6‐1 ERP統合パッケー ジを用いたシステム開発 H102042 小林弘晃 1 ERP統合パッケージとは ERP(Enterprise Resource Planning ) 統合基幹システム 企業資源管理 2 ERP統合パッケージを導入すると何 ができるのか 情報システムの機能として、経営データをリア ルタイムに提供できる ERPへの投資は、戦略投資としてとらえ、業 務改革を含めて考える 3 ERP統合パッケージの導入手順 フィット&ギャップ分析 業務設計 システム開発 システム稼動 4 フィット&ギャップ分析 パッケージが備える機能と、ユーザ企業の業 務の「適合部分(フィット)」と「乖離部分 (ギャップ)」を分析 5 業務設計 新しい業務プロセスをERP統合パッケージで 具体的な仕組みに設計する 6 システム開発 標準機能を利用する部分は、システムパラ メータを用いて可変部分を実装 標準機能以外では、パッケージの機能を修正 開発 7 ERP統合パッケージ導入効果 業務関連系 信頼性 コスト、開発期間 保守性 8 ERP統合パッケージの選択 パッケージの機能、特性 パッケージ導入コスト、稼動実績、社会評価 パッケージ提供会社、支援開発会社の体制、信頼 性、将来性 導入ハードウェア・ネットワーク等環境での性能確 認 システムの追加機能開発の可否と方法 システムの拡張性、保守性 他社パッケージとの親和性 9 導入上の留意点 ERP統合パッケージ導入の目的・範囲の明 確化 利用部門主体のプロジェクト体制 上流工程の分析、システム設計に重点を置く 関連システムとのインタフェース設計 データ移行設計 10 6-2 オブジェクト指向で のシステム分析、設計 H102042 小林弘晃 11 オブジェクト指向とは データと手続きをひとかたまりにした「もの(オ ブジェクト)」を単位としてソフトウェアを構成 12 オブジェクト指向の適用範囲 システム開発の全般にわたる オブジェクト指向分析 オブジェクト指向設計 オブジェクト指向プログラミング オブジェクト指向データベース オブジェクト指向言語 13 オブジェクト指向での システム分析設計 システム化要求 システム分析 システム設計 実装 14 オブジェクト指向によるシステム分析 ユーザからのシステム化要求の情報収集を 行い、システムの要件定義をしていく UML(Unified Modeling Language )を用いるの が一般的 15 オブジェクト指向によるシステム設計 オブジェクト指向によるシステム設計はシステ ム分析と同様にUMLを用いる 画面設計、ヒューマンインタフェース設計、入 出力データに関する設計など、オブジェクト指 向の範囲外のシステム設計も適宜行う 16 UMLとは UML(Unified Modeling Language ) オブジェクト指向でのシステム開発のモデリング における業界標準の表記法 モデルの表記法であり、システム開発の方法論 ではない 17 オブジェクト指向技術の展開 現在のシステム開発において、オブジェクト 指向関連の技術は必要不可欠 基本概念として、オブジェクト指向はSEに とっても必須の知識となる 18 第6章 新しい情報技術とシステム設計 6-3 Web技術を用いたシステム開発 株式会社ディー・アート 上野淳三・広田直俊・白井伸児[著] 「システム設計の考え方」 H102124 宮澤新一 19 Webコンピューティングとは • ユーザインターフェースとして、インターネット 上のWebブラウザを利用したシステムをWeb コンピューティングと呼ぶ。 • 企業内向けのイントラネットや企業間のエク ストラネットもWebコンピューティングの応用 例になる。 20 Webコンピューティングとは <Webコンピューティングのメリット> 1.適用できる範囲が広い 2.操作が簡便 3.メンテナンスが容易 21 Webコンピューティングとは • 適用範囲については企業内向けに限らず、 企業間取引や一般消費者向けのシステムに も応用できる。 • セキュリティ面の配慮が必要だが、通信網に はインターネットが使えるので、国内はもとよ り海外からの利用も可能。 22 Webコンピューティングとは • システムを修正する際はサーバ側だけの変 更作業だけで済むので、メンテナンスが容易 である。 23 Webコンピューティングによるシステム開発 • Webコンピューティングでは、クライアント側 に必要なのは基本的にWebブラウザだけで ある。 