パート3 食品の安全性確保に関する国際的取組み ◆ 食料の国際流通における安全性確保に、 どのような方法と社会的仕組みが必要とさ れているのか? ◆ 国際流通における国家と民間経済活動 の違いは何か? 危 害 因 子 に つ い て の 国 の 衛 生 基 準 B国 A国 非関税障壁 (WTO訴訟) E国 C国 国 際 基 準 D国 自由貿易の枠組み(WTO)と衛生基準の関係概念図 衛生および食物検疫措置の適用に関する協定(SPS協定) 貿易の技術的障壁に関する協定(TBT協定) コーデックス委員会 ( FAO/WHO 合同食品規格委員会) 事務局 執行委員会 一般問題部会(9) 一般原則 食品衛生 食品表示 分析・サンプリング 食品輸出入検査証明制度 食品添加物・汚染物質 栄養・特殊用途食品 残留農薬部会 残留動物用医薬品 専門家会議 食品添加物(JECFA) 残留農薬(JMPR) ( ):部会数、 〔 〕:休会中 個別食品部会(11) 乳及び乳製品 食肉・食鳥肉衛生 魚類・水産製品 生鮮果実・野菜 加工果実・野菜 油脂 〔ココア製品・チョコレート〕 〔糖類〕 〔穀物・豆類〕 〔植物タンパク質〕 〔ナチュラル・ミネラル・ウォーター〕 特別部会(2) 果実・野菜ジュース 動物用飼料 地域調整部会(6) アジア アフリカ ヨーロッパ ラテンアメリカ・カリブ海 近東 北アメリカ・南西太平洋 危害(Hazard)とリスク(Risk) 「危害とは、ヒトに障害を起す可能性のある食品の、生物 学的、化学的、あるいは物理学的因子、もしくは状態をいう。 他方、リスクとは、食品中の危害の結果として起こる、暴 露集団の健康に対する悪影響の発生確率と重篤度の推 定値である。」 「危害を減らすこととリスクを減らすことの関係を理解す ることは、適切な食品の安全性制御を発展させる上でとく に重要である。 不幸なことに、食品について『ゼロ・リス ク』のような事態はありえない(その他の何についても言え ることだが)。」 「食品の品質と安全性システム」 FAO: Food Quality and Safety Systems - A Training Manual on Food Hygiene and the Hazard Analysis and Critical Control Point (HACCP) System. 1998 リスク・アセスメント リスク管理 Risk Assessment Risk Management 危害の特定 危険性の評価 Hazard Identification Risk Evaluation 危害の特性解明 管理措置の査定 Hazard Characteristics Management Option Assessment 暴露査定 管理措置の実行 Exposure Assessment Option Implementation 危険性の特性解明 監視と再吟味 Risk Characterization Monitoring and Review リスクの情報交換 Risk Communication リスク・アナリシスの構図 Structure of Risk Analysis. Risk Management and Food Safety. FAO, Rome, 1997 国際食品微生物規格委員会(ICMSF)による 食品の微生物学的危害因子 危害因子 危害特性 食品例 A 乳幼児、高齢者、虚弱者または免疫力 の低下したヒトのために作られた製品 B 微生物の増殖を支持する成分を含む 生の魚介類や食肉 C 製造過程に管理された殺菌工程がない 調理パン、ケーキ、 惣菜 D 加工後包装までに再汚染される可能性 がある 弁当、カットハム、 カット野菜 E 輸送や消費者の誤った取り扱いで増殖 生の魚介類、食肉、 する可能性がある 卵。調理パン、惣菜 F 包装以降、最終消費の際に加熱工程が 生の魚介類や食肉 ない 国際食品微生物規格委員会(ICMSF)による 食品の微生物学的危険度分類 カテゴリー Ⅵ 食品の性状と危害特性 危害因子 A 食品例 乳児食、老人食、特定の病人食 Ⅴ B~Fの危害因子を 5個 刺身、幕の内弁当、洋菓子、生野 菜サラダ Ⅳ B~Fの危害因子を 4個 握り飯、ポテトサラダ、惣菜 Ⅲ B~Fの危害因子を 3個 ハム、ソーセージ、無包装蒲鉾 Ⅱ B~Fの危害因子を 2 スライスハム、調理パン、 個 Ⅰ B~Fの危害因子を 1 食パン、包装蒲鉾、乾燥麺 個 インスタントコーヒー、煎餅、乾し海 0 危害発生の恐れがな 苔、調味料 い ◆ 数値が大きいほどリスクが高くなる。 ◆ 「乳幼児、高齢者、虚弱者、免疫力の低下したヒト」は死亡を含む重大な健 康障害を惹き起こすために、特別な配慮する必要がある。 米国の食品規格コード(Food Code ) 1-201 用語の定義と適用範囲 (44)高感受性集団(Highly susceptible population)とは、次の理由で、一般集団の人より食 品媒介性疾患に罹りやすい人をいう。 (i) 免疫低下者、就学前児童、老人 (ii) デイケア施設、腎臓透析センター、病院または 療養所、看護付老人ホームなどの健康管理または 補助生活を受けている人。 日本においても、ハイリスク集団(健康弱者)に 関する法的根拠を設けることが重要である 国際食品微生物規格委員会による ロット検査法 食品の微生物学的汚染の分布状況 空港の手荷物検査ではX線装 置を通過した品物は引き続き 使用できる。他方、食品では 検査時に磨り潰してしまう(破 壊検査)ため、全てを検査す ることは不可能である。 汚 染 菌 数 m 汚染菌数 n: 1ロット当りのサンプル数 M ロット: 同一工場の、 製造過程が等しく、 同じ日に作られた製品 3階級法: M以上のサンプルがあれば不可。m~Mの間のサンプル 数が c 個以上あれば不可。汚染指標細菌に主に適用。 2階級法: m以上のサンプルがあれば不可。病原細菌に適用。 ロット毎のサンプリングおよび判定方式と菌数の基準 判定方法 階級 n c 菌数/g m M 食品の種類 検査項目 乾燥卵製品 一般生菌数 大腸菌群数 サルモネラ 3 3 2 5 5 10 2 2 0 104 10 0 106 103 ー 乾燥乳 一般生菌数 大腸菌群数 ブドウ球菌 3 3 3 5 5 5 2 2 1 5X104 <3 105 102 10 102 一般生菌数 サルモネラ 3 2 5 5 3 0 106 0 107 ー 一般生菌数 大腸菌群数 サルモネラ 3 3 2 5 5 60 2 1 0 103 <3 0 104 20 ー 冷凍生肉 乳児用乾燥食品 n: サンプル数、C: mとMの間のサンプル数、2階級法ではc=0 年齢、性別に見た患者からのサルモネラ分離頻度 米国、2001年 女性 男性 不明 計 9歳以下の小児と 60歳以上の高齢者が 全体の45%を占める 年齢階層 ハイリスク 集団への 重点対策 10,581 33.4% 安全の価格 より安全な高付加 価値商品の開発 3,584 第三者認証 11.3% による安全 性保証シス テムの構築 4 2 0 0~4 累 積 死 亡 者 数 12 10 8 6 4 5~9 :動物性自然毒 :植物性自然毒 :大腸菌 :サルモネラ :ぶどう球菌 :腸炎ビブリオ 10~14 15~19 20~29 フグやキノコによる死亡は、 日本特有の現象 2 0 30~39 40~49 50~59 60~69 70~ 年齢 日本における年齢・死亡原因物質別にみた 食中毒による死亡者数 (1996~2002) 低 個人衛生 自主衛生管理 法的規制 リ ス ク ・ レ ベ ル 法的規制 高 衛生教育に掛かる費用 法的規制の水準を上げると、その分、 衛生対策費と監視業務の経費を税金で 賄わねばならない。赤字国債が問題と なっている現状で、実行できますか? 商品価格 HACCP等 の費用 国民経済として 無駄な経費 衛生検査と監視に使われる税金 ハイリスク集団 一般健康成人 リスク管理と経費負担のモデル 米国の現状と取組み O157、サルモネラ・エンテリティディスなどの多発 1997年 クリントン大統領年頭教書 ➔ 「大統領直轄 食品安全委員会」 「食品媒介疾患を予防するための、省庁を跨る新たな戦略」を骨子と する報告書を提出 1998年12月 「大統領直轄 食品安全評議会」発足 農務長官、商務長官、保健・福祉長官、環境保護庁の行政官、行政管理予算 庁総官、科学技術担当大統領補佐官/科学技術政策局総官、内政担当大統 領補佐官、ならびに、政府改革国家委員会総官 2000年3月 「米国における食品安全システム」刊行 農場から食卓までの安全性という目標を達成する上で、連邦政府 は一部の役割を果たすにすぎません。