戦略的創造研究推進事業 CREST 研究領域「マルチスケール・マルチフィジックス現象の統合シミュレーション」 研究課題「超精密予測と巨大分子設計を実現する革新的量子化学と計算科学基盤 技術の構築」 平成 19 年度研究実施報告書 研究代表者氏名 所属・役職 中辻 博 特定非営利活動法人 量子化学研究協会 理事長・研究所長 1 §1.研究実施の概要 化学・生物学・物性物理学など物質科学の世界は、シュレーディンガー方程式によって代表さ れる量子的科学原理によって支配されているので、これらの方程式を正確に解くことができれば、 物質科学の世界の現象を正しく予言し、解明することができる。量子力学の完成以来 80 年に亘っ て、このことは科学者の夢であったが、実現しなかった。しかし、近年我々は、これらの基礎方程式 を解析的に正確に解く一般的な理論を発見した。本研究においては、この理論を多様な原子・分 子系に系統的に応用するための研究を展開し、物質科学の基礎的現象の解明に応用する。 さらに本課題では、我々が作り上げた信頼度の高い基底・励起状態理論である SAC/SAC-CI 法 の更なる高効率化と高精度化をはかるとともに、生物現象において鍵となる活性中心の光・電子 過程の研究をより高信頼度で研究できる方法を確立する。さらに、すでに進めてきた SAC/SAC-CI 法の応用分野の巨大化を推し進め、結晶・高分子・蛋白質・DNA などの巨大分子系に拡張し、そ の光・電子過程の研究に応用する。これによって、現代物質科学の興味ある光・電子過程を、小 分子から巨大分子系までシームレスに精度良く同じ方法論で研究することが可能になり、その意 義は大きい。 本研究課題では、上記の基本構想の下に、次の三つの研究項目を展開する。 1.正確な予言学としての量子化学の確立 2.SAC/SAC-CI 科学の拡大 3.巨大分子系の量子化学 また、研究グループは、中辻グループ、波田グループ、江原グループからなり、相互の共同研究も 含め、以下にこの順で記述する。 §2.研究実施内容 A. 中辻グループ 1.正確な予言学としての量子化学の確立 シュレーディンガー方程式, Hψ = Eψ の解析的な解法を一般の原子・分子系に対して建設す ることは、理論化学を真に予言的な 表1. Excitation energies of helium atom of 1sNs states for singlet, 学問とし、さらに自然現象の理論的 仮想実現(Virtual reality)を可能とす るシミュレーション技法を確立するた めにも、重要である。我々が開発して きた free ICI (Iterative Complement Interaction)法は、シュレーディンガー 方程式の解析的な解法として極めて 精度が高く、収束も速いことから、そ の一般的・実用的な解法の確立は、 極めて重要である。また、本理論は系 compared with experiments. N Free ICI (a.u.) 2 0.757 625 970 149 3 0.842 315 475 381 4 0.869 996 740 248 5 0.882 404 831 556 6 0.889 017 646 545 7 0.892 954 413 278 8 0.895 486 211 526 9 0.897 210 038 953 10 0.898 436 428 854 11 0.899 339 879 169 12 0.900 024 574 124 13 0.900 555 835 611 14 0.900 976 305 419 15 0.901 314 778 506 2 Exptl. (a.u.) 0.757 615 762 6 0.842 306 138 8 0.869 988 158 2 0.882 396 351 2 0.889 009 221 2 0.892 946 017 0 0.895 477 830 3 0.897 201 55 0.898 428 07 0.899 331 46 0.900 016 00 0.900 547 72 0.900 968 23 0.901 306 67 [Theory]-[Exptl.] 0.0000 102 075 0.00000 933 66 0.00000 858 21 0.00000 848 03 0.00000 842 53 0.00000 839 63 0.00000 838 12 0.00000 848 69 0.00000 835 69 0.00000 842 26 0.00000 857 38 0.00000 811 09 0.00000 807 66 0.00000 810 51 のハミルトニアンが明確に定義できるあらゆる系に対し可能であり、極めて応用性が広い。本年度 は、本理論の精密かつ多様な系への応用を目指して、その基礎固めとなる研究を中心に行った。 まづ最初に、電子だけでなく、原子核の運動をも量子化した研究 (non Born-Oppenheimer 計算) を展開し、基底状態に留まらず多数の高レベル励起状態の計算を行った[1,2,3]。この計算は、非 相対論の極限にあたり、実験との比較においても興味深い。表1に示したように He 原子の励起状 態の励起エネルギーに対する我々の計算結果と実験値は、小数点以下4-5桁までも非常に良く 一致しており、しかもその差は、理論や数値計算による誤差ではなく、用いたハミルトニアンに含ま れていない物理的効果、即ち、相対論及び量子電磁力学(QED)の効果、更には実験誤差をすら 反映していて、理論の精度は遥かに高い。この例は我々の理論によって非常に正確な予言が出 来ることを示している。