技術協力プログラム月次報告書(2008 年 8 月分) - JICA

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技術協力プログラム月次報告書(2008 年 8 月分)
プログラム名: 『インドネシア国家警察改革支援プログラム』
作成日: 2008 年 9 月 15 日
■技術協力プロジェクト名:『市民警察活動促進プロジェクト フェーズ2』
R/D 署名日:2007 年 7 月 31 日
協力期間:2007 年 8 月 1 日∼2012 年 7 月 31 日
プロジェクトサイト: ブカシ
実施機関:インドネシア国家警察本部 ジャカルタ警視庁 ブカシ警察署
※(フェーズ1)R/D 署名日:2002 年 7 月 15 日
協力期間:2002 年 8 月 1 日∼2007 年 7 月 31 日
■技術協力プロジェクト名:『バリ島、安心なまちづくりプロジェクト』
R/D 署名日:2007.年 6 月 20 日
協力期間:2007 年 7 月 9 日∼2012 年 7 月 8 日
プロジェクトサイト: バリ
実施機関:インドネシア国家警察本部 バリ州警察本部 観光警察部
※
(『バリ市民警察活動促進プロジェクト(観光警察)』):R/D 署名日:2006.年 1 月 23 日
協力期間:2006 年 1 月 23 日∼2007 年 7 月 8 日
投入実績
今月の主な活動内容・出来事
1−1 トピック
(20 年度 8 月)
(当該月のトピック的な活動・出来事について記載する。できるだけ写真も (長期専門家)
累計 10 名
取り入れる)
○ブカシプロジェクト 6 周年記念式典
長官アドバイザー(1)
1日、プロジェクトが始まって6年目(フェーズ2が始まって1年目)の記念式
POLMAS(1)
典は、安藤警察庁次長、マクブル「イ」国家警察副長官、岡庭公使、坂本
組織運営(1)
JICA 事務所長、行政機関及び市民代表等約100名を来賓に迎え、メトロ 現場警察活動(2)
ブカシ署にて開催された。安藤次長とマクブル副長官の出席は両国警察 現場鑑識(1)
のコミットメントを内外に示す形となった。
記念式典では、BKPM(交番)作成のミニ広報紙のコンテスト、鑑識技術分
バリ市民警察活動促進(1)
野の展示、巡回連絡や現場初動活動のデモンストレーションなど、普段推 研修計画/プログラム調整(1)
進している活動を紹介。また、特別演武として石村、岩柳両専門家による 調整員(2)
「剣道形」の披露があり喝采を浴びていた。
(短期専門家)
安藤次長は挨拶の中で、「本プロジェクトには、両国警察の威信がかかっ 累計 2 名
ていると言っても過言ではない」と発言、両国のプロジェクト推進関係者の 【ブカシプロジェクト】
鑑識技術(総合現場鑑識分
心に大変重いメッセージを残した。
野)(2)
マクブル副長官も、今回が初めてのブカシ視察で、現場初動活動のデモン 無線通信網整備(0)
ストレーションに特に興味を引かれたようで、メトロブカシ署長に「ブカシで 交番活動(0)
は分署でもこの様な初動活動や鑑識活動を行っているのか。他の署でも 【バリプロジェクト】
広める必要がある。」「近く分署長を集める会議があるので、その時に鑑識
地域警察(0)
の重要性について教養するつもりだ。」などと語っており、ブカシプロジェク
(研修員受入)
トへの理解を深めてもらう良い機会となった。
累計 24 名
安藤次長は、この式典前後に「イ」国家警察上級幹部との面談、警察大学
・
院大学視察(鈴木専門家活動視察)、ブカシ県署視察(石村専門家活動視 ・
察)、バリ州警察本部長との面談、バリ島安心なまちづくりプロジェクト視察
(太田専門家活動視察)等により、関係者と積極的な意見交換を行った。
・
集団研修「犯罪捜
査分野」(1)
集団研修「麻薬行
政官分野」(1)
集団研修「国際テロ
事件捜査分野」(0)
1
フォーマット
特にバリでは、観光警察 POS を訪問、管内ホテルへの巡回連絡に同行し ・
現場活動を直接視察。「巡回連絡においては、日本研修の成果が表れて
信分野」(0)
・
おり満足感を得た。他、現在の日本警察が忘れかけている原点を反対に
集団研修「薬物犯
罪取締分野」(0)
・