連邦政府は、州および地方機 関、ならびに第三者機関と連携し、食品安全対策を促進し、産業界と 消費者の食品安全活動の推進を手助けします。・・・・政府の役割は、 適切な基準を設けること、産業界がそれらの基準とその他の食品安 全規則に適合していることを認証するために必要なことを定めること である。・・・・・ 食肉センターへの病原体低減/HACCPシステム導入 (Pathogen Reduction/HACCP Final Rule, July 25, 1996≪61 FR 38806≫) HACCPに基づいた法的検査モデル計画 8.0 サ ル モ ネ ラ 汚 染 率 ( % ) 7.0 6.0 5.0 (HIMP: HACCP-based Inspection Model Project) 7.5% :廃用の種牛と母(乳)牛の枝肉 :去性牛と未経産牛の枝肉 :挽肉 4.0 3.0 2.7% 2.0 1.0% 1.0 0.0 1998 1999 2000 2001 2002 米国の食肉センターおよび食肉取り扱い施設における サルモネラ汚染率の推移 2003 廃用の種牛と母(乳)牛 4.0 3.0 サ ル モ ネ ラ 汚 染 率 ( % ) 2.0 1.0 0.0 1.0 :大規模 :小規模 :極小規模 0.8 0.6 去性牛と未経産牛 0.4 0.2 0.0 0 1998 0 1999 2000 2001 2002 2003 食肉センターの規模と枝肉のサルモネラ汚染率 全国家畜衛生監視システム (NAHMS : National Animal Health Monitoring System) 農場生産段階においては、食品工場のような建物内の作業では なく、雨や風、暑さや寒さの影響をもろに受ける野外での作業が多い。 しかも、家畜にはトイレが使えないので、糞尿の処理が極めて大きな 問題となる。そうした状況で家畜の病気が発生するのを防止すること は並大抵のことではない。農場生産段階に安全性向上のために、ア メリカでは全国家畜衛生監視システムを構築している。生産現場に おける実情を正確に把握ことによって、より効果的な方策を策定する ためのものである。 HACCPの解説書に「Yes―No方式のCCP決定図」が載っている が、それは食品工場には適用できても、複雑な要因が絡んでいる生 産段階には使えない。コーデックス委員会の文書でも食肉センターで はそのまま使えないとされており、農場段階にそのような単純な図式 を持ち込むことは有害である。HACCPの本場であるアメリカにおい ても、国のレベルでは衛生監視システムによる分析過程にある。 全国家畜健康監視システム 肉牛編 Feedlot ‘99 特定しない 群毎の特定または所有者の 特定(ペンの標識札、凍結烙 印、焼き印、耳刻など) :大規模(8,000頭以上) それぞれの個体を特定でき る耳標以外の方法での個体 識別 :小規模(1,000-7,999頭) :頭数割合 :事業体の割合 それぞれの個体を特定でき る識別番号耳票の取付(病 畜には付けない) 0 20 40 60 80 導入牛の特定方法による事業体と頭数割合 100 導入時体重317.5Kg (700ポンド)未満 事 業 体 の 割 合 導入時体重317.5Kg (700ポンド)以上 ( % ) 1,000-7,999 8,000以上 事業体の規模(飼育頭数) 全事業体 去勢牛と若雌牛 に対する雄性ホルモン剤インプラントの 実施回数別にみた事業体割合 :0回 :1回 :2回 :3回以上 メレンゲステロール を与えた事業体の割合(%) 80 70 60 60 50 40 事 業 体 40 の 割 合 30 ( % ) 20 20 0 : 1,000-7,999頭の事業体 : 8,000頭以上の事業体 : 全事業体 10 0 0 1~49 50~99 100 メレンゲステロール を与えた雌牛の割合(%) メレンゲステロール: 雌に解熱剤として働くエストロゲン様化合物であり、 1日当り増体量を大きくし、飼料要求率を改善する。 