反復性中耳炎に漢方薬「十全大補湯」が有効!?

第87号
87号
平成24
平成24年
24年12月
12月11日
11日
医療法人いちろ
医療法人いちろ会
いちろ会
小児クリニック
小児クリニックたまなは
クリニックたまなは
電話:
電話:867-
867-0017
反復性中耳炎に
反復性中耳炎に漢方薬「
漢方薬「十全大補湯」
十全大補湯」が有効!?
有効!?
乳幼児は
乳幼児は風邪を
風邪を 引き易く、 そして急性中
そして急性中
耳炎になり
になり、
その後何度
後何度も
何度も
中耳炎を
耳炎
になり
、その
後何度
も何度
も中耳炎
を
反復性中耳炎」
になる患児
患児が
繰り返 す「反復性中耳炎
」になる
患児
が少
(免疫グロブリン
免疫 グロブリンG)
グロブリンG)がありますが
G) がありますが、
がありますが、母親
由来(
経胎盤)
IgG抗体
抗体は
生後次第に
由来
( 経胎盤
)のIgG
抗体
は生後次第
に
減少し
最低値になります
になります。
減少
し、月齢 3~8 か月に最低値
になります
。
なくありません。
「反復性中耳炎」
なくありません。
反復性中耳炎」の定義は
定義は、
月間に
回以上、
あるいは12
12か
「6か 月間
に3回以上
、あるいは
12
か月
そして自己生産
そして自己生産の
自己生産のIgG抗体
IgG抗体は
抗体は 2~4 歳ま
でに緩
やかに上昇
上昇してきます
してきます。
でに
緩 やかに
上昇
してきます
。 従 って、
って 、 3
間に4 回以上」
回以上」の急性中耳炎になった
急性中耳炎になった場合
になった場合
です。
です
。
歳頃までは
歳頃までは色
までは色々な感染症にかかる
感染症にかかる状態
にかかる状態が
状態が 続
のです。
くのです
。
「小児急性中耳炎診療ガイドライン
2009 年版」
年版」によると、
によると、反復性中耳炎は
反復性中耳炎は、急
性中耳炎児の
10~
15%
程度であり
であり、
性中耳炎児
の10
~15
%程度
であり
、鼓
チュービングは
するが、
その後鼓膜
膜チュービング
は著効 するが
、その
後鼓膜
穿孔(
鼓膜に
程度に
穿孔
( 鼓膜
に穴が残る )を2%程度
に起 こ
うことです。
すと言うことです
。
そのガイドライン
ガイドラインに
漢方薬「
十全大補湯」
その
ガイドライン
に漢方薬
「十全大補湯
」
じゅうぜんたいほとう)
による治療
治療が
(じゅうぜんたいほとう
)による
治療
が記
されています。
々「十全大補湯
十全大補湯」
載されています
。元々「
十全大補湯
」は 、
大病後や
手術後の
全身衰弱に
する漢方薬
大病後
や手術後
の全身衰弱
に対する
漢方薬
です。
元気がない
がない、
気力がない
がない、
です
。 元気
がない
、気力
がない
、食欲不振
などの「
気虚」
顔色が
皮膚につやが
などの
「気虚
」、顔色
が悪い、皮膚
につやが
ない、
がかすむなどの「
血虚」
ない
、 目がかすむなどの
「血虚
」の人が 対
です。
象です
。
って、
元気で
活発な
小児にこれを
にこれを処方
従って
、元気
で 活発
な小児
にこれを
処方
することは、
には意外
意外でした
でした。
することは
、私には
意外
でした
。
ほとんどの耳鼻科
耳鼻科では
では中耳炎
中耳炎の
治療とし
ほとんどの
耳鼻科
では
中耳炎
の治療
とし
抗生剤を
処方しますが
しますが、
乳幼児では
では反応
て抗生剤
を処方
しますが
、乳幼児
では
反応
くありません
すぐぶり返
すために何
が良くありませ
ん。すぐぶり
返すために
何
種類かの
かの抗生剤
抗生剤を
何度も
投与されているの
種類
かの
抗生剤
を何度
も投与
されているの
現状です
です。
そのため抗生剤
抗生剤が
かない耐
が現状
です
。そのため
抗生剤
が効かない
耐
性菌が
発生してしまうし
してしまうし、
抗生剤により
により腸
性菌
が 発生
してしまうし
、抗生剤
により
腸
内細菌の
れが起
こり、
免疫力が
低下する
内細菌
の乱れが
起こり
、免疫力
が低下
する
要因となっています
となっています。
要因
となっています
。
また細菌
細菌に
する免疫機構
免疫機構で
IgG抗体
また
細菌
に対する
免疫機構
でIgG
抗体
感染症は
「生体側
感染症は、
「生体側の
生体側の免疫力」
免疫力」と「微生物
(細菌
細菌や
ウィルス)
やウィルス
)の 繁殖力
繁殖力」のバランス
十全大補湯」
食細胞の
成立します
します。
「十全大補湯
」は、食細胞
の
で成立
します
。
貪食活性化、
サイトカイン産生
産生の
調整、
貪食活性化
、サイトカイン
産生
の調整
、NK
細胞活性の
増強など
など免疫力
免疫力を
アップさせる
細胞活性
の増強
など
免疫力
をアップ
させる
作用があります
があります。
黒部市民病院耳鼻科の
作用
があります
。黒部市民病院耳鼻科
の丸
山裕美子先生の
報告では
では、
「十全大補湯
十全大補湯」
山裕美子先生
の報告
では
、
「
十全大補湯
」の
投与により
により、
急性中耳炎の
罹患回数、
投与
により
、急性中耳炎
の罹患回数
、発熱
日数、
抗菌薬投与日数、
通院回数の
改善を
日数
、 抗菌薬投与日数
、通院回数
の改善
を
めています。
認めています
。
漢方薬にも
にも期待
期待しますが
しますが、
もっと大事
大事な
漢方薬
にも
期待
しますが
、 もっと
大事
な
ことがあります。
家族の
禁煙です
です。
ことがあります
。家族
の禁煙
です
。家庭外
での喫煙
喫煙も
めることです。
また集団保育
での
喫煙
も止めることです
。また
集団保育
から家庭保育
家庭保育に
少人数保育が
まれま
から
家庭保育
に近い少人数保育
が望まれ
ま
予防接種(
ヒブ、
肺炎球菌、
す。予防接種
(特にヒブ
、肺炎球菌
、イン
フルエンザ)
もしっかり受
けましょう。
フルエンザ
)もしっかり
受けましょう
。ま
はなかみ」
大事な
予防策です
です。
た「はなかみ
」は大事
な予防策
です
。うま
くすると1
くすると
1歳ころからできるようになると
われていますので工夫
工夫しましょう
しましょう。
言われていますので
工夫
しましょう
。
免疫力が
低下している
している乳幼児
乳幼児をいかにし
免疫力
が低下
している
乳幼児
をいかにし
抵抗力をつけるか
をつけるか、
小児科医に
て抵抗力
をつけるか
、 特に我々小児科医
に
せられた命題
命題ですが
ですが、
漢方薬はその
はその一端
課せられた
命題
ですが
、漢方薬
はその
一端
っています。
問題は
を担っています
。問題
は、子どもがそれを
んでくれるかです。
それは最終的
最終的に
飲んでくれるかです
。 それは
最終的
に親 の
熱心さ
執念によると
によると思
います。
(たまなは
たまなは)
熱心
さ、執念
によると
思います
。
(
たまなは
)