別紙6 羽曳野市景観計画(案)における 古市古墳群の位置づけ 景観形成の理念 羽曳野市は、古市古墳群をはじめとする先人た ちの残した歴史・文化を継承しつつ、美しい山並 みや川の流れ、ブドウ畑が広がる丘陵などの豊か な自然環境を維持しながら、落ち着いた住環境を もつ住宅都市として発展してきました。それらが 調和した景観は、市民が愛着と誇りをもち、人々 を惹きつける魅力をもったものとなっています。 羽曳野らしい美しい景観は、私たち一人ひとり の知恵とたゆまない努力によって守られ、つくら れていくことの大切さを認識し、まちづくりの主 体である市民、事業者、行政、専門家等が協働で 保全・活用しながら、新たな魅力を創造し、この かけがえのない財産を後世に伝えていきます。 景観形成の目標 上位計画・関連計画を踏まえた上で、羽曳野市の風格の ある「歴史・文化」、豊かな「自然」、活力と潤いのある 「都市・市街地」が創り出す「羽曳野らしい景観」を守り、 育み、活かすための取組や活動を、市民、事業者、行政、 専門家等が協働により繰り広げていくため、景観形成の目 標を次のように設定します。 第5次羽曳野市総合基本計画 における将来像 「人・時をつなぐ 安心・健康・躍動都市 羽曳野市都市計画マスタープラン における基本目標 はびきの」 「歴史の感じられる 活気あふれる 交流都市 “はびきの”」 景観形成の目標 歴史・文化の風格、自然の豊かさ、都市・市街地の活力と潤いを 協働により守り、育み、活かすまち はびきの」 景観形成の基本方針 「景観形成の目標」を実現するため、次の3つの基本方針を設定します。 1.古市古墳群や歴史街道などがつくりだす 歴史・文化の風格を感じられる景観の形成 羽曳野市が誇る歴史資源の数々は、羽曳野市の歴史を知るだけでなく、日本の 歴史を考える上でも大変重要なものです。 私たちの祖先がその時々に創造し、守ってきたこれらの歴史資源を将来世代に 引き継ぎ、羽曳野らしい歴史を感じられる景観を形成します。 2.山や川、農地などがつくりだす 自然の豊かさを感じられる景観の形成 金剛山系の山地や石川、飛鳥川等の河川、羽曳野丘陵のブドウ畑や田園等の農 地などの豊かな自然資源は、私たちの生活にゆとりと潤いを与えてくれます。 これらの自然資源を守り、育み、活かすことにより、羽曳野らしい緑豊かな景 観を形成します。 3.住宅市街地や都市施設などがつくりだす 活力と潤いを感じられる景観の形成 新たな住宅市街地や商業施設、工場、大学、公共公益施設などは、人々の生活 を豊かにし、都市の活力をつくりだします。 歴史や自然との調和を図るとともに、地区ごとのイメージを活かすことにより、 人の営みや活力を感じられる景観を形成します。 羽曳野市景観形成の取組方針 • 大規模古墳周辺区域(抜粋) • 古市古墳群の世界文化遺産登録をめざし、 藤井寺市等と連携し、古墳とその周辺の一体 的な景観の形成を図る (自然的景観、住宅市街地景観は省略) 景観形成の取組方策 • 古市古墳群のうち、墳丘長200mを超える大規 模古墳等の周辺地域を景観形成促進区域に指 定し、建築行為等について、より細かな景観づく りをめざします。さらに、市民の合意形成のもと に、景観形成重点区域や景観地区、景観協定な どの制度の活用について検討します。 • 市では、道路美装化や電線類地中化、景観に配 慮した散策路の整備や案内板の設置等、古墳を 地域資源として活用していくための方策の検討 を図ります。 大規模古墳景観形成促進区域 区域名 対象区域 指定の理由 景観形成の方針 大規模古墳 景観形成 促進区域 (※世界文 化遺産への 登録をめざ している古 市古墳群の 緩衝地帯) 墳丘長200 mを超える 大規模古墳 等及びその 周辺の地域 羽曳野市は、大阪府・堺市・藤 井寺市と共同で、百舌鳥・古市 古墳群の世界文化遺産登録を めざした取り組みを進めており、 平成22年11月22日には、ユネス コの世界遺産暫定一覧表に記 載されたところです。しかし、古 墳周辺は都市化が進んでいる 地域もあることから、緩衝地帯 (バッファゾーン)を設け、その範 囲及び規制内容について明確 な方向性を示すことが求められ ています。 そこで、本市における墳丘長200 mを超える大規模古墳の周辺に ついて、さらなる良好な景観形 成を図っていくため景観形成促 進区域に指定します。 区域内を、次の2つの区域に区分し て景観形成を推進します。 【特別区域】 古墳と景観的な一体性をもつ近傍 の区域については、古墳と市街地の 継続した景観の保全を図ります。 (※緩衝地帯における資産近傍) 【一般区域】 特別区域を取り囲み、古墳同士を緩 やかにつなぐ区域については、古墳 とその周辺の都市活動との調和した 景観の形成を図ります。 (※緩衝地帯における資産近傍以外 の地域)
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