徳島県ものづくり新技術展示商談会 in HONDA - とくしま産業振興機構

Tok u s h i m a
No.
363
徳島県ものづくり新技術
展示商談会 in HONDA
The
Business
Information
of
平成25年9月11日に、
(株)本田技
術研究所四輪R&Dセンターで開催
された商 談 会 の 様 子 。徳 島 県から
28企業、県立工業技術センター、徳
島大学が参加した。県内の優れた新
技術や新商品を提案し、継続的な取
引関係を構築することで、本県「も
のづくり産業」の活性化を図った。
C ontents
02 徳島の企業
04 経営革新にチャレンジ
株式会社ジェイテクト
池田薬草株式会社
06
08
10
14
16
18
20
22
別冊
施策紹介
「LED応用製品東京常設展示場」リニューアルオープン
徳島県ものづくり新技術展示商談会
in HONDA レポート
事業紹介
とくしま経済飛躍ファンド平成25年度第2回助成事業の紹介
あったかビジネス認定事業者等の紹介
徳島ビジネスチャレンジメッセ2013 機構主催事業の紹介
企業情報
とくしま
公益財団法人
とくしま産業振興機構
URL : http://w w w.our-think.or.jp/
E-mail : [email protected]
とくしまの起業人
わっか堂(絆スイーツ)
上海駐在員便り
日中ものづくり商談会@上海2013
Q&A
創業に向けた準備のポイント
誌上セミナー
徳島経済産業会館だより
県内企業の景況調査
10
2013
October
月号
1
株式会社ジェイテクト 徳島工場
工場外観
世界の産業を支える
株式会社ジェイテクト
和 19 年に操業を開始した。昭和 38
あらゆる産業においてなくてはなら
年に板野郡藍住町に移り現在に至っ
ない存在である。
ている。
工場の敷地面積は約 15 万 3 千平
OA 機器や産業機器まで多種多様
い工作機械事業をもつ機能部品メー
方メートル、延べ床面積は 6 万 8,555
な軸受を生産しており、生産シス
カーである。従業員数は 10,651 名
平方メートルに及び、月産 1,184 万
テムにおいては設備の合理化、近
で名古屋と大阪に本社を置く。
個のベアリングを製造、出荷して
代化を積極的に進めて、生産の更
いる。
なる効率化を図っている。お客様
1921 年 に 設 立 し た 軸 受 け メ ー
カーの光洋精工と、1941 年に設立
工場のメイン通路には、近隣より
からの期待を超える軸受けをつく
した工作機械メーカーの豊田工機が
いただいた、やしの木が大きく成長
り続け、モノづくりでまだない価
2006 年に合併し、ジェイテクトが
し、工場のシンボルとなっている。
値を創造している。
誕生した。軸受事業や工作機械事業
また、工場の周辺には、町の木とし
また、ISO14001 や OSHMS(労働
で培った基盤技術を進化させ、それ
て指定されている楠を町役場からい
安全衛生マネジメントシステム)の
らとステアリング事業と駆動事業の
ただき、樹木豊かな特徴を持つ工場
認証取得により、環境に優しく安全
技術を融合させ、安全で安心快適な
となり、地域と友好的な関係を保ち、
な工場を目指している。
製品を提供している。軸受に 90 年
協力をして豊かな環境作りを行って
以上の歴史を持つジェイテクトは、
いる。
日々技術を磨き、人々の暮らしと世
界の産業を支えている。
コーポレートメッセージは、『―
徳島工場の主な製品
徳島工場での製造品種は主に、単
列玉軸受け・水ポンプ軸受け・円筒
コロ軸受け・複列アンギュラー軸受
け・ハブユニット軸受け・特殊環境
軸受け・テンションアイドラプー
Value & Technology 技 に 夢 を
徳島工場はベアリングの製造を行
リー軸受け・タンデム DAC 軸受け
求めて 価値ある技術をあなたのも
う工場である。ベアリング
(bearing)
などであり、自動車、二輪車、電気
とへ』であり、モノづくりを通して
のベア(bear)は英語で支えるとい
機器等に使用され、人々の生活を見
人々の幸福と豊かな社会づくりに貢
う意味であり、回転や往復運動する
えない所で支えている。
献をしている。
相手部品に接して荷重を受け、軸な
徳島工場創業
どを支持する部品のことである。自
動車の車軸やエンジン、産業機器、
医療用機器、家庭用機器など、軸受
徳島工場は、当初徳島市庄町で昭
2
徳島工場では、自動車を中心に
ジェイテクトは、世界でも類のな
企 業 情 報 と く し ま No.363
けはあらゆる製品の「動く」を支え、
特殊環境軸受けの開発
中 で も、X 線 管 軸 受 け は X 線
を発生させる為の電子管で、コン
Value & Technology 技に夢を求めて
価値ある技術をあなたのもとへ
徳島の 企 業
企業 DATA
徳島工場 工場長
樫原 孝行
会社概要
●会社名:株式会社ジェイテクト 徳島工場
●代表者:徳島工場 工場長 樫原 孝行
●所在地:徳島県板野郡藍住町奥野字山畑1番地
●電話番号:088-692-3111
●資本金:45,591 百万円(ジェイテクト全体)
●従業員数:1,238 名(徳島工場のみ)
● U R L:http://www.jtekt.co.jp/
X 線管
ピューター断層撮影(CT)に用い
この事業は企業や一般家庭が排
られる製品である。ターゲットであ
出する CO₂ の内、自身で削減でき
〜 Creating the next value 〜
る陽極の電子が高速回転する構造
ない部分を間伐や植林など森林整
- モノづくりで、まだない価値を。-
で、
X 線管内部は真空になっている。
備による吸収で埋め合わせる取組
X 線管の製造現場は作業の求められ
みである。
る精度が非常に高く、またクリーン
徳 島 工 場 か ら も 2012 年 5 月、9
度が必要な現場であるため、作業員
人が森づくり間伐作業に参加した。
は帽子にマスク、つなぎを着用し、
に努めている。
ジェイテクトは今後、軸受、工作
機械、自動車部品のシステムサプラ
イヤーとして、安全・安心・環境に
配慮した先進技術を磨くとともに、
本年度 2013 年も既にパートナー
お客様が真に求めている商品・サー
エアシャワーを通った後のクリーン
シップ締結を行っており、ジェイ
ビスを提供し、人々の幸福と豊かな
ルームで行われる。
テクト徳島工場は、引き続き、生
社会づくりに貢献していく。
こうした X 線管軸受けや半導体製
物の多様性に資する生態系の保全
造装置に使われるクリーンプロベア
に取組み、環境に優しい工場を目
リング等は高い技術が求められる。
指していく。
徳島工場では高温時や真空状態な
また、徳島工場では災害、交通事
ど特殊な条件下で用いられるベアリ
故の無い工場を目指して、定期的な
ングの製造に強みを持ち、【EXSEV
交通安全立哨や週間安全ミーティン
軸受シリーズ】として開発力を磨い
グ実施に取組み、従業員が安全に働
てきた。
ける職場を作っている。
近年ベアリングの中でも、特に特
殊な条件下での軸受けの需要が急速
に高まっている。徳島工場では今後
も新たな付加価値のついた商品開発
に積極的に取組んでいる。
環境を考える工場へ
人々の幸福と豊かな社会
づくりに貢献
様々な箇所で使われているベアリング
「どのようなモノを、どのように
つくり、どう提案するか」
ジェイテクトの考えるモノづく
りは、生産ラインで製品をつくる
2011 年 8 月、ジェイテクト徳島
ことだけを意味しない。このモノ
工場は徳島県と『とくしま協同の森
づくりを通じて、日々変化し続け
づくり事業』に関するパートナー
るお客様のニーズの一歩先を読み、
シップ協定を締結した。
これまでにない価値の創造と提供
森づくり間伐作業に参加
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3
経営革新にチャレンジ
池田薬草株式会社
- 四 国 特 産 の 素 材 を エ キ ス 末 に-
会社概要
レンコンやスダチなど、四国ならではの素材からエキス末を製
造し、バルク製品として販売する。 受託生産中心から開発
製品の比重を拡大する経営モデルへの転換を図る。
●会社名:池田薬草株式会社
●代表者:代表取締役社長 中村 俊洋
●所在地:三好市池田町州津中津 1808-1
●電話番号:0883-72-5320
●F A X:0883-72-5005
●設 立:1984 年(昭和 59 年)
