オペレーティングシステムJ/K 2004年10月18日(5時限目) 酒居敬一([email protected]) http://www.info.kochi-tech.ac.jp/k1sakai/Lecture/OS2004/ 記憶階層 (0次記憶、短期記憶) CPU内部のレジスタ 一次記憶(長期記憶) 主記憶(通常はRAM)のこと 電力の供給を絶てば、記録内容は失われる 二次記憶(外部記憶) HDDやフロッピーなど 電力の供給がなくても、記録し続けるしくみがある 大容量とか可搬であるとか利点をもつが、一般に低速 一次記憶 一般にRAMとしてDRAMが使われる DRAMは大容量だがアクセス速度が遅い RAMの中ではコストパフォーマンスがよい 通常、お金は有限なのです… ただし、リフレッシュが必要 小容量だがアクセス速度の速いSRAMもある 記憶の参照は局所性がみられることが多い DRAMに高速SRAMを組み合わせるのが一般的 このときの高速SRAMはキャッシュと呼ばれている CPUはせっかちさんだからね… 二次記憶 2つ以上の状態間で遷移でき、状態維持にエネル ギーを消費しないものを利用して記録する 磁化を利用する HDDやフロッピーやDAT(磁界を変調して書く、磁界を読む) 光磁気ディスクやMD(磁界を変調して書く、カー効果で読む) 電荷を利用する フラッシュROM(電荷を注入して書く、閾値の変化で読む) 結晶構造を利用する CD-RW(加熱による相変化で書く、相変化を読む) 入出力命令で装置上のデータを読み書きする CPUがメモリを参照するのとは少し違う 入出力機器 • バイト単位で入力と出力できる装置 – 読み書きする位置が設定(シーク)できるもの • シーク可能デバイス – DAT – HDD » シークが比較的速いので二次記憶装置として使われる • ランダムにアクセスできるが、アクセス位置を示すポインタ は装置側に存在する(メモリと異なる点) – 読み書きする位置が設定できないもの • シーク不可能デバイス – キーボード – プリンタ – スキャナ • 狭い意味での入出力装置 制御方法 • 入出力制御専用の命令:I/O命令 – メモリのようにキャッシュしない これは、メモリのようにキャッシュ制御できないから • I/O空間(メモリ空間に置かれている場合もある) – メモリのように空間内にすべて展開しない – I/Oポートという、ポートを通じて制御する – ポート(Port: 本来の意味は港)に対して入出力する サスペンドとハイバネーション • サスペンド – CPUは動作停止。内部情報の保持のため電力供給。 – メモリ(通常はDRAM)はリフレッシュ動作のみ継続。 – 周辺デバイスは内部状態をメモリ等に退避して電力供 給を停止。 • ハイバネーション – すべてのデバイスは動作停止。電力供給も停止。 – 二次記憶装置などに内部状態を退避。 • レジューム – CPU/メモリ/周辺デバイスの状態を復帰して、実行再 開 記憶割付けに関して • 要求時ロードとページ置き換え – 実記憶を超えた容量の仮想記憶が割付け可能 – プログラムやデータは参照される瞬間だけ実記憶に存 在していればよい(そのように維持されればよい)。 • 1次記憶(主記憶、RAM)と2次記憶(HDD)の関係 – 1次記憶は2次記憶のキャッシュ • 記憶の実態は2次記憶装置上にある – 2次記憶は1次記憶が不足したときの退避領域 • スラッシング – ページインとページアウトが激しく起きている状態 – 実記憶容量より仮想記憶容量が大きく、参照の局所性 が期待できないときに起こることが多い。 ステッピングモーターについて • 課題では4相ステッピングモーターを使用します。 – 固定子には(電気角で)90度位相が異なる2組のコイル – 原理的な分類では4相ステッピングモーターである 1相励磁 • 4相のコイルに1相ずつ順に電流を流す コンペアマッチと出力波形 TIOC3A TIOC3C TGR3Aのコンペアマッチ TCNTクリア (一定周期ごと) TGR3Cのコンペアマッチ (TCNTがある値になるごと) 直接同期制御 • プロセッサがハードウェアを直接操作 • ハードウェアの状態変化と操作が同期 • 状態変化を検出する方法→ポーリング – ポーリングは時間精度がよい – プロセッサは検出にかかりっきり 直接非同期制御 • プロセッサがハードウェアを直接操作 • ハードウェアの状態変化とプロセッサの動作 が非同期 – つまり、状態変化を別の手段で知る – たとえば、割り込み • プロセッサはその間別のことができる 間接制御 • バスマスタ転送 – DMA • 主記憶を対象にデータを転送 – バス使用権を持っているもの→バスマスタ • それ以外はバスマスタによってデータが転送される • バスマスタになりえるもの→プロセッサ、ディスクI/Fなど • I/Oプロセッサ – 例: ネットワーク通信ボード, RAIDボード – プロセッサの高速化により、減りつつある 入出力管理 • キャラクタデバイス – 入出力動作で1バイトのデータが入出力できる – キーボード、マウス、HDD – 基本的にシーケンシャルアクセス • ブロックデバイス – ファイルシステムが構築できる – HDD、フロッピー、CDROM – 基本的にランダムアクセス 論理デバイス • 直接ハードウェアを操作させると問題がある – プロセスはOSの上に複数存在する、一方で、 デバイスは限られた数しかない。 – デバイスドライバが間に入る。 – ハードウェア構成は同一であるとは限らないが、 同一のインターフェースで使用できるようにしたい – OSが使用するデバイスは、一般のプロセスから アクセスされては困る。 時間管理 • プロセスがプロセッサを占有する時間 – システムタイマ • デバイスがバスを占有する時間 – レイテンシタイマ • 何らかのタイマデバイスにより時間を計っている 時刻管理 • バッチジョブの投入 • UNIXではcronというコマンドで定期的な ジョブを投入できる。 • ファイルのタイムスタンプにも利用。 • メイルなどでも時刻を必要とする。 • タイマデバイスを利用してカウントしている。
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