第4章 図書館Webサイトにおける 効果的な情報サービス オンラインチュートリアル・ 事例データベース・パスファインダーを中心に 1 利用者独立型の 情報収集環境の整備 現在の図書館 ↓ ハイブリッドライブラリー カウンターレファレンスとデジタルレファレンスの二重構造 問題発生時対応型のレファレンスサービスへの依存 ↓ 利用者自身による情報収集活動支援 良質かつ多様な図書館情報源の提供 使いやすい効果的な図書館Webサイトの構築の必要性2 図書館Webサイトにおける 効果的な情報サービス 図書・雑誌などの 従来の図書館資料 Web上の資源を含め + た多様なコンテンツ 利用者がWebサイトを通じて様々な情報や サービスを利用できるシステム オンラインチュートリアル・事例データベース・ パスファインダーなど 3 オンラインチュートリアル オンラインチュートリアルとは 自己学習方式で学べるe-learning教材 例)Web版の図書館利用案内・利用ガイド 文献調査法など 4 オンラインチュートリアルの利点 利用者の立場から ・初めて図書館を利用する人でも図書館の使い方 が分かる ・資料の探し方を自分で学習することが可能 図書館員の立場から ・利用者教育を代行してくれる ・レファレンスやガイダンスで利用できる 5 オンラインチュートリアルの実例(1) 東京大学情報基盤センター 電子図書館部門 「オンラインチュートリアル」 http://www.lib.u-tokyo.ac.jp/dl/gacos/tutorial/ 東京大学 情報基盤センター 電子図書館部門 「ネットでアカデミック on Web」 http://literacy.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/wack/ 広島大学図書館 「オンラインチュートリアル」 http://www.lib.hiroshima-u.ac.jp/online_tu/online_tu_menu.html 日本女子大学図書館 「e-Learning 日本女子大学図書館ガイダンス」 http://www.lib.jwu.ac.jp/mejiro/dswmedia/start.html 6 オンラインチュートリアルの実例(2) 慶應義塾大学日吉メディアセンター 「KITIE」 http://www.lib.keio.ac.jp/kitie/ 亜細亜大学図書館 「図書館の達人への道シリーズ」 「図書館ツアービデオ」 「Web版図書館ガイダンス」 ―「新入生のための図書館資料のさがし方」 http://www.asia-u.ac.jp/lib/ 7 オンラインチュートリアル 作成時の留意点 1. 2. 3. 4. 5. 自己学習的なもの →誰が見ても分かりやすい構成・構造 「視覚」と「聴覚」の双方からの効果を 初心者向けには「視覚」「聴覚」の点での 工夫が必要 目的の情報にたどり着きやすい画面構成 「初級編」「上級編」など、段階別の提供 8 事例データベース 事例データベースとは 各図書館に寄せられた質問とそれに対する 回答を記録、蓄積、データベース化したもの データベースの形態 ・図書館事務用 ・一般公開用 (個人情報に配慮しホームページ上に公開) 9 事例データベースの利点 利用者の立場から ・ある事柄について調べるときの参考になる ・非来館型図書館 図書館員の立場から ・レファレンス業務の参考になる ・館員同士の知識の共有が出来る =知識レベルの一定化 ・館員の育成・研究に役立つ 事例データベースの公開 =利用者・図書館共に有益な情報を享受可能 10 事例データベースの実例(1) <大学図書館> 九州地区大学図書館協議会 「レファレンス事例DBシステム」 http://web.lib.kumamoto-u.ac.jp/ref/edu/ 私立大学図書館協会東海地区協議会 「レファレンス事例集」 http://www.jaspul.org/w-kyogikai/tokai/ <公共図書館+大学図書館> 国立国会図書館 「レファレンス協同データベース実験事業」 http://www.ndl.go.jp/jp/library/collabo-ref_04.html 11 事例データベースの実例(2) <公共図書館> 東京都立図書館 「しらべま専科」 http://metro.tokyo.opac.jp/tml/tref/ 岩手県立図書館 「レファレンス事例データベース」 http://www.library.pref.iwate.jp/iliswing/network/page/We_dbkensaku/refindex.html 岐阜県立図書館 「レファレンス事例集」 http://www.library.pref.gifu.jp/sanko/jireishu/ref_all.htm 静岡県立中央図書館 「レファレンス事例DB検索」 