塗装工事施工検査要領書 - 株式会社レプロ

******外壁改修工事
塗装工事施工検査要領書
作 成
確 認
承 認
総括建装DR
建装部長
平成 年 月 日
株式会社
レプロ
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
目
次
A.工事概要
1.P
B.塗装工事施工検査要領
1.総 則
2.施工管理計画
3.塗装工事施工検査計画
y 検査対象 塗料
6.P
y 検査対象 素地−1 7.P
y 検査対象 素地−2 8.P
y 検査対象 素地−3 9.P
y 検査対象 素地−4 10.P
y 検査対象 素地−5 11.P
y 検査対象 塗膜−1 12.P
y 検査対象 塗膜−2 13.P
y 検査対象 塗膜−3 14.P
y 検査対象 塗膜−4 15.P
2∼15.P
2.P
2∼4.P
4∼15.P
4.施工係数
16.P
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
A.工事概要
1) 工事名称 ******外壁改修工事
2)工事場所 ************
3) 発注者 ******管理組合 様
4) 施工業者
株式会社 レプロ
5) 検査責任者 *****
6)塗料メーカー
7)検査機器 塗装前鋼材表面処理基準 JIS0804変退色グレースケール
ハンディ光沢度計(グロスチェッカーIG−330)
マイクロゲージ(NSKMICROMETERYAB2-M)
ウエットゲージ(TYPE1)
−1−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
B.塗装工事施工検査要領
1.総 則
1−1 目
的
本検査要領書は、各塗料を現場において塗装施工する際、その塗料の耐久性の
低下を招くような施工をしないために、施工管理計画と施工検査とに分けて管理
し、両者の組み合わせによる施工管理レベルを評価して、耐久設 計体系のなかで、
「施工管理係数 」の基本資料として活用できることを目的とする。
1−2 摘要範囲
本検査要領書は、外壁等塗装工事及び鉄部塗装工事に摘要する。
1−3 用語
1)検査のレベル:検査の手法・内容による区分
2)施工計画係数:施工計画の内容による係数
3)施工検査係数:施工検査の内容による係数
4)施 工 係 数 :施工計画及び施工検査の内容により定まる級別
2.施工管理計画
1) 施工者、管理者による係数区分
検査対象現場の管理者である現場代理人の管理者資格及び塗装工事を行う協
力業者の当該現場での代表者(グループリーダー、職長、世話役等)の施工
者資格により下記表より係数を選択する。
管理者資格
施工者資格
・無資格
・2級建築士
・2級建築施工
管理技士
・1級建築士
・1級建築施工
管理技士
・無資格
0.7
0.9
0.9
・2級建築塗装
技能士
・1級建築塗装
技能士
0.8
1.0
1.1
0.9
1.1
1.2
表−1
注1)施工管理者の資格として1級建築施工管理技士、2級建築施工管理技
士、無資格の3段階とし、1級建築士は1級施工管理技士と、2級建築士は
2級建築施工管理技士と同資格とする。
注2)施工者の技能は技能士検定制度に基づく1級技能士、2級技能士、無資
格の3段階とする。
−2−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
2)施工時期による係数区分
施工時期としては、主として影響を及ぼす施工時の湿度と温度を要因として
取り上げ、当該工事の塗装仕様書又は、建築改修工事共通仕様書(平成10
年版)などに示された施工時期の範囲内で行う場合を標準とし、係数を1.
