SOARSモデル・試作コンペ グループ8 事業計画における合意形成シミュレーション (環境社会影響アセスメントから) 2015/10/1 東工大すずかけ台キャンパス 1 環境アセスメント(環境影響評価)とは 環境社会配慮 インフラ事業など、社会と自然に関する物理的 改変を行う事業・行為に対して、 2015/10/1 影響を予測・評価し、 影響を回避・軽減する(ミティゲーション)対策を立て、 事業の実施中・実施後(運用段階)・終結時の環境管 理・モニタリング活動を行う計画を立てることと、 その計画に対する行政的審査、社会的評価を言う。 事業例:道路・港湾・空港・発電・河川(治水・水 資源)・上下水・廃棄物処理・潅漑・埋立てなど 東工大すずかけ台キャンパス 2 環境アセスメントの最近のトピック(1) 計画・事業に対する 社会的配慮、社会的合意形成 →住民参加 計画形成に対する住民・ステークホルダーの参加 →情報公開 事業計画に関する情報の開示 ステークホルダーとは 計画・プロジェクトの利害関係者 → 受益者、直接負の影響を受ける人、サイト周辺の住民、事業 活動に関連する産業・ビジネス関係者、地方行政府、事業省庁、 メディア、一般市民・団体 → 事業者(官も民もある)、援助機関、調査・審査関係者 2015/10/1 東工大すずかけ台キャンパス 3 環境アセスメントの最近のトピック(2) 環境社会配慮の開始の時期を早める。 事業アセス→ 計画アセス → 戦略アセス 事業アセスメント 例:「A貯水池を作ります」、どんな対策が必要か? 計画アセスメント 例:「・・規模の貯水池がこの流域に必要」、どこに、どんな 形態・構造で作るのが、最も適切か(負の影響が少なく、利 益が大きい)? 戦略的環境アセスメント 例:予測される水供給の不足は、貯水池造成による解決 が最適か?流域の水利用の効率は高められないか?水 需要は抑制できないか?水のリサイクルは? 2015/10/1 東工大すずかけ台キャンパス 4 合意形成のシミュレーション Agent 事業サイト近傍の人 事業地の地域(市・区・郡など)住民 州・国民、事業に関心を持つ人・団体 2015/10/1 メディア NGO 、NPO アカデミック、事業分野の専門家ネットワーク 援助関係者 東工大すずかけ台キャンパス 5 合意形成のシミュレーション 時間(計画・事業の経過と情報開示) 情報開示の内容 情報の開示されるタイミング 早い段階(間接的な情報を得る前)に事業者がきちんと説明 すると、前向きに受け止められやすい。 開示の次期が遅くなるほど(別の間接的な情報を得ている可 能性が高くなる)、心理的抵抗が大きくなる。 情報の開示のあり方 2015/10/1 事業の概要(何をやるの?) 事業の便益・利益 (正の影響) 事業の不利益(負の影響) 正規のルートで伝わった情報は、よい(+)、客観的(バイアス のない)印象で受け取られやすい 曖昧な、出所のはっきりしない情報は、よくない(-)印象が伝 わりやすい。 東工大すずかけ台キャンパス 6 合意形成のシミュレーション Agentの態度 事業者 被影響者(Affected People) 経済の活性化 → + 環境悪化、不必要な社会支出 → - 関心を持つ人・団体、国際的な潮流(圧力) 2015/10/1 サイト近傍に住んでいて、強い影響を受ける。そのため、事業に対 する態度も強固。社会的階層・所得層の問題もよくある。 所得向上、雇用創出、望まぬ住居移転、汚染影響 地域住民 ステークホルダーがどんな反応をするか心配で、情報開示を潜在的 に恐れている。 住民参加の計画、正しく早い情報開示を行うこと。 不公正、社会的な不満を強制的に押さえ込むような計画には、援助 機関も資金支出はできなくなっている。 特定の思想(ラディカルな環境保全・社会的平等等)をもって行動す る人たちもいる。 東工大すずかけ台キャンパス 7 SOARSシミュレーションのシナリオ ・エージェント 近隣住民(InvoluntaryResettlement) 周辺住民(localPeople) イベント・政策エージェント(event) ・スポット ①地形 ②イベント・政策の発生スポット ③住民同士の相互作用スポット ④賛成、反対の意思表示スポット ※エージェントが順に移動し、①~④を繰り返す 2015/10/1 東工大すずかけ台キャンパス 8 今後の課題 ・環境アセスメントについてもっと知る。経験 則や実証データについても知っていきたい。 ・社会階層の組み込み 階層別にイベントや政策についての反応 を変えると創発的な現象は生まれるか。 ・アウトプット指向で・・・ 2015/10/1 東工大すずかけ台キャンパス 9
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