心血管系疾患患者に潜在するCOPD治療の重要性 - SpiNet

2011 年 2 号
2011 年 2 号
論文紹介
Brea king News
循環器外来におけるCOPDの簡便なスクリーニング法の検証
今号のテーマ「循環器疾患とCOPD」
―電子式携帯型FEV₁/FEV₆メータ(PiKo-6)とCOPD質問票の併用の有用性―
滋賀医科大学 呼吸循環器内科 病院教授 中野 恭幸 先生
対談
心血管系疾患患者に潜在するCOPD治療の重要性
国立循環器病研究センター 呼吸器・感染症制御部医長 感染対策室室長 佐田 誠 先生
京都大学医学研究科 初期診療・救急医学分野 講師 西山 慶 先生
COPD
(慢性閉塞性肺疾患)
と心血管系疾患の併存率は高く、
両者を併存している患者の予後は著しく悪いことが明らか
になっている。
しかし、
COPDは呼吸器領域以外での認知度は未だ低く、
心血管系疾患患者のなかにCOPDが潜在してい
る可能性は高い。
今回は、
国立循環器病研究センター呼吸器・感染症制御部 感染対策室 佐田誠先生と京都大学医学
研究科初期診療・救急医学分野 西山慶先生に、
心血管系疾患に潜むCOPD治療の重要性についてご討議いただいた。
西山 慶 先生
発現率はいずれもCOPD 併存群で有意に高く
(図)
、
COPD 非
COPD患者の予後改善に重要な併存症治療
佐田 誠 先生
心血管系疾患もCOPDも日頃からコントロールを
併存群に比べてそれぞれ 1.36 倍、1.28 倍、1.48 倍上昇しまし
COPDの診断にはスパイロメトリー検査を行うことが望ましいが、実施される機会は多くな
Ⅱ、
Ⅲ、
Ⅳがそれぞれ15例、46例、13例、5例であった。循環器疾患別のCOPD合併率は、
いのが現状で、多くのCOPD患者が未だに診断されずにいる。COPDの罹患率やCOPD
心不全13.8%、虚血性心疾患12.5%、高血圧8.6%などであった
(図1)。PiKo-6で測定し
による死亡率は、世界的に上昇傾向にあり、COPDを早期に発見するための簡便かつ信
たFEV₁、FEV₆およびFEV₁/FEV₆は、
スパイロメトリーで測定したFEV₁、FVCおよび
頼性の高いスクリーニング法が求められてきた。
その1つが、電子式携帯型FEV₁/FEV₆
FEV₁/ FVCとそれぞれ有意に正の相関を示したことから
(図2)
(r=0.865、r=0.751、
メータ
(以下、PiKo-6)である。PiKo-6は、FEV₁、FEV₆のほか、気流制限を反映する
r=0.570、
いずれもp<0.001、Wilcoxon signed-rank test)、PiKo-6及びCOPD質問票
FEV₁/FEV₆を簡単に測定できる安価なデバイスである。
の併用がCOPDのスクリーニング法として有用である可能性が示された。
そこでわれわれは、PiKo-6とIPAG(International Primary Care Airways Group)
これらの結果を踏まえ、PiKo-6とCOPD質問票を併用したCOPDのスクリーニングの妥
のCOPD質問票の併用がCOPDの簡便なスクリーニング法として有用かどうかを検討し
当性を検証するため、
さらなる循環器疾患外来患者102例を対象とし、PiKo-6及び
た。対象は2006年11月から2008年11月までに循環器外来を受診した患者のうち、COPD
COPD質問票、
スパイロメトリー検査の全調査を行ったところ、COPD群に分類された13例
診断例および治療例を除く753例(男性499例、平均年齢66.9歳、非喫煙率38.7%)
で、
中8例及びPiKo-6で気流制限を認めなかった87例中3例がスパイロメトリー検査でCOPD
PiKo-6で気流制限(FEV₁/FEV₆<70%)
を有し、
なおかつCOPD質問票でスコア≧17
と確定された
(図3)。PiKo-6とCOPD質問票を併用したCOPDのスクリーニングの感度は
佐田:近年、
COPDは肺のみならず全身性の炎症疾患と捉え
た。
また、突然死の発現頻度は追跡期間に比例して高まり、
西山:しかし、
COPDと心血管系疾患が併存すると、
急性増悪
を満たす場合をCOPD群、
それ以外を非COPD群とし、COPD群にのみスパイロメトリーを
72.7%、特異度は94.5%、陽性予測値は61.5%、陰性予測値は96.6%であった。
したがっ
られるようになり、
栄養障害や心血管系疾患、
逆流性食道炎な
COPD が透析に次ぐ突然死のリスク因子であることが多変量
時やイベント発現時の致死率は極めて高くなります。
例えば、
軽
実施した。COPD群は79例(10.5%)
で、男性71例(89.9%)、平均年齢72.4歳、非喫煙率
て、未診断のCOPDのスクリーニングにおいて、PiKo-6とCOPD質問票の併用が簡便
どさまざまな併存症を有することが明らかになっています。
なか
解析で示されました
(表)
。
しかし、
死亡率とPCI/CABGの明確