0と定める。それ以外の場合で特に採暖・換気の養生を行って施工する場合
の係数を0.7、0.8とする。
施工時期
係
数
湿度が適当であるが温度が低いため採暖する
0.7
温度が適当であるが湿度が高いため換気する
0.8
湿度、温度が適当である(標準施工時期)
1.0
表−2
注1)標準施工時期とは、塗装場所の気温が5℃以上、湿度が85%以下と
する。
注2)標準施工時期以外で施工を行う場合は、採暖及び換気等の養生を行い
標準施工時期以上の環境にする。
3)作業行程による係数区分
当該工事の塗装仕様書又は、建築改修工事共通仕様書(平成10年版)など
に示された調合割合、希釈量、乾燥時間に適切に施工が行われた場合を標準
とし、係数を1.2と定める。それ以外の場合は、適切な作業工程で施工を
行うよう施工者に注意を行う。
作業行程
適切さを欠く
やや適切さを欠く
おおむね適切である
適切である
係
数
0.7
0.8
1.0
1.2
表−3
注1)適切さを欠くとは、施工者が注意を聞かない場合をいう。
注2)やや適切さを欠くとは、注意を聞きいれるが、調合割合、希釈量につ
いて計量器を用いていない場合をいう。
注3)おおむね適切であるとは、1∼2回の注意を聞き入れ適切に施工が行
われている場合をいう。
4)作業環境による係数区分
作業環境については、足場の状態について評価を行う。枠組足場、単管足場
、ゴンドラ足場、移動式足場(スカイマスター等)等の仮設が設置されてい
る場合を標準として係数を1.2とする。
作業環境
適切さを欠く
やや適切さを欠く
おおむね適切である
適切である
係
数
0.7
0.8
1.0
1.2
表−4
−3−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
注1)適切さを欠くとは、足場が設置されていないまま作業を行う場合をい
う。
注2)やや適切さを欠くとは、足場は設置されているが、一部作業のしにく
い部分がある場合をいう。
注3)おおむね適切であるとは、一部作業のしにくい部分がある場合、その
部分の足場を手直しして作業を行う場合をいう。
5)施工計画係数の算定
施工・工事管理計画の評価は、工事期間を通して総体的に行い、上記の1
)∼4)までの評価による係数を乗じた値で下記表−5により施工計画係
数を総合評価する。
1)の係数×2)の係数×3)の係数×4)の係数
例:0.7×1.0×1.2×1.2=1.008・・総合評価1.0
1)∼4)までの係数を乗じた値
0.2以上、0.5未満
0.5以上、1.0未満
1.0以上、1.2未満
1.2以上、1.5未満
1.5以上
表−5
総 合 評 価
0.6
0.8
1.0
1.1
1.2
3.塗装工事施工検査計画
1)施工検査計画
工事管理者は、施工に先立って施工検査要領書(本書)を、工事施工者に
も周知させる。尚、検査内容は下記の通りとする。
・素地の状態
・造膜の状態
・造膜後の状態
2)施工検査の区分
検査区分
事前検査
中間検査
完成検査
検査内容
・素地の状態が適切であるか
・被塗物の素地が塗材に適切
であるか否か
・仕様書との整合性
・仕様書に示された通りの施
工がされているかの検査
・予定通りの品質が確保さ
れ、初期性能が発揮されて
いるか否か
図−6
−4−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
検査項目
素地−1、素地−2、素地−
3、素地‐4、素地‐5
素地‐4、素地‐5
塗膜−1、塗膜−2、塗膜−
3、塗膜‐4
3)施工検査のレベル
検査レベル
Ⅰ次検査
Ⅱ次検査
Ⅲ次検査
検査手法、概要
主として目視あるいは指触による
比較的簡単な検査器具類を用いる
専用の検査測定器具を用いるもので、部分的な塗膜の破損
を伴うもの
図−7
4)検査材料及び検査場所の選定
① 検査材料(塗料)の選定は、現場搬入される物を対象とする。但しこの検
査要領書では、材料検査は、受入検査実施手順で、全数検査が行われ、手順
も説明されているため、すべてそちらに移管する。
② 検査場所を選定する場合は、検査対象建物の規模、工程、工区などを考慮
して選定する。
③ 検査場所は、工事用仮設足場撤去後補修が可能な部位を選定する。
④ 鉄部の検査場所は全戸数の5%以上行い、破壊を伴う検査による補修跡が
極力目立たない部位を選定する。
5)検査方法
検査対象、項目ごとに次項により行う。
−5−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
