うとともに、まだ協議会が発足していない木津地区等において地元市町
とも連携しながら協議会設立に向けた支援を行う。
なお、「けいはんな学研都市新年賀詞交歓会」等を実施し、都市内外
の施設間の交流を深めるとともに、都市建設の促進及び連携を図る。
②
国際化に関わる交流事業の実施
これまで、国や京都府とも連携して、中国、韓国のサイエンスパーク
との交流等を行なってきているが、今後は、公益社団法人関西経済連合
会、府県、近畿経済産業局、独立行政法人日本貿易振興機構、独立行政
法人国際協力機構等とさらに連携しながら、国際交流、外国企業誘致等
推進体制の充実、強化を図って行く。
また、京都府、京都市、京都商工会議所、京都リサーチパーク株式会
社及び当機構で設置している「京都外国企業誘致連絡会」においては、
株式会社けいはんなとも連携し、外国企業等の誘致活動に積極的に取り
組む。
③
立地施設等と経済団体およびその会員企業との連携・交流促進
公益社団法人関西経済連合会や京都商工会議所等の関連経済団体と
共同でフォーラムやセミナー等を開催し、立地施設等と経済団体および
その会員企業との連携、交流促進を図る。
(3)市民・研究者交流事業
① 「科学のまちの子どもたち」プロジェクトの推進
生徒や先生方による研究施設の見学や研究者による出前授業などを
内容とする地元の学校への支援事業の強化、中高生と研究者との交流イ
ベントの継続的な開催などを目指した活動を着実に実施するとともに、
新たな活動資金(補助金等)の獲得に努める。
②
けいはんな都市賑わい創出事業の実施
本都市の文化の賑わいを創出し、加えて若手音楽家の育成を図ること
を目的として、けいはんなプラザのアトリウムロビーにおいて定例のプ
チコンサート(毎週水曜日開催)を中心に、演奏会を開催する。
③
関西文化学術研究都市6大学連携「市民公開講座」の開催
先端的な研究内容をわかりやすく市民に紹介することを目指し、平成
12年度から本都市内の6大学(奈良先端科学技術大学院大学、同志社
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大学、同志社女子大学、大阪電気通信大学、関西外国語大学、大阪国際
大学)と連携して実施している「市民公開講座」を、今年度も引き続き
実施する。
④
研究者等の交流事業の実施
科学技術を中心に各界で活躍されている識者をゲストスピーカーと
して迎えての交流会「サイエンスカフェ」を開催する。
また、本都市に立地する企業、研究機関、大学等の若手研究者がフェ
イス・トゥ・フェイスで自由に意見交換し、新しいビジネス創出や共同
研究につなげる「若手研究者交流会」を開催する。
(4)企業立地促進事業
本都市への研究施設等誘致促進のために、企業向け展示会への出展等、
施設誘致PR活動、企業向け誘致促進活動等の取組みを推進する。
また、企業立地促進法に規定する広域基本計画に基づく産業集積・活性
化の推進を図るとともに、人材育成・雇用拡大等につなげるため、成長産
業振興・発展対策支援事業等の補助金を活用し、
「環境・エネルギー分野」
「植物バイオ分野」「組み込みソフト分野」において、関連する府県・市
町、立地機関、大学等の関係機関、企業等と緊密に連携・協働しながら、
ネットワークやプラットフォームを形成し、産学連携プロジェクトを創出
するとともに、川上・川下マッチングの推進や販路拡大支援、立地促進等
の取組みを進める。
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Ⅲ 建設推進活動事業
本都市が国際的な研究開発拠点として機能するためには、道路鉄道網の整
備をはじめする都市基盤の整備など、立地施設や地方自治体等の本都市の利
害関係者の自助努力だけでは解決できない課題が多く残されている。
このため、関係者が相互に連携を図り、国等に対して要望や提言を行うと
ともに、本都市の実力を示す広報媒体等を活用し、都市内外からの関心を高
める努力が求められている。
(1)要望活動
関西文化学術研究都市建設推進協議会の事務局として、関係機関と連携
し、政府予算編成期を中心に次の要望活動を効果的に行う。
①事業推進に必要な予算の確保等についての要望活動
②都市基盤の整備促進についての要望活動
③本都市の広域的な課題を解決するための政策提言活動
(2)広報活動
本都市で展開される社会からの関心の高い事業の「動き」を伝えること
ができるビデオ媒体・紙媒体をタイムリーに作成し、要望活動、視察対応、
イベント開催時に効果的に活用するとともに、WEBサイト等を通じて研
究機関やプロジェクトの成果など、世間の関心の高い情報を発信すること
により、事業成果の社会還元に貢献する。
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Ⅳ 企画調査研究事業
本都市の今後の取組みの方向性を示す「サード・ステージ・プラン」の実現
に向けては、関係者が共通の認識を持ち、目標の達成に向けて行動を起こすこ
とが重要である。
このために、本機構は「サード・ステージ推進会議」の事務局として様々な
施策における課題を抽出するとともに、新たな都市運営のあり方を検討し、提
