自動車修理工場関連法規について 管理部 第2.2版 2013/12/3 法規名の略称について この資料内では以下の略称を使用しています 労働安全衛生法 労働安全衛生法施行令 安衛法 安衛令 労働安全衛生規則 安衛則 有機溶剤中毒予防規則 有機則 粉じん障害防止規則 粉じん則 消防法 消防法施行令 消防法施行規則 危険物の規制に関する政令 危険物の規制に関する規則 建築基準法 建築基準法施行令 建築基準法施行規則 消防法 消防令 消防則 危政令 危規則 建基法 建基令 建基則 水質汚濁防止法 水質汚濁防止法施行令 水質汚濁防止法施行規則 大気汚染防止法 大気汚染防止法施行令 大気汚染防止法施行規則 振動規制法 振動規制法施行令 振動規制法施行規則 騒音規制法 騒音防止法施行令 騒音防止法施行規則 水濁法 水濁令 水濁則 大防法 大防令 大防則 振動法 振動令 振動則 騒音法 騒音令 騒音則 届出等で関係する公共機関 労働基準監督署 安全衛生関係 消防署 消防関係 都道府県庁 *地域によっては環境管理事務所や市区町村役所が窓口になっている場合 がありますので都道府県のHP等でご確認ください。 環境関係(大気・水質) 市区町村役所 建築関係 環境関係(騒音・振動) *届出書類の形式は各公共機関のHPからダウンロードもしくは、 直接管轄する公共機関から用紙を入手してください。 index ① ② ③ ④ 労働安全衛生 消防 建築 環境 ① 労働安全衛生 index ①-1 自動車修理の作業について ①-2 業務を行う場合の注意点 ①-3 有機溶剤を扱う場合の注意点 ①-4 粉じん作業を行う場合の注意点 ①-5 ガス溶接作業を行う場合の注意点 ①-6 排気装置について ①-7 排気装置設置時の届出に必要なもの ①-8 SDS(安全データシート)について ①-1 自動車修理の作業について 鈑金 粉じん作業 (サンダー等の研ぎ作業。) アーク溶接作業 *安衛法では粉じん作業に含まれる。 (ティグ、ミグ、マグ等のガスシールド溶接、 引き出し作業等で使用するスタッド溶接作業。) ガス溶接作業 (アセチレンガスによる溶断、溶接作業。) 塗装 有機溶剤作業 ①-2 業務を行う場合の注意点(1) 人 健康診断【安衛則43~52条】 雇用時に健康診断を実施する。 1年に一度、健康診断を実施し、結果を5年保存する。 従業員数50人以上の場合は診断結果は管轄する 労働基準監督署へ提出する。 総括安全衛生管理者【安衛法10条】 従業員数300人以上の場合は必要になる。 選任が必要になった場合14日以内に選任する。 選任後に管轄する労働基準監督署へ報告する。 安全管理者【安衛法11条】 衛生管理者【安衛法12条】 産業医【安衛法13条】 従業員数50人以上の場合は必要になる。 選任が必要になった場合14日以内に選任する。 選任後に管轄する労働基準監督署へ報告する。 ①-2 業務を行う場合の注意点(2) 人(続き) 安全委員会【安衛法17条】 衛生委員会【安衛法18条】 もしくは安全衛生委員会【安衛法19条】 従業員数50人以上の場合は必要となる。 月に1回以上開催し、議事を3年間保存する。 安全衛生推進者【安衛法12条の2】 従業員数10人以上50人未満の場合は必要となる。 選任が必要になった場合14日以内に選任する。 *選任しても労働基準監督署に報告する必要はない。 作業場に安全衛生推進者の名前を掲示し、関係者へ周知させる。 物 機械設置【安衛法88条,安衛令88条】 換気装置等を設置する場合は工事の30日前までに、 書類を管轄する労働基準監督署へ提出する。 *一覧は[排気装置設置時の届出に必要なもの] ①-3 有機溶剤を扱う場合の注意点(1) 人 有機溶剤作業主任者【有機則19条,19条の2】 有機溶剤作業者作業主任者技能講習を受けた人 から選任する。 有機溶剤作業を行う人【安衛法60条の2】 有機溶剤業務従事者労働衛生教育を受ける必要 がある。 