我々はすでに相対論的 Dirac-Coulomb 方程式の解法として Free ICI 法の 基礎理論の構築も完了しており、来年度にはその応用や QED 効果を導入することも考えている。 次に、我々の理論を一般に解法が困難とされる超強磁場下(中性子星レベル)の原子に応用し、 水素原子では 100 桁を超える精度で安定に解を求めた。これらの研究により、本理論は化学に留 まらず原子物理学や天体物理学など、広い応用分野を持つことが示された。 次により一般的な原子・分子系への応用を目指す研究として、正確な解析的波動関数を、構成 関数の解析的な積分をすることなく計算する事を可能にする Local Schrödinger Equation (LSE) 法の開発に成功した。また、その基礎についても、理論的検証を行った[4]。これによって、シュレ ーディンガー方程式を一般の原子・分子に対して解く上での原理的な困難はすべて解消したこと になり、その高い並列特性などを生かしたアルゴリズム開発を現在進行中である。Free ICI LSE 法 を用いて、水素分子と LiH の potential 曲線を計算した。水素分子の結果は解析的に求めた Sims-Hagstrom の結果(JCP, 124, 094101 (2006)) と完全に一致し、LiH については、我々の結果 は Schrödinger accuracy の結果であり、Li-Paldus(JCP, 118, 2470 (2003))の論文に見られる Full CI の結果や MR-CC など ”state-of-the-art quantum chemistry” の結果を遥かに凌駕している。来年 度はアルゴリズムとプログラム開発を強化し、原子・分子の多電子系への応用計算を行っていく予 定である。 2.SAC/SAC-CI 科学の拡大 SAC-CI 法はすでに多様な電子状態を含む多様な化学を研究できる手段としてきわめて高い評 価を得ているが、本研究課題においては、その特徴を さらに高める研究を展開する。 SAC/SAC-CI 法とその計算プログラムの更なる高効 率化と高精度化については、ダイレクトアルゴリズムを SAC-CI SD 法と SAC-CI general-R 法のいずれに対して も導入する。このうち、SAC-CI SD 法については、その プログラムが完成した[5]。 このプログラムを使って、幾つかの金属カルボニル 3 図1:フェロセンのイオン化スペクトル 化合物及びフェロセン(Fe(C5H5)2) の価電子光イオン化スペクトルのイオン化ポテンシャルと強度 の計算を SAC-CI 法により行った[6]。遷移金属カルボニル化合物のイオン化スペクトルでは、 SAC-CI 法により精度良く実験スペクトルを再現した。図1に示したフェロセンの場合も、SAC-CI 法 の計算結果は、実験の紫外光電子分光の結果を非常に良く再現し、特にこの分子の場合、最低 エネルギーのピークにおいてすら二電子過程が非常に重要であり、イオン化に伴う電子状態の緩 和と電子相関のカップリングが非常に重要であることが示され、興味深い。 円二色性(CD)スペクトルの研究に関しては、本 年度に CD スペクトルの座標原点依存性の除去 を含む SAC-CI プログラムが完成し、これらの成果 を 用 い た 研 究 を 開 始 し て い る [7] 。 図 2 の R-methyloxirane などに応用し、実験スペクトルを 精度良く再現することを確認した。CD スペクトル は DNA や RNA の溶液中の構造を調べるために 非常によく用いられており、例えば、右巻きと左巻 きで、正負反対の CD スペクトルが観測されるが、 その理論的考察はほとんど行われていない。そこ 図2:R-methyloxirane の CD スペクトル で、まず構成分子の一つであるデオキシグアノシンをターゲットとして計算を行った。吸収スペクト ルのピークは主にπ-π*であるが、CD スペクトルのピークはπ-π*に加えて、n-π*も重要であることや、 核酸と糖の位置関係により CD スペクトルが大きく変化することが分かってきている。 3.巨大分子系の量子化学 巨大分子系の電子状態理論 Giant SAC/SAC-CI 法については、現段階のプログラムは分子性 結晶を対象に計算することができる。しかし、計算効率や扱える結晶単体のサイズや次元など改 良すべき点も多い。そこで、計算効率のアップや対象となる分子を多様化するため、アルゴリズム の検討及びプログラムの改良に着手した。 TTF (Tetrathiafulvalene)–CA (p-Chloranil)は光誘起相転移を起こす分子性結晶として有名であ る。光誘起相転移は、少数の光子によって結晶単体間に 電子移動が誘起され、これが結晶の巨視的な相転移を促 して結晶の性質が全く変わる現象であり、そのメカニズム やダイナミクスはドミノ現象として説明され興味がもたれて い る 。 図 3 は TTF-CA の モ デ ル と し て TTF-TCNE (Tetracyanoethylene)の分子結晶を用いて計算した励起 状態の吸収強度を表している。Oscillator strength は結晶 全体に広がった、全対称な最低励起状態のみ大きな値を 持つ。このことは光誘起相転移がドミノ的ではなく協奏的 図3:TTF-TCNE の励起状態 に起こる可能性を示唆していて興味深い。 4 B. 波田グループ 最も簡単な光学活性アミノ酸である L-アラニンの CD スペクトルを計算し、ピークの帰属と解析を 行った[8]。計算された CD スペクトルは、実験スペクトルの特徴をよく再現している。これまで n-π* と帰属されていた 6 eV 付近のピークについては計算においても同様に n-π*と帰属したが、π-π*と 考えられていた 7 eV 付近のピークは計算結 40 30 を修正した。