スライド 1

第3章 情報の伝達と通信
• プロトコル (3.2.2) (a)
– 通信の際の決めごと
• 通信の秘密と相手の認証 (3.2.3) (a)
– 暗号 盗聴を防ぐ
– (認証 通信参加者の身元の保証)
– (署名 通信内容の改竄の防止、否認の防止)
1
Shannonの情報理論
• C.E. Shannon, A mathematical theory of
communications, Bell Syst. Tech. J. 27 (1948),
pp.10-21.
• C. E. Shannon, A mathematical theory of
communications, Bell Syst. Tech. J. 27 (1948),
pp.379-423.
• C. E. Shannon, Communications in the presence
of noise, Proc. IRE 37 (1949), pp.10-21.
• C. E. Shannon and W. Weaver, The Mathematical
Theory of Communication, Univ. Illinois Press,
1949.
2
通話路
符号化
Coding
C ビット/秒
情報源
復号化
Decoding
A1’
A2’
・・・
H
事象{A1,A2,…An} が確率
的に生起する
H 情報源の出す1事象あ
たりの平均情報量(情報源
のエントロピー) ビット
C 通話路容量
最適な符号化を取
れれば、平均 C/H
文字(事象)伝送で
きる
3
情報とは何か
( Shannon の情報理論の中で)
• 情報の「定義」
L を非空有限集合。その元を記号と呼ぶ。
「情報」とは有限の長さの記号列のことである。
ここでは この定義が最適である。
----パターンで表したものは、情報として扱えない。
現在、Shannon 流のほかの情報理論は、知られてい
ない。Shannon は「通信の数学的理論」を作ったの
であって、情報理論を作ったわけではない。
4
3.1.2 情報量の定義
情報量 (ビット bit (binary digit))
(1)確率事象の生起に伴う情報量
確率 p で生起する事象が起こったことを伝達されたとき得る
情報量
H   log2 p
ビット
(2)記号列としての情報量 (場合の数の対数)
H  log2(記号列のとりうる場合の総数)
ビット
= 0, 1 の記号列の長さ
[注] 8ビット (bit) を1バイト (byte) と呼ぶ。
5
(2) 記号列の長さから定義された情報量
10 進法の記号列 A=2008 の場合の数 10000 をかりに情報
量と思う
10 進法の記号列 B=101 場合の数 1000
並べた記号列としてAB= 20081010 : 場合の数 は
1000+1000 にはならない
しかし 情報量=記号列の長さ とすると
Aの列の長さ+Bの列の長さ=ABの列の長さ
となってうまくいく。しかし、使える記号が増えれば、短い長さ
で同じ場合の数が表せる。使える記号の数に依存する。
2種類 {0,1} の記号の記号列として表現したときの列の長
さとして情報量を決めれば、比較可能に一意にうまく定ま
る。記号列 A の場合の数 M を 0,1 列に直すと log2 M
の長さが必要になる。この量の単位をビット (bit) と呼ぶ。
01100011 8ビット 2^8 = 256 通りのパターンを表
現できる
ほかの記号種類の記号列のメモリ容量(情報量)
・ {a,b,c,…,x,y,z,w}長さ 3 の列  26*26*26=17576 通り
・ {0,1,2,3,…,9} 長さ 3 の列  1000 通り
これらを 0, 1 の記号列として表すのに必要な長さは
17576 2n , n  log2 17576 14.101... ビット
1000 2n , n  log2 1000 9.96578... ビット
7
必要なメモリの容量を見積もってみよう。 1冊200ページ
からなり、1ページに20行、1行に45文字例題:1 冊の日
本語の本を収納するのに 計算上あるとする。1文字2バイ
ト必要と考えて
200 ページ * 20 行 * 45 文字 * 2 バイト
= 360 * 10 の 3 乗 バイト = 360 K Byte (キロバイト)
のメモリ容量が必要と考えられる。これと同じサイズの本を
100 万冊蔵書にもつ図書館があるとすれば、その図書館
の本の全体を記録するのに、計算上
360 G Byte (ギガバイト)
必要だということになる。現在のパソコンのハードディスク
の容量が 300GBから800GB程度だということを考えると、
逆に、いかに大きな容量のメモリが身近に使えるように
なっているかが分かる。
8
情報量の加法性
• 情報を一度に受け取った場合 (A)
– メッセージA: 「アメリカ史を出題する」
場合の数 4 → 1
• 分割して受け取った場合 (B+C)
– メッセージB: 「世界史を出題する」
場合の数 4 → 3
– メッセージC: 「東洋史と西洋史は出題しない」
場合の数 3 → 1
• 情報量(A) = 情報量(B)+情報量(C) としたい
情報量の加法性の確認
3
1
1
f ( p)  C log p C log( )  C log( )  C log( )
4
3
4
3
1
1
f ( ) f ( )  f ( )
4
3
4
3
1
1
f ( ) f ( )  f ( )
4
3
4
情報量の加法性の再検討
3
2
3
1
f ( )  f ( )  f ( )  f ( )  なぜ成り立たないのか?