24 Webコンピューティングによるシステム開発 • サーバ側にはWebサーバのほかに各種処理 を実行するアプリケーションサーバやデータ を格納するデータベースサーバが必要。 • 小規模なシステムで同時にアクセスするユー ザ数が少なければ、1台のサーバですべての 機能をまかなうこともできる。 25 Webコンピューティングによるシステム開発 <Webコンピューティングによるシステム開発の課題> • 使いかってを左右する応答時間を保証するのが難しい • Webブラウザのユーザインターフェースが貧弱 • 既存のクライアント/サーバ型のシステムをそのまま移行 できない 26 Webコンピューティングによるシステム開発 • Webコンピューティングに必要な要素技術の 多くが公開標準であり、手軽さと安さだけに目 を奪われがち。 • システム開発の基本であるシステム化の目 的、要件定義などを忘れず、Webコンピュー ティングによるシステム方式選択が適切かど うか判断する必要がある。 27 Webサービス • システム開発の生産性を高める方法のひと つに、ソフトウェアの再利用の考え方がある。 • 2000年から2001年にかけて新しく提唱され、 世界的な標準技術として注目を浴びているの がWebサービスである。 28 Webサービス • Webサービスでは、その名が示すように 「サービス」を再利用する。 • Webサービスはインターネットを介して、異な る場所や環境で動作するソフトウェアを動的 に連動させる技術である。 29 Webサービス • Webサービスの例としては、物流サービス、 決済サービス、地図検索サービス、翻訳サー ビスなどがある。 • ユーザ企業や電子商取引サイトでは、こうし たWebサービスをシステム構築の部品として 組合わせることにより、新規システムや電子 商取引システムを短期間で構築できるように なる。 30 Webサービスの技術 • Webサービスは、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)、XML(Extensible MarkupLanguage)などすでに確立されているWeb技 術をベースに、次に示す3つの基本的なアー キテクチャを技術標準としている。 31 Webサービスの技術 <3つの基本的なアーキテクチャ> 1.SOAP(Simple Object Access Protocol): サービスへの接続 2.UDDI(Universal Description,Discovery, and Integration):サービスの検索・発見 3.WSDL(Web Service Description Language):サービスの記述 32 第6章 新しい情報技術とシステム設計 6-4 XP(エクストリーム・プログラミング)を用いたシステム開発 株式会社ディー・アート 上野淳三・広田直俊・白井伸児[著] 「システム設計の考え方」 H102124 宮澤新一 33 XPとは • XP(eXtreme Programming)は15人くらいま での少人数の技術者達がコミュニケーション を密にして、優先度の高い開発作業から、分 析、設計、プログラミング、テストまでのすべ てを短期間で行い、生産性を飛躍的に高める 手法です。 34 XPの特長 <4つの価値観> 1.コミュニケーション(Communication) 2.単純さ(Simplicity) 3.フィードバック(Feedback) 4.勇気(Courage) 35 XPの特長 • システム開発の過程では、要求仕様の変更 への対応、スケジュールの遅延やバグによる システム障害など多くのリスクがあるが、XP はこのようなリスクに対応できるとされている。 36 XPの特長 -コミュニケーション(Communication)• システム開発の問題はコミュニケーションに あると言っても過言ではない。 • 4つの価値観はいずれもXPの核となる基本 的な価値であるが、コミュニケーションはその 中でも最も大切なもの。 37 XPの特長 -コミュニケーション(Communication)• ユーザと技術者、技術者間のコミュニケー ション、このふたつのコミュニケーションを重 視する。 • システム開発が成功するかどうかは、これら のコミュニケーションから生まれる信頼関係 に帰着する。 