また、7 eV 以上のエネルギー領 20 の吸収帯は不斉分解の原因となる σ 軌道か らの励起をほとんど含まないことを明らかに ∆ε / mol-1cm 域も n 軌道からの励起が主となり、10 eV まで ── ・・・・ 計算 実験 -1 果から n-Ryd 励起と帰属し、実験による帰属 した。 10 0 -10 -20 MCD プログラムの開発に関しては、1 電 -30 子、2 電子励起 linked 項まで含めたプログラ -40 11 ムを完成させた。引き続き、unliniked 項を含 10 9 8 7 6 Excitation Energy / eV 図 4:L-アラニンの CD スペクトル めた計算パートを作成し、H20 年度始めに は全体を完成させ、MCD の研究が早急に開始できるように環境を整備する。 C. 江原グループ 1. 有機 EL りん光材料であるイリジウム錯体の励起スペクトルではπ-π*状態と電荷移動励起に 分類し帰属した。三重項状態では対称性が低くなり励起が局在化することを明らかにし、発光エネ ルギーを精密に再現した。バイオセンサーであるアクリジン錯体の光誘起電子移動メカニズムのエ ネルギー論の定量的な研究を行った。 2. ヒトの赤・緑・青の色覚を司る錐体視物質におけるレチナール分子の光吸収波長制御の機 構解明を目的とし、QM/MM と SAC-CI 計算プログラムを開発・結合した。これにより、レチナール 蛋白質の構造を決定し、定量的に励起エネルギーを計算することに世界で初めて成功した。また 理論的解析により、スペクトル・チューニングの物理的・生物的なメカニズムを解明した。 3. N2O 分子の内殻励起状態では、振動励起状態からの内殻励起において、強度が小さくなる。 振動モードとバレンス・リドベルグ混合の相関を明らかにし、強度変化を説明した。 4. CO/Cu 表面について光電子スペクトルの理論研究を行った。Dipped Adcluster Model を用い て、電子移動によるピークシフトの機構を明らかにした。 §3.研究実施体制 (1)中辻グループ ① 研究者名 氏名 所属 役職 5 参加時期 ○ 中辻 博 * 福田 良一 * 宮原 友夫 * 中嶋 浩之 * 黒川 悠索 特定非営利活動法人 量子化学研究協会 特定非営利活動法人 量子化学研究協会 特定非営利活動法人 量子化学研究協会 特定非営利活動法人 量子化学研究協会 京都大学 * 石川 敦之 京都大学 理事長 研究所長 研究部門長 H19.10~ H19.10~ 研究部門長 H19.10~ 研究部門長 H19.10~ 大学院生 (博士後期課程) 大学院生 (博士後期課程) H19.10~ H19.10~ ②研究項目 1.正確な予言学としての量子化学の確立 ・Free ICI VP法による少数電子系のシュレーディンガー方程式の解析解の計算 ・Free ICI LSE法よるシュレーディンガー方程式の解析解法の開発 ・Dirac-Coulomb 方程式の一般的な分子系への解法の確立 2. SAC/SAC-CI 科学の拡大 ・SAC-CI SD法のダイレクトアルゴリズムの完成 ・遷移金属錯体のイオン化スペクトルの計算 ・CDスペクトルの計算法の確立と生体分子への応用 3. 巨大分子系の量子化学 ・分子性結晶に対するGiant SAC-CI法の改良 ・TTF-TCNE系光誘起相転移のメカニズムの解明 (2)波田グループ ① 研究参加者 ○ 氏名 波田 雅彦 本田 康 所属 首都大学東京 首都大学東京 ②研究項目 SAC/SAC-CI 科学の拡大 ・MCD 計算プログラムの開発 ・円二色性および磁気円二色性の精密な理論的予測 (3)江原グループ ① 研究参加者 6 役職 教授 助教 参加時期 H19.10~ H19.10~ ○ 氏名 江原 正博 長谷川 淳也 所属 京都大学 京都大学 役職 准教授 助教 参加時期 H19.10~ H19.10~ ②研究項目 SAC/SAC-CI 科学の拡大 ・光機能分子の電子過程の解析と設計 ・レチナールのカラー・チューニングと生物光化学 ・超励起状態の理論精密分光と反応の理論 ・表面スペクトロスコピーと光触媒化学 §4.成果発表等 (4-1) 原著論文発表 ① 発表総数(国内 0 件、国際 8 件):(うち、”in press” 3 件、”to be published” 5 件) ② 論文詳細情報 (中辻グループ) [1] Hiroyuki Nakashima and Hiroshi Nakatsuji, “Solving the electron-nuclear Schrödinger equation of helium atom and its iso-electronic ions with the free iterative-complement-interaction method”, J. Chem. Phys. in press. *[2] Hiroyuki Nakashima, Yuh Hijikata, and Hiroshi Nakatsuji, “Solving the electron and electron- nuclear Schrödinger equations for the excited states of helium atom with the free iterative- complement-interaction method”, J. Chem. Phys. in press. Free ICI 法により He 原子の基底状態から高励起 Rydberg 状態までの精密な Schrödinger 解を計 算した。