桜美林大学 田村ゼミB班 松田 昌也 鈴木 統季子 鷲津 亮 テーマ ・現在世界経済はサブプライムローン問題をきっかけに 世界同時不況に陥り、多くの企業が破綻し、失業者を 生み続けている。こうした中で、アメリカは景気刺激 政策の中に「バイ・アメリカン」条項を設け、保護主 義的な動きをみせている。 ・過去十数年、アメリカは貿易の自由化を進めてきたの に、変化が見られる。 →自由貿易主義を掲げていたアメリカは、今後、 保護貿易にむかうのか?オバマ新大統領の真 意は? Ⅰ.テーマ Ⅱ.貿易政策の変化 オバマ政権の貿易政策の動向 ①「バイアメリカン」条項、中国製タイヤ、製繊維へ のセーフガード ②他国の反応 Ⅲ.変化した理由 雇用問題の深刻化 ①グローバル化による職の喪失 ②サブプライム後の不況 Ⅳ.結論 Ⅵ.出典 オバマ政権の貿易政策の動向 (1)景気対策法(2009.2.17成立)と「バイア メリカン」条項 環境に優しい自動車の開発などに320億ドル。 公共施設の省エネ改修などに310億ドル、校舎の近代 化に210億ドル。 95%の勤労者に減税を実施。 無駄な投資を防ぐため監視機関を設立。 環境部門への投資。 300万人~400万人の雇用創出。 合計7870億ドルの投資。 →事業規模は2年間で8250億ドル。内訳は公共事業な どに5500億ドル、減税に2750億ドル。 オバマ政権の貿易政策の動向 「バイアメリカン」条項 ・建設、公共事業での自国製の鉄鋼材の使用優先 化。 ・多くの製品で米国産の使用優先化を始めている。 →米国製品売り上げ増によって雇用創出。 苦手産業の克服。 オバマ政権の貿易政策の動向 (2)中国製タイヤに対する「セーフガード」 ①アメリカ(全米鉄鋼労働組合)は中国製のタイヤに対 し「セーフガード」措置をとる姿勢をだした。 ・ITC・アメリカ国際貿易委員会、全米鉄鋼労働組合 の要請に応じ、中国製タイヤへの特別セーフガードを発 動。 →2004年から2008年、アメリカが中国から輸入し たタイヤが215%増加、6社のアメリカ企業が倒産、 7000人の雇用が影響を受けた。 ・今後3年間で中国製タイヤの関税引き上げ。 →中国製乗用車とトラックのタイヤの関税引き上 げ。今後3年間で55%、45%、35%とあげる意向。 他国の反応 (1)「バイアメリカン」条項に対する反応 ・カナダ首相ハーパー氏、「「バイアメリカン」条項は大 きな危険。」と主張。 ・日本政府、「バイアメリカン」条項に対し保護主義につ ながるとし、書簡をアメリカ政府に送付。 ・ブラジル政府、「バイアメリカン」条項に合法に対し、 WTOに提訴する姿勢。 ・欧州委員会、米国製鉄鋼の購入義務をするならば、対抗 措置をとると表明。 ・1930年代にもバイアメリカンを実施。当時、世界全体が 保護主義に。 他国の反応 各国が懸念を示す根拠 WTOの政府調達協定では、一定の額以上の製品や サービスを政府が調達する場合、一般競争入札を 求めている。そのためバイ・アメリカン条項は WTOの協定違反であるとの非難がなされた。 これに対し米国は、バイ・アメリカン条項では WTOの政府調達協定やその他の自由貿易協定を締 結している日本やEU、韓国、カナダなどは適用除 外になるため違反ではない、と条項を押しした。 他国の反応 (2)タイヤの「セーフガード」に対する中国の 反応 「雇用には根拠も証拠もなく、WTOにも反した行動 である。この措置は保護主義ととれる。」(中国商務 省、傅自応次官) ①中国側はアメリカにも不利益があると考え、適 切な措置だとはいえないと発言。 ②中国に対してこの措置をとったとしても、結局 は他の国から輸入するのだろう。 ③中国に対しセーフガードをとったとしても、結 局アメリカに利益は望めないと考える。 ④セーフガード措置とるならば失業者が1万人以上 増加。 雇用問題の深刻化 (1)グローバル化による雇用喪失 IT革命により海外への雇用の創出 →アメリカ企業はIT革命によりサービス産業に関し ても低賃金の国へ雇用を流出させている。現在学 歴の高い人たちの職すらも危ぶまれている。 アメリカ国民の賃金を下げることは困難。低賃金 労働者への雇用の流出は消えることはない。 →雇用不安が高まっており、自由貿易主義に対する 不満が広がりつつある。 雇用問題の深刻化 (2)サブプライム後の不況 ・サブプライムローン問題による金融機関の破綻、 ビック3の破綻。 ・失業率の上昇。 →オバマ政権は雇用創出を最優先の課題としている。 雇用確保のため、保護貿易主義も採らざるをえな いのでは。 結論 オバマ大統領自身は自由貿易主義の形は 崩したくはない。 ①「貿易の拡大と障壁の撤廃はアメリカ 全国民のためにいいことだと信じてい る。」2005年6月30日、シカゴトリ ビューン紙の問いに対するオバマ大統領 の答え。 結論 ②2009年2月19日。オバマ米大統領、カナダ でハーパー首相と会談。 「貿易の縮小でなく拡大だということをハーパー首 相に確約した。この目的に逆行する条項は景気 対策の中に一切ない。」 「バイアメリカン条項が、保護主義のシグナルを送 らないように注意しなければ。」 ⇒世界貿易機関(WTO)などの国際ルールを逸脱 することはないと強調。 結論 しかし、オバマ大統領は雇用確保が最優 先。そのため、「バイアメリカン」条項 や中国製タイヤに対するセーフガードの ような保護貿易的措置が取られる。 →自由貿易主義も実質上崩れつつある。 出典 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 日経ビジネス オバマノミクス 著者.ジョン・R・タルボット/桑田 健 出版社.サンガ http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090626/198708/? 日経ビジネスONLINE http://japanese.cri.cn/881/2009/08/18/1s145465.htm CRI ONLINE http://bizplus.nikkei.co.jp/colm/harada.cfm?i=2005111612onec3 日本経済新聞 http://www.asahi.com/international/reuters/RTR200901130134.html 朝日新聞 http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1802 JB PRESS http://sankei.jp.msn.com/world/america/090206/amr0902060118001-n1.htm 産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090207/biz0902071106004-n1.htm 産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090205/fnc0902051134007-n1.htm 産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/world/america/090203/amr0902031807022-n2.htm1930 産経ニュース http://jp.reuters.com/article/domesticEquities4/idJPnTK024744220090217 REUTERS ロイター http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-36179020090129 REUTERSPRESIDENT http://www.excite.co.jp/News/china/20090325/Recordchina_20090325032.html EXCITE NEWS
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