平成26年度 「『想定読者』を意識した説明法・自己教育法」第15回授業 15. おわりに 大学院工学研究科 物理工学専攻 葛生 伸 平成27年1月26日 情報処理演習室 今回の話の内容 15.1 テストの予告 15.2 最終レポート,特別演習講評 15.3 これからのキャリアを考える 15.1 期末テスト 実施日時: 2月2日(月) 1限目 場 所: 情報処理演習室 出題内容 1.課題に対する想定読者を指定した文章作成 2. この授業を受けて考えが変わったこと 成績評価 各問をA,B,C評価 これまでのレポート,演習と平均をとり成績付与 15.2 最終レポート講評 本当に「想定読者」向けに書くこと 出題者に向けた文章が目立った この授業があることも知らない人向けに書くこと *題名や文章中に「この授業」とあるのが多かった 想定読者を考えることの効果 ・他人のことを意識する ・何がわからないかがわかる ・根本に帰って考える ⇒ 自己学習能力↑ 15.2 最終レポート講評(続き) 学ぶということ 他人と自分は同じ発想とは限らない ⇒ 他人が書いたものを自分の言葉に直してみる 言い換えると,もう一人の自分が,物分かりの 悪い自分に一所懸命教えること ― 学習するということ 絶対避けてほしいこと ・言葉とその解説の言葉を覚えただけで 学んだと誤解すること ⇒ 言葉の意味について,生涯問い続ける姿勢 ⇒ 「学び続け,問い続け」 15.2 特別演習講評 概ね良くできていた 文章が長いものも目立った → 短く簡潔に ・単語や体言止め ・箇条書き ・図式化 ⇒ パッと見て分かるように書く!! ・相手の頭の負担を軽くする 15.3 学んだほしかったこと 学んだことを自分の言葉で考えて言い直すこと ⇒ 深く考え,深く理解する。 相手の立場を考える姿勢 ⇒ 相手の立場でわかりやすく。 話していることをノートにとれるようにする ⇒ 最初に述べたが定着はできなかった 社会人になるにあたっては,話だけでノート がとれるようになる必要がある 15.4 これからのキャリアを考える ~ キャリアデザイン入門 ~ 大学を出で安定した会社に入れば一生安泰? 過去はそうだったかもしれない でもそんな事,これからは期待できない!! これからの人生を真剣に考えねばならない!! ← キャリアデザイン 実は,真剣に学ぶことが就業力につながる 大学で身につけてほしいこと 一生学び続ける力を付けること 学力 知識・技術・技能を身につけること ・・・ 大学教育の主目的ではない 学び続け,社会で生きていくための知恵を付ける手段 ⇒ 学習を通じて ものの見方,考え方,学び方 を身につける 「はたらく」ということ はたらく 人 活かされる 他人 世の中 (活躍の場,報酬) 他人様の役にたってこそ,自分も活かされる はたらく = 傍楽 *この姿勢がない人は人生のどこかでつまずく 相手の立場を考えて話す 日頃から「想定読者」考えて説明する習慣を! 相手に応じてわかりやすく説明する能力↑ 社会人として生きていく能力↑ 説明を通じて根本に帰って考える能力↑ 自分を商品として考える これからの世の中 自分を商品として売り込む必要性↑ 必ずしも際立って高い能力を持つ必要性はない (高級品,普及品どちらも必要) でも 社会で生きながら自分の商品価値を高めていく ことは必要 「自分に合った仕事ではない」? 仕事が自分に本当に合っているか? ← すぐにはわからないはず (仕事はある程度苦しいのが当たり前) 苦しくても「次への準備期間」と考え試行錯誤 ⇒ 向き,不向きの見極め 自分らしさ ・・・ 得意なことよりも,苦手なところから見つかる 就職活動に向けてできること・すべきこと 大学の自由な雰囲気の中で自己管理 1. 規則正しい生活 毎日決まった時間に起きる 2. 約束・期限・時間を守る 授業に遅刻しない,提出期限を守る 止むを得ない場合は,連絡・指示を受ける 3. 挨拶,連絡をきちんとする 面談時にはアポイントをとる メールには差出人名,件名を忘れずに ⇒ 人を尊重 社会人として基本的な生きる姿勢 1. 学び続ける姿勢 2. 人の役に立つことによって活かされる 3. 自分を商品として考える 4. 現在は常に次への準備期間と考える 5. より広い視野で物事を考える 将来のデザイン 目標や夢がなくても気にする必要なし ↳自分で創りだすもの 素材: 経験,好きなこと,嫌いなこと 得意なこと,不得手なこと,etc.・・・ 他人も自分も納得するストーリーをつくる 仕事の企画力↑ 相手を納得させる説明能力↑ 自己アピールの仕方 ~事実に基づく説明 ☓「積極的な人間です」 ☓「協調性があります」 ☓「いつも前向きで,明るい人間です」 ⇒ ○ 具体的なエピソードを交えて話す 具体的エピソードの例(その1) 例1 「私は○○サークルに属していました。毎月飲み会 をやりましたが,その世話役を任されていました」 例2 「私は○○サークルで大学祭での出典の企画にた ずさわりました。その時,AさんとB君の意見が対 立してもめました。それに対して,私は折衷案を提 案したところ,ふたりともそれに賛同してくれ,うま い企画案を作ることができました。大学祭でも, 我々の企画に多くの来場者があり好評でした」 ⇒ 自分の特徴を相手に判断してもらう 自分が思いもしなかった長所をみつけてくれるかも! 具体的エピソードの例(その2) 例3 「高校時代最初成績が悪く,ついていけませんでし た。全く勉強する気が起きず,なにもしなかったから です。でも,大学に入って○○をしようと思いました。 そこで,高校2年生の秋から,計画的に勉強をはじ めて,志望校に合格することができました」 挫折や立ち直り体験は,成功体験以上の 自己アピールになる場合も 自分が思いもしなかった長所をみつけてくれるかも! 案外自分の良いところを見落としている 日々できること,すべきこと 日々できることを一歩一歩やっていく 「現在はいつも次への準備期間」 転職したかったら 会社や職場に貢献すること 同じ会社にずっと勤務し続けたかったら いつでも良い条件で転職できるように 大事なこと 「誠実に,地道に」生きること 会社から給料以外のものを得ること あきらめないこと うまく行かなくても生きていくこと 目標を持つこと,流れにまかせること 夢・目標を持つこと 流れに任せること ― どちらも大切 偶然が無いとチャンスも来ない!! こだわ 「拘りながら拘らず,拘らずに拘る」 自分の意思と偶然の出合いの絶妙な組み 合わせで自分の人生ができあがっていく
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