この計算は、非相対論の極限にあたり、励起エネルギーの計算結果と実験値は小数点 以下4-5桁までも非常に良く一致した。この差は、理論や数値計算による誤差ではなく、用 いたハミルトニアンに含まれていない物理的効果、即ち、相対論及び量子電磁力学(QED)の効果、 更には実験誤差をすら反映していて、理論の精度は遥かに高い。この例は我々の理論によって 非常に正確な予言が出来ることを示している。さらに相対論及び QED 効果など他の物理的効果 を研究するための重要な基礎でもある。 [3] Yuh Hjikata, Hiroyuki Nakashima, and Hiroshi Nakatsuji “Solving the non-Born-Oppenheimer Schrödinger equation for hydrogen molecular ion (H2+) and its isotopes (D2+, T2+, HD+, HT+, and DT+) with the free iterative complement interaction (ICI) method”, to be published [4] Hiroyuki Nakashima and Hiroshi Nakatsuji “Local energy properties and energy lower bound of helium atom with the free iterative complement interaction wave function”, to be published [5] Ryoichi Fukuda and Hiroshi Nakatsuji, “Direct algorithm for the SAC/SAC-CI method: analytical energy gradient and calculations of 7 potential energy surface”, to be published [6] Ryoichi Fukuda and Hiroshi Nakatsuji, “SAC-CI study on the valence ionization spectra of transition metal compounds: Coupling between electron correlation and reorganization in metal carbonyls and ferrocene”, to be published [7] Tomoo Miyahara, Ryoichi Fukuda and Hiroshi Nakatsuji “Circular dichroism and absorption spectroscopy of three-membered rings with SAC-CI (symmetry adapted cluster configuration interaction) method: Ethylene oxide, R-methyloxirane, (2S,3S)dimethyloxirane, Ethylene sulfide, R-methylthiirane and (2S,3S)-dimethylthiirane”, to be published (波田グループ) [8] Y. Honda and M. Hada, "Quantum-Chemical Calculations of Natural Circular Dichroism" Computing Letters, in press. (4-2) 特許出願 ① 平成 19 年度特許出願内訳(国内 0 件、海外 0 件) ② CREST 研究期間累積件数(国内 0 件、海外 0 件) (4-3) 国際学会および主要な国内学会発表 ① 招待講演 (国内 5 件、国際 10 件) (中辻グループ) [1] Hiroshi Nakatsuji (Quantum Chemistry Research Institute), “Towards Accurately Predictive Quantum Chemistry with the Solution of the Schrödinger Equation”, Invited lecture at the Workshop on Nuclei and Mesoscopic Physics, Michigan, USA, Oct. 19-22, 2007. [2] 中辻博(量子科学研究協会) “超精密予測と巨大分子設計を実現する革新的量子化学と計算科学基盤技術の構築” マルチスケール・マルチフィジックス現象の統合シミュレーション、東洋大学 2007 年 11 月 8 日 *[3] Hiroshi Nakatsuji (Quantum Chemistry Research Institute), “Towards Accurately Predictive Quantum Chemistry with the Solutions of the Schröedinger Equation”, Invited lecture at The 2nd Japan-Czech-Slovakia Joint Symposium for Theoretical/Computational Chemistry, Fukui Institute for Fundamental Chemistry, Kyoto University, Japan, Dec. 7-9, 2007. [4] Hiroshi Nakatsuji (Quantum Chemistry Research Institute), “Force Concept and Solving the