教えられたような気もする。」との感想があった。
集団研修「警察情報通
集団研修「交通警
察行政分野」(0)
・
集団研修「鑑識分
野」(0)
・
集団研修「犯罪防止
(刑事司法)分野」(0)
・
集団研修「犯罪防止
(矯正保護)分野」(0)
・
集団研修「上級警察幹
部研修」(0)
▲安藤次長挨拶
▲マクブル副長官挨拶
・
集団研修「アジア不拡
散分野」(0)
・
集団研修「国際科学捜
査分野」(0)
・
第 3 国研修「交番分野」
(0)
・
国別特設研修(0)
・
C/P 研 修 「 現 場 鑑 識
(幹部)分野」(0)
▲談笑されるマクブル副長官と安藤次長
▲プロジェクト状況を説明する田中リーダー
・
C/P 研修「現場鑑識分
野」(0)
・
C/P 研修「通信指令分
野」(0)
・
C/P 研修「組織運営分
野」(0)
・
C/P 研修「組織運営分
野(警察長官)」(0)
・
▲石村&岩柳専門家による剣道形演武
C/P 研修「分署運用」
(0)
▲グントゥール署長挨拶
・
C/P 研 修 「 地 域 警 察
(バリ)」(3)
・
C/P 研 修 「 組 織 運 営
(バリ)」(1)
・
C/P 研修「現場警察活
動活動」(13)
・
C/P 研修「POLMAS 活
動強化」(5)
▲バリ:太田専門家に指導する安藤次長
▲バリ:観光警察間の巡回連絡に同行
(現地国内研修)
・
「POLMAS 研修(JKT 各
署対象)」(60)
2
フォーマット
○ブカシプロジェクト発 BKPM マニュアル、JKT 警視庁で採用
ブカシ製「BKPM マニュアル」が、ジャカルタ警視庁管内の POLPOS/BKPM
の勤務指示書「Pedoman Pelakusanaan Tugas Kepolisian POS/BKPM di
Jajaran Polda Metoro Jara」として、5 月 26 日付で正式に採用され、8 月に
ジャカルタ警視庁管内に配布された。これにより、ブカシ BKPM で進めてき
た活動をジャカルタ警視庁管内の POS に正式に広めることができることと
なり、全国普及に向けて大きな第一歩となった。
しかし、実際に各 POS 等で活用されるようになって初めて意味を成すので
あり、これからが更に重要であろう。また、同書は有効期間2年の仮手引
書で、その後、修正のうえ恒久版とするとしていることから、2年後の改訂
時には、プロジェクトの進展に伴う知見を更に反映させる必要がある。
○鑑識ワーキンググループ開催
13 日、第一回鑑識WGが開催された。これまで、通常の WG ではその専門
性故、討議の対象になりにくかった鑑識分野であるが、今般、イ警察の鑑
識部門が抱える諸問題について、初めて関係者が総合的かつ集中的に議
論する機会を持つことができた。
被疑者指紋が回線故障のためジャカルタ警視庁→国家警察本部へ送付登録できない状
態にあることが発覚し、これに関連する問題を打開するために鑑識WG開催構想を打ち
出してから約6ヶ月経過し、ようやく開催に漕ぎつけたものである。
今回の WG は初回でもあり、核心的な話には及ばなかったが、問題がある
ことをイ警察本部刑事副局長以下に認識させることができたのは大きな収
穫であり、今後、この WG を継続開催させていくことが大事と考えている。
▲左からプルウォコ刑事副局長、竹内プロマネ、西澤短専
▲講演中の西澤短期専門家
○来訪者多数プロジェクトを訪問
今夏は来訪者が多く、警察庁国際警察センターインドネシア語専科生
(11-14 日)
、立命館大学スタディツアー(21 日、29 日)
、埼玉県国際
交流協会(27 日)、東工大生を中心とした日、タイ、インドネシア大
学生で構成された日本アジア理工系学生交流プログラム(9/1)などが、
ブカシプロジェクト、バリプロジェクト等を訪問、見学した。
3
・
フォーマット
2.今月の広報
(当該月に実施した広報活動〔例:地元新聞からの取材、ニュースレターの発行等〕について記載する)
(1) インターネットによる広報
☆プログラム紹介 HP
(ア) JICA 技術協力プロジェクト HP http://project.jica.go.jp/
(イ) 市民警察活動促進プロジェクト(フェーズ 2) http://project.jica.go.jp/indonesia/0701837/
