Takeda Bio_H1_4.ai - 武田薬品工業株式会社

Corporate Profile 2012
2012.08.20
ご挨拶
武田バイオ開発センター株式会社の経緯
● 1992年3月、
アムジェン株式会社として設立。
● 2008年2月、米国Amgen Inc.(以下「アムジェン社」)
は、
アムジェン社が保有して
いるがん領域ほかの複数品目に関するライセンス契約、ならびにアムジェン株式
武田バイオ開発センター株式会社は、
「 優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の
会社の株式譲渡契約を締結。
未来に貢献する」ことをビジョンとする武田グループの一員として、がん領域にフォーカス
● 2008年4月、武田薬品工業株式会社(以下「武田薬品」)の100%子会社となり、
して医療用医薬品の開発を行なう役割を担っています。
「がん」は非常に複雑な疾病であり、
武田バイオ開発センター株式会社に社名を変更して業務を開始。
それが様々なかたちで私たちの健康を脅かすわけですが、
これに対する治療にもいろいろな
● 2008年6月、結腸・直腸癌に対する抗体医薬のベクティビックス®(Panitumumab)
アプローチがあります。当社は、一つの重要なアプローチである薬剤による治療に寄与
の製造販売承認を申請。2010年4月、製造販売承認を取得し、同年6月、武田薬品
すべく、革新的な治療薬の開発に日々勤しんでいます。
より発売開始。
がんの治療薬の多くは、国内だけで開発することが現実的でないため、国際共同治験に日本
が参加する形で開発されています。当社が開発している卵巣癌治療薬 AMG 386や転移性
武田バイオ開発センター株式会社は、
武田グループにおけるバイオ医薬品を
どちらも米国の共同開発パートナーである米国アムジェン社と
膵癌治療薬 AMG 479 は、
含むがん領域の国内開発拠点として、
アムジェン社起源の開発品のみならず、
協力して、国際共同治験を行なっていますし、前立腺癌治療薬 TAK- 700については、武田
武田グループで創製ならびにライセンス導入された新規医薬品の開発を
グループの一員でありがん領域のグローバル戦略を担う米国ミレニアム社と、国際共同治験
を行なっています。また多発性骨髄腫治療薬 MLN 9708 、進行性がん治療薬 MLN 8237 等
精力的に推進しております。
は、今後の国際共同治験参加の可能性を考慮しながら、ミレニアム社と緊密に連携しつつ
日本における開発を進めています。
このように当社の業務の遂行には海外との連携・協力を必要とするため、グローバリゼー
ションは我々にとって新しいことではありません。そういう意味で当社は、武田グループが
というコンセプトについても、すでにこの方向に
進めようとしている
“ Global One Takeda ”
動き出しているわけですから、今後益々貢献して行くことができるものと確信しています。
日本がGlobal Oncology Communityとの連携を強めることによって、海外と日本との開発
の時間差を短縮し、革新的で有用な治療薬をより早く日本の患者様にお届けすることを
可能にし、また日本の事情により適した薬剤の開発が行なわれるよう努力して行きたいと
思います。
武田バイオ開発センター株式会社の社員は、一人ひとりがステークホルダーからの期待と
信頼を背負い、高い倫理観を持って、武田グループのビジョンの実現のために日々の業務に
励んでまいりますので、皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
2012年6月27日
C O N T E N T S
1 Corporate Profile
武田バイオ開発センター株式会社の経緯
P1
ご挨拶
P2
タケダイズムと経営の基本精神
P3
当社の強みと目指す姿
P4
武田グループのグローバルR&D体制
P5
当社における医薬品開発のアプローチ
P7
武田バイオ開発センター株式会社
代表取締役社長 北 戸
春雄
Corporate Profile 2
タケダイズムと経営の基本精神
当社の強みと目指す姿
経営の基本精神
当社の強み
タケダイズム
がん領域、バイオ医薬品の開発に関する専門性
誠 実=公 正・正 直・不 屈
わたしたち武田グループの従業員は、いかなる場面においても、
常に誠実であることを旨とします。
誠実とは、何事にも高い倫理観をもって、公正・正直に取り組む
基本姿勢と、
より良き姿を追求し続ける不屈の精神をいいます。
この実践を通じて、わたしたちを取り巻くあらゆる人々との間に強い
信頼関係を築き、事業を発展させていくことで、タケダの
“経営理念”
豊富な国際開発の経験・ノウハウ
国際コミュニケーション力
バイオ医薬品の取扱いや品質に関する専門性
部門長を含む多くの女性の活躍
である
『優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に
貢献する』を世界で実現していくことを目指します。
[ 経営理念 ]
武田グループの存在目的・社会的使命および事業領域を表すものです。
優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する
中長期経営目標
持 続的成長!
