アイヌ達の生業

アイヌ達の生業
珠理、万耶、テヨン
言葉
生業
 狩猟
 漁労
 採集
 農耕

言葉




生業(せいぎょう)ー生活を営むための仕事。
狩猟(しゅりょう)-山野の鳥獣を銃・網・わ
ななどを使って捕らえること。狩り。
漁労(ぎょりょう)-魚貝や海藻などの水産物
をとること。
採集(さいしゅう)ー標本・資料などにするため
に、取って集めること。

農耕(のうこう)-田畑を耕して農作物を作るこ
と。
生業

アイヌの人たちの社会生活や文化生活は、狩
猟・漁労・採集
狩猟

獲物




主な獲物は、獣類ではヒグマ、エゾシカ、ウサギ、タヌキ、キツ
ネ、テンなどであり、特にエゾシカは重要な食料資源でした
毛皮も衣服の材料や交易品として重要
鳥類では、オジロワシ、オオワシ、ワタリガラスなどをはじめ、
様々な種類の鳥を獲りました
毒


仕掛け弓の矢の先にはトリカブトの根茎からとった毒を塗った
毒はスルクと呼ばれた
狩猟

猟の方法

クマ猟では、雪解け前に、まだ冬眠中のクマを獲る
「穴熊猟」が最も一般的
家を出る前には、火の神、家の守り神に、豊猟と猟
の安全を、山にいる狩猟の神に伝えてほしいと祈り
ました。
 夏期のクマ猟には、仕掛け弓が用いられました。


海や川に追い込んで弓を射たり、シカを断崖から追
い落とすなどの狩猟法もあった
漁労


漁労は狩猟と並ぶ重要な生業でした
川漁

夏のマス漁、秋のサケ漁が代表的

マレクとよばれる突き鉤で一匹ずつ獲ったり、川を
せき止めて遡上した魚を獲ったりしました
漁労

海漁
 長さ3~4メートルの船を操り、銛でメカジキや
マンボウを獲りました
 網を使った漁では、さまざまな種類の魚が獲れま
した
 オットセイ、アザラシ、イルカ、クジラなどの海
獣猟も獲った
採集

山菜
 アイヌにとって、野山にある植物は重要な食料で
した。

採る植物によってさまざまな種類の道具を使
いました。
採集

薬草
 いろいろな薬草を採取し用いていたことがた
 喘息や化膿止めキハダ
 咳止めにチョウセンゴミシ
 腹痛の時キンミズヒキ
農耕



ヒエ、アワ、キビを中心とする穀物のほか、
ソバ、マメなども栽培された
穀物儀式に使う酒の材料としても重要
江戸時代和人社会の影響が強くなると、
ジャガイモ、ダイコン、ネギ、キュウリなど
の野菜も栽培された
生活を支えた漁狩猟


狩猟、漁労などの重労働は男性の仕事
山菜採りや機織りなどの軽作業は女性や子ど
もの仕事
 早春には山野でエゾシカ、ヒグマ猟、山菜取り
 夏には川でマス漁、秋には川や沖合いでサケ漁、
山菜取り
 冬はウサギ、クロテンなどの小動物猟
生活を支えた漁狩猟

エゾシカ、ヒグマ、アザラシ、トド、オット
セイなどの動物、マス、サケなどの魚類やオ
オウバユリなどの山菜貴重な食糧として捕
獲、採集された
 エゾシカ、ヒグマ、アザラシ、サケの皮は、衣
服、靴、物入れなどの材料に用いられました
労働用具

それぞれの労働には数多くの用具が使用されまし
た:
 弓矢
 仕掛けわな
 マレク(突き鉤)
 キテ(銛)
 捕獲網(ほかくあみ)
 掘り具
 穂(ほ)づみ具
 織(お)り機(き)
 マキリ(小刀)
生業




アイヌの人たちは狩猟、漁労、採集を生活の
基本とする
アイヌの人たちの社会生活や文化生活の基本
交易活動狩猟、漁労など商品生産としての
活動
明治時代からアイヌたちの生活は大きく変化
した