BRC Current Technology July 2011 BRC 1. High Osmolality Vitrification (HOV) ドライアイス温度輸送を可能にした 胚ガラス化保存法 Domestic transportation of B6 embryos in dry ice packages vitrifi ed recovered (%) No. of emb ryo s mor phol ogicall y no rmal (%) No . o f recip ients p regnant /used (%) No transportation 60 59 (98) 59 (100) Chiba, Japan 125 124 (99) 123 (99) Recipient No. of em bryos FIMRe (Federation of International Mouse Resources)機関への ドライアイス容器による凍結胚輸送実験 No . o f offsprin g (%) tr ansferred i mpl an ted (%) 5 / 5 (100) 59 54 (92) 46 (78) 9 / 10 (90) 123 103 (93)* 74 (67)* 凍結胚をドライアイスペレット と一緒に梱包して冷凍輸送 LN 2 3日間 発泡 スチ ロー ル *am ong pregnant recip ients 2日間 英国・MRC International transportation of B6 embryos in dry ice packages vi trified recovered (%) No . o f embr yos m orp holo gically nor mal (%) No . o f r ecip ients pr eg nan t / used (%) UC Davis, USA 100 100 (100) 99 (99) MRC Harwell, UK 75 67 (89) 61 (91) Recipient No. of emb ryo s transferr ed i mplanted (%) No. of offsp ring (%) 5 / 5 (100) 97 70 (72) 47 (48) 2 / 2 (100) 43 -* 17 (40) 日本・RIKEN BRC 米国・UC Davis BRC *not observed RIKEN BRC では、年間100系統以上のマウスを凍結胚で提供を行っています。この凍結胚輸送には、 ドライシッパーと呼ばれる特殊な容器が使われます。ドライシッパー内には、吸収剤が埋め込まれており、 そこに液体窒素が吸収されることで、-190℃以下という超低温で安全に凍結胚が輸送できます。しかしド ライシッパーは重く、高価であり、しかもその輸送には往復分を支払わなければなりません。もちろんドライ アイス詰め輸送ができれば良いのですが、ドライアイス温度(-80℃)では、通常のガラス化(vitrification)保 存胚は脱ガラス化による細胞内氷晶の形成により死滅してしまいます。そこで BRC では、高知大学との共 同で、通常のガラス化保存液(EFS40)の浸透圧を高めることにより、-80℃においても数日間ガラス化が 保持できる保存液を開発しました(Jin et al., 2010)。最近、さらに改良を加え、クライオチューブ内で数日 ~数ヶ月の-80℃保存が可能な保存液 EFS45c の開発に成功しました。この保存液を利用することによ り、C57BL/6 胚を国内はもとより、海外 FIMRe 機関である MRC (U.K.) および UC Davis (U.S.A.) へも ドライアイス容器を用いて胚を輸送することに成功しました(上記データ)。将来の凍結保存胚輸送、特に マウスバンクからの提供業務に用いられることが期待されます。 ※本技術は、文部科学省 NBRP 基盤技術整備プログラム「実験動物マウス及びラットリソースの輸送シス テムの開発」事業として、高知大学、放射線医学総合研究所、Medical Research Council (英国), University of California, Davis (米国) との共同研究により開発されました。 Reference : Jin et al., Biol. Reprod. 82, 444-450 (2010) Mochida K & Ogura A, (review) J. Mamm. Ova Res. 27, 87-92 (2010)
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