国立大学法人神戸大学公的研究費不正防止計画 平成22年9月9日改正 神戸大学において公的研究費の適正な運営・管理を行うため、次のとおり不正防止計画を策定する。 不正の発生する要因 要因の説明 区分 手続等 組織 責任体系の 明確化 ・公的研究費の責任体系に対する周知 ・公的研究費の責任体系に関する周知 ・神戸大学における公的研究費の責任体系を学内外 が不足している。 不足から経費の管理・執行に対しての に公表し、周知を図る。 責任が曖昧になるおそれがある。 対応する不正防止計画 意識 意識の向上 ・補助金等が公的資金であり、不正使用 ・研究者は「自分のもの」という意識、事 ・研究者、事務職員等に対して「行動規範」や「取組指 が国民の負託を裏切る行為であるとの 務職員は「預かっている」という意識が 針」の周知を通して「公的研究費の適正な使用」への 強く、機関経理の意識が希薄である。 意識の向上を図る。 認識が不足している。 ・公的研究費の研究計画や契約内容に ・公的研究費を交付された全ての研究者から、関係 対する履行意識が低い。 ルールを遵守する旨の誓約書、または確認書の提出 を求める。 管理 管理・監査体制 ・納品検収、勤務状況確認等の研究費 ・不正な取引や架空の支出を防止する ・研究支援要員の適正な配置により、更なる管理・監 ための研究支援要員が適正に配置され 査体制の充実を図る。 管理体制が不十分である。 ていない。 ・公的研究費毎の使用ルールや業務フ ・学内ルールの明確化・統一化を図るとともに教職員 ローも含めた学内ルール等が複雑であ に対してわかりやすい形で周知する。 り、不適切な使用につながるおそれがあ る。 旅費 事前手続 ・旅行終了後に旅行の届け出がされる 場合がある。 旅行実施確認 ・旅行報告が「学会出席」「資料収集」等 ・簡略化された報告で内容が不明確な ・出張報告書の報告内容欄にはより具体的な事項を のみの記載で処理されている場合があ 場合には架空の出張と受け取られるお 記入する。証拠書類を添付する場合は本人の旅行の る。 それがある。 事実を証明するものとする。 精算手続 ・旅費の精算が旅行終了後長期間行わ ・旅行終了後速やかに精算手続きを行 ・旅費の精算手続きおよび支払い手続きは、旅行終 れていない場合がある。 わないと、執行額が確定しない。 了後速やかに行う。 謝金等 事前手続 ・謝金実施伺が事後に提出されている 場合がある。 ・旅行伺の提出が事後になると、研究目 ・旅行伺は必ず事前に届け出ることとし、届け出の 的との整合性や旅行事案、経費の推 あった伺の決裁及び処理手続きは速やかに行う。 算、他の業務との重複等が確認できな い。 ・謝金実施伺の提出が事後になると、研 究目的との整合性や勤務状況、経費の 推算、単価の整合性、他の業務との重 複等が確認できない。 ・謝金実施伺は必ず事前に届け出ることとし、届け出 のあった伺の決裁及び処理手続きは速やかに行う。 また、実施者(学生等)に対しては、業務内容・支払金 額を事前に説明する。 実施確認 ・教員以外の者による実施確認が行わ ・業務を依頼した教員のみの実施確認 ・業務の実施確認は、原則として事務職員等の第三 れていない場合がある。 では架空の支出と受け取られるおそれ 者が行う。 がある。 支払い手続 ・謝金等の支払いが業務終了後長期間 ・業務終了後速やかに支払い手続きを ・謝金等の支払いは、業務終了後速やかに行う。 行われていない場合がある。 行わないと、執行額が確定しない。 ・研究代表者等により立替払いが行わ れている。 物件費 発注手続 ・実施者(学生等)へ正しく支払われない ・謝金の支払いは原則本人名義の銀行振込とし、立 おそれがある。 替払いでの支払いは、特段の理由のない限り行わな い。 ・研究者が発注することのできる範囲が ・研究者と業者の関係が不正な取引に ・研究者の発注することのできる範囲は規則等を遵守 守られていない場合がある。 発展するおそれがある。 する。 納品・検収 ・発注者(研究者)が直接納品確認(検 品)・検収を行う場合がある。 ・発注者(研究者)だけの納品確認(検 ・納品確認(検品)・検収は、原則として事務職員等の 品)・検収では架空の発注・支出と受け 第三者が行う。 取られるおそれがある。 相談 相談窓口 ・研究費の執行に関する相談窓口の利 ・ルールに対する理解や認識に差があ ・コンプライアンス室に設けられている相談窓口の利 用が少ない。 るため、誤った解釈で経費が執行される 用促進を図るとともに、全学的なルールの統一のた おそれがある。 め日常的に指導助言を行う。 通報 通報窓口 ・通報(告発)事案があっても、通報を行 ・通報(告発)事案を通報窓口の利用に ・通報窓口や通報者等の保護体制について周知に努 うことに抵抗があるため通報窓口が利 結びつけないと、学内の不正リスクが増 め、窓口の利用促進を図る。 大するおそれがある。 用されていない。 理解 説明会・広報 ・研究費の管理や執行に関する説明 ・管理意識の徹底、使用ルールに対す ・研究費の管理や執行に関する説明会、研修会はで 会、研修会が行われているが、参加して る認識を統一しないと不正発生リスクが きるだけ多くの教職員が参加し、「研究費の適正な使 いない教職員が多い。 増大するおそれがある。 用」についての正しい理解を深める。 ・研究費の適正な執行に関して、取引業 ・大学との取引に関して正しい知識がな ・取引業者等に対して研究費不正防止についての注 者に向けた広報が行われていない。 いと不適切な取引につながるおそれが 意喚起を行い、研究費の不適切な使用を防止する。 ある。
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