4
4
8
4
日本史
日本史
日本史
東洋史
東洋史
東洋史
世界史
です
西欧史
アメリカ史
場合の数 3
P(東洋史 or 西欧史 or
アメリカ史)= 3/4
東洋史でも
西欧史
西欧史でも
アメリカ史 ありません
アメリカ史です
日本史
西欧史
アメリカ史
場合の数 2
P(日本史 or アメリカ史)
= 2/4 = 1/2
東洋史
西欧史
場合の数 1
31 3


アメリカ史 P(アメリカ史)=1/4 4 2 8
確率事象の独立性
P(A) : 事象Aが起こる確率
P(B) : 事象Bが起こる確率
P(A,B) : A,B がともに(同時に)起こる確率
定義: P(A,B)=P(A)P(B) のとき確率事象A,B は独立であるという。
例 20 面体さいころを振る。
事象A : 4 の倍数の目がでる。 P(A)=5/20=1/4
{4,8,12,16,20}
事象B : 6 の倍数の目がでる。 P(B)=3/20
{6,12,18}
A,B がともに起こる:
P(A,B) = P(A)P(B)
実は常に
P(A,B)=1/20
なので A,B は独立な事象ではない。
P( A, B)  P( A) P( B)
右辺はより小さくなる。
{12}
で、相関があると
・ 前提:情報量は確率によって決まる。
・ 前提: 情報量の加法則が成立する。つまり
確率事象AとBが独立で、それぞれの生起確率
がp 、 qとするとき 以下が成立する。
f ( p)  f (q)  f ( pq)
確率p の事象の生起を知って得られる情報量は
f ( p)  C log p (C  0は定数)
13
加法則
f ( pq)  f ( p)  f (q)
f ( p)  f ( p)  f (1)
ゆえに
f (1)  0
f ( x  )  f ( x)
f (1   / x)
f ' ( x)  lim
 lim
 0
 0


1
f (1   / x)  f (1)
1
1
 lim
 f ' (1)  C '
x  0
/x
x
x
ゆえに
f ( x)  C log(x) (C  0)
• ここでCの値を決めると、それぞれの単位の
取り方に対応する
1
のとき
C
log 2
C 1
のとき
1
C
log 10
log( p)
f ( p)  
  log2 ( p) ビット
log 2
f ( p)   log p
ニット
log( p)
f ( p)  
  log10 ( p)
log 10
ディット
例
サイコロの目
-log2(1/6)  2.59 ビット
ルーレットの目
-log2(1/100)  6.64 ビット
コイン投げの裏表 -log2(1/2) = 1 ビット
記号列の長さとしての情報量ビットと確率事象の生起の情報
量ビットの同値性
0,1 の2値がどちらも確率 1/2 で生起するとすると、そのひ
とつの値の情報量は 1 ビットになる。このとき 0,1 の特定の
長さ n の記号列が発生する確率は 1 / 2 n で、ゆえにその生起
確率から計算される情報量は  log2 (1/ 2n )  n ビットである。
ゆえに、長さ n の 0,1 列の情報量を n ビットとした記号列の長
さで定義した情報量と、整合的である。
16
Information n.