い急性冠症候群を起こしても、
呼吸器疾患があれば容易に低
7%、GOLD(Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease)
ステージはⅠ、
かつ有用であると結論した。
でも、
心血管系疾患はCOPDとの併存率が極めて高く、
臨床症
な因果関係は認められず、
COPD 併存群では慢性期に何らか
酸素血症に陥りやすく、
逆にCOPDが増悪すれば、
血圧やカテ
状の類似点が多いこと、
COPD 患者の死亡の高リスク因子であ
のイベントを起こし死亡に至る例が多いと考えられます。
コラミンの上昇による低酸素血症が原因で二次的に心不全が
ることが示されていること、
そしてCOPD 増悪予防の観点から、
したがって、
われわれ循環器科医が、心血管系疾患患者に
惹起され、
最終的に心不全と呼吸不全の両方が悪化して死に
70
両者の早期診断・治療が重要だと考えています。
併存するCOPDを早期から把握し、
両者のコントロールを行うこ
至ることもあります。
残念ながら、
急変してからの治療では予後
60
COPDでは増悪のたびに呼吸機能が低下し、
年間の増悪回
とが大切だと考えています。
循環器領域では、
高血圧などのリス
の改善は期待できないので、
日頃から心血管系疾患とCOPD
50
数の増加に伴い死亡リスクの上昇が示されていることから、
増
クがあれば心エコーを行うことがルーチンになっています。
同様
双方に対する内科的介入を行う安定期のコントロールが重要だ
40
悪予防はCOPDにおける重要な治療戦略といえます。COPD
に、
心血管系疾患患者では、
COPDの症状がなくても喫煙など
と思います。
診断と治療のためのガイドライン
(第3版)
では、
COPDの増悪の
のリスク因子があればその併存を疑い、
レントゲン撮影などによ
佐田:COPD 診断と治療のためのガイドライン
(第 3 版)
では、
原因は主に感染症で、
明らかな心不全は除外されています 1)。
るスクリーニング後、
呼吸器科への紹介を含め、
呼吸機能検査
COPD 患者に対する第一選択薬として長時間作用性抗コリン
しかし、
感染症に伴う呼吸機能低下から血中酸素濃度が低下
を積極的に実施することが重要です。
して心不全に至る可能性は十分考えられることから、
心血管系
防に必要だと感じています。
50.7
41.6
42.7
39.5
て、
呼吸機能やQOLの改善のみならず、
重篤な心血管系の有
佐田:呼吸器領域以外ではCOPDの認知度は未だ低く、
併存
心血管系疾患とCOPDの併存例に
が示されていることから5)、
たとえ初期段階であっても心臓に負荷が
とが報告されており2)、
率が高い心血管系疾患患者でさえCOPDの併存が疑われる
投与するメリットは十分あると思います。
なお、
COPDの増悪リス
かかっている可能性を考慮し、
呼吸器科領域でも心血管系疾
ことは少なく、
多くのCOPD 患者が潜在しているように思います。
ク抑制に関しては、
長時間作用性抗コリン薬の方が長時間作用
患のスクリーニングは必要だと考えます。
西山:ご指摘のとおりです。
待機的な心臓外科手術を行う患者
性β₂ 刺激薬よりも効果的であることが最近報告されています 6)。
には、
呼吸機能低下があると手術の忍容性が低くなるため、
必
西山:実際の臨床現場でも、
COPD が長時間作用性抗コリン
ず呼吸機能検査を実施します。
そこで初めてCOPDと診断され
薬できちんと治療されている心血管系疾患患者ではイベント発
西山:われわれのCREDO-Kyotoコホート研究では、
COPDは
CREDO-Kyotoコホート研究のCOPD
る例も少なくありません。
現が少なく、
予後良好な印象があります。
循環器科における潜
重篤な虚血性心疾患患者である経皮的冠動脈形成術
(PCI)
/
併存群でも、
日常診療では見過ごされていたCOPDが術前の呼
在的なCOPDの早期診断と長時間作用性抗コリン薬による介
冠動脈大動脈バイパス移植術(CABG)施行例における全死
吸機能検査で顕在化した例も少なからずいたと考えています。
入は、
心血管系疾患及び COPD 双方の予後に好影響を与える
亡、
心血管死、
心臓死のリスクを有意に上昇させることが確認さ
佐田:CREDO-Kyotoコホート研究のCOPD 併存群は、呼吸
可能性があると思います。
れました。
つまりCOPDは、
PCI/CABG 施行後の突然死の重要
器科医が日常診療で目にするCOPDとフェノタイプが異なって
佐田:そのためには、
呼吸器科医と循環器科医の連携が必要
なリスク因子であることが明らかになっています 3,4)。
いるように感じます。循環器科で発見されるCOPD 併存例は、
だと思います。今後は相互に協力し合い、心血管系疾患と
8.6
7.8
8.1
8.6
高血圧
糖尿病
脂質
異常症
不整脈
0
間作用性抗コリン薬は4 年間にわたる大規模臨床試験におい