健康診断【有機則29~31条】 有機溶剤診断が必要、 半年に一度実施し、結果を5年保存する。 診断結果は管轄する労働基準監督署へ提出する。 ①-3 有機溶剤を扱う場合の注意点(2) 物 換気装置【有機則5条,15条の2,16条,16条の2,20条,20条の2,21条】 室内作業:局所排気またはプッシュプル排気装置が必要となる。 排気口は屋根より1.5m以上の高さにする。 排気装置はそれぞれ必要要件がある。(詳細は[換気装置について]) 換気装置は自主点検を1年に一度実施し結果を3年保存する。 掲示物【安衛則18条,有機則24条,25条】 有機溶剤作業主任者 有機溶剤の種類 有機溶剤の効果 環境 環境測定【有機則28~28条の4】 有機溶剤等使用の注意事項 掲示物例 一、人体に及ぼす作用 (主な症状) (1)頭痛 (2)けん怠感 (3)めまい (4)貧血 (5)肝臓障害 二、取扱上の注意事項 (1)有機溶剤を入れた容器で使用しな いものには、必ずふたをすること。 (2)当日作業に直接必要のある量以外 の有機溶剤等を作業場内へ持ち込 まないこと。 (3)出来るだけ風上で作業を行い有機 溶剤の上記の吸入を避ける事。 (4)できるだけ有機溶剤等を皮膚に触 れないようにすること。 三、中毒が発生したときの応急処置 (1)中毒にかかった者を直ちに通風の よい場所に移し、すみやかに衛生 管理者、その他の衛生管理を担当 する者に連絡すること。 (2)中毒にかかった者の頭を低くして横 向き又は仰向けに寝かせ、身体の 保温に勤めること。 (3)中毒にかかった者が意識を失って いる場合は、口中の異物を取除くこ と。 (4)中毒にかかった者の呼吸が止まっ た場合は、すみやかに、人工呼吸 を行うこと。 半年に一度実施し、結果を3年保存する。 〇環境測定や点検結果は、労働基準監督署に提出の必要 はありませんが、立入検査等で確認することがありますの で、結果の保存は重要になります。 ①-4 粉じん作業を行う場合の注意点(1) 人 粉じん作業を行う人【安衛則36条】 粉じん作業業務教育を受ける必要がある。 アーク溶接作業も粉じん作業に含まれる。 アーク溶接作業を行う人【安衛則36条】 アーク溶接等特別教育を受ける必要がある。 *粉じん作業を行う。 ⇒ 粉じんの教育が必要となる。 アーク溶接作業を行う。 ⇒ 粉じん、アーク溶接両方の教育 が必要となる。 ①-4 粉じん作業を行う場合の注意点(2) 物 換気装置【粉じん則5条(17~21条)】 全体換気以上の換気装置が必要となる。 *局所排気、プッシュプル排気装置を設置した場合 自主点検を1年に一度実施し結果を3年保存する。 保護具【粉じん則27条】 原則的に粉じん作業は排気装置下での作業とし、 排気装置が使用できない場合に保護具が必要に なる。 *保護具があれば、 排気装置がいらないということではない。 例)出張修理など、出先での作業の場合 〇アーク溶接を行う場合も、保護具が必要となる。 ①-5 ガス溶接作業を行う場合の注意点 人 ガス溶接作業を行う人 ガス溶接技能講習を受ける必要がある。 ①-6 排気装置について(1) 排気装置の性能基準 有機溶剤の場合【有機則16条,16条の2】 局所排気装置 型式 制御風速(m/秒) 囲い式フード 0.4 外付け式フード 側方吸引型 0.5 下方吸引型 0.5 上方吸引型 1.0 備考 1 この表における制御風速は、局所排気装置のすべてのフードを開放した場合の制御風速をいう。 2 この表における制御風速は、フードの型式に応じて、それぞれ次に掲げる風速をいう。 イ 囲い式フードにあっては、フードの開口面における最小風速 ロ 外付け式フードにあっては、当該フードにより有機溶剤の蒸気を吸引しようとする範囲内における当該フードの開口面から最も離れた 作業位置の風速 プッシュプル排気装置 補足面を16以上の四辺形に分割しそれぞれで測定し 0.2m/s±50%(平均は0.2m/s以上) *ブース内に人が入り気流が下降する方式では床面1.5mの面 ①-6 排気装置について(2) 排気装置の性能基準 粉じんの場合【粉じん則11条】 フード:粉じんの発生源ごとに できるだけ近い位置に設けられていること。 