1. facts provided or learned about something or someone
2. what is conveyed or represented by a particular
arrangement or sequence of things
(OED)
情報
ある事柄に関して伝達(入手)されるデータ(の内容). [通常は送り
手・受け手にとって何らかの意味を持つ(形に並んでいる)データを
指すが、データの意味内要そのものを指すこともある。さらに、そ
のデータをもとにして適切な判断を下したり行動をとったりすると
いう判断材料としての側面に重点を置く場合が多い。また、個別
のデータが生のままの未整理段階にとどまっているというニュアン
スで用いられることもあり、知識に比べて不確実性を包含した用
語] (新明解国語辞典(第四判)三省堂)
17
熱力学的観点から:熱力学のエントロピーと情報エント
ロピーの関係
・ 1 ビット
 0.7 k erg (エルグ)
k  1.381023 J / K ボルツマン定数
・ 1 erg は 1 dyn の力で 1cm 物を動かしたときの仕
事・エネルギー のCGS単位
・ 1 dyn は 1 g の質量に 1cm / s 2 の加速度を与える
力の大きさ (約98グラムの重さ)
18
3.1.3 平均情報量
事象 A1,A2,…,An が独立に確率 (p1,…,pn) で発生する
情報源があったとする。この情報源の1文字あたりの平
均情報量(情報源のエントロピー)を H とすると、それは
n
H   pi log pi
i 1
情報源の生起事象を復元可能な符号化によって 0,1
に符号化した列で通知しようとすると、その長さの平均
値を L ビットとすると、常に以下の不等式が成立する。
n
L   pi l ( Ai )  H
i 1
19
情報源符号化定理 (Shcannon の第一定理)
任意の   0 に対して平均符号長 L が以下を
満たすような符号化が存在する。
H   L  H
つまり、良い符号化を使えば平均符号長が、情報
源のエントロピー(平均情報量) H にいくらでも近く
できるということが保証されている。
20
良い符号化を見つけよう
[ハフマン 符号化の原理]
データに出現する記号の個数を求める。 それが
木構造の葉に相当すると見なし、木を構成する。
まず、葉を含むすべての節点のうち、親を持たな
いものを集める。 その中から、最小の値をもつも
のと2番目に小さい値をもつものを取り出す。 そ
れらを子供にもつ新しい節点を作る。 このとき、
新しい節点の値は、両方の子供の値の和とする。
21
以上を繰り返して根節点まで到達して木が完成
される。
次に、根から順に左右に0と1の値を割り振って
いく(左右のどちらに0と1を与えるかは任意)。
すると、それぞれの葉(記号)に対して、一意に
ビット列が与えられる。 この記号とビット列の関
係をもとに、もとのデータの記号をビット列に変
換していくことで符号化が行われる。
ハフマン符号は一意復元可能である。
22
Sample データ :
DAEBCBACBBBC
出現頻度と割り当てられた符号
記号
B
C
A
D
E
個数
5
3
2
1
1
推定確
率
5/12 3/12 2/12 1/12 1/12
0
10
110
1110 1111
23
[例] DAEBCBACBBBC
12桁 を0,1のビット列に符号化
A:000, B:001, C:010, D:011, E:100 と符号化すると
011000100001010001000010001001001010 36 ビット
平均符号長 3.0 ビット
A:1110, B:0, C:10, D:110, E:1111 と符号化すると
110 1110 1111 0 10 0 1110 10 0 0 0 10
26ビット
平均符号長 2.1666… ビット
情報源のエントロピー
n
H   pi log2 pi
i 1
5
5
3
3
2
2
1
1
1
1
 ( log2 ( )  log2 ( )  log2 ( )  log2 ( )  log2 ( ))
12
12 12
12 12
12 12
12 12
12
 2.0545....(ビット )
ハフマン符号化で達成された 2.1666… ビットは、良い値である。
24
同じ例で違う木による符号化
左の木による符号化
12
00
5
B
B 0
1
C 10
7
0
3
C
A 111
D 1100
1
E 1101
4
0
2
0
1
1
D
1
E
1
2
A
前の例での符号化
B 0
C 10
A 110
D 1110
E 1111
25
Huffman Code の例
A
B
確率
Code
0.5
0
0.2
C 0.1
10
1100
D 0.08
1101
E
0.05
1110
F
0.04
11110
G 0.02
111110
H 0.01
111111
0
0.5
A
1.0
0
0.2
B
1
0.5
1
0
0.18
0 1
0.1 0.08
C
D
0.3
1
0
0.12
0.05
0
E
0.04
F
1
0.07
1
0.03
0
0.02
G
1
0.01
H
26
Shannon 最適に近づける ---反復を用いる
生起確率
ハフマン符号化
A
2/3
1
B
1/3
0
平均符号長
l1  1.0
ハフマン符号化しても、少しも良くなっていない。
情報源のエントロピーの値
2
2 1
1
2
H  { log 2 ( )  log 2 ( )}  log 2 3   0.918295 .....