検査対象:素地−1(コンクリート既存塗膜面)
検査時期:下地補修完了∼塗装工事着工
検査機器:裸眼目視、指触のため不要
検査項目
検査レベル
Ⅰ
Ⅱ
粗 度
検 査 内 容
□は標準検査レベル
判定
目視、指触検査
1.段差、ひび割れ、巣穴、不陸がない
合
2.段差、ひび割れ、巣穴、不陸が少々ある
否Ⅱ次へ
3.段差、ひび割れ、巣穴、不陸がある
否Ⅱ次へ
巣穴、ひび割れの計測
1.標準より小さい
合
2.標準より大きい
否 要処置
(標準値)
巣穴:径、深さ 3mm
ひび割れ:巾0.5mm
表−8
検査場所
−7−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
検査対象:素地−2(コンクリート既存塗膜面)
検査時期:下地補修完了∼塗装工事着工
検査機器:裸眼目視、指触のため不要
検査項目
検査レベル
Ⅰ
付着物
検 査 内 容
□は標準検査レベル
判定
目視、指触検査
1.付着物なし
合
2.付着物やや有
合
3.付着物有
否 要処置
4.付着物かなり有
否 要処置
5.付着物が多く有
否 要処置
(付着物)
ほこり、かび、こけ、エフロレッセンス
表−9
検査場所
−8−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
検査対象 素地−3(コンクリート既存塗膜面)
検査時期:下地補修完了∼塗装工事着工
検査機器:20㎜巾セロハンテープ
検査項目
検査レベル
Ⅰ
Ⅱ
表面硬度
検 査 内 容
□は標準検査レベル
判定
目視、指触検査
1.異常が認められない
合
2.異常がやや認められる
否 Ⅱ次へ
3.異常が認められる
否 Ⅱ次へ
テープテスト
1.テープに付着しない
合
2.テープに付着物が付く
合
3.テープに素材の一部が付く
否 要処置
4.テープに表層部が付く
否 要処置
(テープテスト)
素地表面にテープ(巾20mm、長さ100mmの
セロハンテープ)を張り、よく接着させ1分後
に端をもって垂直にはがす。
表−10
検査場所
−9−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
検査対象 素地−4(鉄部素地調整面)
検査時期:素地(下地)調整完了∼塗装工事着工
検査機器:塗装前鋼材表面処理基準
検査項目
検査レベル
Ⅰ
Ⅱ
除錆度
検 査 内 容
□は標準検査レベル
判定
目視検査
1.目視、指触検査に合格
合
2.目視、指触検査に不合格
否Ⅱ次へ
標準除錆度パターンによる目視検査
1.合格
合
2.不合格
否 要処置
(標準除錆度)
SSPC(塗装前鋼材表面処理基準)による
Pt2(ディスクサンダー等により錆及びその
ほかの異物がかなり除去された面)を標準とす
る
表−11
検査場所
−10−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
検査対象 素地−5(鉄部素地調整面)
検査時期:素地(下地)調整完了∼塗装工事着工
検査機器:裸眼目視、指触のため不要
検査項目
鉄部表面
付着物
検査レベル
Ⅰ
検 査 内 容
□は標準検査レベル
判定
目視、指触検査
1.有害な付着物なし
合
2.有害な付着物やや有
否 要処置
3.有害な付着物有
否 要処置
4.有害な付着物かなり有
否 要処置
5.有害な付着物が多く有
否 要処置
(検査概要)
目視、払拭により、水分、油脂、ほこり、スパ
ッタ、錆粉等の有無を判定
表−12
検査場所
−11−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
検査対象 塗膜−1(コンクリート面、鉄部)
検査時期:塗装上塗完了時
検査機器:塗板見本、JIS0804変退色グレースケール
検査項目
検査レベル
Ⅰ
Ⅱ
色彩
Ⅲ
検 査 内 容
□は標準検査レベル
判定
目視、指触検査
1.適合している
合
2.適合していない
否 Ⅱ次へ
標準塗板見本との照合
1.見本板と適合している
合
2.見本板と適合していない(コンクリート面)
否 要処置
2.見本板と適合していない(鉄部)
否 Ⅲ次へ
グレースケール測定
1.グレースケール値5∼4.5
合
2.グレースケール値4∼3.5
否 要処置
3.グレースケール値3∼2.5
否 要処置
4.グレースケール値2以下
否 要処置
*見本板と検査場所の色の違いの度合いをJ
ISL0804変退色用グレースケールで判
定する
表−13
検査場所
−12−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
