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難病のある人に必要な
就労支援の内容
~地域関係機関の「餅は餅屋」の連携関係によって、難
病のある人の職業生活と疾患管理を支える~
独立行政法人高齢・障害者支援機構
障害者職業総合センター
研究員 春名由一郎
難病のある人の就業実態
不
明
非就業で就
業希望なし
就業してい
る(45%)
(26%)
難病がある人(回答者全体)
就業原則
禁止
非就業で
就業希望あり
(26%)
(8%)
医師から
の就業禁止
無し(18%)
主な難病の患者就業状況
合計人
数
就業者
クローン病
潰瘍性大腸炎
モヤモヤ病(ウィリス動脈輪閉塞症)
再生不良性貧血
神経線維腫症
サルコイドーシス
ベーチェット病
全身性エリテマトーデス(膠原病)
重症筋無力症
網膜色素変性症
混合性結合組織病
多発性硬化症
シェーグレン症候群 (膠原病)
多発性筋炎・皮膚筋炎
強皮症
脊髄小脳変性症
パーキンソン病
273
287
234
163
146
135
233
349
236
161
127
204
166
194
208
166
207
68%
65%
64%
56%
54%
47%
47%
46%
44%
40%
38%
37%
33%
28%
26%
26%
20%
就業希望者
就業を
就労禁 原則就 希望しな
い人
止無
労禁止
19%
20%
20%
12%
24%
10%
16%
21%
12%
20%
19%
24%
18%
12%
13%
23%
23%
4%
3%
5%
12%
0%
6%
5%
12%
10%
1%
9%
13%
5%
14%
7%
8%
7%
7%
10%
9%
17%
12%
34%
25%
18%
31%
33%
31%
23%
39%
41%
50%
40%
43%
クローン病がある人の半数以上が
経験している職業的課題 1/2









遅刻、早退、欠勤をしないで出勤すること
8時間労働を行うこと
適度に休憩するなど能率向上の自己管理をすること
仕事中にトイレを利用すること
食事や休養など健康管理をすること
決められた通院を行うこと
仕事上の身分、仕事内容が安定して継続すること
就職活動(職場訪問、採用面接、求職登録等)
生活全般の満足を得ること
クローン病がある人の半数以上が
経験している職業的課題 2/2







病気が原因で退職しない
こと
適正な処遇を受けること
適正な仕事量であること
年間21日以上病欠をしな
いこと
職業生活全般の満足を得
ること
仕事に就く意欲があること
仕事ができる自信があるこ
と