[ 経営方針 ]
武田グループが経営理念を踏まえたうえで、長期的な観点から目指す姿を表すものです。
私たち武田グループは、
グローパル製薬企業としてのリーダーシップを発揮しながら、
「革新への挑戦」、
「活力ある企業風土の創造」、
「持続的な成長」を追求し、経営理念を実現します。
革新への挑戦
最先端の科学と医学における革新に果敢に挑戦し、優れた医薬品を研究・開発し、医療と患者さんのニーズに応えます
活力ある企業風土の創造
長期経営目標(∼2020年度)
社会の一員として、従業員がお互いを認め合い、協力し合い、
タイムリーな意思決定を行うことによって、
バイオ医薬品を含むがん領域の医薬品開発に関する武田グループの
活力ある企業風土を創ります
戦略に寄与し、日本における抗がん剤開発のリーディングカンパニー
持続的な成長
となる。
重点疾患領域を中心に、優れた医薬品の提供を通じて、持続的な企業価値向上を目指します
[ 行動原則 ]
武田グループで働くすべての人が、経営理念の実現に向けて、心がけ、
実践すべき基本的な考え方や姿勢を表すものです。
高い「倫理観」を大切にしながら、次の行動に努めます。
多様性 : 世界中の様々な人々とその考えを理解し、尊重します
連 携 : 共通の目標の実現に向けて、組織を越えて協力し合います
中期経営目標(∼2015年度)
開発機能を強化するとともにGlobal
開発
発 機能
能を強
を強化す
化するとともにGlobal Oncologyとの連携を深め、
On
武田グループにおけるバイオ医薬品を含むがん領域の国内開発拠点
としての地位を確立する。
コミットメント : ステークホルダーの期待に応えるため、自らの責任を全うします
透明性 : ステークホルダーとの間に信頼関係を築くため、適切な情報共有と対話を大切にします
情 熱 : 医療と患者さんの幸せに貢献するという熱い想いと、その実現に向けて不屈の精神を持ち続けます
挑 戦 : 常に革新に挑み、あらゆる可能性を追求します
3 Corporate Profile
Corporate Profile 4
武田グループのグローバルR&D体制
研究開発生産性の向上においては、部門横断的に連携した研究開発体制が重要な成功要因となります。武田
また、がん領域においては、ミレニアム社(米国マサチューセッツ州ケンブリッジ)がグローバル戦略の中核を
グループでは、
グローバルでの機能間の強固な連携による
2009年度より米国にグローバル開発戦略機能を移転し、
担い、国内においては、武田バイオ開発センター株式会社ががん領域の開発機能を担っています。世界の研究
シームレスな研究開発活動を進めてきましたが、
2011年には、チーフ メディカル&サイエンティフィック オフィサー
拠点で創製された革新的な新薬候補品目を、
グローバルに連携した開発体制により着実にステージアップさせ、
(CMSO)
を設置し、全疾患領域にわたって研究開発の総合的な意思決定を行う体制を構築しました。また、
スイス
武田グループの総力を結集して「がん領域におけるリーディングカンパニー」を目指します。
のチューリッヒに本拠を置くナイコメッド社の買収を完了し、欧州および新興国における開発の専門性を強化して
いきます。
武田バイオ開発センター株式会社
ナイコメッド・デンマーク ApS
Takeda Bio Development Center Ltd.
Nycomed Danmark ApS
武田ケンブリッジ
(株)
Takeda Cambridge Limited
ナイコメッド GmbH
Nycomed GmbH
武田グローバル研究開発センター(欧州)
(株)
Takeda Global Research &
Development Centre (Europe) Ltd.
武田カリフォルニア
(株)
(サンフランシスコ)
武田薬品工業(株)
Takeda California, Inc.
湘南研究所
武田ベンチャー投資(株)
Takeda Shonan Research Laboratories
Takeda Ventures, Inc.
ミレニアム・ファーマシューティカルズ
(株)
武田薬品工業(株)
CMC研究センター
Millennium Pharmaceuticals Inc.
CMC Research Center
武田グローバル研究開発センター(株)
武田上海開発センター
Takeda Global Research & Development Center Inc.
Takeda Shanghai Development Center
ナイコメッド・ムンバイ研究開発センター
Nycomed Pvt. Ltd. Mumbai
広東テックプール・バイオファーマ Co., Ltd.
Guangdong Techpool Bio-Pharma Co., Ltd.
武田シンガポール
(株)
Takeda Singapore Pte Limited
武田ファーマシューティカルズ・インターナショナル
(株)
武田カリフォルニア(株(サンディエゴ)
)
Takeda Pharmaceuticals International Inc.
Takeda California, Inc.
武田薬品工業(株)
Takeda Pharmaceutical Co., Ltd.
日本開発センター
Japan Development Center
インテリキン LLC
Intellikine, LLC
武田グローバル研究開発センター(アジア)
(株)
Takeda Global Research & Development Center (Asia) Pte. Ltd.
研究拠点 Research bases
開発拠点 Development bases
5 Corporate Profile
Corporate
C or porate Profile 6
当社における医薬品開発のアプローチ
近年、分子生物学等のめざましい進歩により、バイオテクノロジーに基づいた
医薬品(以下「バイオ医薬品」)の研究・開発が盛んに行われるようになりました。
以前は、医薬品といえばほとんどの場合、化学的に合成されたもの、
あるいは天然物や生体材料から抽出・精製されたものでしたが、
バイオテクノロジーの恩恵により、生理活性を有する微量タンパク質を
医薬品として大量に製造することや、疾患の発症・進展に関与する
タンパク質に標的を定めた治療薬(以下「分子標的治療薬」)の開発が
可能となりました。
分子標的治療薬の中でも、抗体医薬は、抗体の持つ抗原と特異的に結合する
性質により、疾患に深く関わる物質の働きをより効果的に調節し、
また、病的な細胞、例えばがん細胞に、
より選択的に作用することによって、
従来の低分子化合物では治療が困難であった疾患に対しても
新たな治療法を確立できる可能性が大いに期待されています。
当社は、武田グループの中でも、
これらバイオ医薬品や抗体医薬品を含む
がん領域の医薬品開発に関する国内のリーディングカンパニーとなることを
目指し、「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する」
という経営理念のもとに、高い専門性を発揮し、重篤な疾患領域における
画期的な治療薬を開発していきます。
Corporate Profile 8
武田バイオ開発センター株式会社
本社:
〒100-0005
東京都千代田区丸の内1丁目7番12号 サピアタワー
TEL(03)5224-9050
(代)
北本分析室:
〒364-8501
埼玉県北本市荒井6丁目100番地
北里研究所メディカルセンター病院内 北館6階
TEL(048)592-7333
9 Corp orate Profile