●資本金:9,980 万円
●従業員数:19 名
● U R L:http://www.ikeda-yakusou.co.jp/
代表取締役社長
中村 俊洋
健康茶ブームにも支えられ順調に業
績を伸ばしていたが、次第に中国産
の安価な原料や製品が輸入されるよ
うになり、国産品というだけでは付
加価値を付与できず、価格競争力を
失い、ビジネスモデルの転換を図る
ことになる。
最初の転換は平成 6 年から開始。
より付加価値の高い製品を製造販売
し、見込生産から受託生産への転換
を図るという方針のもと、抽出機と
真空濃縮機を導入、「カッコン湯エ
キス」等の製造販売を始めた。平成
12 年にはスプレードライヤー(SD
本社・工場
原薬粉末化技術の提供
ステムを完備。加えて、工場内の定
燥工程までを自社で行える一貫製造
期的な洗浄や殺菌を実施し、品質管
体制を構築。さらに、平成 15 年に
三好市池田町では、幕末から明治
理や衛生管理の全般にわたり、専門
は大型スプレードライヤー 1 基を増
にかけて「阿波刻み」という名の刻
スタッフが厳しい品質チェックを
設し、大量生産にも対応可能な体制
み煙草産業が発展したが、煙草の専
行っている。
を整備した。しかしながら、この転
売や葉煙草減反政策により休耕農地
近年は受託生産に加えて、レンコ
換は繁閑のアンバランスや製造コス
が急増。これらの活用方法として薬
ン、桑の葉、ウラジロガシ等の四国
ト増加による収益の悪化を招き、平
草栽培に着眼し、株式会社セイアを
特産素材のエキス末をバルク製品と
成 21 年冬には一つの工場を休止せ
核とするセイアグループの新規事業
して販売するビジネスモデルの取り
ざるを得ない状況に陥った。
として、昭和 59 年、清流吉野川に
組みを進めている。
沿った自然豊かな地に池田薬草は誕
生した。
以来、薬草の栽培から販売を行う
4
噴霧乾燥機)を導入し、抽出から乾
経営モデルの変遷
このような状況下、平成 22 年 5
月に就任した中村俊洋社長は、工場
が抱える繁閑のアンバランスを解
消すべく、従業員の多能工化を推
地域企業として発展し、現在、医薬
設立当初は、医薬品や健康食品の
進。同時にこれまで行っていなかっ
品メーカー、食品メーカーや化成品
製造販売を目的に、ジュウヤクやア
た宣伝広告を積極的に行い、医薬品
メーカーの医薬品原薬、化粧品原料、
マチャヅル等の薬草を自社栽培する
や食品業界以外の業界からの受託を
化成品原料、ペット用飼料等の受託
とともに契約農家からも原料を購
求め、平成 22 年 7 月に展示会への
生産を主な事業としている。それら
入、乾燥・刻み加工し、
「刻み生薬」
初出展を試みた。その結果、化粧品
を実現しているのは、医薬品 GMP
として全国の薬店や消費者に販売。
原料や化成品原料などを取り扱う化
認定工場としての高い品質管理力で
この頃は「霊芝」などの自社ブラン
成品業界に受託ニーズがあり、これ
ある。GMP 基準に基づき、温湿度
ド商品も揃え、営業マンも多く、社
らが従前設備の製造能力に適合して
管理や清浄環境を維持できる空調シ
員数は 100 名を超えていた。当時は
いることを見出したのである。平成
企 業 情 報 と く し ま No.363
事業を継続する仕組み
作り
社長は就任して 4 年目。これまで
ベンチャー企業等を渡り歩いてき
た。企画開発部のスタッフは 2 名で、
そのうち 1 名は薬学博士。品質管理
部のスタッフは 4 名。彼らがチーム
として商品開発に当たる。現在、年
間 5 品目の開発を目標に掲げ、これ
までに開発した商品は 8 品目。社長
スプレードライ装置(左:屋内部分 右:屋外部分)
は、「まだ商品アイテムが弱い。30
品目位にしたい」と新規開発に力を
24 年には化成品の大型案件の受注
展示会に出展し販路開拓を推進して
入れている。開発した商品の販売は
に成功し、充填設備や排水処理設備
いる。目指すのは最終商品ではなく、
代理店経由で行い、技術的課題は池
を追加した化成品製造ラインを整備
エキス末までのバルク製品。バルク
田薬草が直接対応する方針だ。社長
し、工場のマルチプラント化を実現
製品は受注生産にも対応でき、長期
は、「将来的には、受託製品の売上
した。これに加えて、平成 25 年 12
保存が可能な形態である。
高を増やしていく中で、開発製品と
月頃には同規模の大型案件の受注が
見込まれている状況である。
四国産素材のエキス末
の開発、バルク生産へ
一方、鳴門市で生産されるレンコ
ンや相生町や上勝町で生産される阿
受託製品との比率を 50 対 50 にもっ
ていきたい」と語る。
波番茶のエキス末はアレルギー症状
これらの取り組みは、池田薬草の
の抑制に、桑の葉は血糖値降下作用
創業者である故牛尾良太郎会長が、
に期待がかかる。今年度は、これら
地域産業が衰退していくことを危惧
の機能性や安全性データの取得を徳
し、産業を興し地域の雇用を生み出
平成 24 年 4 月から、受託製造で
島大学や日本食品研究センターとと
す、という原点回帰を実践している。
利益を上げながら研究開発投資を進
もに進め、成分の規格化やブランド
社長は、
「設立当初のビジネスモデル
めるビジネスモデルを展開。事業内
力の向上を図る。また、現在、スダ
は、仕入れ基準や加工技術に課題を
容は、四国ならではの安心安全素材
チ果皮エキス末やアイエキス末の開
残していた。仕組みも不十分で意欲
を活用し、有効成分を含むエキスを
発にも取り組んでいる。
が空回りしていた」と振り返る。一
抽出、加工しやすい粉末として提供
平成 24 年 10 月には東京ビッグサ
方で、
「事業が継続する仕組み作り
するモデルだ。背景には、本州の企
イトで開催された食品開発展 2012
が大事だ。四国の未利用資源を発掘
業と受託製造の加工費を競う場合、
に初出展、開発 5 品目の売り込みを
し、社会に送り出し、事業に関係す
原料や製品のデリバリーコストで不
図り、交換した名刺は 300 枚にの
る全ての方々がメリットを享受でき
利となっていたが、四国内の資源を
ぼる。社長は、「当社の取り組みを
るようなビジネスの循環を作り出し
活用することにより、地域に密着し
知ってもらえる良い機会になったこ
たい。
」と今後の抱負を語っている。
た企業が有利になることがある。
とはもとより、知られていると思っ
池田薬草の人員は 19 名。限られ
ていたことが案外知られていないと
た人員体制で効率良く研究開発を進
いう事実も認識でき大変有意義だっ
めるには、社外機関との連携体構築
た。例えば、健康食品業界ではレン
が不可欠だ。レンコンエキス末は、
コンの産地として茨城県は知られて
徳島大学と池田薬草の薬学博士号取
いても徳島県の知名度は低かった。
」
得者とが共同研究した成果を事業化
という。今年度もとくしま経済飛躍
したものである。池田薬草は廃棄さ
ファンドを活用し、エビデンスの
れている規格外品のレンコンを農家
強化や食品開発展並びにインター
から仕入れ、エキス末の試作・開発
フェックスジャパンに出展すること
を行い、徳島大学はエキス末の活性
で、エキス末や素材のブランド力を
評価試験を実施。また、池田薬草は
高める方針だ。
粉砕機
企 業 情 報 と く し ま No.363
5
施 策 紹 介
「LED応用製品東京常設展示場」が
リニューアルオープンしました
徳島県商工労働部新産業戦略課
徳島県では、県内LED関連企業の「販路拡大」を支援するため、大規模市場を有する東京にLED関連製品の
常設展示場を設置しております。展示場には、製品の用途説明や企業の紹介を行う支援員を常駐させるととも
に、
リアルタイムでの商談を可能とするスカイプを用いたスペースも設けております。この度、展示場のリニュー
アルを行いましたので紹介します。
1 万 1 千人を超える
来場者
徳島県では、県内 LED 関連企業の
「攻めの販売戦略」を力強く支援する
ため、平成 23 年 11 月、大規模市場を
有する東京・新宿パークタワー 7 階に、
「全国初」となる「LED 応用製品の常
設展示場」を設置いたしました。
この展示場は、県内企業が生み出
す高品質な LED 応用製品をはじめ、
「LED バレイ構想」に基づく各種支援
策や徳島ならではの資金面での支援制
度などを国内外に広く発信し、これま
で、照明デザイナーや建築士、住宅関
LEDや県産杉をふんだんに利用した展示場
6
企 業 情 報 と く し ま No.363
係者など、8 月末現在で 1 万 1 千人を