とくにCOPDの初期段階でも左室拡張不全の合併が多いこ
13.8
10
心不全
12.5
心血管系疾患が前面に出ており、
COPDが比較的軽症である
COPDの合併患者の予後改善に努めていきましょう。
施 行した連 続 9,877 例(PCI:6,878 例 /CABG:2,999 例)の
可能性があるからではないでしょうか。
西山:そうですね。
よろしくお願いいたします。
生 存 状 況を42.8ヶ月間(中央 値)追 跡しています(追 跡 率
西山:確かにわれわれの日常診療における心血管系疾患と
98%)
。
追跡期間中の死亡は906 例、
うち心血管死 517 例、
心臓
COPDの併存例で、
在宅酸素療法
(HOT)
の導入例はほとんど
死 376 例で突然死は140 例でした。
この結果をCOPD 併存の
なく、
調べてみるとレントゲン所見に少し異常があり、
呼吸機能検
有無別に解析したところ、
全死亡、
心血管死、
心臓死のイベント
査で1 秒率の低下が認められるケースが多数です。
1)
日本呼吸器学会COPDガイドライン第3版作成委員会編: COPD(慢性閉塞性肺疾患)
診断と治療のためのガイドライン: メディカルレビュー社, 東京
2)
Watz H, et al: Am J Respir Crit Care Med 177: 743-751, 2008
3)
Nishiyama K, et al: Int J Cardio 143: 178-183, 2010
4)
Nishiyama K, et al: Int J Cardio 144: 263-266, 2010
5)
Tashkin DP, et al: N Engl J Med 359: 1543-1554, 2008
6)
Vogelmeier C, et al: N Engl J Med 364: 1093-1103, 2011
COPDが虚血性心疾患患者の予後に与える影響
A 全死亡
B 心血管死
C 心臓死
1
1
監 修
0.7
COPD
0.8
Log rank検定
P<0.0001
0.7
COPDあり
COPDなし
0
365
730
1年
COPDあり
(n=234)
COPDなし
(n=9431)
2年
1095
3年
1460(日)
97.2% 94.8% 92.3% 90.8%
(9056)(8611)(6287)(3298)
うっ血性心不全
左室不全
COPDあり
COPDなし
(LVEF≦30%)
0.6
0
4年
91.4% 85.3% 82.8% 78.5%
(211) (194) (141) (74)
Log rank検定
P=0.0002
0.7
COPDあり
COPDなし
0.6
0.6
透析
365
730
1年
COPDあり
(n=234)
COPDなし
(n=9431)
2年
1095
3年
1460(日)
慢性冠動脈閉塞症
0
4年
95.2% 92.3% 91.7% 89.3%
(211) (194) (144) (74)
98.2% 96.8% 95.4% 94.8%
(9056)(8611)(6287)(3298)
365
730
1年
COPDあり
(n=234)
COPDなし
(n=9431)
2年
1095
3年
1460(日)
4年
糖尿病
(インスリン使用)
0
1.0
2.0
患であるが、個体間だけでなく、肺や血管など
る 。国立循環器病研究センターで2006年に呼
臓器によっても、障害の受けやすさ(感受性)が
吸機能検査を施行した40歳以上の循環器領域
異なるのかもしれない。その場合、タバコ煙な
患者983例の解析でも、FEV₁/FVC<70%の気
どの影響が、心血管系に強く出た場合は循環器
流制限(COPD疑い)は全体の30.1%に認めら
科を、肺に強く出た場合は呼吸器科を受診する
れ、疾患別では大動脈瘤(胸部、腹部)が46%と
ことに なる。呼 吸 器 科 及 び 循 環 器 科 で み る
最も多く、その他の心血管系疾患はいずれも
COPD患者ではフェノタイプが異なる可能性が
30%前後であることがわかった(図)。
ある。
大動脈瘤患者で気流制限が高頻度に合併す
1)
Sakamaki F,et al:J vasc Surg 36:35-40,2002
図
vol.1
0.0041
30
30.1
32.2
0.0267
0
始動!COPD広報大使
この度COPD広報大使に任命された、和田アキ子です。
3年前までは芸能界きってのヘビースモーカーだった私が、
まさかCOPDを世の中の人に広める役を担うとは思っても
みませんでした。私がCOPDを知ったのは、偶然でした。
ある
番組の企画で肺の検査をしたときに、
「このまま喫煙を続ければ
COPDになる」
と言われたのです。
それでも私はタバコを吸い
COPD
対処することができたから。
この経験を活かし、
30.5
29.3
27.8
30.2
31.0
広報大使としてひとりでも多くの方にCOPDを
知ってもらい、
少しでも早くCOPDを発見できる
