オペレーティングシステムとは オペレーティングシステム 第3回 今回の講義内容 OSの目的 何のためにあるのか コンピュータの利用形態 パソコンだけではない いくつか補足 例 パソコン Windows Linux (Unix) Mac OS X 携帯電話・スマホ iOS Android 組込み用 TRON 汎用機 z/OS(IBM) … 目 的(0) 初回の復習 コンピュータを使いやすくする コンピュータを効率よく使う 情報共有 目 的(1) コンピュータを使いやすくする 誰に対して? インタフェース(interface) 利用者 ユーザインタフェース GUIとCUI アプリケーションプログラム アプリケーション作成者 インタフェース API 目 的(2) コンピュータを効率よく使う CPUは早い,人間は遅い コンピュータは高価(だった) ムダなく使いたい いろいろなことを素早く処理したい 昔も,今も,将来も変わらない希望 目 的(3) 情報共有 この情報は,別の人にも見せたい あの情報は,別の人には見せたくない というような制御機能 目的達成のために ハードウェア・ソフトウェア資源を管理 利用者に直接,操作させない OS経由で操作させる ハードウェアとOSが一体となる これが“コンピュータ”だと思っている 仮想化 主要目的が変わった(1) 文献2 p.87-88 かっては,コンピュータの値段が高かった 高いものはムダなく使いたい “効率よく使う”が主要目的 場合により,人がコンピュータに合わせる 主要目的が変わった(2) パソコンの登場 大量生産・価格低下 大量に販売しなければならなくなる 誰でも使えるようにする おもしろいアプリも必要になる “使いやすくする”が主要目的 利用者とアプリ開発者に対して 主な機能 プロセス管理 記憶管理 入出力管理 データ管理 他にもあるが,以降,これらを取り上げる “情報共有”補足 やや具体的に 自分のファイルを(1) Aさんは,読めるようにする Bさんは,読めるようにする さらに書き込めるようにする 情報共有といっても同じではない 自分のファイルを(2) Cさんは,読めないようにする Dさんは,読めないようにする が,書き込めるようにする 何に使うためか? 自分のファイルを(3) 他人が読める・書き込めるだけではない プログラムなら,実行できるかどうか と,いろいろ設定できる 自分のファイルを(4) 自分で書き込めないようにする なんて,こともできる 利用形態 パソコンだけではない いろいろな使い方がある 形態に合ったOSがある バ ッ チ 処 理(1) バッチ処理・一括処理(batch processing) 例 給与計算 請求書の発行 バ ッ チ 処 理(2) データを用意しておけば,人間が介在せずに処 理できる そのような複数のプログラムを順番に処理 各プログラムの実行を,人間がいちいち指示 しない オペレーティングシステムが連続的に行う システムの効率を上げる 人間は遅い 介在させない バ ッ チ 処 理(3) バッチ処理は定期的な処理を行う場合にも利用 される。 夜間にバックアップ 決められて時刻になると,自動的に処理を 開始する かっての汎用機の標準的(言い過ぎ?)な使い 方 オンライン処理 (1) オンライン処理(on-line processing)・実時間処 理(real time processing) 例 座席予約システム 銀行のATM プラントの制御システム オンライン処理 (2) 通信回線で接続された端末からの処理要求を直 ちに処理 応答時間(処理要求から終了までの時間)に制 約があるものを実時間処理 オンライン処理 (3) 先に示した例 座席予約システム 銀行のATM プラントの制御システム 目的(処理内容)が決められている 時間の制約がある 時 分 割 処 理 (1) タイムシェアリングシステム(time sharing system) TSSと略記 通信回線で接続された端末(TSS 端末)から, 複数の利用者が 同時に計算機を 対話形式で利用し,データを処理する形式 (汎用機時代の定義) 時 分 割 処 理 (2) Aさんは,(テキスト)エディタによりプログラムの 作成・修正 Bさんは,プログラムの実行 … いろいろな処理を行うことができる バッチ処理やオンライン処理では,処理内容 が限定 時 分 割 処 理 (3) TSSの実現 オペレーティングシステムは,CPUなどの資源を 各利用者にごく短時間ずつ順番に割り当てる(時 分割) 何かのイベントで, 利用者からは自分ひとりで計算機を使っている 将棋やチェスのプロが, かのようにみえる何人ものアマチュアと同時に試合を行う 時 分 割 処 理 (4) 一人が,1台のパソコンで 複数の処理 メールのチェック ファイルのダウンロード ワープロで文書作成 などを同時に行う 実際には,本当に同 時ではない 時間・事象で切り換 える 時 分 割 処 理 (5) いずれにしろ,1台のコンピュータで複数のプログ ラムを同時に実行する 各々のプログラムをちょっとずつ順番に繰返し 実行 同時に実行しているようにみえる 時分割でない方法もある ちょっと一息(1) Appleが「iPhone OS 4.0」発表 マルチタスクに対 応 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1004/09 /news014.html Apple、iPhone OS 4.0でマルチタスク導入を準 備か - 米報道 http://journal.mycom.co.jp/news/2010/03/12 /077/index.html 複数のアプリケーションを同時に実行すること のメリット・デメリット ちょっと一息(2) スマートフォンごとに違うマルチタスキング、どう なってるの? http://www.gizmodo.jp/2010/05/giz_explains_7.h tml そして今は… 一人で,複数のコンピュータを利用する それらが,ネットワークでつながっている場合も ある クラウドコンピューティング cloud 雲 後で取り上げる予定 まとめ OSの目的 時代とともに変化 機能 順次,取り上げる 利用形態 補 足 組込みシステム(1) Embedded System 携帯電話 エレベーター 自動車 … コンピュータで制御している 組込みシステム(2) CPUが非力(だった) メモリが少ない(以前は) 処理時間の制約(リアルタイム) ハードウェアの充実 専用システム(汎用ではない) OSを使わなかった(使えなかった) アプリ開発の手間軽減 開発に手間 組込みオペレーティングシステム バッチ処理の実際 パ ン チ カ ー ド(1) パ ン チ カ ー ド(2) 12行(縦) 80列(横) パ ン チ カ ー ド(3) 1列で1文字 1枚で80文字 パ ン チ カ ー ド(4) OSに対する 指示 Job Control Language プログラムと データ バッチ処理 このような組をまとめてコンピュータに処理させる 途中でキーボードから,データの入力などできな い 学生実習だと1日1回とか 途中で人間が介在しない ので,コンピュータのスピー ドで処理が進められる エポックメーキングなOS Multics 1965年から開発が始まった 現在のオペレーティングシステムに影響を与える (Unixだけでない) 2000年10月31日に停止 http://www.multicians.org/
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