§6.疑問詞を用いた疑問文

§6.疑問詞を用いた疑問文
《疑問詞の種類》
疑問詞
意味
品詞
what
なに(もの,こと)
名詞
who
だれ(人)
名詞
which
どちら,どれ(選択)
名詞
when
いつ(時)
副詞
where
どこ(場所)
副詞
why
なぜ(理由)
副詞
how
どのように(方法),どのくらい(量,程度)
副詞
《疑問詞を用いた文の作り方》
疑問詞を用いた疑問文のカタチは,「疑問詞+普通の疑問文」と覚えましょう。
〈例文〉「これは何ですか」という文の考え方 [第Ⅱ文型]
[1]
This
is
a pen.
(これはペンです)
↓普通の疑問文に変える
[2]
Is
this
a pen?
(これはぺんですか)
↓わからないのはこの部分(物をたずねたいから what に変える)
[3]
What
疑問詞
Is
this
what?
is
this
?
疑問詞は必ず文の先頭
(これは何ですか)
+普通の疑問文
〈例文〉「あなたの学校はいつ始まりますか」という文の考え方 [第Ⅰ文型]
[1]
Your school
begins
at nine.
(あなたの学校は 4 月に始まります)
↓普通の疑問文に変える
[2]
Does your school
begin
in April?
(あなたの学校は 4 月に始まりますか)
↓わからないのはこの部分(時をたずねたいから when に変える)
[3]
When
疑問詞
Does your school
begin
in April?
does your school
begin
?
疑問詞は必ず文の先頭
(あなたの学校はいつ始まりますか)
+普通の疑問文
〈例文〉「あなたはあの猫を何と呼びますか」という文の考え方 [第Ⅴ文型]
[1]
You call
that cat
Tama.
(あなたはあの猫をタマと呼ぶ)
Tama?
(あなたはあの猫をタマと呼びますか)
↓普通の疑問文に変える
[2]
Do you call
that cat
↓わからないのはこの部分(ものの名をたずねたいから what に変える)
[3]
What
疑問詞
Do you call
that cat
what
do you call
that cat
?
+普通の疑問文
疑問詞は必ず文の先頭
〈例文〉「彼らは卵を何個使いましたか」という文の考え方 [第Ⅲ文型:数を問う疑問文]
[1]
They used
thirty
eggs.
(彼らは卵を 30 個使いました)
eggs?
(彼らは卵を 30 個使いましたか)
↓普通の疑問文に変える
[2]
Did they use
thirty
↓わからないのはこの部分(数をたずねるときは how many + 数を知りたいもの)
[3]
How many
eggs
疑問詞
Did they use
how many
did they use
?
eggs?
疑問詞は必ず文の先頭
(彼らは卵を何個使いましたか)
+普通の疑問文
〈例文〉「あなたは誰にプレゼントをあげるのですか」という文の考え方 [第Ⅳ文型①]
[1]
You give
her
a present.
(あなたは彼女にプレゼントをあげる)
a present?
(あなたは彼女にプレゼントをあげますか)
↓普通の疑問文に変える
[2]
Do you give
her
↓わからないのはこの部分(誰にあげるのかをたずねるから whom に変える)
Do you give
[3]
Whom
疑問詞
whom
do you give
a present?
疑問詞は必ず文の先頭
a present?
(あなたは誰にプレゼントをあげるのですか)
+普通の疑問文
〈例文〉「彼はあなたに何を教えますか」という文の考え方 [第Ⅳ文型②]
[1]
He teaches
you
English.
(彼はあなたに英語を教える)
English?
(彼はあなたに英語を教えますか)
↓普通の疑問文に変える
[2]
Does he teach
you
Does he teach
you
what?
does he teach
you
?
↓わからないのはこの部分(何を教えるかたずねるから what に変える)
[3]
What
疑問詞
疑問詞は必ず文の先頭
(彼はあなたに何を教えますか)
+普通の疑問文
〈例文〉「彼女は誰にケーキを作ったのですか」という文の考え方 [第Ⅳ文型③]
[1]
She made
a cake for
Ken.
(彼女はケンにケーキを作ってやった)
Ken?
(彼女はケンにケーキを作ってやりましたか)
↓普通の疑問文に変える
[2]
Did she make
a cake for
↓わからないのはこの部分(誰に作るかをたずねたいから whom に変える)
[3]
Whom
疑問詞
Did she make
a cake for
whom?
did she make
a cake for
?