超える方々にご来場いただきました。
県内企業の販路拡大に
大きな成果
展示場には、販売支援員が常駐し、
県産製品や企業の PR を行うととも
に、アンケート等により来場者のニー
ズ把握を行っています。ニーズの内容
を常に県と共有することで、県外企業
とのビジネスマッチングを迅速かつ円
滑に進めるなど、県内企業の販路拡大
に繋がるよう、きめ細やかな運営を
行っています。こうした取組みにより、
例えば、都内コインパーキングや関東
圏の公園、港湾施設、工場などに、本
県 LED 関連企業が開発した高品質な
LED 照明が多数導入されるなど、県
内企業の販路拡大に大きな成果を上げ
ていることから、より一層工夫を凝ら
しながら、積極的な情報発信を行って
いるところです。
9 月 1 日リニューアル
オープン
県内 LED 関連企業の首都圏におけ
る情報発信・販売促進拠点としての魅
力をさらに高めるため、展示場の模様
LEDを核に本県の豊かな地域資源である木工製品や藍染め製品を幅広く展示
替えを行い、去る 9 月 1 日からリニュー
アルオープンいたしました。
具体的には、県内企業のご協力のも
と、展示装飾に県産資材を随所に活用
するとともに、「LED」を核に本県の
豊かな地域資源である「木工製品」や
「藍染製品」をこれまで以上に幅広く
展示することにより、「業種の領域を
越えた新たな事業展開」をより一層促
進する情報発信基地として、大幅な機
能向上を図りました。
また、展示場内において、商談や新
製品のマーケティングを行うことがで
きるスペースを確保し、県内企業の経
営活動を効果的に支援する機能も盛り
込んだところです。
LED バレイ構想を
積極的に PR
さらに、昨年度から運用している
「とくしまオンリーワン LED 製品認
証制度」をはじめ、「光学性能」から
「安全・環境性能」までワンストップ
で LED 製品の性能評価を行うことが
できる「LED のトータルサポート拠
点・県立工業技術センター」の機能を
積極的に情報発信するとともに、全国
唯一の LED バレイ推進枠をもつ「と
くしま経済飛躍ファンド」やその活用
実績を紹介し、本県「LED バレイ構
想」への参画メリットを県外企業に強
く PR しているところです。
リニューアルの特徴
①県内企業とのコラボにより県産資材を多用することで
「徳島らしさ」をより一層強調
◎間接LED照明の導入
株式会社シナジーテックが新たに開発したLED間接照明(日亜LED使用)
を
外壁及び展示台に使用
◎県産材の活用拡大
大利木材株式会社が開発した藍染材をフローリングに使用するとともに、
無垢の杉材を外壁及び展示台に使用
②展示機能の向上 ◎展示スペースの拡大
③県内企業のプレゼンテーション機能の向上 ◎企業活動スペースの拡大
展示台を可動式とし、県内企業が商談活動を行えるスペースを確保
展示場へのアクセス
■電車
・JR「新宿」駅南口から
徒歩約12分
・都営新宿線・京王新線「新宿」駅から
徒歩約10分
・京王新線「初台」駅から
徒歩約6分
・都営大江戸線「都庁前」駅
A4またはA5出口から徒歩約8分
・小田急線「参宮橋」駅から
徒歩約10分
■シャトルバスサービス
新宿駅西口「エルタワー」1階三菱東京
UFJ銀行前から直通シャトルバス便が
出ています。(10~15分間隔)
企 業 情 報 と く し ま No.363
7
レ ポ ー ト
「徳島県ものづくり新技術展示商談会
in HONDA」を開催しました
徳島県と公益財団法人とくしま産業振興機構は、
9月11日(水)、国内第2位の自動車販売実績(平成24年
度)を有する「本田技研工業株式会社」の研究開発拠点である「株式会社本田技術研究所四輪R&Dセンター」
において、県内企業の新技術・新製品をPRする「徳島県ものづくり新技術展示商談会 in HONDA」を開催いた
しました。
展示商談会のねらい
がブースを設置し、提案パネル・試作
品展示やデモ機の実演、デモ車の展示
来場者の声から
を行うとともに、出展企業の内 13 社
がプレゼンテーション会場において展
本展示商談会は、県内ものづくり企
示製品等の具体的な説明を行うなど、
来場者の皆様にご協力いただいたア
業が有する優れた技術力を大手企業に
10 時から 16 時までの 6 時間にわたり、
ンケートでは、多数の方に出展企業に
PR し、取引関係を構築することを目
活気ある商談が行われました。
関心を持っていただき、「徳島県の企
商談会終了後には、
出展企業から
「国
業に高度な技術力があることがわかっ
のトヨタ自動車株式会社を皮切りに、
内一流企業の調達動向を学ぶことがで
た」
、
「担当部門へ連絡し導入の是非を
今回で 7 回目を数えることとなりま
きた」、「担当部署との繋がりができ、
検討したい」といった反応をいただき
す。今回の「ものづくり新技術展示商
今後の商談継続に期待できる」といっ
ました。また、当日の商談結果として
談会」は関東エリアで初の開催となる
た意見の他、「今後も自動車関連産業
は、約 150 件の引き合いがあり、試
もので、機械金属関連企業を中心に、
を中心に展示商談会の開催を希望」と
作依頼や価格交渉まで進んだ案件が 7
LED・木工・システム等の幅広い業
いった意見もいただきました。
件、ホンダの担当者が企業訪問を希望
的として開催しており、平成 19 年度
種から「県内ものづくり企業等 30 社」
が出展し、自動車部品・部材及び工場
用設備等に関する新技術・新製品を
PR いたしました。
活気あふれる商談会
飯泉知事による開会挨拶から展示商
談会が始まり、本田技研工業株式会社、
株式会社本田技術研究所、及び関連企
業の調達担当者や研究者等、約 500 名
の方が来場されました。
出展企業は、展示商談会開催までの
間に、提案書のブラッシュアップや、
プレゼン研修・ポスター発表研修によ
り提案内容が効果的に伝えられるよう
努めるなど、本展示商談会への強い意
気込みを感じるものでした。
当日の商談会場では、出展企業各社
8
企 業 情 報 と く し ま No.363
展示ブース 巡覧
レポート
する案件が 15 件など、早速、具体的
な成果が現れております。
一方で、展示製品等のコスト、品質
及び機能面での改善や、車載での具体
的な活用方法に関する提案等を希望す
る意見もありましたので、出展企業の
皆様には、課題を十分に検討・改善し
ていただき、相手先企業に再提案を行
うことにより、今後の商談成立に繋げ
ていただきたいと考えております。
展示商談会を契機として
以上のようなことから、これから成
13 社が具体的な製品説明を行ったプレゼンテーション会場
約に向けて個別の商談が進むことが期
待されます。
徳島県と公益財団法人とくしま産業
振興機構では、
「とくしま経済飛躍ファ
ンド」による資金面での支援や、工業
技術センターによる技術面での支援等
を通じて、本県ものづくり企業の新商
品・新技術開発や販路開拓を積極的に
支援して参りますので、本展示商談会
を契機とした商談の芽を、相手先企業
のニーズに的確に応えることにより、
成約に結びつけていただきたいと考え
ております。
本県ものづくり産業が将来にわたっ
て成長・発展していくには、大手企業
等との取引関係構築は非常に重要であ
るため、今後も自動車や電機関連産業
等の大手企業を対象として、本展示商
談会を継続的に開催して参りたいと考
えております。県内ものづくり企業の
皆様には、自社の製品・技術にさらな
る磨きをかけられ、積極的なご参加を
お待ちしております。
熱心な商談が行われた商談会場
企 業 情 報 と く し ま No.363
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事 業 紹 介
とくしま経済飛躍ファンド
平成25年度第2回助成金交付事業が決定しました
のがんばる中小企業等が行う取り組
こ の た び、 平 成 25 年 度 第 2 回 助
徳島県及び公益財団法人とくしま産
みに対して、その経費の一部を助成
成 金 交 付 事 業 が 決 定 し ま し た の で、
業振興機構が造成した総額 125 億円
する事業です。「LED バレイ推進枠」
利用企業のファンド活用にかける思
のファンドにより、研究開発、新商
「地域資源活用枠」「農商工連携枠」
いと併せ、ご紹介します。(順不同)
品創造、新市場開拓などで徳島県内
の 3 つの枠から構成されております。
「とくしま経済飛躍ファンド」は、
●LEDバレイ推進枠(4件)
事 業 主 体
