具体的な改定内容 ※スライド各ページに記載している 【点p○○,留p○○, 施告p○○,施通p○○,様p○○】等は、 『改定診療報酬点数表参考資料』の 点数告示、留意事項通知、施設基準告示、 施設基準通知、届出様式等の関連するページを 示す。 2 3 平成22年度診療報酬改定の概要 全体改定率 +0.19%(約700億円) 10年ぶりのネットプラス改定 診療報酬(本体) +1.55%(約5,700億円) 医科 +1.74% 入院 +3.03% (約4,800億円) (約4,400億円) 外来 +0.31% (約400億円) 急性期入院医療に概ね4000億円を配分 歯科 +2.09%(約600億円) 調剤 +0.52%(約300億円) 薬価等 ▲1.36%(約5,000億円) 社会保障審議会の「基本方針」 1.重点課題 ・救急、産科、小児、外科等の医療の再建 ・病院勤務医の負担軽減 2.4つの視点 充実が求められる領域の評価 など 3.後期高齢者という年齢に着目した診療報 酬体系の廃止 重点課題への対応 ・ ・ ・ ・ 救命救急センター、二次救急医療機関の評価 ハイリスク妊産婦管理の充実、ハイリスク新生児に対する集中治療の評価 手術料の引き上げ、小児に対する手術評価の引き上げ 医師事務作業補助体制加算の評価の充実、多職種からなるチーム医療の評価 4つの視点(充実が求められる領域の評価、患者から見てわかりやすい医療の実現など) ・ がん医療・認知症医療・感染症対策・肝炎対策の推進、明細書の無料発行 など 後期高齢者医療の診療報酬について ・ 75歳という年齢に着目した診療報酬体系の廃止 4 平成22年度診療報酬改定における主要改定項目 1.重点課題 ○ 救急、産科、小児、外科等の医療の再建 ○ 病院勤務医の負担の軽減 (医療従事者の増員に努める医療機関への支援) 2.4つの視点 ○ 充実が求められる領域を適切に評価していく視点 ○ 患者からみて分かりやすく納得でき、安心・安全で、 生活の質にも配慮した医療を実現する視点 ○ 医療と介護の機能分化と連携の推進等を通じて、質 が高く効率的な医療を実現する視点 ○ 効率化余地があると思われる領域を適正化する視点 3.後期高齢者医療 75歳以上という年齢に着目した診療報酬体系の廃止 5 「基本方針」に基づく主要改定項目(1/3) 1.重点課題 (1)救急、産科、小児、外科等の医療の再建 ① 地域連携による救急患者の受入れの推進について ② 小児や妊産婦を含めた救急患者を受け入れる医療機関 に対する評価及び新生児等の救急搬送を担う医師の活動 の評価について ③ 急性期後の受け皿としての後方病床・在宅療養の機能 強化について ④ 手術の適正評価について (2)病院勤務医の負担の軽減 (医療従事者の増員に努める医療機関への支援) ① 入院医療の充実を図る観点からの評価について ② 医師の業務そのものを減少させる取組に対する評価に ついて ③ 地域の医療機関の連携に対する評価について ④ 医療・介護関係職種の連携に対する評価について 6 「基本方針」に基づく主要改定項目(2/3) 2.4つの視点 (1)充実が求められる領域を適切に評価していく視点 ① がん医療の推進について ② 認知症医療の推進について ③ 感染症対策の推進について ④ 肝炎対策の推進について ⑤ 質の高い精神科入院医療等の推進について ⑥ 歯科医療の充実について ⑦ 手術以外の医療技術の適正評価について ⑧ イノベーションの適切な評価について (2)患者からみて分かりやすく納得でき、安心・安全で、生活の質に も配慮した医療を実現する視点 ① 医療の透明化に対する評価について ② 診療報酬を患者等に分かりやすいものとすることに対する評 価について ③ 医療安全対策の推進について ④ 患者一人一人の心身の特性や生活の質に配慮した医療の実現 に対する評価について ⑤ 疾病の重症化予防について 7 「基本方針」に基づく主要改定項目(3/3) 2.4つの視点 (3)医療と介護の機能分化と連携の推進等を通じて、質が高く効率的 な医療を実現する視点 ① 質が高く効率的な急性期入院医療等の推進について ② 回復期リハビリテーション等の推進について ③ 在宅医療の推進について ④ 訪問看護の推進について ⑤ 在宅歯科医療の推進について ⑥ 介護関係者を含めた多職種間の連携の評価について ⑦ 調剤報酬について (4)効率化余地があると思われる領域を適正化する視点 ① 後発医薬品の使用促進について ② 市場実勢価格等を踏まえた医薬品・医療材料・検査の適正評価 について ③ 相対的に治療効果が低くなった技術等の適正な評価について 3.