地域特産物マイスター制度実施要領(抄) - 日本特産農産物協会

地域特産物マイスター制度実施要領(抄)
制定
改正
平成12年10月25日
平成19年 7月18日
改正 平成22年 7月14日
財団法人日本特産農産物協会
1.目 的
わが国の地域特産物は、それぞれの地域の環境の中で農家等の創意工夫によ
って生み出され、地域の経済を支えたり、文化を伝える産物として発展してき
た。
しかし近年、担い手の不足や収益性等の関係で、長年培われた地域特産物の
栽培・加工技術等が伝承されず、その産地が消失していく事例も多く見られる
状況にある。
一方、最近における自然志向や本物志向の需要を背景として、産物に対する
価値観が変わり、個性的な地域特産物が再評価されるようになっている。また
各地で、農業経営の複合化や中山間地域農業の活性化に地域特産物が重要な役
割を果すとともに、地域の消費者等と連携した地産地消活動等に地域特産物が
一役を担っている。
こうしたことから、地域特産物に関する貴重な技術を維持伝承し、さらに新
しい技術を開発して、その産地を存続させるとともに新たな産地を育成する必
要性が高まっている。
このため、地域特産物の栽培、加工等の分野で多年の経験と卓越した技術能
力を有し、産地育成の指導者や地産地消活動のリーダーともなる人材を地域特
産物マイスター(以下「マイスター」という。) として認定登録し、技術の伝
承と開発、相互交流と組織化等を進めることにより、地域特産物やその産地を
育成するための制度を設ける。
なお、地域特産物とは、その地域の立地条件や独特の技術を生かして栽培さ
れている特産作物やその加工品又は新しい技術や地域にとって普遍的な方法に
よって栽培又は加工されている農産物(野生植物を原材料とするものを含
む 。) を い う 。
2.認定及び登録
(1 ) 地 域 特 産 物 の 栽 培 、 加 工 等 に お お む ね 1 0 年 以 上 携 わ っ て い る 実 践 的 な 農
業従事者、農産加工関係者等であって、次の各要件を満たす者をマイスター
として認定する。
ア. 地域特産物の栽培・加工技術等に卓越し、その技術の伝承と開発に意欲的
であること
イ.地域特産物の産地育成や地産地消活動を支援する指導的役割を担えること
ウ.次のいずれかに該当すること
(ア )書 類 審 査 の 合 格 者
書類審査は、①市町村長、地域農業改良普及センター所長、都道府県農
業試験場長、農業協同組合長、または農業関係団体(都道府県範囲以上)
の長から提出された「地域特産物マイスター推薦書」及び②応募者から提
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出された「地域特産物マイスター認定申請書」によって行う。
(イ )理 事 長 が 適 当 と 認 め た 者
(2 ) マ イ ス タ ー の 認 定 審 査 の た め 、 有 識 者 を も っ て 構 成 す る 「 地 域 特 産 物 マ イ
スター審査委員会」を置く。
(3 ) 認 定 し た マ イ ス タ ー に 「 地 域 特 産 物 マ イ ス タ ー 認 定 証 」 を 交 付 す る と と も
に、マイスターの登録者名簿を作成する。
3.紹 介
マイスターの周知を図るとともに、地域特産物やその産地の育成に関する助
言指導者の照会に対しては、できるだけマイスターのうちから適任者を紹介す
る。
4.活 動
マイスターは、研鑽しつつ技術の伝承と開発に努めるとともに、要請に応じ
て技術の普及、産地の育成等のための助言指導を行う。
5.組織化
マ イ ス タ ー は 、 相 互 の 連 携 と 制 度 の 効 果 的 な 運 営 の た め 、 全 国 段 階 の 「地 域
特産物マイスター協議会」に参画するとともに、地方段階での組織化を進める。
協会は、この協議会の事務を担当し、活動を極力支援する。
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