ダクト:できるだけ短く、ベンドの数も できるだけ少なく、掃除しやすい構造であること。 排出口:屋外に設けられていること。 ①-7 排気装置設置時の届出に必要なもの 労働基準監督署の書類 建設物・機械等設置・移転・変更届 (様式第20号) 局所排気装置摘要書 (様式第25号) *局所排気装置を設置する場合 プッシュプル型換気装置摘要書 (様式第26号) *プッシュプル型換気装置を設置する場合 装置関係 *ほとんどの場合メーカーが用意します。 仕様書 装置図面 圧力損失計算書 図面 *自分で準備する必要があります。 工場図面に装置を書き込んだ物 工場の四隣がわかる地 〇その他、必要な書類がある場合は労働基準監督官から指示があり ます、作成時は、管轄する労働基準監督署に連絡し必要な書類 を確認することをお勧めします。 ①-8 SDS(安全データシート)について 通達より抜粋 【化学物質等の危険性又は有害性等の表示又は通知等の促進に関する指針】 化学物質(有機溶剤等)のうち安衛令18条、令別表第3に記載さ れる成分を含む場合はSDSを提供者(販売元や製造元等)が通 知する義務がある。 *SDSは平成23年度までMSDSと呼ばれていたため、 販売時期によっては旧称のMSDSとなっている場合があります。 SDSを労働者に 掲示、もしくは一覧表を備えて周知することが必要 となる。【通達4,5条】 ○SDSは、労働基準監督署に提出する必要はありませんが、 立入検査等で確認することがありますので、使用する塗 料や溶剤などを確認し、SDSの一覧表を作成してくださ い。 ② 消防 index ②-1 ②-2 ②-3 ②-4 危険物について 危険物の保管 少量危険物の届出に必要なもの その他の消防関係について ②-1 危険物について(1) 自動車修理でかかわる危険物【危政令1の11,別表第3より抜粋】 危険物 第2類 可燃性 固体 第4類 引火性液体 第1石油類 引火性 固体 非水溶性 液体 水溶性 液体 1,000kg 200ℓ 400ℓ アルコー ル類 400ℓ 第2石油類 第5類 自己反応性物質 第3石油類 非水溶性 液体 水溶性 液体 非水溶性 液体 水溶性 液体 1,000ℓ 2,000ℓ 2,000ℓ 4,000ℓ 第4石 油類 第1種 自己反応性 物質 第2種 自己反応性 物質 6,000ℓ 10kg 100kg 赤い囲いの値が指定数量 *代表的な物 分類は含まれる成分によって変わるので 製品ラベル、説明書で確認が必要です。 第2類 第4類 第4類 第4類 第4類 第5類 可燃性固体 :パテ等 引火性液体 第1石油類 :速乾系シンナー等 引火性液体 アルコール類:IPA等 引火性液体 第2石油類 :シンナー、塗料等 引火性液体 第4石油類 :マシンオイル等 自己反応性物質 :パテの硬化剤等 ②-1 危険物について(2) 危険物は保管量に応じて、届出や許可が必要になる。 基準は、前ページの表の項目の下にある数値になる。 ⇒指定数量 指定数量に 対する割合 0.2未満 0.2以上1未満 1以上 届出など 届出、許可不要 管轄消防署へ届出 市区町村長の許可 備考 少量危険物 *具体的な計算方法は次ページ 自動車修理工場であれば、数種類の危険物を扱っているため、 分類ごとに計算し合算する。 多くの場合、鈑金塗装工場では、0.2以上1未満になるため管轄する 消防署へ届出が必要になる。 (第1石油類のシンナーの一斗缶が2缶あるだけで0.18となり、 それ以外に塗料が少しあるだけでも0.2を超える可能性がある。) ②-1 危険物について(3) 危険物の計算 保管量÷指定数量=割合 計算例) パテ 10kg(第2類 可燃性固体 引火性固体) 速乾シンナー 18ℓ(第4類 引火性液体 第1石油類 非水溶性液体) 洗浄シンナー 36ℓ(第4類 引火性液体 第1石油類 非水溶性液体) 塗料 200ℓ(第4類 引火性液体 第2石油類 非水溶性液体) パテ硬化剤 0.5kg(第5類 自己反応性物質 第2種 自己反応性物質) (1)分類ごとに割合を計算する。 第2類 可燃性固体 引火性固体(パテ) 第4類 引火性液体 第1石油類 非水溶性液体(速乾シンナー・洗浄シンナー) 200÷1,000=0.2 第5類 自己反応性物質 第2種 自己反応性物質(パテ硬化剤) (18+36)÷200=0.27 第4類 引火性液体 第2石油類 非水溶性液体(塗料) 10÷1,000=0.01 0.5÷100=0.005 (2)結果を足す。 0.01+0.27+0.2+0.005=0.485 *この場合は、0.2以上1未満となり、管轄する消防署への届出が必要となる。 ②-2 危険物の保管 指定数量に対する割合が0.2未満の場合: ほとんどの地域で届出や設備の法的なきまりは無い。 *法的なきまりはなくとも、危険物であるため、保管場所を決め、 取扱には注意することが望ましいです。 指定数量に対する割合が0.2以上1未満(少量危険物)の場合: ほとんどの地域で設備基準がある。 *工場なので室内保管部分のみ抜粋(詳細は各地域の防災条例をご確認ください。) (1) 壁、柱、床及び天井は、不燃材料で造られ、又は覆われたものであること。 (2) 窓及び出入口には、防火戸を設けること。 (3) 液状の危険物を貯蔵し、又は取り扱う床は、危険物が浸透しない構造とするとともに、 適当な傾斜をつけ、かつ、ためますを設けること。 (4) 架台を設ける場合は、架台は不燃材料で堅固に造ること。 (5) 危険物を貯蔵し、又は取り扱うために必要な採光、照明及び換気の設備を設けること。 (6) 可燃性の蒸気又は可燃性の微粉が滞留するおそれのある場合は、 その蒸気又は微粉を屋外の高所に排出する設備を設けること。 *指定数量以上は【危政令 第3~5章】、【危規則 第3章】をご覧ください。 〇指定数量未満の危険物の保管については、 各地域で条例により決められている為、 管轄する消防署へご確認ください。 ②-3 少量危険物の届出に必要なもの 少量危険物指定可燃物貯蔵・取扱届出書 貯蔵・取扱場所の見取り図 危険物の詳細(品名、数量など) ○書類作成等は 管轄する消防署へご相談ください。 ②-4 その他の消防関係について 危険物以外にも以下の設置が必要になる場 合があります 防火管理者等の担当者や組織 消火設備 警報設備 避難設備 ○これらは施設規模や階層、用途、 構造により設置数など条件が変わる為、 管轄する消防署へご相談ください。 ③ 建築 index ③-1 用途地域について ③-1 用途地域について 整備 第1,2種低層住居専用地域 第1,2種中高層住居専用地域 第1種住居地域 第2種住居地域 鈑金(デントリペア含む) ×(住居専用の為、工場は建てることができない) △ (作業場が50㎡以下で1.5kW以下 の原動機の場合は可能) ×(つち打ち作業の為) △ 準住居地域 近隣商業地域 商業地域 準工業地域 工業地域 工業専用地域 指定のない区域 塗装 × (0.75kW以下の吹き付け作業の為) (作業場が150㎡以下で1.5kW以 下の原動機の場合は可能) △ △ (作業場が300㎡以下の場合は可能) (作業場が300㎡以下で0.75kW 以下の原動機で吹き付け作業の場合 は可能) ○ △(住居を兼ねない場合は可能) ○ *用途地域ごとに建ぺい率、容積率、高さ等の制限があるので、市区町村役所で確認が必要になります 地域によっては、工場建築に補助がある場合がありますので、商工課等に確認することを勧めます *臭いや騒音等で周辺住民と問題になることがあります、法的に認められているといっても周辺住民を考慮して上で操業してください。 ④ 環境 index 都道府県庁が窓口になるもの ④-1 大気汚染・排水について ④-2 排水基準について ④-3 大気汚染・排水の施設の届出に必要なもの 市区町村役所が窓口になるもの ④-4 騒音・振動について ④-5 騒音・振動特定施設の届出に必要なもの ④-1 大気汚染・排水について(1) 大気汚染 揮発性有機化合物排出施設 揮発性有機化合物排出施設【大防法2条】 排風機1台当たりの排風能力が 100,000㎥/h以上の場合に該当する。 *塗装ブースの排気能力は24,000㎥/h(400㎥/min)前後が多く、 ほとんどの場合で、該当しない。 排出基準【大防法17条の4,大防則15条の2】 該当施設から、排出される揮発性有機化合物濃度は 1㎥中700ppmc以下であること。 揮発性有機化合物排出施設の設置 【大防法17条の5,17条の6】 設置工事の60日前までに管轄する都道府県庁へ届出が必要となる。 測定【大防法17条の12,大防則15条の3】 該当施設は、揮発性有機化合物濃度を 1年に1回以上測定し結果を3年保存する。 ④-1 大気汚染・排水について(2) 排水 特定施設 特定施設【水濁法2条】 屋内作業場の総面積が 800㎡以上ある工場で洗車施設を設置する場合に該当する。 *専用の洗車設備を備える場合でも蛇口にホースを繋いで 洗車するような場合は洗車施設になりません。 自動洗車機を設置する場合は面積にかかわらず該当する。 排水基準【水濁法3条,排出基準を定める省令1条】 [排水基準について]を参照 特定施設の設置【水濁法5条,6条】 工事の60日前に管轄する都道府県庁へ届出が必要となる。 排水測定【水濁法14条,水濁則9条】 測定回数について条例等で決まっており、 管轄する都道府県庁へ確認が必要、結果は3年保存する。 ④-2 排水基準について(1) 排水基準(有害物質)*自動車関係のみ抜粋 有害物質の種類 許容限度 カドミウム及びその化合物 旧車のエンジンルームのめっき等 1ℓにつきカドミウム0.1mg 鉛及びその化合物 バッテリー等 1ℓにつき鉛0.1mg テトラクロロエチレン 金属の洗浄剤等 1ℓにつき0.1mg ジクロロメタン 金属の洗浄剤等 1ℓにつき0.02mg ベンゼン 溶剤等(現在は使われていない) 1ℓにつき0.1mg 詳細は【排出基準を定める省令】の別表第1を確認してください。 ④-2 排水基準について(2) 排水基準(含有量) 項目 許容限度 水素イオン濃度(水素指数) 海域以外の公共用水域に排出されるもの5.8以上8.6以下 海域に排出されるもの5.0以上9.0以下 生物化学的酸素要求量(単位 1ℓにつきmg) 160(日間平均120) 化学的酸素要求量(単位 1ℓにつきmg) 160(日間平均120) 浮遊物質量(単位 1ℓにつきmg) 200(日間平均150) ノルマルヘキサン抽出物質含有量(鉱油類含有量)(単位 1ℓにつきmg) 5 ノルマルヘキサン抽出物質含有量(動植物油脂類含有量)(単位 1ℓにつきmg) 30 フェノール類含有量(単位 1ℓにつきmg) 5 銅含有量(単位 1ℓにつきmg) 3 亜鉛含有量(単位 1ℓにつきmg) 2 溶解性鉄含有量(単位 1ℓにつきmg) 10 溶解性マンガン含有量(単位 1ℓにつきmg 10 クロム含有量(単位 1ℓにつきmg) 2 大腸菌群数(単位 1c㎥につき個) 日間平均3,000 窒素含有量(単位 1ℓにつきmg) 120(日間平均60) 燐含有量(単位 1ℓにつきmg) 16(日間平均8) 備考1 「日間平均」による許容限度は、1日の排出水の平均的な汚染状態について定めたものである。 2 この表に掲げる排水基準は、1日当たりの平均的な排出水の量が50㎥以上である工場又は事業場に係る排出水について適用する。 3 水素イオン濃度及び溶解性鉄含有量についての排水基準は、硫黄鉱業(硫黄と共存する硫化鉄鉱を掘採する鉱業を含む。)