言していくことを通じて、課題解決に向けて取り組みを進めていくことが求め
られる。
(1)サード・ステージ推進会議の運営及びサード・ステージ・プラン実現
化に資する取り組みの実施
サード・ステージ・プランの実現に向けて、平成18年度から学識者、
立地機関、経済団体、府県、市町等で「サード・ステージ推進会議」を運
営している。
目標年次である平成27年度まで半ばを経て、本プラン13の取り組み
テーマの中でも「持続可能な社会のための科学の推進」や「新産業の創出」
など注力すべきテーマにおいて具体の動きが見えてきたところであり、取
組みを継続実施していくとともに、サード・ステージ後の本都市のプラン
について検討を開始する。
(2)都市基盤整備促進に向けた取り組み
本都市内外の連携及び新規施設の立地に資するよう、鉄道網、道路網の
整備や未着手クラスターの建設促進等について要望活動において取上げ
るとともに、サード・ステージ推進会議等を通じて関係機関と調整し、取
組み方針等を検討する。
また、南田辺・狛田地区等の未着手クラスターについては、あり方検討
に向けた取組みを進める。
(3)本都市の基礎データ収集
本都市の施策立案、事業展開に反映させるべく、本都市の人口・世帯数、
立地施設や企業の研究者・従業員数、研究実態や活動状況等の基礎データ
調査を実施する。
なお、これら基礎データ調査にあたっては、本都市のより効果的な情報
発信につなげるため、調査項目、情報収集、発信方法等について検討する。
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Ⅴ 事業化推進事業
今後、この地域が保有する「情報通信」
「ものづくり」パワーをベースに、
「環境エネルギー」
「メディカル・ヘルスケア」
「植物バイオ」を重点分野と
位置付けて、国際戦略総合特区制度(規制の特例措置、税制・財政・金融上
の支援措置)の活用も図りつつ、新産業の創出・集積を推進するとともに、
総合的な情報発信機能等を担う「けいはんなエコシティ推進会議」の活動等
と連携し、本都市のアイデンティティーや認知度の向上を図る。
また、これまで以上に立地機関・施設と連携することに傾注しながら、以
下の事業展開を行う。
(1)けいはんなエコシティ推進事業
本都市における研究機関の集積や世界をリードする太陽電池や二次電
池、LED等「環境・エネルギー分野」の関連企業が多数集積していると
いう強みを活かし、平成22年度に設置した「けいはんなエコシティ推進
会議」の活動や「次世代エネルギー・社会システム実証プロジェクト」な
どの国の競争的資金等を活用した技術開発、実証事業等を推進するととも
に、「関西イノベ-ション国際戦略総合特区」の取組とも連係しながら、
科学技術と文化が融合した持続可能な「環境未来都市“けいはんなエコシ
ティ”」の実現と環境・エネルギー分野の新産業の創出を目指す。
①
「けいはんなエコシティ推進会議」の活動強化および情報発信強化
本推進会議では、アジアをはじめ世界に「けいはんなエコシティ」
を発信するためのプラットフォームとして、関西経済界と一体となっ
て関連機関との意見調整を行い、フォーラムの開催をはじめ、本都市
内で取り組まれている研究開発や新産業の創出につながる環境関連の
プロジェクト等の連携・交流や、情報発信につながる活動を引き続き
実施する。
また、関西国際戦略総合特別区域地域協議会の地区協議会事務局と
して、関連する地区協議会との連携強化や研究者および技術者等の研
究交流の促進を図るためのセミナーを数回開催する。
さらに、本都市における国際戦略総合特区の取組を推進する京都府
等との緊密な連携の下で、首都圏や海外において、スマートグリッド
技術およびシステム等の展示会やプロモーションの実施など、国内外
での新展開を進める。
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②
次世代エネルギー社会システム実証プロジェクト
平成22年4月に経済産業省から地域指定を受け、8月に策定した
「けいはんなエコシティ次世代エネルギー・社会システム実証プロジェ
クトマスタープラン(計画年度:H22年度~H26年度)」に基づき、
地域住民の参加のもと、ITや太陽光発電等の分散電源などの新たな技
術を活用した地域エネルギーマネジメントシステムを開発するととも
に、本都市で生み出される先進的技術の実用化などを通じて、CO2排
出の最少化を実現する新都市建設型の「けいはんなエコシティモデル」
を構築し、その国際展開を図る。
(実証プロジェクト取組内容 事業年度:平成 22 年度~平成 26 年度)
・地域エネルギーマネジメントシステムの開発・実証
・EV充電ネットワークの実証
・本都市で生み出される先進的技術の実用化
・再生可能エネルギーの大規模導入
・ライフスタイルの変革
・国際展開・標準化
③
けいはんなエネルギー未来都市創造事業
本都市において全国初の「エネルギー地産地消型次世代都市モデル」
を構築するために、京都府と連携しスマート都市モデルの整備を進める。
・家庭用創エネ機器(太陽光発電、燃料電池等)の導入支援
・電気自動車、充電器の導入支援(モニター協力)
・電気自動車カーシェアリング事業
・情報発信の強化(見える化ショールームの設置)
