アミノインデッ クスについて 山陽病院 内科 辰川匡史 アミノ酸とは タンパク質はアミノ酸でできています。 (アミノ酸の長い鎖でタンパク質ができる) アミノ酸は20種類あり、それぞれのタンパ ク質でどのアミノ酸が使われるかというのは 決まっています。 アミノインデックスとは 血液を調べて、20種類のアミノ酸の組成 比を調べます(アミノ酸分析) 体内で異常があれば、タンパク質の分布に 変化が生じ、その結果としてごく僅かでは ありますが、アミノ酸の分布パターンが変 わると考えられます。 例えば癌がある場合に、癌遺伝子が発現し ますと、特定のタンパク質が急速に増え、 その結果アミノ酸の組成が変化する。 AICS Aminoindex Cancer Screening 健康な人のデータと、がんを体内に持ってい る人のデータを比較して、アミノ酸のバラン スの違いがないかどうか比較しました。 ごくわずかでありますが、癌の人と癌でない 人の間には違いがあるようです。 もしあなたのアミノ酸バランスが、特定の癌 の患者さんのパターンに近い場合には、その 癌があるかないかをもう少し詳しく調べた方 がいいと思われます。 結果の評価 AICSは それぞれの癌について0-10の数字で 表現します。 数字が高ければ癌を持っている人のパターン に近いということを表します。 AICS 癌のリスク 平均の癌リスクに対して 全体へ の比率 ランクA 0 ~5 低い ランクB 5~ 8 ランクC 8 ~10 高い 1以下 80% 1〜2倍 15% 4〜10倍 5% どれくらいのリスクが有るの? 例: 胃がん 有病率は 0.1% (一億人で患者は数10万人) 0.03% ランクB 0.16% ランクC 1.02% ランクA x0.3倍 x1.6倍 x10.2倍 平均的な癌のリスク (この場合は 0.1%/年)に対して 胃がんのリスクファクター (いままでわかっているもの) 年齢 75歳以上 男女比 癌の家族歴 喫煙歴 塩分の多い食事 ピロリ菌陽性 効用と限界 検査の結果は かなりおおざっぱなもの です。 もしパターンが正常であったとしても、 体の中に癌がない、という証明にはな りません。 反対にもし異常パターンでも、その癌 が今あると証明することもできません。 ただし精密検査をする根拠にはなると 思います。 もし高リスクの場合は… 二次検査を受けることをおすすめします。 種類 推奨すべき検査 胃がん・食道がん 上部内視鏡検査 大腸がん 下部内視鏡検査 (大腸カメラ) 子宮がん・卵巣がん 婦人科検診・エコーなど 前立腺がん 前立腺腫瘍マーカー検査(PSA)泌尿器科受診 肺がん 肺 肝臓がん ウイルスマーカーの検査・CTかエコー(超音波) 乳がん 乳腺検診・マンモグラフィー (胃カメラ) 単純CT
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