3
3 3
3
3
27
生起確率
ハフマン符号
単純符号
AA
4/9
0
00
AB
2/9
10
01
BA
2/9
111
10
BB
1/9
110
11
ハフマン符号化の平均符号長
4
2
2
1 17
l 2'   2   3   3  
 1.88888 .....
9
9
9
9 9
もとの1文字あたりの平均符号長
1
17
l 2  l2 ' 
 0.944444 .....
2
18
ゆえに以下のように情報源のエントロピーの値により近づく
l1  1.0  l2  0.944444..... H  0.91829....
28
3.2.2 プロトコル (protocol)
• 通信の意図を理解するための決めごと
– 電話「もしもし」, トランシーバ「どうぞ」
• コンピュータ同士の通信: 人間の場合より厳密
– WWW (HTTP)
– 電子メイル (SMTP)
• プロトコルを正しく使えば機器によらず通信可
能
クライアント ーサーバ の例
• WWW
WebブラウザーWebサーバ
HTTPプロトコル
• 電子メイル
メイルソフトーメイルサーバ
imap, pop, smtp のプロトコル
30
3.2 情報通信---- HTTPプロトコルの例
クライアント
クライアント
要求を出す側
サーバ
サーバ
プロトコル
応答を返す側
(通信の規格)
WWW の場合
クライアント=ウェッブブラウザ
サーバ=ウェッブサーバ
プロトコル=HTTP
以下、HTTP プロトコルを解説
31
HTTPプロトコル
リクエストメッセージ
Webブラウザ
サーバ
レスポンスメッセージ
リクエストメッセージ
メソッド URI HTTPバージョン データ
レスポンスメッセージ
HTTPバージョン ステータス データ
32
・ リクエストメッセージ
1. メソッド「どうする」
GET サーバからデータを読み出す
PUT URIで指示されたCGIプログラム
スクリプトの実行結果を送り返す
2. URI「何を」
・レスポンスメッセージ
ステータス「実行結果の通知」
2** 正常終了
4** クライアント側のエラー
404 Not Found
5** サーバ側のエラー
33
HTTPリクエストメッセージ送信手順
1. DNS サーバに問い合わせてURLに対
応する相手の IP アドレスを取得する。
2. パケットを作る (データが大きいときに
は複数のパケットに分割する)
3. LAN アダプタを通して電気信号に変換
されて出力される
4. リピータハブスイッチングハブ
ルータインターネット
34
3.3.3 通信の秘密と相手の認証
・ 共通鍵暗号(対称鍵暗号)
–送信する暗号化での鍵と受信での復
号化の鍵が同じもの。(シーザー暗号
など)
• 公開鍵暗号(非対称鍵暗号)
–暗号化と復号での鍵が違うもの(RSA
方式など)
35
最近の暗号理論の歴史
1970年 NIST (National Institute of Standards
of Technology, USA) は、DES (data
encryption standard) を標準規格に採用
1998 年 NIST はDES に取って代わる新たな
規格AES (Advance Encryption Standard)
を求めた
36
2000年10月 NIST はDESに代わるAESとし
て、 ラインデール暗号 (Rijnder cipher) を規
格に採用
----3個の異なったブロックと 128, 192, 256
ビットの鍵をもつ
--- 有限体 F_2 の数論的演算を利用している
37
共通鍵暗号(対称鍵暗号)
• ヴァーナム使い捨て鍵暗号 (Vernam‘s one-time
pad)
 全ての受動的攻撃に耐えられる完全秘匿
(perfectly secure)な暗号系
• 欠点
– 文書と同一の長さの真正ランダム鍵が必要
– その鍵が、安全に届けられなければならない(ワ
シントンモスクワ間での信頼できる特使により運
搬されていたそうである)
38
共通鍵暗号
• 一つの鍵で暗号化と復号化が両方できるモデ
ル
鍵を秘密に保つ必要がある
39
公開鍵暗号
40
署名と検証
これによりメッセージの発信者が特定でき、かつメッセージが
改ざんされていないことが分かる。別掲PDFファイルへ
41
公開鍵暗号(RSA暗号方式)
別掲PDFファイルへ
42
3.3 交換の方式
• 通信の交換の方式
(1) 回線交換
(2) パケット交換
--パケットごとに送られて受信側に到達すると、
受信側でもとに組み立て直す。
– ネット内でのパケットの大きさは、数十から
数千バイト程度の大きさ。
– イーサネット内では 1500 Byte
43
交換方式の特性
交換方式
回線 (電話)
パケット (インター
ネット)
流れる情報の種類
音声のように途切れ
ては困るもの
WWWのように時間
がかかっても構わな
いもの
料金体系
回線を占有している
時間に対して課す
全体の設備を使う権
利に対して課す
端末の能力
単純でよい
データをためる・送り
直す等の能力が必要
交換機の能力
高くないといけない
比較的低い
44
3.4 インターネット
• ネットワークの集合体と通信 (3.4.1)
• 階層プロトコル (3.4.2)
• IPアドレスとポート番号 (3.4.3)
各機器はホスト番号を持つ
ルーターのネット
ワーク番号
ルーター
各機器は同じネットワーク番号
インターネットの世界
46
IPアドレス
• IPアドレス: インターネット内の住所
8ビット. 8ビット.8ビット.8ビットの32ビット
これらの8ビットは通常0~255の整数で表す
(ゆえに 172.16.11.13 のように表示する)