疑問詞は必ず文の先頭
(彼女は誰にケーキを作ったのですか)
+普通の疑問文
〈註〉この場合は for whom をひとまとまりと考えて,For whom did she make a cake? とすることもできます。
〈Point〉疑問詞を用いた疑問文は,慣れるまでは,次の[1],[2],[3]の手順で考えるようにします。
[1]
疑問文ではない普通の疑問文を考える。
[2]
[1]で出来た文を普通の疑問文に変えた後,たずねたい部分を適当な疑問詞に変える。
[3]
[2]の文の中の疑問詞を文の先頭に出す。
《what「なに」を使った文》
What is that? (あれは何ですか)
〈答え方〉That is a bird. (あれは鳥です)
What do you have in your bag?
(あなたはカバンの中に何を持っているのですか)
〈答え方〉I have a dictionary in it.
(私はその中に辞書を持っています)
What is there on the wall? (壁の上に何がありますか)
〈答え方〉There is a picture on it.
(壁の上には絵があります)
《who「だれ」を使った文》
Who is this woman?
(こちらの女性は誰ですか)
〈答え方〉She is Ms. Tanaka. (彼女はタナカさんです)
Whom do you like the best? (あなたは誰が一番好きですか)
〈答え方〉I like Ken the best.
Whose book is this?
(私はケンが一番好きです)
(これは誰の本ですか)
〈答え方〉This is May’s book. (これはメイの本です)
Whose is this book?
(この本は誰のものですか)
〈答え方〉This book is May’s. (この本はメイのものです)
《when「いつ」を使った文》
When do they watch TV?
(彼らはいつテレビを見ますか)
〈答え方〉They watch TV after dinner.
(彼らは夕食の後でテレビを観ます)
《where「どこ」を使った文》
Where do you live?
(あなたはどこに住んでいますか)
〈答え方〉I live in Kyoto. (私は京都に住んでいます)
Where are you from?
(あなたはどこの出身ですか)
〈答え方〉I am from America. (私はアメリカの出身です)
《which「どちら」を使った文》
Which is larger, Japan or America?
(日本とアメリカではどちらがより大きいですか)
〈答え方〉America is ( larger than Japan ). (アメリカは日本よりもより大きいです)
Which do you like better, dogs or cats? (犬と猫では,あなたはどちらがより好きですか)
〈答え方〉I like cats better ( than dogs ). (私は猫のほうがより好きです)
〈Point〉
Which is 比較級,A or B ?
(A と B ではどちらがより~ですか)
Which do you like better, A or B?
(A と B ではあなたはどちらがより好きですか)
《why「なぜ」を使った文》
Why do you like summer?
(あなたはなぜ夏が好きなのですか)
〈答え方〉Because I can swim in the sea in summer. (なぜならば夏には海で泳ぐことができるからです)
〈Point〉Why で聞かれたら Because で答えると覚えましょう。To-不定詞で答えることもあります。
《how「どのように(方法),どのくらい(程度)」を使った文》
How is your father?
(お父さんはいかがですか[状態・程度]
)
〈答え方〉He is fine. (元気です)
How did you come here?
(あなたはどのようにしてここへ来たのですか[方法])
〈答え方〉I came here by bus.
(私はここへバスで来ました)
《how を使った文のいろいろ》
How old ~ ?
How long ~ ?
[年齢]
How many ~ ?
[期間・長さ]
How tall ~ ?
[身長]
How much ~ ? [数えられないものの数・量,値段] How far ~ ?
[距離]
[数えられるものの数・量]
How often ( How many times ) ~ ? [頻度]
How old is your brother?
(君の弟は何歳ですか)
〈答え方〉He is ten years old.
How long did you stay there?
(10 歳です)
(あなたはそこにどのくらいの間滞在していましたか)
〈答え方〉I stayed there for three days.
How far is it from here to your house?
(私は 3 日間そこに滞在していました)
(ここからあなたの家までどのくらいありますか)
〈答え方〉It is two kilometers. (2 キロメートルです)
How tall are you?
(あなたの身長はどのくらいですか)
〈答え方〉I am 180 centimeters tall.
How much is this watch?
(私の身長は 180 センチメートルです)
(この時計はいくらですか)
〈答え方〉It is 5,000 yen. (それは 5,000 円です)
How often have you been to America?