よう、活動していきます。
ひとりでも多く
20
10
2011年、COPDに苦しむ
人を1人でも減らすべく
「COPD広報大使」に就任。
今私が歌っていられるのは、早期にCOPDを見つけ、
1.55
(1.16-2.03)
0.0009
和田アキ子さん
うちに肺を蝕んでいくCOPD。私は身をもって体験しました。
循環器領域における疾患別気流制限合併率の比較
40
<0.0001
の方が笑顔でいられることを
願って。
1.38
(1.14-1.67)
1.33
(1.03-1.67)
Total
0.0386
1.27
(1.01-1.58)
対象:循環器外来受診者102例。
方法:PiKo-6測定とIPAG COPD質問票、
スパイロメトリー測定を全患者に
行い、PiKo-6測定とIPAG COPD質問票の併用によるスクリーニング
の妥当性を検証した。
Wada H, et al: Respirology 15: 1252‒1258, 2010
の肺気腫」
とCOPD宣告されてしまったのです。気づかぬ
46.0
1.63
(1.32-1.99)
末梢動脈疾患
FEV₁/FVC<70
(COPD)
3例
続けました。
そして数年後、再び検査を受けたときには、
「軽度
50
2.04
(1.48-2.70)
98.6% 97.6% 96.6% 96.2%
(9056)(8611)(6287)(3298)
喘息
1例
FEV₁/FVC≧70
(健康人)
1例
国立循環器病研究センター 呼吸器・感染症制御部医長 感染対策室室長 佐田 誠 先生
COPD疑い例が有意に多いことを報告してい
0.0001
1.29
(1.01-1.65)
FEV₁/FVC≧70
(健康人)
5例
FEV₁/FVC≧70
(健康人)
84例
FEV₁
(PiKo-6)
(L)
対象:循環器外来受診者753例。
方法:PiKo-6測定とIPAG COPD質問票を用いてCOPD患者をスクリー
ニングした。
気流制限
(FEV₁/FEV₆<70%)
が認められた患者にはスパ
イロメ
トリーを実施し、
両検査結果を比較した。
Wada H, et al: Respirology 15: 1252‒1258, 2010
る理由は不明である。COPDは全身性炎症性疾
2.51
(1.90-3.30)
慢性腎疾患
FEV₁/FVC<70
(COPD)
8例
3.0
IPAG COPD
質問表<17
2例
循環器領域に潜むCOPDの特徴
<0.0001
95.6% 93.3% 92.1% 89.7%
(211) (194) (144) (74)
Nishiyama K, et al: Int J Cardio 143: 178-183, 2010
0
これまでに、Sakamakiらは大動脈瘤患者に
P値
HR
(95%CI)
0.9
0.8
Log rank検定
P<0.0001
心血管疾患患者における
突然死(多変量解析)
1
0.9
0.9
0.8
表
IPAG COPD
質問表≧17
(COPD群)
13例
1.0
FEV₁/FEV₆≧70
87例
∼大動脈瘤患者では約半数に気流制限∼
合併率
(%)
図
FEV₁/FEV₆<70
15例
アッコのCOPDコラム
1)
同研究は、2000 ∼ 2002 年に全国 30 施設でPCI/CABGを
妥当性試験
循環器疾患を有する患者
102例
2.0
虚血性
心疾患
対象:循環器外来受診者753例。
方法:PiKo-6測定とIPAG COPD質問票を用いてCOPD患者をスクリー
ニングした。
気流制限
(FEV₁/FEV₆<70%)
が認められた患者にはスパ
イロメ
トリーを実施し、
両検査結果を比較した。
Wada H, et al: Respirology 15: 1252‒1258, 2010
ワンポイント
アドバイス
図3
3.0
FEV₁
(スパイロメトリー)
(L)
54.8
図2 PiKo-6とスパイロメトリーの相関性(FEV₁測定値)
COPD患者の割合
(%)
喫煙歴
(Pack・year)
57.1
20
害事象の発現率がコントロール群に対し有意に少なかったこと
心血管系疾患患者の予後を悪化させるCOPD
循環器疾患別のCOPD保有率と喫煙歴
30
薬
(または長時間作用性β₂ 刺激薬)
と記載されています。
長時
心血管系疾患に併存するCOPDは
日常診療では見過ごされている可能性が高い
疾患の併存を把握し両者ともにコントロールすることが増悪予
図1
慢性
心不全
高血圧症
糖尿病
大動脈瘤
狭心症
心筋梗塞 肺高血圧症
National Cerebral and Cardiovascular Center 調べ,佐田誠先生より引用許諾
肺の生活習慣病COPD情報サイト「SpiNet」
http://www.spinet.jp
0.0395
COPD
検索
Nishiyama K, et al: Int J Cardio 144: 263-266, 2010
SRA51B020A