●地域資源活用枠(4件)
事 業 名
事 業 主 体
事 業 名
藤崎電機株式会社
高効率超軽量LED道路照明灯の試作開発
池田薬草株式会社
徳島県産農産物などから得た抽出エキス末のブ
ランド化
田中木材工業株式会社
LEDの光を使った教育遊具・玩具の開発
株式会社大島鉄工
紙袋・固形物等の簡易移動装置
株式会社電信
ソーラー式LED防災防犯灯の高機能化
かねこみそ株式会社
シルバーメイキング株式 ネオン管の代替となるLEDライン照明ユニッ
会社
ト及び取付け部材の開発
「みそ」の製造技術を活用した麹関連新商品の販
促・PR事業
一般財団法人 徳島県観光 戦略的な観光誘客に資するとくしまブランド創
協会
出事業
●農商工連携枠(2件)
事 業 主 体
事 業 名
有限会社エイブルフーズとあんちゃんふぁーむの連携体 野菜の持ち味を活かし福神漬けをベースとした和風ピクルスの開発
有限会社丸浅苑と阿波の食財会の連携体
徳島県産野菜を使用した手軽に野菜を摂れることを提案できるスープ群の開発
《 LED バレイ推進枠》
田中木材工業株式会社
ひかり場」
をはじめとしてLEDを使った教育遊具・玩具を開発することを目標に
ファンドの申請を行いました。
自社製品の強み
創業以来100年以上にわたり建築関連事業を営んでおり、近年ではLED
と木をコラボレーションした商品も開発・販売しています。
そのノウハウを活かし
開発のベースとなる「ひかり場」
会社概要
ながら、
新たなマーケットに挑戦します。開発に当っては、
幅広い利用者を想定
代表取締役社長
田中 崇文
氏
●住 所:阿南市那賀川町赤池 288-1
●T E L :0884-42-1130 ●URL:http://www.tecmo-web.jp/
ファンドの活用内容
し、簡単な操作で手軽に使える製品を目指しています。
また、光を用いた療養
効果も期待できるため、
関係機関の協力で調査も行っています。
現時点での課題
来年2月~3月に開催される展示会を目指して試作品を完成させたいと考え
ています。
「遊具・玩具」
という新たな分野の製品に対する様々なイメージが頭
の中にあり、
それをうまくまとめていきつつ、
設計・試作段階へと進めていく必要
当社は、平成25年度のファンドの助成を受け、LEDの光を使った教
があり、
限られた時間をいかに有効に使うかが課題となっています。
育遊具・玩具の開発を行います。
ファンド申請のきっかけ
今後の方針
主として子供や障害者、
高齢者も対象を想定しており
「安全・
ハード面では、
10
今年4月に開催された「徳島LEDアートフェスティバル2013」に出品された
安心」に配慮しながら強度試験等を行い、
身近で手軽に使えるものを目指して
どの作品にも多くの子供たちが興味を持って楽しく遊んでいることが分かりま
います。
また、
ソフト面では制御システムの変更を容易にするなど、
汎用性の高
した。
そこで、
同フェスティバルの出品作品「ひかり場」
を小ユニット化した「ミニ
い商品展開ができるように開発を行いたいと考えています。
企 業 情 報 と く し ま No.363
事業紹介
地域資源活用枠
かねこみそ株式会社
モーションに取り組もうと考え、ファンドの申請を行いました。
自社製品の強み
2 0 1 1 年 以 来 、積 極 的に麹 関 連 の 新 商 品 開 発に取り組んでおり、
2 0 1 1 年 9月に「 塩 麹 」、2 0 1 2 年 6月に「しょうゆ麹 」、今 年 7月には濃 縮し
た米 麹 甘 酒をベースにした「あま麹 」を開 発し販 売しています 。
また、
今 年 度 中に商 品 化を予 定して 開 発を進 めている「 麹 酢 」関 連 商 品
代表取締役社長
甘みと旨味を引き立たす「あま麹」
田中 英太郎 氏
が 完 成 す れ ば 、当 社 の 発 酵 調 味 料 商 品 だけで 料 理 の 味 付 けの 基
本となる「さしす せそ( 砂 糖・塩・酢・しょうゆ・みそ)」が 網 羅できます 。
会社概要
現時点での課題
●住 所:板野郡藍住町奥野字乾 81-2
●T E L :088-692-2611 ●URL:http://kanekomiso.co.jp/
麹ブームという一時的なものでなく、定番の商品として幅広い層に
ファンドの活用内容
受け入れられる事を目指しています。当社としては、健康や美容に高
い効果をもたらすという、麹関連商品の持つ独自の価値を前面に打ち
出しPRしていきたいと考えています。当社製品では塩麹の認知度は
当社は、平成25年度のファンドの助成を受け、麹関連新商品の販
高くなってきたので、次は、あま麹などの認知度を上げていくことが
促・PR事業を行います。
課題となっています。
ファンド申請のきっかけ
今後の方針
当社は、事業の基盤である「みそ」に続く主力商品として、現在
80年以上のみそ造りで培った技術と地域の信頼を基盤に、全国的な
「麹(こうじ)」関連商品に注力しています。しかし、まだまだ認
ブランド強化を図っていきます。また、これに満足することなく、消
知度が高いとは言えない状況であることから、全国に向けたプロ
費者のニーズをとらえた新たな展開をしていきたいと考えています。
農商工連携枠
有限会社エイブルフーズ
そこで、賞味期限の長い商品を開発し県外・海外へ進出したいと考えて
いたところ、農作物の加工品市場へ販路開拓を希望している「あんちゃん
ふぁ~む」、
「斉藤農園」
と引き合わせていただき、
ファンドを活用して新商
品を開発しようと考えました。
自社製品の強み
現状、弁当や惣菜の加工を行っているため、その設備や技術を新商
品開発に活用できます。また、徳島県内の野菜や無添加の砂糖、塩、
醤油といった調味料を使用することで、安心・安全な商品を消費者に
代表取締役
和風ピクルスになる野菜たち
会社概要
井元 健好
氏
●住 所:徳島市北沖洲2丁目8- 35
●T E L :088-664-8981 ●URL:http://www.able-cocoru.jp
ファンドの活用内容
当社は、平成25年度のファンドの助成を受け、農業者である「あん
ちゃんふぁ~む」、「斉藤農園」と連携し、福神漬けをベースとした
和風ピクルスの開発を行います。
ファンド申請のきっかけ
お届けすることができると考えています。
現時点での課題
既存の福神漬けやピクルスと比較して、
単価が割高になってしまうのが課題
です。
ただ、
単価は高いとしても、
それ以上の付加価値をつけていきますので、
付加価値の見せ方、
伝え方を考えているところです。
今後の方針
今回のファンドで開発する新商品をきっかけに食品加工事業部を立ち
上げようと考えており、第2弾としてジャムやケチャップを開発する予
定です。立ち上げの段階からデザイナーの方に入っていただき、ネーミ
ングやパッケージなど総合的にブランディングしていただきます。徳島
当社は、弁当および惣菜の製造販売を生業としておりますが、弁当等は
の美味しい空気や水で育った野菜から生まれた商品を県外・海外へと展
賞味期限が短いこともあり県外へ向けて展開することができませんでした。
開していきます。
企 業 情 報 と く し ま No.363
11
事 業 紹 介
とくしまあったかビジネス認定事業者を紹介します
平成 25 年 9 月以降、新たに「とくしまあったかビジネス事業」で認定を受けた事業者を紹介します。
●とくしまあったかビジネス事業とは
特産品や文化等の徳島県特有の資源や、個人のユニークな能力・経験等を活かした優れた創業計画を「あったかビジネス」として規模
や業種にかかわらず広く計画認定し、地域に根ざした創業を県や関係機関が支援するものです。創業コーディネーターによる支援を行って
おりますので、起業を目指す方、第二創業で再チャレンジを目指す方は、お気軽にご相談ください。 随時、お申込みを受け付けております。
【お問い合わせ先】
とくしま産業振興機構 総合支援部 事業化支援担当 電話088-654-0103 URL http://www.our-think.or.jp/?p=2229
●認定事業者一覧
企業・創業者名
業種
事業内容
創業年月
大岡呉服店
代表者 大岡 敬治
呉服・服地小売業
和柄の洋服・着物・和装具・小物・バッグ等を取り扱い、ミセス・シニア向けに商品
平成23年 1月
の提供を行う。また、シニアの方が苦手なインターネット通販を代行する。
大林メディカル
代表者 大林 忠夫
衣料品等の
専属デザイナーによるオリジナルデザインで、Tシャツやアクサセリーをメインに家 平成25年中
