画像処理・実習 第三回: 濃度変換 東海大学 情報理工学部情報メディア学科 濱本和彦 今回の内容 前回の復習 ヒストグラム 2.2 コントラストの改善 線形な濃度変換 非線形な濃度変換 ルックアップテーブルを用いる濃度変換 実習 頻度 復習:ヒストグラム 2000 1000 0 0 100 200 階調数 頻度 復習:ヒストグラム 2000 1000 0 0 100 200 階調数 頻度 復習:ヒストグラム 2000 1000 0 0 100 200 階調数 頻度 復習:ヒストグラム 2000 1000 0 0 100 200 階調数 前回の最後のスライド 次回の講義項目 頻度 濃度変換 600 400 200 0 0 100 200 画素値(輝度値) ヒストグラムの変化 コントラストの改善 線形な濃度変換 コントラストとは? → 明暗の差 高コントラストとは? 明暗の差が大きい 画像がくっきりはっきりと表現される 高コントラスト 低コントラスト 0 a b 255 階調レベル 0 255 階調レベル コントラストの改善 線形な濃度変換 0 a b 255 階調レベル 0 255 階調レベル 255 出力画像の濃度値 0 a b 255 原画像の濃度値 コントラストの改善 0 a 0 a b 255 出力画像の濃度値分布幅 広くなる=コントラスト改善 255 0 255 つまりこういう事 b 255 入力原画像の濃度値分布幅 コントラストの改善 線形な濃度変換 255 変換曲線 「線形」とは? 出力画像の濃度値 0 a b 255 原画像の濃度値 0 (0 z a) za z ' zm (a z b) z ': 出力画像の濃度値 z : 原画像の濃度値 ba zm (b z zm ) zm : 最大濃度値(255) コントラストの改善 線形な濃度変換 a=100 b=200 画像の比較 コントラストの改善 頻度 頻度 線形な濃度変換 2000 1000 1000 0 0 2000 100 0 0 200 階調数 ヒストグラムの比較 100 200 階調数 コントラストの改善 図2.3のような濃度変換の問題点 [0,a],[b,zm]の濃度値の情報が失われる。 (利点としても使える,後述) 変換曲線によるコントラスト変換の問題点 処理後のヒストグラムに隙間が生じる。 厳密には階調数は変化していない。 [0, 1, 2, 3, 4] → [0, 10, 20, 30, 40] ダイナミックレンジを有効に利用しているのみ。 コントラストの改善 線形な濃度変換 演習2.1 変換曲線を描きなさい。 変換式を作りなさい。 出力画像の濃度値 255 ba z' za zm b a 0 255 原画像の濃度値 コントラストの改善 線形な濃度変換 演習2.2 変換曲線を描きなさい。 変換式を作りなさい。 出力画像の濃度値 255 (0 z a ) c d c z' ( z a) c (a z b) b a (b z zm ) d d c 0 a b 255 原画像の濃度値 実習 imggray.hの中の関数を完成させ,実行し,処理 後画像のヒストグラムを原画像と比較しなさい。 実行にはimage_processing3.cを用いなさい。 void Linear_Transform(void) void Ensyu2_1(void) 演習2.1に関する関数 void Ensyu2_2(void) 式(2.1),図2.3に関する関数 演習2.2に関する関数 ただし,画像入出力に関する関数はimgio.hに整理し ました。 2000 頻度 頻度 演習2.1の結果 1000 コントラスト低下 2000 1000 圧縮 a=100 b=200 0 0 100 0 0 200 階調数 100 200 階調数 演習2.2の結果 2000 頻度 頻度 a=100 b=200 c=50 d=100 1000 1000 0 0 2000 100 0 0 200 階調数 100 200 階調数 面白い結果(図2.3より) 2000 頻度 頻度 濃度情報を失うことを利点として利用 1000 1000 0 0 2000 100 0 0 200 階調数 100 200 階調数 コントラストの改善 非線形な濃度変換 非線形な濃度変換 変換式が二次関数や対数を含む。 変換曲線が直線では表せない。 出力画像の濃度値 255 z z ' zm zm 0 255 原画像の濃度値 画像全体を暗くする場合 2 コントラストの改善 非線形な濃度変換 255 2000 2000 1000 1000 0 0 頻度 頻度 255 100 0 0 200 階調数 100 200 階調数 コントラストの改善 非線形な濃度変換 演習2.3(図2.5(b)について) 変換式を作りなさい。 出力画像の濃度値 255 z ' zm z 255 原画像の濃度値 画像全体を明るくする場合 コントラストの改善 ルックアップテーブルの利用 高速性を利用した画像処理法 変換式により処理後の画素値を計算するのは時 間がかかる。 入力画素値と出力画素値の対応関係をあらかじ め表にしておく =ルックアップテーブル(参照テーブル) 変換式の演算を行わず処理後の画素値を決定 =高速化 実習 imggray.hの中の関数を完成させ,実行し,処理 後画像のヒストグラムを原画像と比較しなさい。 実行にはimage_processing3.cを用いなさい。 void non_Linear_Transform(void) void Ensyu2_3b(void) 式(2.2),図2.5(a)に関する関数 演習2.3,図2.5(b)に関する関数 void Lut(void) ルックアップテーブルを用いて処理後の画素値を決定する関 数 テーブルとして,lut.txtを用意(図2.5(b)に相当) 2000 頻度 頻度 演習2.3(図2.5(b))の結果 1000 0 0 2000 1000 100 0 0 200 階調数 100 200 階調数 これは前回最後に示したスライドです。 頻度 今回学習した処理の中で,これに最も近い処理を行うのは, どの処理でしょうか? 600 400 200 0 0 100 200 画素値(輝度値) ヒストグラムの変化 回答 演習2.1の処理とほぼ同等です。 a=100, b=255 頻度 1500 1000 500 0 0 100 200 階調数 課題 演習2.3,図2.5(c)について 1. 2. 3. 変換曲線に対する式を求めなさい。導出過程も示し なさい。 関数void Ensyu2_3c(void)を完成させなさい。 実行結果を示しなさい。原画像と処理画像を示し, ヒストグラムを比較しなさい。 提出期限 5/7(水)23:59まで 提出場所 授業支援システムより提出 Wordまたはpdf形式で1Mバイト未満の ファイルとすること
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