010430-A 2011年6月作成
2011 年 2 号
2011 年 2 号
論文紹介
Brea king News
循環器外来におけるCOPDの簡便なスクリーニング法の検証
今号のテーマ「循環器疾患とCOPD」
―電子式携帯型FEV₁/FEV₆メータ(PiKo-6)とCOPD質問票の併用の有用性―
滋賀医科大学 呼吸循環器内科 病院教授 中野 恭幸 先生
対談
心血管系疾患患者に潜在するCOPD治療の重要性
国立循環器病研究センター 呼吸器・感染症制御部医長 感染対策室室長 佐田 誠 先生
京都大学医学研究科 初期診療・救急医学分野 講師 西山 慶 先生
COPD
(慢性閉塞性肺疾患)
と心血管系疾患の併存率は高く、
両者を併存している患者の予後は著しく悪いことが明らか
になっている。
しかし、
COPDは呼吸器領域以外での認知度は未だ低く、
心血管系疾患患者のなかにCOPDが潜在してい
る可能性は高い。
今回は、
国立循環器病研究センター呼吸器・感染症制御部 感染対策室 佐田誠先生と京都大学医学
研究科初期診療・救急医学分野 西山慶先生に、
心血管系疾患に潜むCOPD治療の重要性についてご討議いただいた。
西山 慶 先生
発現率はいずれもCOPD 併存群で有意に高く
(図)
、
COPD 非
COPD患者の予後改善に重要な併存症治療
佐田 誠 先生
心血管系疾患もCOPDも日頃からコントロールを
併存群に比べてそれぞれ 1.36 倍、1.28 倍、1.48 倍上昇しまし
COPDの診断にはスパイロメトリー検査を行うことが望ましいが、実施される機会は多くな
Ⅱ、
Ⅲ、
Ⅳがそれぞれ15例、46例、13例、5例であった。循環器疾患別のCOPD合併率は、
いのが現状で、多くのCOPD患者が未だに診断されずにいる。COPDの罹患率やCOPD
心不全13.8%、虚血性心疾患12.5%、高血圧8.6%などであった
(図1)。PiKo-6で測定し
による死亡率は、世界的に上昇傾向にあり、COPDを早期に発見するための簡便かつ信
たFEV₁、FEV₆およびFEV₁/FEV₆は、
スパイロメトリーで測定したFEV₁、FVCおよび
頼性の高いスクリーニング法が求められてきた。
その1つが、電子式携帯型FEV₁/FEV₆
FEV₁/ FVCとそれぞれ有意に正の相関を示したことから
(図2)
(r=0.865、r=0.751、
メータ
(以下、PiKo-6)である。PiKo-6は、FEV₁、FEV₆のほか、気流制限を反映する
r=0.570、
いずれもp<0.001、Wilcoxon signed-rank test)、PiKo-6及びCOPD質問票
FEV₁/FEV₆を簡単に測定できる安価なデバイスである。
の併用がCOPDのスクリーニング法として有用である可能性が示された。
そこでわれわれは、PiKo-6とIPAG(International Primary Care Airways Group)
これらの結果を踏まえ、PiKo-6とCOPD質問票を併用したCOPDのスクリーニングの妥
のCOPD質問票の併用がCOPDの簡便なスクリーニング法として有用かどうかを検討し
当性を検証するため、
さらなる循環器疾患外来患者102例を対象とし、PiKo-6及び
た。対象は2006年11月から2008年11月までに循環器外来を受診した患者のうち、COPD
COPD質問票、
スパイロメトリー検査の全調査を行ったところ、COPD群に分類された13例
診断例および治療例を除く753例(男性499例、平均年齢66.9歳、非喫煙率38.7%)
で、
中8例及びPiKo-6で気流制限を認めなかった87例中3例がスパイロメトリー検査でCOPD
PiKo-6で気流制限(FEV₁/FEV₆<70%)
を有し、
なおかつCOPD質問票でスコア≧17
と確定された
(図3)。PiKo-6とCOPD質問票を併用したCOPDのスクリーニングの感度は
佐田:近年、
COPDは肺のみならず全身性の炎症疾患と捉え
た。
また、突然死の発現頻度は追跡期間に比例して高まり、
西山:しかし、
COPDと心血管系疾患が併存すると、
急性増悪
を満たす場合をCOPD群、
それ以外を非COPD群とし、COPD群にのみスパイロメトリーを
72.7%、特異度は94.5%、陽性予測値は61.5%、陰性予測値は96.6%であった。
したがっ
られるようになり、
栄養障害や心血管系疾患、
逆流性食道炎な
COPD が透析に次ぐ突然死のリスク因子であることが多変量
時やイベント発現時の致死率は極めて高くなります。
例えば、
軽
実施した。COPD群は79例(10.5%)
で、男性71例(89.9%)、平均年齢72.4歳、非喫煙率
て、未診断のCOPDのスクリーニングにおいて、PiKo-6とCOPD質問票の併用が簡便
どさまざまな併存症を有することが明らかになっています。
なか
解析で示されました
(表)
。
しかし、
死亡率とPCI/CABGの明確
い急性冠症候群を起こしても、
呼吸器疾患があれば容易に低