精神的ストレスに適
切に対処すること昇
進をすること
適当な報酬を得るこ
と
仕事を継続すること
十分な収入を得るこ
と
常勤の職に就くこと
常用雇用されること
難病相談・支援センター
難
病
患
者
・
家
族
等
各種の相談支援
各種相談
(就労・住宅等)
生活情報提供
都道府県
難病相談・
支援センター
既存の施策との有機的連携
福祉施設等
連携・連絡調整
連携・連絡調整
市町村
各種公的手続支援
日常生活支援 等
活動支援
難病相談・
支援員
保健所
連携・連絡調整
難病医療
連絡協議会
連携・連絡調整
患者会・家族会
連携・連絡調整
育成
ボランティア
連携・連絡調整
連携・連絡調整
難病医療
拠点・協力病院
公共職業安定所等
地域交流会等の推進
患者の就労支援
難病情報センター
難病のある人にとって必要な、
医療等と雇用の連携
ハローワーク
難病相談・支援センター
•就業支援はできない。
•難病のある人を雇用する企業は
ないですよ。
•障害者雇用率制度の改正が必
要。
•福祉的就労の場を作る必要。
•医療面と生活面の問題の対応
が先。
•無理して働く必要はない。
病気を隠して
就職→体調
悪化→退職、
の繰り返し
「やっぱり仕
事は無理」と
諦める
•難病のことは分からない。
•「その他の障害」での支援にな
る。雇用率制度は使えない。
•20時間以上働けるなら、ハロー
ワークに来てください。
•雇用率にカウントされない人
を企業が雇用するメリットはな
い。
•病気のある人を企業は雇用で
きない。
モデル事業での突破口
難病相談・支援センター 「無理のない条件
•難病のある人の就業希望
を、先入観なく受け止めて応
援します。
での、職探しを誰
が支援してくれる
のですか?」
•一人ひとりの希望と、病気
に応じた条件を、ハローワー
クに伝えるために、時間をか
けて就労相談をします。
•面接への同行や、企業の
安心のための情報提供を行
います。
•就職後、問題があったらい 一人ひとりにあった無
つでも相談できる場所となり 理のない条件の個別
ます。
的な職探しでの協力
ハローワーク
•障害者手帳の有無にかかわら
ず、専門援助部門では、個別的
で継続的な職探しを応援できま
す。
•条件にあう職場開拓もできます。
•本当に無理のない仕事の
条件を教えて下さい。
•事業主に対して、雇用管理の
説明や、難病のある人の雇用に
ついての啓発などもできます。
•事業主の継続的支援と、
本人の自己管理の応援を
お願いします。
モデル事業で、ハローワークが
手助けした職探しの成果(1)
強み、興味 就労条件
車好き、ボ
ランティア
惣菜づくり
軽作業
デザイン
立ち作業
を避ける
軽作業
生け花(教
授)
無理のな
い仕事
実際の職場
福祉施設の送迎運転手
(短時間)
スーパーの惣菜部門(5時
間4日勤務)
ウェブサイトの管理、デザ
イン、ホームページ更新
福祉施設2ヶ所での「生け
花教室」(新規開講)
モデル事業で、ハローワークが
手助けした職探しの成果(2)
強み、興味 就労条件
印刷業の経 疲れない
験
仕事
営業や販売 職場の病
気理解
(面接会に (心臓移
参加)
植後)
実際の職場
印刷会社の校正
薬品会社での雑貨販売
(障害者雇用、正社員)
ドラッグストアの品出し(職
場配慮あり)
労働支援と医療支援の連携の重要性
急性疾患
感
染
等
潜
伏
期
予
防
早
期
発
見
死亡
発
症
診
断
治
癒
治
療
後
遺
症
ーリ
シハ
ョビ
ンリ
テ
慢性疾患
死亡
疾患の慢性化
・経過観察
・継続的受療
・自己管理
・生活支援
・就労支援(無理のない仕事と配慮)
難病相談・支援センターとハロー
ワークとの連携(1)

難病相談・支援センターでの相談受付から、ハロー
ワークでの職探しへの素早い橋渡し



就業希望者を抱え込まずに、ハローワークでの職業検索
を支援し、希望の仕事を最低5つはプリントアウト。
再び、難病相談・支援センターで無理なく安全な「働く
イメージ」について、医療専門職も交えて検討
無理なく安全に働ける就業希望の条件を明確にして、
ハローワークに職探しを依頼する。


職種、勤務場所・時間、必要な配慮や支援内容等。
企業に安心して紹介できる条件の整備。


病気や「できないこ
と」だけを伝えるの
ではなく、
具体的な職探しの
条件や、企業への
説明に必要なこと
を、具体的に明ら
かにする。
難病相談・支援センターとハロー
ワークとの連携(2)

就職活動時や職場定着期に、難病相談・支援セン
ターが医療的支援を調整


就業継続期に、いつでも相談できる地域の核の確保


企業、本人、ハローワーク等の不安や課題への対応。
就職後の体調の悪化、職場の人間関係等で就業継続がで
きなくなる前に、予防的に対応する。
就業支援ニーズのある難病のある人を、地域支援に
つなげる核の形成とアウトリーチ

難病相談・支援センターでの「就労相談・支援」のPR。関係
機関へパンフレットを置く。
どちらが真実を伝えているか?
~できないことを述べるのは簡単だが・・・

「私はクローン病です。こ
れは難病に指定されてい
る腸疾患です。定期的に
通院する必要があります。
腹痛があったり、トイレに
頻繁に行かなくてはいけ
ないことがあります。入院
の可能性もあります。障害
者雇用率にはカウントされ
ません。難病を理解して雇
用して下さい。」


「私は、大学ではデザインを
学んで、前職ではホーム
ページ制作も経験しました。
ウェブデザインには自信が
あります。持病がありますが、
御社にはフレックス制度が
あるので特に心配ないと、
医師の手紙もあります。」
「職場での配慮の仕方や雇
用管理についてお困りの点
があれば、様々な無料の支
援が提供されます。」
難病のある人、雇用企業、支援
関係者の共通認識の醸成