(ウ) バリ島、安心なまちづくりプロジェクト http://project.jica.go.jp/indonesia/0701838/
(エ) 「プログラム」ページ http://project.jica.go.jp/area/program/0060000000010.html
☆外務省メルマガ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/mail/bn_124.html
☆インドネシア警察サクラの会(ISI=本邦研修同窓会)のホームページが開設されています。
http://isiindonesia.com/index.php
☆G8(=主要8か国)の司法・内務相会議の趣旨や議論の内容について、日本テレビ報道局・横山武
信解説委員が説明。竹内プロマネインタビューのほか、鈴木専門家の講義風景、昨年の取材等を交
えた横山記者の解説がアップされています。
http://www1.ntv.co.jp/news/wmtram/dw/ng.html?m_url=080612096&n_url=111526
(2)記事掲載
・ 8/28,2930,3 日間にわたり WARTAKOTA 紙に、POLMAS 分野 C/P 研修中の REZA 氏より投稿が
掲載された。「日本警察に学ぶ」と題された3話は、110 番制度/通信指令、地域防犯ボランティア、
交通問題は国民の文化の鏡と副題があり、しれぞれ日本(主に福島県警)でい経験したことから自
国の状況に鑑み、提言、苦言を示している。研修中の C/P がメディアに投稿するのは初めて。
また、REZA 氏は、9/2、INDOPOS 紙に「福島のインドネシア警察官」というタイトルで、インドネシア
警察官が学ぶべき姿を福島県の警察官にみたという話を投稿している。
・ タブロイド「POL」誌 8 月号は「ブカシプロジェクト 6 周年記念行事」特集の様相を呈し、安藤次長、
マクブル副長官挨拶、田中リーダーによるプロジェクト概況説明などが掲載されている。
・ 8/27∼9/2 にわたり、福島民報、毎日新聞、福島民友、河北新報、等で C/P 研修(POLMAS 分野)
の模様が報道された。
3.今月の訪問者
(当該月にプロジェクトを訪れた外部訪問者について記載する)
○ 7 月 30 日-8 月 2 日、警察庁安藤次長訪問イ。ブカシプロジェクト、バリプロジェクト等を視察
するとともに、イ警察上級幹部との面談、ブカシプロジェクト 6 周年記念式典に出席。
○ 11-14 日、国際警察センターでインドネシア語を研修中の専科生 7 人が私費旅行でインドネシ
アを訪問。ブカシプロジェクト、バリプロジェクトを見学した。学生たちはインドネシア語での説
明に耳を傾け、インドネシア語で質問するなど、入校後 4 か月ではあるが、すでに文法は終
了しているとのことで流暢に会話していた。専科生 8 人中の 7 人が今回来往したとのことであ
ったが、皆真面目で総代以下よくまとまった第 1 期生と思われた。日本警察にとって貴重なイ
ンドネシア語通訳としての活躍が期待されている。
○ 21 日、29 日、立命館大学スタディツアーが 4 回目のブカシプロジェクト訪問及び初めてのバリ
プロジェクト訪問を行った。
○ 27 日、埼玉県国際交流協協会主催スタディツアーがブカシプロジェクトを訪問した。
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フォーマット
○ 10-15 日、西澤警視庁鑑識課長の来訪により、懸案であった鑑識WGが、無事に開催できた。大使館の聖成書
記官のご配慮で科学捜査研究所の表敬が実現し、インドネシア警察幹部と意見交換会開催できたことに感謝。
また、西澤課長の講演において鑑識WGでは、国家警察副刑事局長以下参加者が、皆真剣にメモを取りながら
聴講していたが、今後、これら刑事への鑑識の必要性・重要性を継続指導したい。
▲メトロブカシ署での講演
▲鑑識係員とともに(左:ブカシ県署、右、メトロブカシ署)
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