7%、GOLD(Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease)
ステージはⅠ、
かつ有用であると結論した。
でも、
心血管系疾患はCOPDとの併存率が極めて高く、
臨床症
な因果関係は認められず、
COPD 併存群では慢性期に何らか
酸素血症に陥りやすく、
逆にCOPDが増悪すれば、
血圧やカテ
状の類似点が多いこと、
COPD 患者の死亡の高リスク因子であ
のイベントを起こし死亡に至る例が多いと考えられます。
コラミンの上昇による低酸素血症が原因で二次的に心不全が
ることが示されていること、
そしてCOPD 増悪予防の観点から、
したがって、
われわれ循環器科医が、心血管系疾患患者に
惹起され、
最終的に心不全と呼吸不全の両方が悪化して死に
70
両者の早期診断・治療が重要だと考えています。
併存するCOPDを早期から把握し、
両者のコントロールを行うこ
至ることもあります。
残念ながら、
急変してからの治療では予後
60
COPDでは増悪のたびに呼吸機能が低下し、
年間の増悪回
とが大切だと考えています。
循環器領域では、
高血圧などのリス
の改善は期待できないので、
日頃から心血管系疾患とCOPD
50
数の増加に伴い死亡リスクの上昇が示されていることから、
増
クがあれば心エコーを行うことがルーチンになっています。
同様
双方に対する内科的介入を行う安定期のコントロールが重要だ
40
悪予防はCOPDにおける重要な治療戦略といえます。COPD
に、
心血管系疾患患者では、
COPDの症状がなくても喫煙など
と思います。
診断と治療のためのガイドライン
(第3版)
では、
COPDの増悪の
のリスク因子があればその併存を疑い、
レントゲン撮影などによ
佐田:COPD 診断と治療のためのガイドライン
(第 3 版)
では、
原因は主に感染症で、
明らかな心不全は除外されています 1)。
るスクリーニング後、
呼吸器科への紹介を含め、
呼吸機能検査
COPD 患者に対する第一選択薬として長時間作用性抗コリン
しかし、
感染症に伴う呼吸機能低下から血中酸素濃度が低下
を積極的に実施することが重要です。
して心不全に至る可能性は十分考えられることから、
心血管系
防に必要だと感じています。
50.7
41.6
42.7
39.5
て、
呼吸機能やQOLの改善のみならず、
重篤な心血管系の有
佐田:呼吸器領域以外ではCOPDの認知度は未だ低く、
併存
心血管系疾患とCOPDの併存例に
が示されていることから5)、
たとえ初期段階であっても心臓に負荷が
とが報告されており2)、
率が高い心血管系疾患患者でさえCOPDの併存が疑われる
投与するメリットは十分あると思います。
なお、
COPDの増悪リス
かかっている可能性を考慮し、
呼吸器科領域でも心血管系疾
ことは少なく、
多くのCOPD 患者が潜在しているように思います。
ク抑制に関しては、
長時間作用性抗コリン薬の方が長時間作用
患のスクリーニングは必要だと考えます。
西山:ご指摘のとおりです。
待機的な心臓外科手術を行う患者
性β₂ 刺激薬よりも効果的であることが最近報告されています 6)。
には、
呼吸機能低下があると手術の忍容性が低くなるため、
必
西山:実際の臨床現場でも、
COPD が長時間作用性抗コリン
ず呼吸機能検査を実施します。
そこで初めてCOPDと診断され
薬できちんと治療されている心血管系疾患患者ではイベント発
西山:われわれのCREDO-Kyotoコホート研究では、
COPDは
CREDO-Kyotoコホート研究のCOPD
る例も少なくありません。
現が少なく、
予後良好な印象があります。
循環器科における潜
重篤な虚血性心疾患患者である経皮的冠動脈形成術
(PCI)
/
併存群でも、
日常診療では見過ごされていたCOPDが術前の呼
在的なCOPDの早期診断と長時間作用性抗コリン薬による介
冠動脈大動脈バイパス移植術(CABG)施行例における全死
吸機能検査で顕在化した例も少なからずいたと考えています。
入は、
心血管系疾患及び COPD 双方の予後に好影響を与える
亡、
心血管死、
心臓死のリスクを有意に上昇させることが確認さ
佐田:CREDO-Kyotoコホート研究のCOPD 併存群は、呼吸
可能性があると思います。
れました。
つまりCOPDは、
PCI/CABG 施行後の突然死の重要
器科医が日常診療で目にするCOPDとフェノタイプが異なって
佐田:そのためには、
呼吸器科医と循環器科医の連携が必要
なリスク因子であることが明らかになっています 3,4)。
いるように感じます。循環器科で発見されるCOPD 併存例は、
だと思います。今後は相互に協力し合い、心血管系疾患と
8.6
7.8
8.1
8.6
高血圧
糖尿病
脂質
異常症
不整脈
0
間作用性抗コリン薬は4 年間にわたる大規模臨床試験におい
とくにCOPDの初期段階でも左室拡張不全の合併が多いこ