障害や疾患、生活面での課題、本人の就労希望
についての把握
ケース会議での就労可能性の検討



無理なく能力を発揮できる仕事や働き方
職場や地域における配慮や支援
「ナチュラルサポート」に必要な共通認識



無理なく安全に仕事ができる
配慮や支援は負担ではない
難病があっても完全な職業人である
効果的な環境整備の例


クローン病で消化器系の機能障害有
職業的課題:「仕事を継続すること」(平均
問題発生率:58.3%)
 「主治医・専門医と職場担当者を交えた仕事
内容のチェック」有 ⇒問題発生率0%
 「職場内で必要な休憩や疾患の自己管理が
できる場所の配慮」有 ⇒問題発生率0%
効果的な環境整備の例


クローン病で「疲れやすさ」有
職業的課題:「食事や休養など健康管理を
すること 」(平均問題発生率:40.6%)



「病気や障害に関わらずキャリアアップができ
るための人事方針」有 ⇒問題発生率4.8%
「上司・同僚の病気や障害についての正しい
理解」有 ⇒問題発生率12.9%
「仕事上の相談にのってくれる同僚・上司・上
役」有 ⇒問題発生率14.3%
「クローン病」への「職場内支援」
のポイント
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
勤務中の自己管理への職場の配慮
病気や障害にかかわらない人事方針
仕事上の相談にのる同僚・上司
職場内の休憩や疾患管理ができる場所の配慮
社内の親睦会などへの参加のしやすさ
通院への配慮
勤務中の休憩を取りやすくする
コミュニケーションに時間をかける配慮
上司・同僚の病気や障害への正しい理解
「クローン病」への「地域支援」の
ポイント
1.
2.
3.
4.
5.
必要な環境整備について会社側に伝える
こと
役に立つ医療ソーシャルワーカー(MSW)
に相談すること*
患者団体、難病連(難病相談会)に相談
すること
保健所(保健師)に相談すること
役に立つ学校の教師や進路指導担当者
に相談すること*
難病のある人には、「職業的問題」
がどの程度あるのか?
脊髄小脳変性症
脊髄小脳変性症
パーキンソン病
多発性硬化症
神経線維腫症
強皮症
重症筋無力症
ベーチェット病
シェーグレン症候群
混合性結合組織病
的あ 半
課り 数
題」
と以
し上
たが
職「
問
業題
パーキンソン病
多発性硬化症
神経線維腫症
強皮症
重症筋無力症
現
状
再生不良性貧血
網膜色素変性症
クローン病
サルコイドーシス
ベーチェット病
シェーグレン症候群
混合性結合組織病
再生不良性貧血
網膜色素変性症
クローン病
サルコイドーシス
多発性筋炎・皮膚筋炎
多発性筋炎・皮膚筋炎
全身性エリテマトーデス
モヤモヤ病
全身性エリテマトーデス
モヤモヤ病
潰瘍性大腸炎
潰瘍性大腸炎
0%
20%
40%
60%
80%
100%
的 あ 20
課り %
題」
と以
し上
たが
職「
問
業題
0%
20%
40%
60%
支
援
後
の
見
通
し
80%
100%
企業の不安を解消し、安全配慮
上の問題を解決する

適切な環境整備や支援を前提とすれば、安全
に健康に職業生活が送れる。



いつでも必要な社会的バックアップがある。


企業の安全配慮義務の内容を具体的に示す。
仕事のできない病人を雇用するわけではない。
企業だけで支援を抱え込む必要はない。
難病があっても、本人は自分のできること、でき
ないことを理解して自己管理できる。

