バブル経済とその崩壊 石田 圭佑 バブル経済のメカニズム • 土地や住宅、株式など、定価が定まっていない時価資産は、取引 のたびに刻々と約定価格を変化させる。時価会計においては、時 価資産の資産価値は直近の約定価格に時価資産総量をかけ合 わせたものであり、市場における取引価格の変化が会計上、社会 全体の時価資産総額を大きく変動させる。 • ある資産に対する消費需要が増加し、供給が逼迫する局面にお いては、資産の買い手数が売り手数を上回り、資産価格が上昇す る。資産価格が上昇する局面においては、資産転売による売買益 (キャピタル・ゲイン)を求める投資家・金融機関による資産への投 資が行われるため、さらに資産価格が上昇する。資産価格の上昇 を見越した消費者による駆け込み需要が消費需要を一段と増加さ せ、時価資産増加による帳簿上の資産増加を要因として、消費に 前向きになった消費者による消費需要の増加、投資家による投資 需要の増加が発生し、連鎖的に資産価格が上昇するという、資産 のインフレスパイラルが生まれる。この時期がバブルである。 なぜバブルは起きたのか • なぜバブルがおきてしまったのか、バブルが発生した 主な原因は、地価や株価の投機的高騰だが、それを 起こさせるきっかけにもなる85年のプラザ合意ではな いかと私は考えます。このプラザ合意(他にもドル暴 落の危機)により、日本政府は低金利政策を取らざる をえなくなってしまったのである。この結果が、財テク や土地への投機などにつながり、実在しない好景気を つくり上げてしまった。(国民は、実在しない好景気を 受け止めてしまった) • 他の原因として、プラザ合意以前の政府の政策にも 問題があったのは確かである。また、日本人独特の 「横並び意識」や「(滅亡しないという)おごり」がバブル を膨張させた事も重要視しなければならない バブル時代の国民の生活 • バブル前…自己主張が強く、目立ちたい・人と 違ったことがしたいという考え。 • バブル期…経済成長に乗り遅れないように、と贅 沢をした時代。 • バブル後…内面や自分の生き方を意識する考え。 ストレスによる癒しを求める。 • 簡潔にまとめて話してしまうと、ファッションは皆 がブランド志向で、車は高級車があたりまえ、食 事はおいしく食べたりするのではなく、いかにい いものを食べているかというところが注目されて いた。 バブルの膨張 • このグラフを見ても 分かるように、日本 のGDPや株価はバブ ル時代常に右肩上が りの状態でした。 株式資産額は東証1部上場株 バブルの崩壊 • バブルの崩壊は、不良債権問題の発生を伴う。 これは、バブル経済期に時価資産の高騰で膨張 した法人金融資産に対して査定が行われ、それ を基に返済不可能な融資が行われるからである。 バブル崩壊で資産価格が下落すると、残された 負債の返済による貸借対照表の調整は投資の 停滞をもたらす。こうしてバブル経済が実体経済 へ好影響を与えていたのと同じく、バブル崩壊は 実体経済に大きな打撃を与えることになる。米 国発の世界恐慌や、1991年(平成3年)3月から 現在の日本の失われた20年はその典型である。 バブル経済後の日本 • バブル経済というものは、まるで風船が膨ら むだけ膨らんで、ただゆっくりしぼんでいくの ではなく、いきなり破裂してしまいました。その 後の日本は果てしない負債を抱え、長く暗い 時代へ突入するのでありました。
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