全事業体 8,000頭以上の事業体 その他の計画 1,000-7,999頭の事業体 従業員の安全性 動物取扱い手順 残留違反 品質保証 0 20 40 60 80 100 品質計画の種類および事業体の規模別にみた 手引書を含む業務上の従業員訓練計画を実施している事業体割合 転帰(ペンに帰す、 死亡、淘汰等) 病状(輸送熱、 跛行、肺炎等) 休薬期間 治療内容 治療時の体重 治療日 常に だいたい 時々 しない 体温 0 20 40 60 80 100 病気の牛に関する事項を記録している事業体の割合(%) 剖検をしない 獣医師以外 いずれかの形態 獣医師 0 20 40 60 死亡牛の剖検割合と剖検者 80 必要時に往診を依 頼する開業獣医師 定期的または日常 的往診のある開業 獣医師 : 全事業体 : 8,000頭以上の事業体 : 1,000-7,999頭の事業体 従業員として 常勤の獣医師 0 20 40 60 80 100 獣医師の診療を依頼した事業体の規模別割合(%) (1999年6月30日までの1年間) 去勢牛(離乳後) 肉用種雄牛(離乳後) 乳用種雄牛(離乳後) 肉用の未経産牛と経産牛 乾乳期の経産牛 :検疫日数 泌乳中の経産牛 :事業体の実施割合 交配した未経産牛 乳用雌子牛(離乳後未交配) 離乳前子牛(乳用または肉用) 全国家畜健康監視システム 乳牛編 Dairy 2002 0 10 20 30 40 50 (日または%) 導入事業体において到着時に検疫を実施した割合と日数 要求せず その他 牛結核 牛ウイルス性下痢症 (BVD) :大(500頭以上) ヨーネ病 :中(100~499頭) :小(100頭未満) ブルセラ病 0 20 40 60 80 (%) 導入時に検査を要求した事業体の規模別割合 要求せず :大(500頭以上) その他 :中(100~499頭) :小(100頭未満) ネオスポラ症 レプトスピラ症 牛伝染性鼻気管炎 (IBR) 牛ウイルス性下痢症 (BVD) ブルセラ病 0 10 20 30 40 50 60 (%) 導入時にワクチネーションを要求した事業体の規模別割合 バルクタンク乳の培養 :大(500頭以上) :中(100~499頭) 個体別の乳の培養 :小(100頭未満) バルクタンク乳の 体細胞数 個体別の 乳中体細胞数 0 10 20 30 40 (%) 導入時に乳房の検査または健康証明を要求した事業体の割合 その他の健康障害 : : : : 神経病 第四胃変位 乳熱 全事業体 大(500頭以上) 中(100~499頭) 小(100頭未満) 下痢(48時間以上) その他の繁殖障害(難 産、子宮炎) 不妊(出産後150日で未 妊娠) 残留胎盤(24時間以上) 呼吸器病 歩行困難 乳房炎 0 5 10 15 生産者が判断した経産牛の健康問題の種類と規模別割合 20 (%) :10万未満 :20万~29.9万 :40万~49.9万 :10万~19.9万 :30万~39.9万 :50万~59.9万 現在の法的基準は体細胞数75万であるが、欧州基準と同じ 40万に引き下げる提案が乳業界において議論されている。 :60万以上 大規模 (500頭以上) 中規模 (100~499頭) 小規模 (100頭未満) 0 20 40 60 80 100 (%) 出荷乳についてのバルクタンク乳体細胞数(BTSCC)の事業体平均 等級「A」の殺菌乳に係る規則(2003年改訂版) 米国保健社会福祉省公衆衛生局・食品医薬品局 殺菌、超高温殺菌あるいは滅菌処理に供される乳および乳製品用の 等級「A」生乳の基準 第1r項.異常乳 第2r項.搾乳用の建物、部屋、またはパーラー:構造 第3r項.搾乳用の建物、部屋、またはパーラー:清潔度 第4r項.牛の遊び場 第5r項.搾乳施設:構造と設備 第6r項.搾乳施設:清潔度 第13r項.搾乳:横腹、乳房および乳頭 第7r項.便所 第14r項.汚染防止 第8r項.給水 第15r項.薬物と化学物質の管理 第9r項.器具と設備:構成 第16r項.個人衛生:手洗い設備 第10r項.器具と設備:清潔度 第17r項.個人衛生:清潔 第11r項.器具と設備:衛生管理 第18r項.生乳の冷却 第12r項.器具と設備:保管 第19r項.昆虫とネズミの制御 第5節. 