検査対象 塗膜−2(コンクリート面、鉄部)
検査時期:塗装上塗完了時
検査機器:塗板見本
ハンディ光沢度計(グロスチェッカIG−330)
検査項目
検査レベル
Ⅰ
Ⅱ1
光沢度
□1はコンクリート面の標準検査レベル
□2
は鉄部の標準検査レベル
検 査 内 容
判定
外観目視検査
1.適合している
合
2.適合していない
否 Ⅱ次へ
標準塗板見本との照合
1.見本板と適合している
合
2.見本板と適合していない(コンクリート
面)
否 要処置
否 Ⅲ次へ
2.見本板と適合していない(鉄部)
Ⅲ2
光沢度計測(鉄部)
1.見本板との差(0∼5%)
合
合
2.見本板との差(5∼10%)
否 要処置
3.見本板との差(10∼15%)
否 要処置
4.見本板との差(15∼20%)
否 要処置
5.見本板との差(25%以上)
*光沢度計を用い、見本板の3点を計測しその値
の平均値を求め、検査部の3点を計測しその平均
値との光沢度の低減率差を%で判断する
表−14
検査場所
−13−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
検査対象 塗膜−3(コンクリート面、鉄部)
検査時期:塗装上塗完了時
検査機器:裸眼目視のため不要
検査項目
ピンホ
ール
検査レベル
Ⅰ
検 査 内 容
□は標準検査レベル
判定
目視検査
1.ピンホール、泡立ちが認められない
合
2.ピンホール、泡立ちがやや認められる
否 要処置
3.ピンホール、泡立ちが認められる
否 要処置
4.ピンホール、泡立ちが多く認められる
否 要処置
泡立ち
表−15
検査場所
−14−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
検査対象 塗膜−4(コンクリート面、鉄部)
検査時期:塗装上塗時
検査機器:マスキングテープ(NITTO TAPE24)
マイクロゲージ(NSKMICROMETERYAB2−M)
ウエットゲージ(TYPE1)
□は標準検査レベル
*この検査は協力業者評価替えで指定された場合に行う。
検査項目
検査レベル
Ⅰ
検 査 内 容
判定
使用量検査
1.所定量を充足
合
2.所定量に対して10%未満不足
合
3.所定量に対して10∼15%未満不足
否 Ⅱ次へ
4.所定量に対して15∼20%未満不足
否 Ⅱ次へ
5.所定量に対して20%以上不足
Ⅱ
膜厚
否 Ⅱ次へ
簡易膜厚計測
1.目標膜厚に対して80%以上
合
2.目標膜厚に対して80%未満
否 要処置
(検査概要)
・コンクリート部
膜厚測定部にマスキングテープ(NITTO TAPE24
長さ100)を貼り塗装完了後テープと塗膜を
剥離させ、塗膜厚をマイクロゲージで計測する
(目標膜厚は理論塗布量をもとにした理論膜厚
とする)
・鉄部
塗装中:ウエットゲージにより膜厚を計測し、
目標膜厚(塗料メーカー提示のウエット膜厚)
と比較する
表−16
検査場所
y
y
y
y
y
−15−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂
6)検査評価係数
各検査項目の検査レベルに応じて下図のように区分する
*塗膜‐4 膜厚は協力業者評価替えで指定された場合に適用する。
検査対象
検査項目
検査レベル
検査レベル
コンクリート部
鉄部
素地−1
粗度
Ⅰ Ⅰ Ⅱ Ⅱ
素地−2
付着物
Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ
素地−3
表面硬度
− Ⅰ Ⅱ Ⅱ
素地−4
除錆度
Ⅰ Ⅱ Ⅱ Ⅱ
素地−5
鉄部表面の付着物
− Ⅰ Ⅰ Ⅰ
塗膜−1
色彩
Ⅰ Ⅰ Ⅱ Ⅱ
Ⅰ Ⅰ Ⅱ Ⅱ
塗膜−2
光沢度
− Ⅰ Ⅰ Ⅱ
− Ⅰ Ⅱ Ⅱ
塗膜−3
ピンホール、泡立ち
− Ⅰ Ⅰ Ⅰ
− Ⅰ Ⅰ Ⅰ
塗膜−4
膜厚
Ⅰ Ⅰ Ⅰ Ⅰ
Ⅰ Ⅰ Ⅱ Ⅱ
検査評価係数
0.6 0.8 1.0 1.2
0.6 0.8 1.0 1.2
図−17
4.施工係数
施工計画係数(図−5)と検査評価係数(図−17)に基づき施工係数を
求める。
施
0.6
工
計
0.8
画
係
1.0
数
1.1
1.2
検
査
0.6
0.4
0.5
0.6
0.7
0.8
評
0.8
0.5
0.7
0.8
0.9
1.0
価
1.0
0.6
0.8
1.0
1.1
1.2
係
1.2
0.8
1.0
1.2
1.3
1.4
数
図−18
−16−
現場代理人→建装部 保管 建装部 保管期間 10年間 2000/10/06改訂