仕事の内容によって完全な職業人になれる。
全身性エリテマトーデス
• 全国で4万人以上。若い女性に多い。
• ステロイド剤、免疫抑制剤により、病気のコ
ントロールが向上している。
• 紫外線(海水浴、日光浴、スキーなど)、風邪
などのウイルス感染、怪我、外科手術、妊
娠・出産などで悪化
• 悪化した場合の症状:全身倦怠感、疲労しや
すさ、関節炎、発疹、日光過敏症、臓器障害
等
若年性パーキンソン病
• 40歳未満で発症:パーキンソン病全体の10%(全国で
約12,000人)
• ON/OFF症状の理解のされ難さ
– 薬が効いている時は普通の生活、職業も問題がない
• ジスキネジア: 「L-ドーパ」の副作用
– 体が勝手にくねくね動く、字がかけない、千鳥足、貧乏揺す
り様、知的能力には全く問題がない
• カウンセリングの必要性
– 患者団体等でのピアカウンセリングがないと、自主退職、う
つなどが多発する
– 病気の進行にあわせた、数年をかけたキャリア計画
重症筋無力症
• 全国で5,000~10,000人;女性が2倍(10~
30歳代で発症)
• 特に夕方や疲労時に、まぶたが落ちてくる、
物が二重に見える、声がかすれる、筋力低
下、呼吸困難、嚥下障害、疲労しやすさ
• 日内変動(朝が調子がよく、夕方に悪くな
る;朝から調子が悪いこともある)
• 夏が疲れやすい、低気圧・季節の変わり目
で悪化
• 胸腺摘出手術後3年程度、病状が不安定
重症筋無力症の人の勤務例
• 看護師
• 夜勤、時間外勤務の禁止
– 規則正しい勤務が可能なリハビリ科
• 徒歩通勤
• 管理者だけが病名を知っている
• 突発休や早退(職場内休憩を認めないた
め)があるが、他の看護師と同程度
• 薬のふたをあけたり、アンプルを切るなど
の力のいることは同僚に依頼する
難病のある人は、地域に就業
の相談先がほとんどない
主治医や専門医
保健所(保健師)
医療ソーシャルワーカー(MSW)
難病相談・支援センター
相談あり
相談なし
知らなかった
公共職業安定所
障害者職業センター
学校の教師や進路指導担当者
患者団体、難病連(難病相談会)
インターネット上での情報交換
その他の専門的相談者
0%
20%
40%
60%
80%
100%
難病のある人の就業についての
相談先の有用性
主治医や専門医
保健所(保健師)
医療ソーシャルワーカー(MSW)
難病相談・支援センター
公共職業安定所
役に立った
役に立たなかった
障害者職業センター
学校の教師や進路指導担当者
患者団体、難病連(難病相談会)
インターネット上での情報交換
その他の専門的相談者
0%
20%
40%
60%
80%
100%
手帳の有無によって左右される
相談先の有用度
手帳有
手帳無
有意確
有効回
有効回
率
平均
平均
答数
答数
778 2.40 0.014
787 2.29
主治医や専門医
725 2.75 0.487
745 2.73
保健所(保健師)
662 2.77 0.000
647 2.87
MSW
623 2.86 0.294
627 2.89
難病相談・支援センター
738 2.65 0.000
738 2.83
公共職業安定所
641 2.79 0.000
633 2.97
障害者職業センター
667 2.85 0.222
699 2.88
学校の教師や進路指導担当者
682 2.71 0.100
730 2.64
患者団体、難病連(難病相談会)
657 2.83 0.308
695 2.86
インターネット上での情報交換
(値の小さい方向が、より役にたった/有用であった。)
(薄塗は手帳有が役に立った/有用、反転は手帳無が役に立った/有用)
難病のある人の障害認定状況
1級
脊髄小脳変性症
3級
2級
6級
網膜色素変性症
多発性硬化症
パーキンソン病
5級
ベーチェット病
4級
クローン病
モヤモヤ病
多発性筋炎・皮膚筋炎
サルコイドーシス
重症筋無力症
神経線維腫症
全身性エリテマトーデス
強皮症
混合性結合組織病
特発性血小板減少性紫斑病
潰瘍性大腸炎
再生不良性貧血
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
障害者手帳の「ある」難病の例

視覚障害


肢体不自由


網膜色素変性症、ベー
チェット病
脊髄小脳変性症、パーキン
ソン病、多発性硬化症
小腸機能障害、直腸機能
障害

クローン病、潰瘍性大腸炎
●中途障害
●病気の進行
●病気の変動
●通院、自己管理の必要
●合併障害
・感覚+身体+痛み等
・肢体不自由+内部障害
・全身の肢体不自由等
●障害の理解しにくさ
・障害への薬の効果
・体調変化の要因
障害認定されていないが、職業
上の困難が起こり得る例