(あなたは何回アメリカへ行ったことがありますか)
〈答え方〉I have been there twice. (私はそこへ 2 度行ったことがあります)
《疑問詞を使った重要表現》
◆How are you?
(ごきげんいかがですか)
◇How do you do?
(はじめまして)
◆How will the weather be this afternoon?
(今日の午後天気はどうなるでしょうか)
〈答え方〉It will be rainy. (雨降りでしょう)
◇What time is it now?
(今何時ですか)
〈答え方〉It is eight o’clock. (8 時です)
《疑問詞が主語になってそのまま疑問文になる形》
疑問詞を用いた疑問文には「疑問詞が主語になってそのまま疑問文になる形」があります。このときには「疑
問詞+普通の疑問文」という形にはならないことに注意しなければなりません。この形で使う疑問詞の代表は,
who,what,which です。
{ what の用法 }
〈例文〉「何が起こったのか」という文の考え方
[1]
The earthquake
happened.
[主語]
(述語)
(地震が起こった)
↓わからないのは主語の部分(起こった出来事をたずねたいから what に変える)
[2]
What
happened?
[主語(疑問詞)]
(述語)
(何が起こったのか)
〈Point〉What did happen? という形にはならないことに注意すること。
〈例文〉「何があなたを怒らせたのか(どうしてあなたは怒ったのか)」という文の考え方
[1]
The news
made
[主語]
(述語)
you angry.
(その知らせがあなたを怒らせた)
↓わからないのは主語の部分(物事をたずねたいから what に変える)
[2]
What
made
you angry?
(何があなたを怒らせたのか)
[主語(疑問詞)] (述語)
{ who の用法 }
〈例文〉「誰が夕食を料理するのですか」という文の考え方
[1]
My father
cooks
[主語]
(述語)
dinner.
(私の父が夕食を料理します)
↓わからないのは主語の部分(人をたずねたいから who に変える)
[2]
Who
cooks
dinner?
(だれが夕食を料理しますか)
[主語(疑問詞)] (述語)
{ which の用法 }
〈例文〉「馬と犬ではどちらがより大きいですか」という文の考え方
[1]
A horse
is
[主語]
(述語)
bigger than a dog.
(馬は犬よりもより大きい)
↓わからないのは主語の部分(どちらかを選択するので which に変える)
[2]
Which
is
bigger, a horse or a dog?
(馬と犬ではどちらがより大きいですか)
[主語(疑問詞)] (述語)
〈Point〉疑問詞が主語になってそのまま疑問文を作る形は,慣れるまでは次の [1], [2] の手順で考えるようにします。
[1]
[2]
疑問文ではない普通の文を考える。
聞きたい主語の部分を適当な疑問詞に変え,文末に?をおく。
(このとき主語と述語の語順が変わらないことに注意する。)
《疑問詞が主語になる形の疑問文の考え方》
疑問詞が主語になる形の疑問文は,「Yes」,「No」を使わないで,聞かれた内容についてそのまま答えます。こ
の形の疑問文は「だれが~するのか?」,
「なにが~するのか?」と聞いている疑問文なので,答えるときには「だ
れが~する」,「なにが~する」というように答えます。
〈例文〉「Who was absent from school? (誰が学校を休みましたか)」という問いに「Ken」と答えたいときの考え方
[1]
Who
was
[主語]
(述語)
absent from school?
(誰が学校を休みましたか)
↓たずねられているのはこの部分(Ken と答えたいのだからここを Ken に変える)
[2]
[3]
Ken
was
[主語]
(述語)
Ken
was.
absent from school.
(ケンが学校を休みました)
この部分は繰り返さなくてもわかるので省略します。
(ケンでした)
〈例文〉「What made her happy? (何が彼女を幸せにしたのですか)」という問いに「the news」と答えたいときの考え方
[1]
What
made
[主語]
(述語)
her happy?
(何が彼女を幸せにしたのですか)
↓たずねられているのはこの部分(the news と答えたいのだからここを the news に変える)
[2]
[3]
The news
made
[主語]
(述語)
The news
did.
her happy.
この部分は繰り返さなくてもわかるので省略します。
(その知らせです)
動詞は同じ形を繰り返さず「~する」という意味の「do の変化形=代動詞」をおくのが普通です。
〈Point〉代動詞は,もとの動詞により次のように使い分けます。
①現在形なら「do」
②三人称単数現在(三単現)なら「does」
③過去形なら「did」