インターネット販売 具、インテリア雑貨を製作し、インターネットを通じて販売する。
開業予定
La. Chic
代表者 株本 佳史
美容室
美容業として、髪のカット・カラー・パーマ・ヘッドスパを行う。頭皮・髪をより美しく、 平成25年中
より健やかにするためにオーガニック認定ケア成分が配合された商品の取扱いをする。 開業予定
ココアグリ
代表者 内藤 俊江
飲食店
地産地消及び水耕栽培の食材を使用したレストラン。食材のみならず様々な部分で徹 平成25年中
底的に地産地消にこだわった食材を使用することで地域振興に寄与する。
開業予定
フットサル場中西
代表者 中西 敦己
スポーツ施設
提供業
徳島県中央部初の屋内型フットサル場施設を運営する。また、元プロサッカ一選手によ
平成25年 7月
る、小学生から高校生までを対象にしたサッカ一指導事業も行う。
よし乃亭
代表者 中谷 義男
日本料理店
小松島市内で栽培・収穫されたこだわり野菜や海鮮を活用した食材を使用し、和食居 平成25年中
酒屋を展開。また、お昼の時間帯は、弁当、惣菜の販売及び宅配を行う。
開業予定
創業者雇用促進・あったか支援業務承認事業者を紹介します
平成 25 年度に新たに創設された「創業者雇用促進・あったか支援業務」の承認を受けた事業者を紹介します。
●創業者雇用促進・あったか支援業務とは
これまでにあったかビジネス事業計画の認定を受けた事業者で、かつ創業後 10 年以内の事業者を対象とし、その事業計
画を実施・拡大するために行われる新たな雇用を支援するものです。創業間もない事業者の経営の発展と安定化を支援し、
かつ雇用を促進することで、地域経済の発展と活力の向上を図ることを目的としています。
企画提案は随時受付していますので、対象となる方で詳しく知りたい方は、下記お問い合わせ先までお気軽にご相談ください。
【お問い合わせ先】
徳島県商工労働部 企業支援課 経営支援担当 電話088-621-2367 URL http://www.pref.tokushima.jp/docs/2013042400033/
●承認事業者一覧
12
事業者名
あったかビジネス
認定年度
株式会社パーセック
平成18年度
携帯電話基地局設置に際しての、設置候補地の状況調査、用地交渉、強度計算、施工図作成を行っている。
株式会社リノヴェ
平成24年度
1歳から一般成人まで幅広い層を対象に、英会話教室を行うほか、企業等に対し、講師派遣事業を展開している。
株式会社ワイズ
平成24年度
Webショップ等の管理からWebサイトの効果的な販売促進に重点を置いたWebコンサルタントとして企
業のIT戦略を支援するとともにWeb販売の代行も行っている。
企 業 情 報 と く し ま No.363
事業内容
事業紹介
徳島ビジネスチャレンジメッセ2013 機構主催事業紹介
10 月 24 日(木)から 26 日(土)までの 3 日間、徳島市山城町のアスティとくしまで開催される徳島ビジネスチャ
レンジメッセにおいて、機構が主催するセミナー・イベント等をご紹介します。
●10月24日(木)
・とくしま産業振興機構創立 30 周年記念講演会
(13:30 〜)
機構創立30周年を記念して、「トヨタ生産方式」の生
みの親である大野耐一氏のもとで、長年クルマづくりに
取り組み、トヨタ自動車株式会社専務取締役、ダイハツ
工業株式会社取締役社長を歴任された箕浦輝幸氏を講
師にお迎えしてご講演いただきます。
記念講演では、「日本のものづくりの真髄」という
テーマで、日本のものづくりを取り巻く状況のほか、持
続的成長路線への道筋、人材育成など、ものづくり企業
が取るべき経営戦略等について講演していただく予定で
す。
また、講演会に先駆けて当機構が実施している創業者
支援施策である「とくしまSOHOプレイス」から大きく
躍進した企業を表彰いたします。
・とくしま経済飛躍サミットⅡ・体験セミナー
(11:00 〜 16:30)
本セミナーでは、徳島健康・医療クラスター事業の中
で開発された「見えないリスクを知る最先端の検診」
「低カロリーでも満足できる野菜たっぷり健康食」「楽
しく続けられる自分に合った運動」について、やさしく
・LED 技術交流セミナー(10:30 〜 講演)
株式会社産業タイムズ社半導体産業新聞の編集長を講
解説するとともに、体験コーナーでは、自分の体内年齢
師に招き、農業や医療などの分野にも応用され、ますま
や老化度を測定したり、運動の効果を体験したりするこ
す広がりを見せているLED市場の最新動向等についてご
とができます。
講演いただくとともに、最先端の光技術を駆使して様々
当日は、11時30分からセミナー会場にて「野菜たっぷ
な製品を開発する岩崎電気株式会社の新しいLED照明技
りスマートランチ(予価550円)」を数量限定で販売いた
術を紹介するなど、LEDに関する最新情報を幅広く提供
します。
します。
●10月25日(金)
・技術シーズビジネスマッチング
(10:00 〜 16:00)
県内企業の新たな事業展開を図るため、事業の発展に
欠かせない優れた特許技術を数多く有する大手企業か
ら、中小・ベンチャー企業が活用できる価値ある特許を
紹介します。大手企業との個別面談も用意しております
【講師】(株)産業タイムズ社編集部 半導体産業新聞編集
長 津村 明宏氏
【講師】岩崎電気(株) 営業技術部長 岡本 孝人氏
●10月26日(土)
・平成 25 年度平成藍大市あったかビジネス表彰式
(時間未定)
平成藍大市あったかビジネス表彰式では、「平成藍大
が、個別面談は事前の申し込みが必須となっております
市大賞」「あったかビジネスプラン優秀賞」の2賞に加え
ので、事務局までお問い合わせください。
て、当機構創立30周年を記念して「30周年記念特別賞」
同時に、技術等のパネル展示も行います。
を表彰いたします。
企 業 情 報 と く し ま No.363
13
I
N
T
E
R
と く し ま
V
の
I
E
W
起 業 人
徳島県では、
県内の起業家を対象に、
平成19年度より
「徳島あったかビジネスパラダイス事業」
を実施し、
認定
事業者を対象に起業家向け貸室の入居料割引や無担保資金の貸付など、各種の支援を行っています。本コー
ナーでは、
同事業者の計画認定を受けてがんばっている起業家を紹介しています。
わっか堂(絆スイーツ)
池添 祥史 氏
1964年生まれ。徳島市出身。銀行で20年間の
勤務後、2011年に起業。2012年に、とくし
まあったかビジネスパラダイス事業の計画認
定を受けた。
会社概要
●
●
●
●
●
●
●
起業の経緯を教えてください。
一つひとつ大切に手作りで焼いて
ヨスク店さん、ローソン津田本町
います。特に、たまごはヘルシー
店さん、徳島郵便局本局内売店さ
以前から自分で何か起こしたい
でコクのある最上級の「さくらた
んなどで販売しております。他に、
という独立志向があったため、就
まご」を使用し、牛乳も濃厚でコ
インターネット(楽天)から通販
職後 20 年の節目を迎えて起業を決
クのあるものを使っています。特
で購入が可能です。
意しました。昔から調理は好きで、
徴は、通常のドーナツのように油
特にスイーツは好きだったため食
で あ げ て い な い た め ヘ ル シ ー で、
べ歩きなど経験しながら起業する
しっとりとした新食感が愉しめる
ネ タ 探 し を 数 年 間 し て き ま し た。
ドーナツになっています。
自分が調理したものを食べていた
また、イベントとして、10 個以
だいて喜んでいただくということ
上お買い上げの方に、1 個~ 12 個
が自分の幸せに繋がるのではと思
あたる抽選を行っています。
いました。
御社の主な事業内容を
教えてください。
わっか堂のオリジナル焼きドー
ナツ&わっか焼きの製造・販売で
商品例:米粉プレーン、オレン
もん通りの商店街に店舗を出して
います。店内では主に、約 30 種類
のヘルシーな焼きドーナツ&わっ
「焼きドーナツ」に出会い、「焼き
ド ー ナ ツ 」 の 生 地 が き め 細 か く、
しっとりしてもちっとする新しい
食感に惚れました。自宅に戻って
ー、カスタード、黒ごま、小倉あん、
調べてみたところ、全国的にも焼
きなこ、抹茶など。(お店で千円以
きドーナツの専門店はまだほとん
上を買えば 100 円の駐車券がもら
どなく、賞味期限が 10 日前後のた
えます)
め手土産に使えたり、ギフトにも
使えることができ、これはとても
お店の他にはどのようなところ
で購入できますか?
