WORK-SHOP REPORT 学校教育や環境教育、また音楽やダンス、アートといった芸術活動やまちづくりなどさまざまな現場で、ワークショップという参加型・体験型の学びのスタイルが広がっている。特に最近、目を引くのが“癒し”や“気づき”などをキーワードにしたもの。そこで人間性回復への手法のヒントとして、体験リポートを紹介する。宗像佳代 Kayo Munakata 東京教育大学英語英文学科専攻卒業。官公庁や民間企業の各研修にて講師を務める時、斬新な研修手法としてプレイバックシアターと巡り合う。 1993年よりスクール・オブ・プレイバックシアターニューヨーク校にて学び、1995年に日本人第1号生として同校を卒業。現在、劇団プレイバッカーズの代表、および、スクール・オブ・プレイバックシアター日本校代表。㈱アズ代表取締役。 http://www.playback-az.com E-mail:[email protected] ●第12回劇団プレイバッカーズ自主公演日時／2005年9月10日（土）開場13：00 開演13：30 終了予定15：00 場所／めぐろパーシモンホール小ホール（東急東横線都立大学駅徒歩7分）料金／2,500円（当日券2,999円）定員／200人 ※詳細お問い合わせは劇団事務局：046-873-2521 として演じることもできる。言葉では邪がいや悩みを他の部署の人間がアクターの手法を導入することで、各部署のやりている人を忘れない﹄ということです。ていることは、﹃声にならない声を持っ﹁テラーを募る際に、私たちが頭に入れ望む効果と言える。この構図こそ、プレイバックシアターが解し、少数者は心が癒され、心が繋がる。進まず、かえって溝が深まることも多い。の言い分を言葉だけで交わしても理解が害の対立が生まれるケースがある。双方う具合に部署が異なるとそこで様々な利でも、製造現場と営業、経理・総務といてにじみ出てくるからだ。プレイバックシアターという媒介を通し人的体験の中にある普遍的なテーマが、感をもって一体化するのは、テラーの個る光景を見る観客︱︱この三者が深い共テラー、アクター、そして両者が演じに出すことで、少数者の心を多数者が理共感するテーマが眠っている。それを表の中にも、実はその他大勢の人々が深くそうした職場にプレイバックシアターする。よくある光景として、同じ企業内人間的な広がりに結びつくからです﹂深い一体感の中で心を癒す『プレイバックシアター』中に受入れることができ、そこで初めてる中でこそ、相手の立場や心情を自分のことです。ありのままを受け取って演じ宗像さんが初めてプレイバックシアタ験し、共感が深まるというわけだ。よって演じることで相手の立場を疑似体念が入って理解できないことも、身体に様々な社会活動とかかわる中で、プレす方ありで楽を例い﹂々り、、し行えわにま子観さうばばもす供客やと、﹃マテ。をの苦き子亡中イ労、ラ私育ノーたくに﹄多てリとちさはをく﹄テしはれ、アのをた子ピティて、方どーラテに意おがもルーー属誘識いがしがマすい的るいま﹃にるしにケなす子し人て後ーか。育たのい者スっ一て公体まのもた方の演験えたり、批判的な表現を加えないという例えば、企業研修の場に取り入れたと﹁声目指すべきテーマの一つなき声﹂への共感がアメリカの養成スクールで学んだ一人だ。いるが、代表を務める宗像佳代さんも、シアターの公演・普及活動に取り組んでバッカーズ﹂という集団がプレイバック現在、日本においては、﹁劇団プレイリカで指導者養成のスクールを開いた。ワークショップに携わり、 93 年にはアメ案したもので、 84 年から年１回来日してカの演劇家ジョナサン・フォックスが考このプレイバックシアターは、アメリには大きな意義がありました﹂スに関わる様々な運動と連携できたことあります。その点で、社会のメンテナンら地域社会の健全化を図るという理念がなる中で、人々の一体感を取り戻しなが時代とともに世の中の人間関係が複雑に﹁そもそもプレイバックシアターには、が集まったのである。いうプレイバックシアターの手法に注目して﹁個人の体験を皆で分かち合う﹂とアクターが自分流の解釈や分析を付け加﹁それは、テラーが語った内容について、も共通するルールがある。な手法が考えられるが、どんなケースでならス時﹁度ム徐こるしクと人はー々この。てをし前参ズにう他い背てで加に高しにく負自語者演めてもとう分るじて普状いもを・全やい段況うのオ演員すき眠や過でーじのく、っニ程あプる前なテてーがるン﹂でっラいズこたにと演たーるにこめすじとのエ応で、るいてこ体ネうじは徐とろ験ルて大々いこもで談ギ様切にうとら、をー々に慣リはう今スを、。社様々な運動と連携する模索されているが、その可能性の一つと会の健全化にかかわるの場では、いつの時代にも新たな手法が取り組む人々だった。そうした社会活動原点に立ち返ったものと言える。や子育て、そして様々な人権問題などに共有する場﹂をルーツとするなら、その公演を続ける中で出会ったのは、福祉﹁うれしさや悲しさを皆が一体となっていう。演劇が、昔の村の祭りのようにみや苦しみが癒されることにつながるとそれによって感動がより深まり、悲し年には、スクール日本校を開校した。クシアターの普及に乗り出す。そして 98 ーズを結成し、日本におけるプレイバッやがて宗像さんは 94 年にプレイバッカたりする機会を設けることもあります﹂など、自然に身体を動かしたり声を出しテ参加者同士が深い共感をラーの言葉を疑似体験しもに分かちあう瞬間に立ち会う。しみといった思いを観客やアクターととで再生されるのを見ることで、喜び・悲テラーは、自分の体験が演劇という形したスクールの門を叩いたのです﹂め、アメリカに渡り、ジョナサンが開校ついて学べる環境がまったくなかったたダクションとして全員で鬼ごっこをするという意識が出てしまうので、イントロります。最初はどうしても﹃恥ずかしい﹄た役者︵アクター︶が即興で演じる。的体験を語り、その内容を側で聞いていのインタビューに答える形で自らの個人人︵テラー︶が、司会者︵コンダクター︶イルとしては、観客の中から手を挙げた仕立てるというもの。一般的な公演スタ験した実話をもとに、その場で即興劇にプレイバックシアターとは、個人が体した。日本ではプレイバックシアターにれ、﹃もっと関わってみたい﹄と思いまを目の当たりにして、とても興味をひか﹁自分がまったく触れて来なかった世界ンの公演に参加した。えでの参考にと、来日中だったジョナサでロールプレイング方式を取り入れるうなどの講師である宗像さんは、研修の場ーに触れたのは、 92 年のこと。企業研修方がそれを即興で演じるという手法もあテラーとして自分の体験を語り、もう一﹁参加者全員が２人１組になり、一方がを演じるケースもあるという。には参加者がテラーだけでなくアクターョップの目的や形態によって異なり、時的なプログラムは、それぞれのワークシで積極的に活用されるようになる。具体イバックシアターはワークショップ形式取材・文／田中元 27 TPIS JULY 2005 JULY 2005 TPIS 26