に属する工場又は事業場に係る排出水については適用しない。 4 水素イオン濃度、銅含有量、亜鉛含有量、溶解性鉄含有量、溶解性マンガン含有量及びクロム含有量についての排水基準は、水質汚濁防止法施行令及び廃棄物の処理及び清掃に関する法律施 行令の一部を改正する政令の施行の際現にゆう出している温泉を利用する旅館業に属する事業場に係る排出水については、当分の間、適用しない。 5 生物化学的酸素要求量についての排水基準は、海域及び湖沼以外の公共用水域に排出される排出水に限つて適用し、化学的酸素要求量についての排水基準は、海域及び湖沼に排出される排 出水に限つて適用する。 6 窒素含有量についての排水基準は、窒素が湖沼植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある湖沼として環境大臣が定める湖沼、海洋植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがあ る海域(湖沼であって水の塩素イオン含有量が1ℓにつき9,000mgを超えるものを含む。以下同じ。)として環境大臣が定める海域及びこれらに流入する公共用水域に排出される排出水に限つて適用 する。 7 燐含有量についての排水基準は、燐が湖沼植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある湖沼として環境大臣が定める湖沼、海洋植物プランクトンの著しい増殖をもたらすおそれがある海 域として環境大臣が定める海域及びこれらに流入する公共用水域に排出される排出水に限つて適用する。 ④-3 大気汚染・排水の施設の届出に必要なもの 揮発性有機化合物排出施設届出の場合 揮発性有機化合物排出施設設置(使用、変更)届出書 施設の概要図(構造、主要寸法等) 特定排水施設届出の場合 特定施設設置(使用・変更)届出書 ○書類作成等は管轄する 都道府県庁(環境部門)へご相談ください。 ④-4 騒音・振動について(1) 騒音 特定施設【騒音法2条】 1台あたり7.5kW以上の原動機を使用した コンプレッサーや送風機を設置する場合は該当する。 *塗装ブースなど、送排風で2機以上原動機が使用されている場合は、 どちらか一方でも7.5kW以上であると対象になる。 例)6.5kWの原動機4機 ⇒ 騒音の特定施設にならない。 6kWと8kWの原動機 ⇒ 騒音の特定施設になる。 規制について【騒音法3条】 地域ごとに条例(県や市)によって決められるため都道府県庁、 市区町村役所等の環境部門に確認が必要になる。 例)埼玉県では金属板(0.5mm以上)のつち打ち作業(ハンマリ ング)が騒音作業に指定されている為、鈑金作業を行う場合は、 市役所の環境部門に相談する必要がある。 届出【騒音法6条】 騒音の特定施設になる装置の設置工事の30日前 までに管轄する市区町村役所に届出が必要になる。 ④-4 騒音・振動について(2) 振動 特定施設【振動法2条】 1台あたり7.5kW以上の原動機を使用した コンプレッサーを設置する場合は該当する。 規制について【振動法3条】 地域ごとに条例(県や市)によって決められるため 都道府県庁、市区町村役所等の環境部門に確認 が必要となる。 届出【振動法6条】 振動の特定施設になる装置の設置工事の30日前 までに管轄する市区町村役所に届出が必要になる。 ④-5 騒音・振動の特定施設届出に必要なもの 騒音の特定施設届出の場合 特定施設設置届出書(騒音規制法 様式第1) 施設の概要を示す資料 施設の防音対策の概要を示す資料 振動の特定施設届出の場合 特定施設設置届出書(振動規制法 様式第1) 施設の概要を示す資料 施設の防振対策の概要を示す資料 ○書類作成等は管轄する 市区町村役所(環境部門)へご相談ください。
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