徳島県内では、徳島県庁内売店
~ 190 円で購入できます。
さん、徳島大学内生協さん、徳島
企 業 情 報 と く し ま No.363
起 業 す る ネ タ を 探 し て い た 頃、
トロベリーショコラ、ブルーベリ
か 焼 き を 販 売 し て お り、 各 種 130
厳選した食材をたっぷり使用し、
「焼きドーナツ」をビジネスに
しようと思った理由を教えてく
ださい。
ジ、アールグレイ、ショコラ、ス
す。徳島市中心部にある、ろくえ
14
会社名:絆スイーツ
代表者:代表取締役 池添 祥史
店舗名:わっか堂 徳島ろくえもん通り店
所在地:徳島市東船場町 1-18-1
TEL:088-626-1072 営業時間:10 時~ 18 時(売り切れ次第終了)
座 席:2 席
大学病院内売店さん、JR 徳島駅キ
将来性がある商品だと思いました。
起業して大変だったことは
ありますか。
起業前にわかっていたことでは
焼きドーナツ(ショコラ・ショコラ)
焼きドーナツ(米粉プレーン)
あったものの、全てを一人でしな
け れ ば な ら な い こ と は 大 変 で す。
材料の仕入れ、支払い、製造、接客、
電話対応、清掃、管理、衛生、営業、
わっか焼き(小倉あん)
起業して良かったことは
ありますか。
毎日お客さまの反応があること
わっか焼きの調理風景
だまだ知名度が低く、来店される
お客さまが少ないため、認知度の
向上を図るとともに、お客さまの
ニーズに合った商品をどんどんと
開発していきたいと思います。
配達、資金調達、帳簿などたくさ
です。商品を選んでいただき、食
んのことをしなければいけません。
べていただき、喜んでいただいて
また、ギフト商品の開発や他企
スタッフはいるものの、起業当初
いる顔が見えることは働く喜びで
業とのコラボ企画も少しずつ話を
はうまく指導できなくて困りまし
す。また、遠方から来てくださる
進めているところで、「地域食材」
た。今では、スタッフも育ち、最
方も少しずつ増えてきており、毎
×「ドーナツ」で無限の可能性を
高のチームづくりができつつあり
日がとても充実しています。
切 り 開 い て い け れ ば と 思 い ま す。
ます。
自分で考えて行動したことが全
将来的には、徳島を代表する商品
て結果として見えることも起業の
開発にも力を入れていきたいと思
醍醐味です。他人や景気の問題で
います。
なく、全てが自己責任のなかで切
り盛りしていくことの充実感はサ
ラリーマン時代とは違います。ま
た、何事にも感謝ができるように
なってきたことも大きいです。来
起業を志す方にメッセージを
お願いします。
起業は大変ですが、自分自身は
店 い た だ く お 客 さ ま だ け で な く、
全く後悔どころか毎日充実した
取引先の方、商品を置いていただ
日々を送っており起業して良かっ
いている店舗の方など周りの方に
たと思っています。起業は誰でも
支えられていることに自然と感謝
できる反面、継続することは難し
の気持ちを持つようになりました。
いものだと思います。目標(ヴィ
ジョン)を持ち、計画をしっかり
今後の事業展望や夢を
教えてください。
と練れば、大抵のことは実現可能
です。広がりは無限大にあります。
今後も変わらず、店舗販売に力
わっか堂 徳島ろくえもん通り店
をいれていきたいと思います。ま
企 業 情 報 と く し ま No.363
15
上海駐在員だより
日中ものづくり商談会
@上海2013 レポート
平成25年9月11日、12日の2日間にわたり、上海世貿商城(上海マート)にて、日中両国の製造業マッチングを
行うファクトリーネットワークチャイナ(FNA)が主催する『日中ものづくり商談会@上海2013』が開催されまし
た。当機構が共催し、本県からは4年目の参加となった本商談会について、上海からのレポートをお届けします。
会場となった上海世貿商城(上海マート)
過去最大の来場者数
2013( 平 成 25) 年 9 月 11 日、
式が取られている。会場内は、材料・
るという点を強みとして製品を PR
素材、部品、表面処理・材料技術、
した。
総合、設計・組立・実装、自動化設備、
光洋シーリングテクノ株式会社
12 日の二日間、中国上海市におい
機械・ASSY 品、ソリューションと
は、自動車用あるいは産業用の各
て、「日中ものづくり商談会 @ 上海
8 つのエリアに分かれていた。主催
種オイルシール(内部のオイル漏
2013」が開かれ、本県からは睦技
者によると、商談会全体における
れを防ぐと同時に外部ダストの侵
研株式会社、株式会社山本鉄工所、
商談件数は 18,000 件にのぼったと
入を防止)、工業用ゴム機能部品の
光洋シーリングテクノ株式会社の 3
いう。
製品を売り込んだ。
本県 3 企業の製品紹介
実り多き商談
企業が出展した。
当 該 商 談 会 は、2005( 平 成 17)
年の初回には全体の出展企業 29 社
という規模からのスタートであっ
睦 技 研 株 式 会 社 は 2011( 平 成
3 社 2 日で合計、343 件の商談を
たが、今回 16 回目を迎え、日本各
23)年に上海に工場を設立し、硬
こなした。うち、見積もり依頼等
地の銀行や自治体など 41 団体が共
質クロムめっきや黒クロムめっき、
を含めた継続案件は 73 件あった。
催し、出展企業数は 603 社、639 ブー
亜鉛めっき処理をおこなっており、
各社とも、取引の新規開拓を目指
ス、来場社数は 5,100 社、来場者数
それら部品・製品等を PR した。
しての出展であったが、同時に多
は 8,500 人で、過去最大となった。
株式会社山本鉄工所は、油圧プレ
くの同業者や他業種、サプライヤー
本展示会は、上海におけるものづ
スから、サーボモーター制御のサー
などを見ることができたことを成
くり企業にとっての代表的な展示
ボプレスまで、大型・小型を問わ
果としてあげている。
会と言える。
ないプレス全般を売り込み、産業
例年、初日に出展企業者同士の
16
出展企業数、来場者数ともに過去最大規模となり賑わう会場
他 企 業 と の 商 談 は 理 論 的 に は、
用(木材、プラスチック、新素材等)
「全く取引できる点(製品)がない」
事前マッチング、2 日目は出展企業
から廃棄物処理、資源再生まで特
「工夫(製品の改良や値段)すれば
者と一般来場者との商談という形
殊仕様で幅広いニーズに対応でき
企 業 情 報 と く し ま No.363
取引可能であるが、それは難しい」
(公財)とくしま産業振興機構上海事務所 所長 山川 誠
「工夫すれば取引可能であり、取り
組めそうだ」「まさに取引できる」
く必要性を感じたようだ。
工夫が必要だとの声もいただいた。
なお、今回、特に感じたのは、昨
同様に製品の視覚イメージの重
今、中国政府の環境政策と規制が
要性(現品がある、DVD でわかる
しかしながら実際に相手と顔を
厳しくなるなかで、そうした規制
など)を認識した。
合わせて商談していくうちに自社
をクリアできる環境配慮型の部品
の製品や技術が他社の要求するも
は今後、需要が高くなるだろう。
の 4 分類に分かれる。
のとはマッチしていないだろうと
思ったものがマッチしそうだった
(あるいはその逆)がいくつかあっ
弊所としても事前に独自に取引
候補企業の手配など協力をしてい
るが、今後は、本県ものづくりの
今後の展望
ブランドイメージを確立しながら、
ブース装飾などもサポートできる
た。つまり「単に他社の業務内容や
このような展示会はブース配置
取り扱い製品を把握しているだけ
も極めて重要で、申込順位や業種に
当該展示会には本県からは 4 年
では、他社が本当に必要とするも
よりこちらからは、いかんともしが
目の参加となり、延べ 28 社が参加
のが何であるのかを把握すること
たいこともあるが、導線や目立つ
してきた。毎年連続して出ること
が難しい」ということで、相手の
(イベント)ブース等の近辺に配置
によって、各企業の戦略をもとに
製品をいろんな角度から聞き出し、
されるような要望を今後とも主催
ステップアップ式で違った PR がで
こちらの要求もより具体的に提示
者側に強く要求していきたい。
きると思うし、これまでに千万円
することが大事であると感じた。
ようにしていきたい。
出展業者からの声でも、ブースは
単位の大口契約も獲得できた例も
また、ある出展業者は商談で判明
人が極端に集まるところと集まら
あるので、今後、是非積極的に利
したミスマッチ部分をマッチでき
ないところに分れており、大型機械
用していただきたいと思う。
るようなアイディアを出し、それ
など展示することは不可能だとし
に合わせて(改良案を出して)行
ても、人目を引くようなブースの
睦技研株式会社のブース
株式会社山本鉄工所のブース
光洋シーリングテクノ株式会社のブース
中国でのビジネスを進めるためのセミナーも開催された
企 業 情 報 と く し ま No.363
17
■■■ ■■ 経営に関するなんでも相談
創業に向けた準備のポイント
Q
A
創業することが夢だったのですが、本当にそれでうまく
やっていけるか心配な面もあります。何をどのように準
備すればいいでしょうか?そのポイントを教えてください。
伊勢 貞雄
まずは、何のために創業するのか、じっくり考えてみましょう。
創業の目的
企業に共通してみられる傾向にあ
これが第二のポイントとなります。
目先の生活のためでも結構です。
ります。そのようなことにならな
たとえば、集客力を高めるために
こ ん な お 客 さ ま に 支 持 さ れ た い、
いよう、事業を安定させていくた
イベントを行い、その結果、集客
こんなお店(会社)にしたい、大
めには、多くの顧客や関係者(取
