XISの軟X線領域における 検出効率測定 勝田 哲、阪大XISチーム 実験装置 X線発生装置 BC HV 0.3mA 1kV 0.7mA 5kV 真空チェンバー (検出器を置く) ~3m グレーティング SA 480本/mm SX 1440本/mm 実験時のチェンバー内部の配置 X線 CCD XIS(BI0) ~50 cm 可動軸 分散スペクトル イベント抽出した画像 FWHM~5eV O-Kα (0.53keV) C-Kα (0.28keV) 分散方向 検出イベント数 エネルギー projection 阪大でのXIS検出効率較正手順 1. 比例計数管(PC)の検出効率 3. FMの検出効率 PC 分散X線 分散X線 スリット 斜入射較正法:垂直入射と45º入射の 検出強度の比から絶対効率を求める 2. EU(Engineering Unit)の検出効率 分散X線をXIS-CCDに照射 し、各エネルギーに対する検 出イベント数を測定する(分 散スペクトル) FM-BI1 XIS-EUのPCに対する相対効率測定 1 XIS-EU 0.1 分散X線 XIS-EU QE Model XISEU QE 0.01 0.2 XIS-EU or XIS-FM 0.4 0.6 0.8 1 Ex(keV) スリット EU ON/OFF PC 連続的なエネルギーに対 する検出効率の比 分散スペクトルの変化 Period 1 ~2004. 04 Period 2 2004. 04 ~2004. 06 Period 3 2004. 07~ Period 1 : FIの較正実験 Period 2 : BIの低エネルギー側の較正 Period 3 : BIの高エネルギー側の較正 ターゲットの汚れ Period 2の使用前と使用後のターゲット タングステンフィラメントから熱電子を銀のターゲットに衝 突させている 黒い汚れはタングステンと思われる。 入射X線スペクトルの変化と基準とするエ ネルギーバンドの相対検出効率 同じ条件で測定した分散スペクトル 2004.2.4 (FM) 2003.12.30(EU) E 繰り返し同じ条件で測定 Counts/8sec (log) 2004.4.5 (EU) エネルギーEでの 2004.4 (EU) 相対検出効率 K(E)倍 2004.2 (FM) 2004.2 (EU) y=at+b y=K(E)×(at+b) 2003.12(EU) X線発生装置からのスペクトルが X線発生装置の稼働時間の 滑らかな関数として変化する。 稼働時間 [h] Period 2の基準バンド y=at2+bt+c y=K(E)×(at2+bt+c) 0.44-0.47 keV Period 3の基準バンド 1.1 1.6-1.65 keV その他のエネルギーバンドの 相対検出効率 Ratio cts of each band cts of reference band =a×t + b for EU K(a×t + b) for FM エネルギーEのバンドのQEは Kref×K(E)×QE(EU) 稼働時間[h] 0.8-0.83 keV 0.6-0.65 keV フィッティング結果の例(Period1) 基準エネルギーバンド 0.6-0.65 keV 0.6-0.65/ref W-M/ref 強度変動をうまく表 せていない例 フィッティング結果の例(Period2) 基準エネルギーバンド 0.44-0.47 keV 0.6-0.65/ref O-K/ref フィッティング結果の例(Period3) 基準エネルギーバンド 1.6-1.65 keV 1.1-1.2/ref Si-Kβ/ref スペクトルの形の変化(a/b) cts of each band cts of reference band =a×t + b a/b×100 a/b×100 黒の□:連続成分 赤の□:特性X線 [% / h] [% / h] 黒の□:連続成分 赤の□:特性X線 Period1 Period 2 + Period 3 XIS-EUとの相対検出効率 (Kref、Kref×K) FI0 FI01 系統誤差: 5%以下 FI02 FI3 XIS-EUとの相対検出効率 (Kref、Kref×K) BI1 BI0 ~80倍@0.28 keV ~10倍@0.6 keV CCDの構造を考えたモデルによる フィッティング Fitting Model パラメータ SiO2層 Si層 XIS-FM(FI-3) 空乏層 赤線:モデル 不感層の厚み SiO2 [mm] 0.530±0.002 Si [mm] 0.288±0.002 参考:XIS-EU SiO2 [mm] Si [mm] 0.566±0.005 0.300±0.003 検出効率モデルによるフィッティング ●全てのエネルギーで 検出効率は1に近い BI1 ●酸素の吸収端が小さい 赤線:モデル ●モデルにはファクター ”1.06” を掛けている。 ⇒現在の系統誤差の目安 ―不感層の厚さ― SiO2[μm] 0.029±0.003 Si [μm] <1×10-4 HfO2 [μm] 0.005 (fixed) 0.001 (fixed) Ag [μm] BI-CCDの表面不感層について 不感層の厚さの上限 値が決まる 青線:入射X線(推測) 赤線:モデル 0.45 水による吸収と考える ⇒ H2O = 0.159±0.0025μm (0.115μm for SiO2) (0.08 μm for HfO2) 0.5 0.55 keV 0.6 H2Oの厚み[μm] H2Oの厚み[μm] H2O (?)の厚みの時間変化 Period 2 BI0 Period 2 BI1 BI1のH2Oの厚みの上限値:0.11μm BI0のH2Oの厚みの上限値:0.16μm Period 3 BI0 H2Oの厚み0.11μmのときの 検出効率 0.2 1 まとめ 0.2-2.2keVでの検出効率を測定した(統計誤 差は1%以下、系統誤差は~5%で求めた)。 X線発生装置のスペクトル変化を補正する新 たな解析手法を開発した。 BI-CCDの検出効率はEUの~[email protected]、 ~1.3倍@1.6keV。 FI-CCDについてはEUの~1.1倍@0.5keV。 BI-CCDの表面不感層の厚みの上限値を 0.11μm(BI1)、0.16μm(BI0)と求めた。
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