13.8
10
心不全
12.5
心血管系疾患が前面に出ており、
COPDが比較的軽症である
COPDの合併患者の予後改善に努めていきましょう。
施 行した連 続 9,877 例(PCI:6,878 例 /CABG:2,999 例)の
可能性があるからではないでしょうか。
西山:そうですね。
よろしくお願いいたします。
生 存 状 況を42.8ヶ月間(中央 値)追 跡しています(追 跡 率
西山:確かにわれわれの日常診療における心血管系疾患と
98%)
。
追跡期間中の死亡は906 例、
うち心血管死 517 例、
心臓
COPDの併存例で、
在宅酸素療法
(HOT)
の導入例はほとんど
死 376 例で突然死は140 例でした。
この結果をCOPD 併存の
なく、
調べてみるとレントゲン所見に少し異常があり、
呼吸機能検
有無別に解析したところ、
全死亡、
心血管死、
心臓死のイベント
査で1 秒率の低下が認められるケースが多数です。
1)
日本呼吸器学会COPDガイドライン第3版作成委員会編: COPD(慢性閉塞性肺疾患)
診断と治療のためのガイドライン: メディカルレビュー社, 東京
2)
Watz H, et al: Am J Respir Crit Care Med 177: 743-751, 2008
3)
Nishiyama K, et al: Int J Cardio 143: 178-183, 2010
4)
Nishiyama K, et al: Int J Cardio 144: 263-266, 2010
5)
Tashkin DP, et al: N Engl J Med 359: 1543-1554, 2008
6)
Vogelmeier C, et al: N Engl J Med 364: 1093-1103, 2011
COPDが虚血性心疾患患者の予後に与える影響
A 全死亡
B 心血管死
C 心臓死
1
1
監 修
0.7
COPD
0.8
Log rank検定
P<0.0001
0.7
COPDあり
COPDなし
0
365
730
1年
COPDあり
(n=234)
COPDなし
(n=9431)
2年
1095
3年
1460(日)
97.2% 94.8% 92.3% 90.8%
(9056)(8611)(6287)(3298)
うっ血性心不全
左室不全
COPDあり
COPDなし
(LVEF≦30%)
0.6
0
4年
91.4% 85.3% 82.8% 78.5%
(211) (194) (141) (74)
Log rank検定
P=0.0002
0.7
COPDあり
COPDなし
0.6
0.6
透析
365
730
1年
COPDあり
(n=234)
COPDなし
(n=9431)
2年
1095
3年
1460(日)
慢性冠動脈閉塞症
0
4年
95.2% 92.3% 91.7% 89.3%
(211) (194) (144) (74)
98.2% 96.8% 95.4% 94.8%
(9056)(8611)(6287)(3298)
365
730
1年
COPDあり
(n=234)
COPDなし
(n=9431)
2年
1095
3年
1460(日)
4年
糖尿病
(インスリン使用)
0
1.0
2.0
患であるが、個体間だけでなく、肺や血管など
る 。国立循環器病研究センターで2006年に呼
臓器によっても、障害の受けやすさ(感受性)が
吸機能検査を施行した40歳以上の循環器領域
異なるのかもしれない。その場合、タバコ煙な
患者983例の解析でも、FEV₁/FVC<70%の気
どの影響が、心血管系に強く出た場合は循環器
流制限(COPD疑い)は全体の30.1%に認めら
科を、肺に強く出た場合は呼吸器科を受診する
れ、疾患別では大動脈瘤(胸部、腹部)が46%と
ことに なる。呼 吸 器 科 及 び 循 環 器 科 で み る
最も多く、その他の心血管系疾患はいずれも
COPD患者ではフェノタイプが異なる可能性が
30%前後であることがわかった(図)。
ある。
大動脈瘤患者で気流制限が高頻度に合併す
1)
Sakamaki F,et al:J vasc Surg 36:35-40,2002
図
vol.1
0.0041
30
30.1
32.2
0.0267
0
始動!COPD広報大使
この度COPD広報大使に任命された、和田アキ子です。
3年前までは芸能界きってのヘビースモーカーだった私が、
まさかCOPDを世の中の人に広める役を担うとは思っても
みませんでした。私がCOPDを知ったのは、偶然でした。
ある
番組の企画で肺の検査をしたときに、
「このまま喫煙を続ければ
COPDになる」
と言われたのです。
それでも私はタバコを吸い
COPD
対処することができたから。
この経験を活かし、
30.5
29.3
27.8
30.2
31.0
広報大使としてひとりでも多くの方にCOPDを
知ってもらい、
少しでも早くCOPDを発見できる
よう、活動していきます。