(2)けいはんな学研都市ヘルスケア開発事業
本都市地域は、海外から、ヒト、モノ、カネを惹きつける強力なポテン
シャルを持った地域として、平成23年度、文部科学省、経済産業省、農
林水産省の3省合同による地域イノベーション戦略推進地域の【国際競争
力強化地域】に選定され、併せて文部科学省の「地域イノベーション戦略
支援プログラム」に採択され、平成23年9月から「無意識生体計測&検
査によるヘルスケアシステムの開発」に取り組んでいる。
本年度も引き続き、けいはんな学研都市ヘルスケア開発地域の地域構想
を実現するため、ヘルスケア分野の産業において、研究強化・イノベーシ
ョンを持続的に創出していくために、医・工・情等健康関連分野の研究者
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の招へい・集積、ヘルスケア分野の次世代人材育成、健康関連分野のコー
ディネータの配置による大学・企業ネットワーク強化、fMRI機器等の
設備共用化を実施する取組を通じて、ヘルスケア分野での競争力の強化を
図る。
<地域イノベーション戦略支援プログラムの支援内容>
・事業期間
5年間(平成23年度~27年度)
・事 業 費
各年度 約1.6億円
・研究機関
7大学1研究機関
・研究テーマ 無意識生体計測&検査によるヘルスケアシステムの開発
(3)有望テーマ事業化等推進事業
① 有望テーマ事業化、マッチング推進
本都市立地研究機関・大学・インキュベーション施設入居企業・中小
企業等が有するシーズの中から、有望なテーマを募集・選定し、資金獲
得やビジネスプラン策定、マーケティング、販路拡大などの支援を行う。
また、関西域内・域外も含めた大企業と本都市立地中小ベンチャー企
業・大学等とのマッチング、連携支援を、企業OBボランティア等の協
力も得て行い、新産業創出の端緒とするとともに、コーディネータ等に
よる積極的な企業訪問活動を通じ、ニーズ・シーズ把握等に努め、販路
拡大、新規事業連携等をより一層支援していく。
(4)その他のプロジェクト等
① けいはんな環境・エネルギー研究会
「環境・エネルギー」分野における産学公連携による新産業創出の一
層の推進を図るため、
「けいはんな環境・エネルギー研究会」において、
「東日本大震災後の情勢変化を踏まえた環境・エネルギーシステムの再
構築」を基本テーマとする研究会のほか、次代のプロジェクト創出等に
つながる先進的テーマについての研究会活動に取り組んでいく。
②
低炭素・ゼロエミッション社会実証プロジェクト
平成21年度から経済産業省の競争的資金等も活用しながら進めて
きた研究プロジェクト(「有機性廃棄物エネルギー完全転換装置による
低炭素・ゼロエミッション社会の構築」)の実証成果を踏まえ、引き続
き事業化の取り組みを支援する。
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③
光医療産業バレー拠点創出プロジェクト
光医療産業バレー構想の実現を目指すとともに、先端シーズに基づい
た「けいはんな医工連携」の創出を目指して、医学や理工学分野に関す
る情報提供、情報交換、相互啓発等の活動を進める研究会等を開催する。
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Ⅵ 地域産業振興事業
地域産業の振興を図るため、本都市に立地する中小・ベンチャー企業の販路
拡大、経営・技術相談など、個別企業のニーズに応じた直接支援を行うととも
に、展示・商談会の開催等を通じて、新事業、新分野進出等の支援や企業立地
の促進を図る。
(1)けいはんなビジネスメッセ開催
大学、研究機関の先端的技術シーズや中小・ベンチャー企業の高度な基
盤技術とニーズとのマッチングの機会を提供するとともに、地元自治体の
産業振興に貢献するため、企業展示、プレゼンテーション、商談、フォー
ラム等で構成する「けいはんなビジネスメッセ」を開催する。
(2)立地企業ビジネス支援
ビジネスフェア等に出展し、市町の企業誘致活動を支援するとともに、
本都市のPRを図る。また、本都市立地中小・ベンチャー企業との共同出
展により、ビジネスマッチングの支援を行う。
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Ⅶ 新産業創出会員事業
本都市の高度先端技術、今後発展が期待される特別な技術等について、関西
の大手企業をはじめとする新産業創出会員等に紹介するなど、会員サービス事
業を引き続き展開していく。
(1)特別フォーラム開催
本都市発や今後の発展が期待される特別な技術などについて、センター
会員企業、KITコミュニティ会員、ベンチャーキャピタル等に対して紹
介、提案する機会を設け、協業、販路拡大、新事業創出・拡大等に寄与す
る。
(2)エキスパートボランティア事業
知見や人脈を持つ企業OBの方々に「エキスパートボランティア」を委
嘱し、ボランティアで新産業創出会員等へのマッチング活動のお手伝いを
お願いする。成功された場合、これを表彰し、インセンティブとしていた
だく。
以
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上