力が○%増加したという記録を残
好きな仲間と大好きな商品に囲ま
引先や金融機関等)から支持され、
していく。こういうアクションが
れて楽しく仕事したい、じゃんじゃ
協力関係を構築し、信頼されるよ
このような結果をもたらすといっ
ん 儲 け て 高 級 車 に 乗 り た い と か、
うにならなければ、その事業は存
た「成功のための方程式」をいく
定期的に海外旅行に行けるように
続・成長していくことはできませ
つも積み重ねることで、根拠のあ
頑張りたいなど、さまざまな目的
ん。よって、第一のポイントは、
『お
る事業計画の策定が可能となりま
や夢が入り混じっているのではな
客さま等から支持、信頼されるし
す。ただ、創業時の事業計画につ
いでしょうか。
くみ』をつくることです。そのた
いては、実績がないので、最初か
次は、それらの目的を、個人的
めには、お客さまの具体的なニー
ら積み上げていくことはできませ
な夢(将来像)、事業としてのあり
ズを客観的に分析し、それにマッ
んので、最初は必要な経費(家賃、
たい姿(将来像)とに分け、それ
チした商品やサービスを提案し続
光熱費、人件費等の固定費)を粗
らを、近い将来の目標と中長期的
けるために必要な仕事上のルール
利益率(業種平均値)で割ってや
な展望(時間軸で整理)とに分け
を作り従業員と共有していく必要
れば、最低限必要な売上高を導き
ていきます。そのように考えてい
があります。そして、「誰に何をど
出すことができます。その売上高
くと、事業そのものをいち早く安
うやって提供していくのか」につ
を営業日数や客単価等で割ってや
定軌道にのせることが、何よりも
いて、さまざまな視点で検証して
れば、実現可能な売上高なのかど
優先されるのがわかります。
いく必要があります。そのために
う か の 判 断 は で き ま す。 あ と は、
は、定期的に異業種交流会などに
粗利益率が目標よりも下回らない
第一のポイント
参加し、視野と人脈を拡げる必要
よう、経費が計画値よりも上回ら
ここだけを聞くと当たり前に聞
があります。事業だけに限らず何
ないよう実績値を記録しながら日
こえるかもしれませんが、意外に
らかの壁にぶち当たって、もがい
常業務をコントロールしていけば
も個人的な性格や感性、資質など
ている人ほど、自分の殻に閉じこ
いいのです。それらを続けていく
が経営そのものに強く出てしまう
もっていたり、視野が非常に狭かっ
ことで、精度の高い事業計画が作
ことで、どんぶり勘定であったり、
たりする傾向が多く見られていま
れ、将来の見通しが描きやすくな
公私混同をしてしまったり、客観
す。
ります。ここで大事なのは、一本
筋の通った事業計画とすることに
性(素直さや謙虚さ)の欠如から
第二のポイント
あります。そこで大事なのは方向
続いて、顧客満足度を向上させ
性を決めなくてはなりません。そ
悪 く し て し ま う こ と が あ り ま す。
る具体的行動等を具体的な数字で
れが、最初に整理した『事業とし
このことは、窮境に至った瀕死の
置 き 換 え て 考 え て 整 理 し て い く、
てのありたい姿(将来像)』であり、
意思決定(判断)の甘さや間違い
につながったりして、経営状態を
18
中小企業診断士
企 業 情 報 と く し ま No.363
経営に関するなんでも相談
もう一つの重要な要素
徳 島 県 信 用 保 証 協 会 に お い て は、
こ こ ま で、3 つ の ポ イ ン ト を 説
“ 創業前 ” 相談だけに限らず経営改
界動向、市場ニーズ、市場規模等)
明してきましたが、何もかも自前
善支援も強化しています。このほ
の分析が重要となります。たとえ
で行うのではなく、外部(異業種等)
か商工団体等の支援機関において
ば、福祉分野であれば、市場規模
との連携によって、不足する部分
も創業相談や創業セミナーなどが
が拡大している印象がありますが、
(商品開発等)を補ったりすること
行われています。平成 26 年度には、
その分、参入も多く競争環境が厳
ができますし、新たな事業分野の
開業率 10%に引き上げることを目
しくなってきています。その厳し
開拓も可能となってきたりします。
標とした各種支援策が用意されて
さの中で生き残るには、何らかの
ここでも小さなチャレンジから始
います。まずは、それら相談窓口
優位性を持たせながら、顧客から
め、時間をかけて大きく育ててい
をお尋ねください。そして、専門
信頼され続けなければなりません。
く “ 我慢 ” も重要な要素となって
家等第三者の意見参考に事業計画
信頼を得るためには、小手先の工
きます。
策定支援を受けながら、事業への
中長期的な展望なのです。この方
向性を決めるには、環境変化(業
協力者や理解者を増やすためのブ
夫ではなく、一貫性のある行動が
大事となってきます。
創業支援制度の利活用
これらのポイントを踏まえたう
ラッシュアップをしていくことが、
事業成功への近道と言えます。
第三のポイント
えで、実際に事業計画を作るとな
最後に、事業計画は、一つの青
るとかなり大変な作業となります。
写真であり、具体的な目標であり、
思うようにいかなかったときの準
そこで、県や国による創業支援策
事業が計画通りうまくいっている
備 を 前 も っ て し て お く こ と で す。
が中小企業支援機関等を窓口に用
かどうかを測るための基準でもあ
何事も思うようにいけば、誰も苦
意されており、事業計画策定支援
ります。計画を作ったら終わりで
労はしません。多かれ少なかれ思
を積極的に行っています。
はなく、計画(目標)と実績のギャッ
続いて、第三のポイントとして、
公益財団法人とくしま産業振興
プを把握し、それらを埋めていく
その代表的なのが、(創業後に限ら
機構では、あったかビジネス認定
ための努力を続けていくことが何
ず)売上が伸び悩む時期が必ずと
制度をはじめ、創業補助金(地域
よりも重要であることは言うまで
いってあるということです。その
需要創造型等起業・創業促進事業)、
もありません。
うようにいかないことがあります。
ときになってジタバタしてしまう
のか、最初から想定内と割り切り
早々と手を打てるのかで、結果が
大きく変わってきます。その原因
《事業計画策定フロー(イメージ)》
の一つとしてマンネリがあります。
それを打破するための工夫をしな
がら、顧客の反応を見ていく。そ
の反応によって、次の手を変えて
いく。ここで大きな失敗をしない
ためには、余力のあるうちに、小
さなチャレンジをすることにあり
ます。切羽詰まってから、これま
でのマイナスを補うための大きな
チャレンジ(設備投資等)をする
ことはリスクも高く、ギャンブル
の よ う に も 思 わ れ ま す。 そ こ で、
充分な検証と準備が不可欠となり
ますが、準備が不十分なままだと、
後手後手となり、結果悪循環につ
ながる可能性もあります。よって、
早め早めのアクションとその検証
が重要となります。
企 業 情 報 と く し ま No.363
19
誌 上 セミナー
とくしま経営塾「平成長久館」では、様々な研修プログラムを提供し、企業や組織の核とな
る「人財」の育成を支援しています。本コーナーでは誌上セミナーとして、「平成長久館」メニュー
の中でも特に特徴的な研修等を紹介しています。
経営品質実践研修
~利益を生み出す経営基盤づくり~
講 師
株式会社イノベーションアソシエイツ 代表取締役 井口 不二男 氏
概 要
今回の研修では、講師とともに参加者自らが過去を丁寧に
●課題を発見する
振り返り、自社のどこで利益が生み出されているのか、ある
結果を生み出したマネジメントの評価と具体的マネジメン
いはマネジメント・戦略の課題はどこにあるのかを発見して
ト活動の整理から発見した、これまでのマネジメントの課題
いただき、課題を解決するための実行計画を作成しました。
を整理します。その中で、マネジメントの根本的課題を明ら
そのためのツールとして、
「マネジメント強化プログラム」
かにし、
「戦略認識」の課題を記述します。
を使用します。マネジメント強化プログラムとは、現在の業
績を創りだしたマネジメントを結果から振り返ることで課題を
「発見」
し、来るべき将来に向けて確実に「成果」を生み出す
経営幹部のための実践型プログラムです。
●将来を創造する
戦略認識の課題の振り返りで発見した問題を踏まえ、より
高い成果を生むための戦略を検討し、
3年後の目標とする状
態と目標を描いて、現状とのギャップから全社的に取り組む
●過去を振り返る
経営課題と戦略テーマを明らかにします。
まずは、過去3年間の活動結果として企業業績を記述し、
続いて、戦略テーマに基づき全社目標を達成するための
その推移を見ます。企業業績には、
「 価値」ある製品・サービ
具体的アクションプランを明らかにします。
ス開発、売上・利益・市場シェアの推移、人材重要指標の推移
このアクションプランが重点的マネジメント対象となりま
等が含まれます。その推移は、
3年間で実施してきたマネジ
す。そしてマネジメント評価で発見したマネジメントの課題
メントの結果となります。
を反映して、マネジメント改善を行います。
そして、その結果を導いたマネジメントを評価します。
PD
CAの状態に着目し、
P:どう計画したのか、
D:どう実行したの
●マネジメントを実行し効果を生む
か、
C:目標とする成果の達成度をどう評価したのか、
A:どの
マネジメントを実行し、作成したアクションプランを実現さ
ような改善を行い、活動全体から何を学習したのかといった
せます。
点を評価します。加えて、マネジメントの計画(P)
を方向づけ
た「経営課題」はどのようなものだったかを記述します。