– インターネットに接続するホストは、すべて一意
のアドレスを必ず持つ
– 連続する番号が意味を持つ
• 組織毎にIPアドレスのまとまりで使用を許可される
• ネットワークの住所を表す
47
IPアドレスは、ネットワーク番号と機器のホスト番号をつ
なげたもの。
最初の何ビットがネットワーク番号となるかは、ネットワー
クごとに異なる
IPアドレス
ネットワーク番号
ホスト番号
左から何桁がネットワーク番号になるかは、ネットマスク
で表される。
48
IPアドレスとネットマスクの例
・ 172.16.30.6 / 255.255.255.0
ネットマスクの値が 111....1100000000 で左
から24 個1が並んでいるので24ビットまでが
ネットワーク番号、その後がホスト番号。
・ 上を 172.16.30.6 /24 と表記しても、同じ意味
である。
49
インターネットの通信
• ネットワークの集合体: グループごとに管理
• ルータ: ネットワーク間の通信を中継
• 様々なプロトコル: 役割毎に分割
各機器はホスト番号を持つ
ルーターのネット
ワーク番号
ルーター
各機器は同じネットワーク番号
インターネットの世界
51
インターネット通信の実際
例: 東大からテルアビブ大学へのメッセージ
ux104$ traceroute post.tau.ac.il
traceroute to post.tau.ac.il (132.66.16.11), 30 hops max, 40 byte packets
1 133.11.50.158 (133.11.50.158) 0.78 ms 0.226 ms 0.224 ms
2 192.168.254.65 (192.168.254.65) 0.612 ms 0.49 ms 0.466 ms
3 133.11.249.242 (133.11.249.242) 0.775 ms 0.67 ms 0.647 ms
4 ra36-vlan2.nc.u-tokyo.ac.jp (133.11.127.43) 0.757 ms 0.76 ms 0.701 ms
5 ra37-vlan3.nc.u-tokyo.ac.jp (133.11.127.78) 0.803 ms 0.74 ms 0.721 ms
6 tokyo-s1-g2-0.sinet.ad.jp (150.99.197.169) 0.939 ms 1.229 ms 0.882 ms
7 jt-tokyo-s1-p3-0.sinet.ad.jp (150.99.197.37) 2.186 ms 2.924 ms 2.31 ms
8 nii-s1-p4-0.sinet.ad.jp (150.99.197.22) 2.779 ms 2.615 ms 2.598 ms
9 nii-gate2-p2-0.sinet.ad.jp (150.99.199.174) 2.641 ms 2.473 ms 2.468 ms
10 nii-gate3-p3-0.sinet.ad.jp (150.99.198.246) 189.415 ms 189.298 ms 189.368 ms
11 sinet.ny1.ny.geant.net (62.40.103.233) 199.775 ms 199.893 ms 199.924 ms
12 ny.uk1.uk.geant.net (62.40.96.170) 263.855 ms 263.747 ms 263.851 ms
13 uk.nl1.nl.geant.net (62.40.96.181) 280.256 ms 280.372 ms 280.351 ms
14 nl.il1.il.geant.net (62.40.96.118) 345.219 ms 344.887 ms 345.015 ms
15 iucc-gw.il1.il.geant.net (62.40.103.70) 343.861 ms 343.667 ms 343.758 ms
16 tau-gp1-fe.ilan.net.il (128.139.191.69) 343.89 ms 343.845 ms 348.009 ms
17 * * *
18 * * *
ネットワーク間通信-IP
• ネットワーク間伝達の仕組み
– 同一ネットワーク内に宛先があれば直接転送
– そうでない場合は,宛先に送るのに適した同一
ネットワーク内のルータに転送
• IPアドレスとネットワークアドレス
• 経路制御
– 経路表の利用
• 静的経路制御
• 動的経路制御
ネットワーク内の通信
• 通信の媒体によって異なる
• 代表的な通信媒体であるイーサネットの例
– コンピュータを識別する48ビットのMACアドレス
は、製造会社の番号と会社内の一意の番号の組
み合わせで世界で1つの機器を表す。
– IPアドレスとの変換にはARP(Address
Resolution Protocol)が利用される
カプセル化-1つのパケットを作る
• 階層毎に制御用のデータを付加する
– ヘッダ: 先頭に付加されたもの
– トレーラ: 末尾に付加されたもの
• 役割
– データの宛先
– 誤り訂正
– 順序の制御など
パケットを作る
1. TCP がデータの前に TCP ヘッダをつける。
2. IP が TCP ヘッダの前に IP ヘッダをつける
3. IP がさらに IP ヘッダの前に MAC ヘッダを
つける。
4. これでパケットが完成する
MAC
IPヘッダ TCPヘッダ データ
MACアドレスとはイーサ-ネットで使われる機器固有の48ビット論理アド レス。
56
A. IP ヘッダ(その中身)
ーネットワーク間通信に使う
1.