ひとりでも多く
20
10
2011年、COPDに苦しむ
人を1人でも減らすべく
「COPD広報大使」に就任。
今私が歌っていられるのは、早期にCOPDを見つけ、
1.55
(1.16-2.03)
0.0009
和田アキ子さん
うちに肺を蝕んでいくCOPD。私は身をもって体験しました。
循環器領域における疾患別気流制限合併率の比較
40
<0.0001
の方が笑顔でいられることを
願って。
1.38
(1.14-1.67)
1.33
(1.03-1.67)
Total
0.0386
1.27
(1.01-1.58)
対象:循環器外来受診者102例。
方法:PiKo-6測定とIPAG COPD質問票、
スパイロメトリー測定を全患者に
行い、PiKo-6測定とIPAG COPD質問票の併用によるスクリーニング
の妥当性を検証した。
Wada H, et al: Respirology 15: 1252‒1258, 2010
の肺気腫」
とCOPD宣告されてしまったのです。気づかぬ
46.0
1.63
(1.32-1.99)
末梢動脈疾患
FEV₁/FVC<70
(COPD)
3例
続けました。
そして数年後、再び検査を受けたときには、
「軽度
50
2.04
(1.48-2.70)
98.6% 97.6% 96.6% 96.2%
(9056)(8611)(6287)(3298)
喘息
1例
FEV₁/FVC≧70
(健康人)
1例
国立循環器病研究センター 呼吸器・感染症制御部医長 感染対策室室長 佐田 誠 先生
COPD疑い例が有意に多いことを報告してい
0.0001
1.29
(1.01-1.65)
FEV₁/FVC≧70
(健康人)
5例
FEV₁/FVC≧70
(健康人)
84例
FEV₁
(PiKo-6)
(L)
対象:循環器外来受診者753例。
方法:PiKo-6測定とIPAG COPD質問票を用いてCOPD患者をスクリー
ニングした。
気流制限
(FEV₁/FEV₆<70%)
が認められた患者にはスパ
イロメ
トリーを実施し、
両検査結果を比較した。
Wada H, et al: Respirology 15: 1252‒1258, 2010
る理由は不明である。COPDは全身性炎症性疾
2.51
(1.90-3.30)
慢性腎疾患
FEV₁/FVC<70
(COPD)
8例
3.0
IPAG COPD
質問表<17
2例
循環器領域に潜むCOPDの特徴
<0.0001
95.6% 93.3% 92.1% 89.7%
(211) (194) (144) (74)
Nishiyama K, et al: Int J Cardio 143: 178-183, 2010
0
これまでに、Sakamakiらは大動脈瘤患者に
P値
HR
(95%CI)
0.9
0.8
Log rank検定
P<0.0001
心血管疾患患者における
突然死(多変量解析)
1
0.9
0.9
0.8
表
IPAG COPD
質問表≧17
(COPD群)
13例
1.0
FEV₁/FEV₆≧70
87例
∼大動脈瘤患者では約半数に気流制限∼
合併率
(%)
図
FEV₁/FEV₆<70
15例
アッコのCOPDコラム
1)
同研究は、2000 ∼ 2002 年に全国 30 施設でPCI/CABGを
妥当性試験
循環器疾患を有する患者
102例
2.0
虚血性
心疾患
対象:循環器外来受診者753例。
方法:PiKo-6測定とIPAG COPD質問票を用いてCOPD患者をスクリー
ニングした。
気流制限
(FEV₁/FEV₆<70%)
が認められた患者にはスパ
イロメ
トリーを実施し、
両検査結果を比較した。
Wada H, et al: Respirology 15: 1252‒1258, 2010
ワンポイント
アドバイス
図3
3.0
FEV₁
(スパイロメトリー)
(L)
54.8
図2 PiKo-6とスパイロメトリーの相関性(FEV₁測定値)
COPD患者の割合
(%)
喫煙歴
(Pack・year)
57.1
20
害事象の発現率がコントロール群に対し有意に少なかったこと
心血管系疾患患者の予後を悪化させるCOPD
循環器疾患別のCOPD保有率と喫煙歴
30
薬
(または長時間作用性β₂ 刺激薬)
と記載されています。
長時
心血管系疾患に併存するCOPDは
日常診療では見過ごされている可能性が高い
疾患の併存を把握し両者ともにコントロールすることが増悪予
図1
慢性
心不全
高血圧症
糖尿病
大動脈瘤
狭心症
心筋梗塞 肺高血圧症
National Cerebral and Cardiovascular Center 調べ,佐田誠先生より引用許諾
肺の生活習慣病COPD情報サイト「SpiNet」
http://www.spinet.jp
0.0395
COPD
検索
Nishiyama K, et al: Int J Cardio 144: 263-266, 2010
SRA51B020A
010430-A 2011年6月作成