●カリキュラム概要
回
日時
研修内容
第1回
6月10日(月)
13:30~17:30
マネジメント強化プログラム概要/3
年間の重要な業績の振り返り
第2回
7月8日(月)
経営活動に重要なマネジメント
13:30~17:30 (PDCA)の振り返りと評価
第3回
7月23日(火)
13:30~17:30
経営課題の整理/マネジメント課題、
戦略認識課題の発見
第4回
8月21日(水)
13:30~17:30
今後の戦略と具体的アクションプラン
の作成
7月8日(月)
23日(火)、
8月21日(水)
●研修日程/平成25年6月10日(月)、
研修風景
20
企 業 情 報 と く し ま No.363
●研修会場/(公財)
とくしま産業振興機構 研修室
平成長久館 研修実施予定
平成 25 年 10 月から 12 月に開催する平成長久館事業・セミナーを紹介します。開催時期・内容等は現時点で計画して
いるもので、今後変更される可能性があります。
●経営革新支援分野
受講層
事業名
内容
開催時期
主な対象
期間(日) 定員(人)
受講料
実施主体
昨今、
従業員のメンタルヘルス
(心の健康)
対策が、
企業における重要課題の1つとなっています。
企業
の経営者、
管理職およびメンタルヘルス担当者の
方を対象に、
企業として取り組むべきメンタルヘ
ルス対策について学んでいただきます。
11月
トップ・
経営者層
1
20
無料
とくしま産業
振興機構
県内中小企業を対象にBCP策定の研修会を実施します。
11/6
トップ・
経営者層
1
50
無料
徳島県商工政策
課、徳 島 県 中 小 企
業団体中央会
10/1、
2
管理者及び
ISO推進
担当者
2
30
20,000 とくしま産業
円
振興機構
管理者及び
ISO9001の認証取得済みの企業等を対象に、システ
ISO9001内部監査員養成研修
10/30、
ム運用の要となるISO9001の知識や監査技法を習得
ISO推進
(実践編)
31
していただきます。
担当者
2
30
20,000 とくしま産業
円
振興機構
管理職
3
20
15,000 とくしま産業
円
振興機構
管理者
1
75
無料
11月
営業部門の
管理者及び
担当者
1×2
20
3,000円
とくしま産業
振興機構
現場改善の基本的知識や5S等の実践的なノウハウを学ぶととも
に、問題解決型QCストーリーを軸に、模擬小集団活動(グループ演
習)を通じて自社で抱えている問題を扱うことで、QC等の問題解
決手法とグループ活動の必要性・重要性を学んでいただきます。
11月
現場の
リーダー・
スタッフ
1
30
4,000円
とくしま産業
振興機構
内容
開催時期
主な対象
経営改革コース
トップ
(理念・戦略等)
メンタルヘルス対策セミナー
企業防災推進コース
BCP(事業継続計画)策定研修会
マネジメント推進コース
ISO9001の認証取得を新たに目指す企業等を対象に、
ISO9001内部監査員養成研修
システム運用の要となるISO9001の知識や監査技法
(入門編)
を習得していただきます。
ミドル
(経営管理・戦術等)
現状を打破する「核」となりうる次世代リーダーの人材を
マネジメント能力向上リーダー 開発するため、中堅から若手管理職・経営職に、次世代 10/9、
リーダーとしての役割認識をさせ、必要な能力を短期に 10、16
研修
習得していただき、経営全般を「視る」目を養成します。
新産業育成コース
自然エネルギーセミナー
自然エネルギーの導入促進に向けて、自然エネルギー
を取り巻く状況や自然エネルギーを活用するための新 10/24
技術・新素材などについて学んでいただきます。
徳島県
市場開拓・マーケティングチャレンジコース
自社の商品、
サービス、
企画等を相手に十分に理解
プレゼンテーション能力向上研 いただくために必要なプレゼンテーションの基本
的な知識、
効果的なテクニックやノウハウを習得
修
リーダー等
(現場改
善・ ス キ ル ア ッ プ 等 )
していただきます。
改善スキルアップコース
改善能力向上研修
(基礎編)
●創業支援分野
受講層
事業名
期間(日) 定員(人)
受講料
実施主体
創
クリエイター養成コース
業
音楽、
アニメーションなど、
デジタルコンテンツ分
デジタルコ
デジタルクリエイター人材発掘 野で活躍する人物を講師に招き、仕事の内容や生
ンテンツ産
10/12
き方等を紹介することで、
デジタルコンテンツ産
業に関心の
セミナー
業についての知識や関心を高めていただきます。
ある者
1
100
無料
とくしま産業
振興機構
●ICT・企業情報化支援分野
トップ
事業名
開催時期
主な対象
ニュースなどで話題になっているキーワードやIT業界の
動向をわかりやすく解説し、ICTに対する理解を深めて
いただくとともにICT活用の参考としていただきます。
12月
経営者・幹部
1
20
期間(日) 定員(人)
受講料
実施主体
11月
Web制作・
活用担当者
4
20
10,000 とくしま産業
円
振興機構
Web制作・
活用担当者
9
10
15,000 とくしま産業
円
振興機構
営業担当
者、
新入社
員等
1
20
4,000円
無料
とくしま産業
振興機構
デジタルコンテンツ活用コース
デジタルコンテンツを効果的にビジネスで活用す
デジタルコンテンツビジネス入
るため、
企業PVやホームページに使用する映像の
門セミナー(映像編)
撮影、
制作について学んでいただきます。
スマートフォン等のアプリ開発を新たなビジネスチャ
とくしまアプリプロジェクトセ ンスと捉え、企業内のアプリ開発担当者の育成や県内 11月~
での新産業の創出を図るため、大学と連携して、ビジネ
12月
ミナー(徳島大学)
担 当 者 等( 業 務 改 善・
スキルアップ)
内容
マネジメントコース
ICT活用セミナー
スペシャリスト
(コンテンツ作成)
(マネジメント)
受講層
スアプリを開発するセミナーを開催します。
業務改善コース
プレゼンテーションソフトを活用した効果的な営業用資料の
プレゼンテーションソフト活用
作成や説得力のあるプレゼンテーションテクニックなど、プレ
講座
ゼンに必要な企画、作成、発表のスキルを学んでいただきます。
10/3
とくしま産業
振興機構
企 業 情 報 と く し ま No.363
21
本コーナーは、徳島経済産業会館入居団体相互の絆を深めるとともに、中小企業
徳島
館
会
業
の皆さんに信頼され、親しみのある会館を目指して、ホットな情報をタイムリー
経済産
り
に発信しています。
だよ
徳島経済産業会館入居団体に所属している専門家・コーディネーターを紹介
当会では、障害者・若年者の就労を支援する周知啓発活動を行っ
ています。
障害者雇用の法定雇用率(民間企業2%)の改正に伴い、採用を検討している企業を対象に特例子会社や
先進企業の見学会の開催や相談活動を行っています。今年は特に六次産業化で注目される農業法人の見学会
を計画しています。また、若年者の就労支援では、高校生を対象に「働く時に知っておきたい知識」などの
セミナー開催や、就職担当先生との企業訪問を実施しています。
ここでは、就労支援促進事業雇用促進サポーターをご紹介いたします。
徳島県経営者協会
就労支援促進事業
雇用促進サポーター
就労支援促進事業
雇用促進サポーター
企業ガイドを担当しています。よ
企業に対して、障害者雇用につい
ろしくお願いします。
てアドバイスをしています。よろ
有岡 明
中野 宏一郎
しくお願いします。
就労支援促進事業
雇用促進サポーター
田中 章公
出前授業をしています。
よろしくお願いします。
今回ご紹介した専門家は、出勤日が決まっておりますの
で、相談をされる際は事前にお電話で相談可能な日時を
ご確認ください。
本コーナーでご紹介した相談業務
【障害者・若年者の就労に関する相談】
☎電話番号 088-625-7701
「とくしま中小企業支援プラットフォーム」連絡会議が開催されました
地域で中小企業支援を行う機関が連携して、中小企業の経営
支援に当たることを目的に、8月14日に発足した「とくしま中小
企業支援プラットフォーム」の初会合が、9月17日に徳島市のろ
うきんホールで開かれました。
当日は、事務局であるとくしま産業振興機構から、各構成機
関の強みを生かした中小企業支援を行うため、積極的な情報共
有や連携した取組みの実施について協力を依頼をしたほか、当
事業の檜山エリアモデレーターから、企業の課題解決を支援する国の専門家派遣制度や新たに国が開設した
中小企業支援のためのポータルサイト「ミラサポ」の活用方法の説明が行われました。構成機関である経済団
体や金融機関など22団体・企業が出席し、中小企業支援に繋がる様々な施策について活発な議論が交わさ
れ、構成機関が相互に情報を共有し、一体となって中小企業支援に取り組むことが確認されました。
お知らせ
11 月号では、特集記事として「金融円滑化法の終了
後、6 ヶ月を経過して」を掲載します。ご期待ください。
企業情報とくしま
10 月号 No.363 平成 25 年 10 月 1 日
編 集 後 記
少しずつ日が暮れるのが早くなっているようです。
まだ暑い日が続いていますが、トンボが飛んでいる
のを見て、秋の訪れを感じました(あ)
●発行所:公益財団法人とくしま産業振興機構 総合支援部
〒 770-0865 徳島市南末広町 5 番 8 - 8 徳島経済産業会館 2 階
TEL.(088)654-0101 ㈹ FAX.(088)653-7910
●印刷所:株式会社松下印刷
〒 771-1156 徳島市応神町応神産業団地 5-1
TEL.(088)641-4611 ㈹ FAX.(088)641-3540