2.
3.
4.
5.
生存期間(TTL)
プロトコル番号
送信元 IP アドレス
発信元 IP アドレス
など
57
B. TCPヘッダ(その中身)
アプリケーション間の通信に使う
1. 送信元ポート番号
2. 宛先ポート番号
3. シーケンス番号-このパケットデータ
の先先位置が、このパケットの何バイ
ト目かを受信側に知らせる
4. ACK 番号
5. など
58
• ポート番号 計算機では、ネットワーク通信
を行うアプリケーションが複数同時に働いて
いる。アプリケーションごとの通信で、相手の
計算機の中のどのアプリケーションと通信す
るのかを特定する必要がある。そのために、
開いているアプリケーションごとにポート番号
(16ビット)を付与して、区別できるようにして
ある。
59
ドメイン名
mail. ecc. u-tokyo. ac. jp
情報基
盤センタ
東京大学
学術
機関
日
本
• 32ビットの IPアドレスは人間には扱いづらい。
• ドメイン名:
IP アドレスのかわりに人間が使うためのもの・
階層化されている
– 各ドメインには、ドメイン名サーバ(DNS)とい
うコンピュータが用意されている
– DNSとインターネットを使って通信して IP ア
ドレスを調べる
(WWW シミュレータを実演してみせる)
60
DNSによるIPアドレスの解決
root
jp
co
de
1
ac
2
3
u-tokyo
klee
uk
4
tu-berlin
WWW
61
3.2 情報通信
クライアント サーバ の例
• WWW
WebブラウザWebサーバ
HTTPプロトコル
• 電子メイル
メイルソフトメイルサーバ
imap, pop, 受信のプロトコル
smtp
送信のプロトコル
62
HTTPプロトコルの例
クライアント
クライアント
要求を出す側
サーバ
サーバ
プロトコル
応答を返す側
(通信の規格)
WWW の場合
クライアント=ウェッブブラウザ
サーバ=ウェッブサーバ
プロトコル=HTTP
以下、HTTP プロトコルを解説
63
HTTPプロトコル
リクエストメッセージ
Webブラウザ
サーバ
レスポンスメッセージ
リクエストメッセージ
メソッド URI HTTPバージョン データ
レスポンスメッセージ
HTTPバージョン ステータス データ
64
・ リクエストメッセージ
1. メソッド「どうする」
GET サーバからデータを読み出す
PUT URIで指示されたCGIプログラム
スクリプトの実行結果を送り返す
2. URI「何を」
・レスポンスメッセージ
ステータス「実行結果の通知」
2** 正常終了
4** クライアント側のエラー
404 Not Found
5** サーバ側のエラー
65
HTTPリクエストメッセージ送信手順
1. DNS サーバに問い合わせてURLに対
応する相手の IP アドレスを取得する。
2. パケットを作る (データが大きいときに
は複数のパケットに分割する)
3. LAN アダプタを通して電気信号に変換
されて出力される
4. リピータハブスイッチングハブ
ルータインターネット
66
Web
サーバ
ブラウザ
データ
HTTP
TCP
TCP
IP
IP
ヘッダ データ
67