http://ref.tosyokan.pref.shizuoka.jp/ref_web/referenceSearch.do 市川市立中央図書館 「レファレンス事例集」、「レファレンス累積データベース」 http://www.city.ichikawa.chiba.jp/shisetsu/tosyo/tosmain.htm 12 事例データベースの実例(3) <専門図書館> 江戸東京博物館図書室 「レファレンス事例集」 http://www.edo-tokyo-museum.or.jp/about/shisetsu/library/index.html 13 事例データベース作成時の留意点 利用者・図書館員双方にとって使いやすく 理想的な形として求められるポイント 1. 2. 「主題別検索」と「キーワード検索」の 両方が可能なこと →テーマ別、自由記述双方から検索可 統一のフォーマットを使用すること →事例によって回答方法に差が出ない 14 事例データベースの現状 ホームページに公開されている事例データ ベースは、ほとんどが公共図書館作成 大学図書館単館で作成し公開しているもの の例を確認することはできなかった 国立国会図書館が中心となって行っている レファレンス共同データベース事業などの 発展に期待 15 パスファインダー パスファインダーとは ・Path(小道)とfinder(探索者)を合わせた言葉 ・ある特定のトピック(主題)に関する資料や 情報の探し方を簡単にまとめ、主題へ到達 するナビゲーション機能を提供 ・自己学習的なナビゲーション ・最初は1枚のリーフレット形式 現在ではWeb形式 16 パスファインダーの利点 利用者の立場から ・簡便で気軽に利用可能 ・個人で効率的に必要な資料・情報が入手可能 ・次回以降の利用時に応用 図書館員の立場から ・利用者教育の代行 ・レファレンスやガイダンスで利用可能 ・自立した利用者の育成 17 パスファインダーの実例(1) <総合ポータルサイト> 東京学芸大学附属図書館 「E-TOPIA」 http://library.u-gakugei.ac.jp/etopia/index_p.html <パスファインダーバンク> 私立大学図書館協会東地区部会研究部 企画広報研究分科会 http://www.jaspul.org/e-kenkyu/kikaku/pfb/index.htm 18 パスファインダーの実例(2) <パスファインダー> 明治学院大学図書館 http://www.meijigakuin.ac.jp/tosho/ 愛知淑徳大学図書館 http://www2.aasa.ac.jp/org/lib/j/netresource_j/pf_j.html 湘北短期大学図書館 http://www.shohoku.ac.jp/library/ 東洋学園大学・東洋女子短期大学図書館 http://www.lib.tyg.jp/pathfndr/pathguide.html 19 パスファインダーの実例(3) <パスファインダー> 愛知学院大学歯学・薬学図書館情報センター http://www.slib.aichi-gakuin.ac.jp/Pathfinder.htm 大阪女学院図書館 http://www.wilmina.ac.jp/library/ 法政大学図書館 http://www.hosei.ac.jp/general/lib/2nd_passfd/index.html 北広島市図書館 http://www.lib.city.kitahiroshima.hokkaido.jp/lib/passfinder/passfinder.htm 20 パスファインダー作成時の留意点 1. 2. 3. ポータルサイト的にリンクの接続をする だけではなく、説明文をつけるなどの工夫 リンク切れが生じていないか定期的な 点検の実施 より優良なサイトが出現していないか 常時チェック 21 パスファインダーバンクへの参画 私立大学図書館協会東地区部会研究部 企画広報研究分科会のホームページ →パスファインダーバンク 自館で多くのパスファインダーを作成するに は限界 →パスファインダーバンクに登録 細部を自館用にカスタマイズする形が これからの主流になるのでは 22 ワンストップショップとしての 図書館Webサイト 良質な電子的な情報源への一元的な窓口(ワンストッ プショップ)→図書館Webサイト 図書館が提供する情報の中から、利用者が自ら利用 したいものだけを利用しやすいように編集できる 利用者の利用資格にあわせて入口を分けてサービス 不慣れなエンドユーザーであっても直接検索・利用 できる工夫 必要な情報にうまくたどりつけるようなナビゲーション 機能をあわせもったサービスのあり方が重要 利用者の目的に合わせて段階別 (「初級編」、「上級編」等)のWebサービスを提供する23
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