38 XPの特長 -単純さ(Simplicity)• XPでは単純さに価値を認める。”Simple is best”の考え方である。 • 単純さは設計にも重要である。 • ユーザが今本当に必要としていることを短期 間に完成させることを優先する。 39 XPの特長 -フィードバック(Feedback)• システム開発の過程で発生する要求仕様変 更など、常に最新の情報をフィードバックし、 細かく修正作業を行っていれば問題を大きく することはないというのが、XPの核となる考 え方である。 40 XPの特長 -勇気(Courage)• 「コミュニケーション+単純さ+フィードバック=勇気」 の構図が成り立つ。 • 設計はシンプルに行っているので解りやすい。 • 開発は問題が大きくならないように常にフィードバック している。 • これらにより自信を持って困難なシステム開発に立ち 向かう勇気が出てくる。 41 XPによるシステム開発サイクル 42 12のプラクティス実施 • XPでは12のプラクティスを実施する。 • ペアプログラミング、週40時間労働など管理 的なものと、テスティング、リファクタリングな どの技術的な実施項目があり、すべてのプラ クティスを実施したときに最大の効果を発揮 する。 43 12のプラクティス実施 <12のプラクティス> 1.計画ゲーム(The Planning Game) 2.小さなリリース(Small releases) 3.メタファ(Metaphor) 4.シンプルデザイン(Simple design) 5.テスティング(Testing) 6.リファクタリング(Refactoring) 44 12のプラクティス実施 <12のプラクティス> 7.ペアプログラミング(Pair programming) 8.共同所有(Collective ownership) 9.継続的インテグレーション(Continuous integration) 10.週40時間労働(40-hour week) 11.オンサイト顧客(On-site customer) 12.コーディング標準(Coding standard) 45 XPが目指すもの • XPは従来システムの開発手法を大きく覆す ものである。 • 無駄を省き、官僚的な管理はしない。 • 開発チームメンバーのすべての技術者がプ ロ意識を持ち、自分の作業タスクを責任を 持って完了させる。 46 XPが目指すもの • おのおのがバラバラに仕事をするのではなく、 最も重視されるのはチームワーク。 • 従来のシステム開発の組織構造(タテ型組 織)に対して、XPの推奨する開発チームの組 織はフラットである。 47 XPが目指すもの • XPはユーザにとって価値があり、必ず動くシ ステムを短期間に開発するための開発手法 として期待されている。 48 参考 • IT用語辞典 e-words(http://e-words.jp/) [XP] • IT情報マネジメント用語事典[エクストリーム・ プログラミング] (http://www.atmarkit.co.jp/aig/04biz/xp.html ) • ウィキペディア フリー百科事典 (http://ja.wikipedia.org/wiki/)[エクストリー ム・プログラミング] 49 第6章 新しい情報技術とシステム設計 6-5 システム自動開発ツールGeneXus 株式会社ディー・アート 上野淳三・広田直俊・白井伸児[著] 「システム設計の考え方」 H102124 宮澤新一 50 システム自動開発ツールGeneXusとは • GeneXus(ジャネクサス)は業務の純粋な知 識に焦点をあてたツールで、要件定義の内容 を業務知識として登録した後、GeneXusで作 成されるプロトタイプ(試作品)環境を使って ユーザとの要件確認を行う。 51 システム自動開発ツールGeneXusとは • 「業務知識の登録」→「プロトタイプでの要件 確認」の作業を繰り返すことにより、ユーザと のシステム要件定義を完成させていく。 • プロトタイプを用いることで、ユーザとの意思 疎通の不完全さが原因で発生する、仕様誤 認の問題を回避する。 52 システム自動開発ツールGeneXusとは • ユーザが満足するシステム要件仕様を完成 した時点で、その業務アプリケーションが稼 動するプラットフォームやデータベース向けの プログラム言語で、そのソースコードを自動生 成する。 