機能障害





疲れやすさ、日光過敏
関節の痛み、腹痛、全身の痛み
皮膚障害、相貌の変化
免疫機能障害、膵臓機能障害、
肝臓機能障害、等
活動制限、参加制約


定期的通院の必要性
過労、ストレス、寒冷、発汗等の
避けるべき条件、等
●全身性エリテマ
トーデス(SLE)
●膠原病
●重症筋無力症
●潰瘍性大腸炎
●クローン病
●神経線維腫症
●表皮水疱症
●先天性免疫不
全症候群
● 1型糖尿病
●もやもや病
●再生不良性貧血
病気と障害
難病(診断名):パーキンソン病、
潰瘍性大腸炎、全身性エリテマ
トーデス・・・・130疾患(以上)
疾患・失調
機能障害
感覚障害、肢体不
自由、内部障害、知
的・精神障害
疲れやすさ、皮膚障
害、痛み、外貌・・・
活動制限
(能力障害)
勤務時間制限、
業務制限、就業
条件の制限・・・
参加制約
(社会的不利)
身体障害者手帳を所持しない人

取得できるのに未取得の場合



手帳制度を知らない、認定されないと思い込ん
でいる/過去に認定を渋られた、「自分は障害
者ではない」
「6級ではメリットがないので取得していない」
認定基準に該当しない場合


疲れやすさ、皮膚、日光過敏、ストレスに弱い、
関節痛、腹痛・・・
⇒雇用率制度によらない支援の活用

職業紹介、職業リハビリテーション、雇用管理の指
導、医療・保健・福祉等の制度やサービス
障害者雇用支援制度の利用へ
の障害者手帳の要/不要

手帳が必要



障害者雇用率への算
定対象(職安)
職場適応訓練(職安)
各種助成金



特定求職者雇用開発(職安)
障害者介助等(雇用支援機構)
障害者作業施設設置等(雇
用支援機構)

手帳は不要

職業相談(職安、職業セン
ター、就業・生活支援センター)


職場定着支援(〃)
ジョブコーチ支援(職業
センター)



職業準備支援(〃)
職務試行法(〃)
トライアル雇用(職安)
「餅は餅屋」の連携
~難病のある人の「職業生活と疾患管理の両立」
ニーズに応えるという共通目標~
福
祉
施
設
、
医
療
機
関
等
•難病のある人の
理解
•支援課題の検討
•職場実習
•職場見学
•同行支援
•生活支援
•生活、医療面
の継続的支援
職業準備
職探し
職場適応
•就職セミナー
•職業相談
•職業訓練
•求人情報提供
•個別職場開拓
•雇用率達成指導
事業主支援
就業継続
•事業主へ
の説明
•制度の活
用
•定期的フォ
ローアップ
ハ
ロ
ー
ワ
ー
ク
等
労
働
機
関
生活自立支援と就労支援
の一体的取組

共同のケース会議等の重要性


福祉、医療、労働等の支援は、難病のある人の
「職業生活と疾患管理の両立」ニーズに応えると
いう共通目標をもつ。
餅は餅屋の連携の重要性



労働機関は労働支援を
医療機関は医療支援を
福祉機関は生活支援を
難病のある人の
「職業生活と疾患
管理の両立」の
ために
「顔の見える関係づくり」

個別的、継続的な地域支援における関係機関
の連携の進展




ハローワークのチーム支援
障害者就業・生活支援センター事業
障害者職業センターの拡大ケース会議、等
医療、生活、労働等の支援のために必要な密接
な情報交換に必要な信頼関係


ケース会議における本人への「説明と同意」
情報を共有して支援することへの包括同意の取得
適切な環境整備があれば仕事
ができると思うか?
絶対に仕事
はできない
(10%)
絶対に仕事
ができる
(12%)
仕事はできな
いと思う
非就業者全体
(17%)
わからない
(23%)
仕事ができる
と思う(38%)
「難病患者の就業支援」から
「難病のある人の就業支援」へ



「病気で働けない人の雇用への理解を企業
に求める。」 ⇒ 「自己管理ができる職業人
と企業のマッチングを目指す。」
「難病だから、軽作業、事務、短時間の仕事
を探す。」 ⇒ 「その人の強みや興味を生か
せる、無理なく安全な仕事を探し、創る。」
「障害者手帳がないから、就業支援は行え
ない。」 ⇒ 「個別的で継続的な職探しや、
事業主の安心につながる支援を行う。」