重不況の経済学 日本の新たな 成長へ向けて

09bd135d
柿沼健太郎
導入期(開発期)…PLCと普及率の関係を
みると新製品は、当初は開発費負担な
どで高価格であり、認知度も低いため、
普及率の伸びは低い
成長期…徐々に普及率が高まると、生産
量の累積による学習曲線効果(累積生
産量が倍増するごとに生産コストが一
定率で低下する経験則)などで価格が
低下し、また認知度も上がって需要が
急速に拡大し、生産数量が急速に増加
する。
基本的にどの製品にもこのグラフがあてはま
るが、売れない製品であると成長期から成熟
期の間が短く、すぐに衰退期を迎えてしまっ
たり、売れる製品ならその期間が長かったり
する。
成熟期…さらに普及率が高くなると、
低所得で買えない人や関心のない人々
の層にぶつかって、普及率の伸びは低
下していく
衰退期…需要のある人々はすべて満た
されているため、あとは更新需要だけ
になるので、商品はみるみるうちに売
れなくなっていく。
ある程度経済が成長しきると
一人あたりの消費量は限られ
ているので一定レベルで頭打
ちとなる
Ex)鉛筆や食料品など
耐久品の場合
一つ買うとその製品が壊れるまで
複数の同じ製品は必要がないため
普及率が需要を大きく左右する
普及率が上限に近づくと
新規需要の消滅と平均使
用年数の延長等による
更新需要が低下
製品重心のポジションが、成長期の
中でも
製品重心のポジションが成熟期に近い位置
数量の伸び率の高い位置
=価格弾力性が低い
=価格弾力性が大きい
・生産性向上による価格低下で需要が
増えず、経済規模の縮小につながる。
生産性が上昇して、
・たとえ成長期製品だとしても開発途上
価格が低下すれば
国等の企業が参入すると成熟期の製品群
販売数量は大きく
と同等になり
増加していき、
先進工業国は低成長経済へ移行
付加価値総額は成長する
高度経済成長期における日本のポジション
現在の日本のポジション
開発途上国の国民は、いまだ保有して
いない魅力的な製品に強いニーズを
持っているため、需要が平均的に強い
状態になっている。つまり、サプライ
サイドが資本の導入や生産性の向上、
効率化をいかに行えるかがその国が今
後高成長できるかにかかっている。筆
者はこれを「新製品投入間隔圧縮型成
長」と名付けている。
高度成長期における日本のポジション
国民の強い需要を引き出せ
る新製品が間欠的にしか生
まれないため、既成の製品
の平均的な需要が弱くなり、
成長が需要の伸びに制約さ
れることが多くなる。
今の日本のポジション