Schrödinger Equation”, Series of Invited Lectures, Peking University, Beijing, China March 10-17, 2008. [5] Hiroshi Nakatsuji (Quantum Chemistry Research Institute), “Is it possible to solve the Schrödinger equation of general atoms and molecules with simple mathematics? -Towards accurately predictive quantum chemistry with the solutions of the Schrödinger equation-”, Invited Lecture at Institute of Chemistry, Chinese Academy of Sciences, Beijing, China 8 March 13, 2008. [6] Hiroshi Nakatsuji (Quantum Chemistry Research Institute), “General Method for solving the Schrödinger Equation”, Invited Lecture at Nanjing University, Nanjing, China March 19, 2008. (江原グループ) [7] Masahiro Ehara (Kyoto University), “Photochemistry of Biological Chemosensor, Organic Light-Emitting Diodes, and Inner-shell Electronic Processes”, Workshop on Nuclei and Mesoscopic Physics, Michigan, USA, Oct. 19-22, 2007. [8] 江原正博(京大院工) “高精度励起状態理論の開発と応用” 特定領域研究「実在系の分子理論」A01 班勉強会, 特別講義, 福岡, 2007 年 11 月 23, 24 日. [9] Jun-ya Hasegawa (Kyoto University), “Quantum Chemical Approach to Photobiology: Excited States of Photosynthetic Reaction Centers, Fluorescent Proteins, and Human Visual Cone Pigments”, Photosynthesis and Enzyme Reactions, Osaka City University, Osaka Nov. 29, 2007. [10] Masahiro Ehara (Kyoto University), “Theoretical Spectroscopy of Photo-functional Materials, Photo-Biological Materials, and Inner-shell Electronic Processes”, The 2nd Japan-Czech-Slovakia Joint Symposium for Theoretical/Computational Chemistry, Fukui Institute for Fundamental Chemistry, Kyoto University, Japan, Dec. 7-9, 2007. [11] Jun-ya Hasegawa (Kyoto University), “Color-tuning mechanism of human visual cone pigments”, The 2nd Japan-Czech-Slovakia Joint Symposium for Theoretical/Computational Chemistry, Fukui Institute for Fundamental Chemistry, Kyoto University, Japan, Dec. 7-9, 2007. [12] 長谷川淳也(京大院工) “光合成細菌の反応中心における励起状態と電子移動:量子化学の視点から” 有機固体冬の学校、箱根 2007 年 12 月 14,15 日 [13] 江原正博(京大院工) “理論精密分光:光機能分子から内殻電子過程まで” 集中講義「理論化学特論」 、金沢 2008 年 1 月 29 日 [14] 長谷川淳也(京大院工) “紅色光合成細菌の反応中心の励起状態と電子移動:電子理論による研究” 分子研研究会「分子の視点から見る光合成」 、分子科学研究所 2008 年 3 月 10,11 日 [15] Jun-ya Hasegawa (Kyoto University), 9 “SAC-CI study on the primary events in photobiological processes” 第 88 回日本化学会春季年会アジア国際シンポジウム、立教大学 2008 年 3 月 28 日 ② 口頭講演 (国内 0 件、国際 0 件) ③ ポスター発表 (国内 5 件、国際 6 件) (中辻グループ) [1] Ryoichi Fukuda1 and Hiroshi Nakatsuji1 (1Quantum Chemistry Research Institute), “Valence ionization spectra of transition metal compounds: SAC-CI