2.労働時間短縮の進展

2.労働時間短縮の進展
■労働時間の推移と現状
◇戦後からの労働時間の推移◇
• ----終戦~1960年---増加していく
• ---- 1960年~ 1970年代半ば ----高度経済成長により減少
• ---- 1970年代半ば~ 1988年 -----経済成長の鈍化などにより横ばいを続ける
• -----1988年~-------改正労働基準法の施行などにより減少
◇世界各国との労働時間の比較◇
(2009年の年間の総実労働時間による)
• 日本:1714時間
• ドイツ:1390時間、フランス:1554時間
• アメリカ:1768時間、イギリス:1646時間
⇒1970年代や80年代初めは、アメリカやイギリスを大
きく上回っていたが、
80年代後半以降の労働時間短縮への取り組みによっ
て、アメリカやイギリスとほぼ同水準まで労働時間が
削減された。
■労働時間短縮の背景
◇1989年から1990年代にかけて労働時間の短縮が進む◇
1988年:2111時間 ⇒ 1994年:1904時間 ☆6年間に207時間も短縮
⇒これは、時間外労働の削減よりも、時間内労働の削減によって実現された部分が大
きい
•
◆1989年から1990年代にかけて労働時間の短縮が進んだのは◆
①労働基準法の改正
•
それまでの法定労働時間は1週間48時間 ⇒ 改正により1週間40時間
⇒これは、週休2日制の導入も促進した
②政府による労働時間短縮の推進
•
政府も、週40時間労働時間体制の実現 と年間総労働時間1800時間を達成すること
を目標とし、積極的に労働時間短縮を促進した
③労使による自主的な時短への取り組み
•
労使(労働者、使用者)で経営システムや生産の仕組みを見直すことで、生産性の向
上をはかり、労働時間を短縮することが行われた
⇒ 労働時間の短縮が進んだのは、この3つの取り組みによるところが大きい。