定例森の観察会

定例 森の観察会
自然の宝物見つけ隊
開催日時: H23 年 9月 18日 10:00∼12:00
天
気: 雨のち曇り
参加人数: 12名
講
師: 浜津ミサノ氏
八木はるな氏
秋雨前線が停滞して、雨の日が続いていました。定例観察会、自然の宝物見つけ隊出発を待ちながら、
「万葉集」で詠まれた「秋の七草」と「新秋の七草」
(
「日々新聞」昭和 10 年)の解説をうかがっている
うちに雨も上がり、まずまずのスタートとなりました。
今回のテーマは“蜘蛛肥ゆる秋のどろぼう”
。ひっつき虫、ドロボウ草等と呼ばれる、動物の体表にタ
ネを付着させて、遠くに運ばせる植物について観察しました。参加者全員、脚にジャージーの生地を貼
り付け、どんなドロボウがくっつくか実験です。森の入口はドロボウの宝庫です。ノブキ、ダイコンソ
ウ、キンミズヒキ、チヂミザサ、ヌスビトハギ、オオバコ等が私たちを待ち受けていました。
ノブキ、チヂミザサ、オオバコはタネに粘着性があり、この接着材によってくっつきます。ダイコン
ソウ、ヌスビトハギ、キンミズヒキのタネには棘状の鉤があり、これが繊維や体毛に引っかかり付着し
ます。
ダイコンソウ
ノブキ
植物は子孫を増やし、広く分布するためにタネを大量に作ります、さらにこのタネを広範囲に散布し
なくてはなりません。種の散布は、風による散布、動物による散布、水散布、自力散布等、植物によっ
て方法が異なります。ひっつき虫はこの動物による散布方法にあたります。
また、生活に適した場所での途中下車のタイミングも重要のようです。
しばらく森を進むと、前回ツリフネソウが沢山咲いていた場所に到着、今は花が終わり、子房がパン
パンに膨らんで結実していました。触ってみると、子房が弾け種子が勢いよく弾け飛びました。ゲンノ
ショウコの子房も同じように、勢いよく弾け飛びました。これは、植物の自力散布の一例です。
膨らんだツリフネソウの子房
弾けた子房
次に、種子の風散布の代表格、カエデの種子を観察しました。葉っぱを見ただけではカエデと認識で
きない、ミツデカエデ、ヒトツバカエデを観察しました。
今回のもう一つのテーマ、
“蜘蛛肥ゆる秋”。この時期、日に日に肥るジョロウグモ。ジョロウグモの
巣について解説を頂きました。3枚張って、捕獲用、食事用、食べカス用?
私は、クモが苦手なので一寸離れた所から観察、解説も上の空の観察会でした。
上の空で・・・見上げると・・・
モテモテの♀に群がる♂たち
どの糸から張るのかな?
観察した植物や昆虫
・オオバコの果実(ふたが開いて濡れるとベトベト)
・ノブキの果実 (ベトベト)
・チヂミザサの果実(ベトベト)
・ダイコンソウの種子(鉤)
・キンミズヒキの種子(鉤)
・ヌスビトハギの種子(鉤)
・ヤマハッカ(葉をもむとトマトのにおい?)
・ツリフネソウの果実(はじける)
・ゲンノショウコの果実(はじける)
・アケビ
・ヘクソカズラ(においに好き嫌い、どちらかというと・・・)
・ミヤギノハギ(秋の七草)
・ヒトツバカエデの種子(風に運ばれる)
・ハクウンボクの果実(シャボン)
・ハウチワカエデの種子(風に運ばれる)
・ミツバカエデの種子(風に運ばれる)
・ジョロウグモ(巣)
ヒトツバカエデ
ミツデカエデ
次回は、10月16日(日)
自然の宝物見つけ隊
浅沼洋子さん 浅沼晟吾さんの
ご案内です お楽しみに
どんとはらぇ
ナイスなシェイクで
誰が一番ドロボウを捕まえたかな?
シャボンができた
ハクウンボク