study”, The 2nd Japan-Czech-Slovakia Joint Symposium for Theoretical/Computational Chemistry, Fukui Institute for Fundamental Chemistry, Kyoto University, Japan Dec. 7-9, 2007 [2] Tomoo Miyahara1 and Hiroshi Nakatsuji1, (1Quantum Chemistry Research Institute), “Circular dichroism and absorption spectroscopy with SAC-CI method”, The 2nd Japan-Czech-Slovakia Joint Symposium for Theoretical/Computational Chemistry, Fukui Institute for Fundamental Chemistry, Kyoto University, Japan Dec. 7-9, 2007 [3] Hiroyuki Nakashima1 and Hiroshi Nakatsuji1, (1Quantum Chemistry Research Institute), “Solving the Schroedinger equation of a few electron atoms and molecules with the free ICI VP method”, The 2nd Japan-Czech-Slovakia Joint Symposium for Theoretical/Computational Chemistry, Fukui Institute for Fundamental Chemistry, Kyoto University, Japan, Dec. 7-9, 2007. [4] 福田良一、中辻博(量子化学研究協会) “遷移金属化合物のイオン化スペクトル:SAC-CI 法による研究” 第 5 回福井謙一記念研究センターシンポジウム、京都大学 2007 年 12 月 13 日 [5] 宮原友夫 1、杉山弘 2、中辻博 1(1 量子化学研究協会、2 京大院理) “吸収スペクトルと円二色性スペクトルの SAC-CI 計算” 第 5 回福井謙一記念研究センターシンポジウム、京都大学 2007 年 12 月 13 日 [6] 中嶋浩之、中辻博(量子化学研究協会) “少数電子原子・分子系のシュレーディンガー方程式の解析解” 第 5 回福井謙一記念研究センターシンポジウム、京都大学 2007 年 12 月 13 日 [7] Ryoichi Fukuda1 and Hiroshi Nakatsuji1, (1Quantum Chemistry Research Institute), “Valence ionization spectra of transition metal compounds: SAC-CI study”, 48th Sanibel Symposium, The King and Prince Golf & Beach Resort on St. Simons Island, Georgia, USA, Feb. 20-28, 2008. [8] Tomoo Miyahara1, Hiroshi Sugiyama2, Hiroshi Nakatsuji1 (1Quantum Chemistry Research Institute, 2Kyoto University), “Circular dichroism and absorption spectroscopy with SAC-CI method”, 48th Sanibel Symposium, The King and Prince Golf & Beach Resort on St. Simons Island, Georgia, USA, Feb. 20-28, 2008. 10 [9] Hiroyuki Nakashima1 and Hiroshi Nakatsuji1, (1Quantum Chemistry Research Institute) “Solving the Schroedinger equation of a few electron atoms and molecules with the free ICI VP method”, 48th Sanibel Symposium, The King and Prince Golf & Beach Resort on St. Simons Island, Georgia, USA, Feb. 20-28, 2008. (江原グループ) [10] 江原正博 1、Biswajit Saha1、中辻 博 2 (1 京大院工、2 量子化学研究協会) “光機能分子の電子遷移と励起ダイナミクスに関する理論研究” 第 5 回福井謙一記念研究センターシンポジウム、京都大学 2007 年 12 月 13 日 [11] 藤本和宏1、長谷川淳也 1、中辻博 2 (1 京大院工、2 量子化学研究協会) “ヒトの錐体視物質におけるカラー・チューニング” 第 5 回福井謙一記念研究センターシンポジウム、京都大学 2007 年 12 月 13 日 (4-4) 受賞等 ① 受賞 ② 新聞報道 ③ その他の成果発表(公開を希望される場合にはその旨記載して下さい) (4-5) 特記事項 §5.主催したワークショップ等 年月日 名称 場所 11 参加人数 概要
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