農場と乳製品工場の法的検査 5. 農場は、少なくとも6ヵ月毎に法的検査をする。 6ヵ月毎という規定は望ましい頻度ではなく、法定最低基準である。要件を満 たすのに困難を経験している農場については、もっと頻繁に訪問すべきであ る。 ・・・・・ 農場の検査は可能な限り搾乳時に実施しなければならない。 執行手順: この節においては、農場が、連続した2回の法的検査において同 一の要件に対する違反をした場合における許可の停止または法的訴えについ て規定する。 殺菌、超高 温殺菌ある いは滅菌処 理に供され る乳および 乳製品用の 等級「A」生 乳 温度 搾乳開始時から4時間以内に10℃以下、搾乳終了時か ら2時間以内に7℃以下に冷却する。ただし、搾乳開始時 とその後の搾乳の混合温度差が10℃を超えない条件で あること。 細菌数の 限度 他の生産者の生乳と混ぜる前の個々の生産者の生乳 は10万/mlを超えないこと。殺菌前の混合生乳は、30 万/mlを超えないこと。 薬品 第6節に規定した検査法で薬物残留がないこと。 体細胞数 個々の生産者の生乳は75万/mlを超えないこと。 鹿 猫 犬 外来種 : : : : 肉用牛 山羊 羊 東南部 東北部 西中央部 西部 豚 鹿: ヘラジカ、アメリカヘラジカ等 外来種: ラマ、アルパカ、エミュー等 馬 家禽 0 20 40 60 80 100 乳牛や飼料と物理的接触のあった動物種からみた事業体割合 その他 何もせず 遺伝的改善の評価 その他 疾病や残留の遡及調査 入れ墨 (ブルセラ病用以外) 家畜の健康評価 埋め込み マイクロチップID 乳生産の評価 烙印(全ての種類) 0 写真または絵 10 20 30 40 50 個体識別の主な実施理由 : 頭数割合(%) : 事業体の割合(%) 首輪 耳票(全種類) 0 20 40 60 80 個体識別の種類別にみた事業体および経産牛の割合 100 いずれかの 記録システム その他のシステム 農場内記録システム : 頭数割合(%) : 事業体の割合(%) 協会以外の 農場外記録システム 酪農改善協会 台帳に手書き 0 20 40 60 80 100 個体記録管理システムの種類別にみた事業体および経産牛の割合 いずれかのQAP その他のQAP : : : : 全国的業界の後援を 受けたQAP 全事業体 大(500頭以上) 中(100~499頭) 小(100頭未満) 地域の乳業協同組合 /乳業会社の後援を受 けたQAP 品質保証計画(QAP) 州の後援を受けた QAP (Quality assurance programs) 0 10 20 30 40 50 60 品質保証計画に参加した事業体の規模別割合 (2001年) 70 60 : 頭数割合(%) 50 : 事業体の割合(%) (2002年1月1日時点) 40 30 20 10 0 小規模 (100頭未満) 中規模 (100~499頭) 大規模 (500頭以上) 全事業体 牛成長ホルモン((bST : Bovine somatotropin)を使った 事業体の規模別割合および経産牛の頭数割合 平均: 270日 200~249日 最後 250~299日 300日以降 200日未満 平均: 81日 31~56日 最初 57~70日 71日以降 30日未満 0 20 40 60 最初および最後にbSTを投与した 出産後日数からみた事業体の割合 80 100 事業体の割合 (%) パート3 食品の安全性確保に関する国際的取組み まとめ ◆ 食料の国際流通における安全性確保に、どのような方法と社 会的仕組みが必要とされているのか? 輸出入検疫の衛生水準を取り決めるために、FAO/WHO 合同 のコーデックス委員会が設けられている。そこで国際基準が作成 され、それでも起きる貿易紛争には、WTOが仲裁する仕組みと なっている。 ◆ 国際流通における国家と民間経済活動の違いは何か? 政府がすべきことは、ハイリスク者により高度の安全性を保証 する民間システムの法的枠組みを決めることである。衛生対策 費を価格として生産者が回収するために、具体的な認証活動は 民間しか実施できないことである。
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