53 システム自動開発ツールGeneXusとは • GeneXusでは、SEやプログラマが直接プロ グラム言語のソースコードを変更することは ない。 • 業務アプリケーションの稼動後のシステム変 更作業もすべてGeneXusを通して行うことに なる。 54 システム自動開発ツールGeneXusとは <業務知識の登録内容> • 業務の処理 • 帳票、レポートなど出力情報 • 処理の手順 • 作業パネル • Webオブジェクト • メニュー • データビュー • スタイル • データウェアハウス処理 55 システム自動開発ツールGeneXusとは 56 現状のシステム開発とGeneXusでの開発 <現状システム開発の問題> • システムテスト最終段階で発見される仕様誤 認などによる仕様変更は、問題解決に多大 な工数が発生する。 • ソフトウェア製作段階の継続中でもシステム 仕様は変動する。 • システム仕様を無理に凍結すれば、相対的 に不満足なシステム仕様のままシステム開発 を進めることになる。 57 現状のシステム開発とGeneXusでの開発 <GeneXusの開発手順> 1.ユーザの視点から見た「業務知識の登録」 2.業務アプリケーションの「プロトタイプ作成」 3.ユーザと「プロトタイプでの要件確認」 4.システム要件仕様の完成まで繰返し 5.最後にプログラムを自動生成し、業務アプリ ケーションのソフトウェアを製作 58 現状のシステム開発とGeneXusでの開発 • 現状のシステム開発では、ソフトウェア製作 作業は多くの人手と時間を必要とする。 • GeneXusはシステム開発の、システム設計 の一部から単体テストまでの工程が省略可 能となり、システム開発全体とした生産性が 格段に向上する。 59 現状のシステム開発とGeneXusでの開発 • プロトタイプは要件定義における「ユーザとSEの仕 様確認/理解レベルのギャップ」を埋める有効な手段 となる。 <プロトタイプが有効となる事項> • ユーザが詳細な箇所の説明を忘れる • SEが言及できない業務的な要素が抜ける • ユーザは謝ったシステム側の解釈をすることがある • SEはユーザの説明を誤って解釈し、システム化す ることがある 60 システム自動開発ツールGeneXusの環境 61 システム開発のインパクト • GeneXusを用いると、システム開発全体を通 した生産性は公式数値として5倍向上すると い言われており、システム開発期間も大幅に 短縮されることになる。 62 システム開発へのインパクト • GeneXusを用いたシステム開発チームの構成 規模は最大でも5名程度であると言われており、 プログラマは不要となる。 • 将来的にはGeneXusなどシステム開発の自動 化ツールの研究及び開発導入が進み、SE、プ ログラマなどシステム開発技術者のありかたが 大きく変わる時代が来るのかもしれない。 63 オープンソース LAMP/LAPP • 最近アメリカでは、LAMP(ランプ)と呼ばれ、 無償に公開されているオープンソースを組み 合わせたソフトウェアを使い、低コストでシス テム構築する方法が注目されている。 64 オープンソース LAMP/LAPP • LAMP(ランプ)とは以下のオープンソースの 組み合わせのことで、頭文字を取っている。 • • • • Linux・・・OS Apache・・・Webサーバソフトウェア MySQL・・・データベースソフトウェア PHP・・・システム開発言語 65 オープンソース LAMP/LAPP • 日本では、データベースソフトウェアは MySQLよりもPostgreSQLを利用することが 多いので、LAPP(ラップ)と言う人もいる。 66 PHP • Webシステムの大半はECサイトや検索サイ トなど、利用者の要求に応じてWebページを 動的に変えるもので、PHPはそうしたWebア プリケーションソフトウェアを開発するための 言語のひとつで、最も普及している。 67 PHP • 初めはPersonal Home Page toolsと言う名 称でしたが、機能が大幅に強化されるのに 伴って、名称もPHP(Personal Hypertext Preprocessor)に変更された。 • 日本でもPHPは、オープンソースのスクリプト 言語としての開発効率のよさが注目され、存 在感が増している。 68
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