後期高齢者医療 75歳以上という年齢に着目した診療報酬体系の廃止 8 救急医療の評価の充実について 救急入院医療の充実 充実した体制の救命救急センターの評価 救命救急入院料 充実度評価A加算 500点 → 1,000点 二次救急医療機関における入院医療の評価 救急医療管理加算 乳幼児救急医療管理加算 600点 → 800点 150点 → 200点 手厚い急性期入院医療の評価 ハイケアユニット入院医療管理料 3,700点 → 4,500点 地域の連携による救急外来の評価 病院・診療所の小児科医師の連携による救急外来の評価 地域連携小児夜間・休日診療料1(24時間対応なし) 350点 → 400点 地域連携小児夜間・休日診療料2(24時間対応あり) 500点 → 550点 病院・診療所の医師の連携による救急外来の評価 地域連携夜間・休日診療料 100点 新 9 産科・小児医療の評価の充実について ハイリスク妊産婦管理の充実・拡大 ハイリスク分娩管理の評価 ハイリスク分娩管理加算 2,000点 → 3,000点(1日につき)+対象拡大 緊急搬送された妊産婦の受入の評価 妊産婦緊急搬送入院加算 5,000点 → 7,000点(入院初日)+対象拡大 新生児集中治療の評価 ハイリスク新生児に係る集中治療の評価 新生児特定集中治療室管理料 8,500点 → 10,000点 NICUよりハイリスク児を直接受入れる後方病床の評価 新生児治療回復室入院医療管理料 5,400点 新 小児の入院医療の充実 地域の小児救急入院医療を担う医療機関の評価 新 小児入院医療管理料 2(区分新設) 4,000点 (特定機能病院においても小児入院医療管理料の算定を認める) 10 病院勤務医の負担の軽減について 病院勤務医の事務負担の軽減 医師事務作業補助体制加算の評価の充実 医師事務作業補助体制加算 (入院初日) 25対1 50対1 75対1 100対1 355点 185点 130点 105点 15対1 20対1 25対1 50対1 75対1 100対1 810点 610点 490点 255点 180点 138点 ※一般病床数に対する配置人数に応じて加算 手厚い人員体制による入院医療の評価 7対1病棟、10対1病棟における看護補助者の配置の評価 急性期看護補助体制加算1(50対1配置) 120点(14日まで) 新 急性期看護補助体制加算2(75対1配置) 80点(14日まで) 新 多職種からなるチームによる取組の評価 栄養サポートチームによる栄養改善の取組の評価 新 栄養サポートチーム加算 呼吸ケアチームによる人工呼吸器離脱に向けた取組の評価 新 呼吸ケアチーム加算 200点(週1回) 150点(週1回) 11 基本診療料 再診料 点p2,留p47 1 病 院の場合 60点 2 診療所の場合 71点 69点 13 地域医療貢献加算 新 点p3,留p49,施告p447,施通p511,様p839 地域医療貢献加算 3点(再診料に加算) [算定要件(留意事項通知)] ア 地域医療貢献加算は、地域の身近な診療所において、 患者からの休日・夜間等の問い合わせや受診に対応するこ とにより、休日・夜間に病院を受診する軽症患者の減少、ひ いては病院勤務医の負担軽減につながるような取組を評価 するものである。 イ 当該加算を算定するに当たっては、当該保険医療機関 は、緊急時の対応体制や連絡先等について、院内掲示、連 絡先を記載した文書の交付、診察券への記載等の方法に より患者に対して周知すること。 14 [算定要件(留意事項通知)] ウ 標榜時間外であっても、緊急病変時等において、患者 から直接又は間接(電話、テレビ映像等による場合)に問い 合わせがあった場合には、転送可能な体制を取るなど、原 則として常に電話に応じること。なお、やむを得ない事由に より、電話等による問い合わせに応じることができなかった 場合には、留守番電話等により対応した上で、速やかに患 者に連絡を取ること。 エ 電話等による相談の結果、緊急の対応が必要と判断さ れた場合には、外来診療、往診、他の医療機関との連携又 は緊急搬送等の医学的に必要と思われる対応を行うこと。 オ なお、電話再診の場合であっても、地域医療貢献加算 の算定が可能であること。 15 [地域医療貢献加算の施設基準(告示)] 当該保険医療機関の表示する診療時間以外の時間において、 患者又はその家族等から電話等により療養に関する意見を求め られた場合に、対応できる体制にあること。 [地域医療貢献加算に関する施設基準(通知)] (1) 診療所であること。 (2) 標榜時間外において、患者からの電話等による問い合わせ に応じる体制を整備するとともに、対応者、緊急時の対応体制、 連絡先等について、院内掲示、連絡先を記載した文書の配布、 診察券への記載等の方法により患者に対し周知していること。又 は、当該診療所の職員が対応に当たる場合であっても、医師に 電話を転送できる体制を備えていること。 (3) 複数の診療所が連携してあらかじめ当番医を定めて対応に当たる 場合には、当該当番医の担当日時や連絡先等について、あらかじめ患 者に周知していること。 ※当該加算の届出については、実績を要しない。 16 外来管理加算 点p3,留p47 外来管理加算 52点 【算定要件】 ※5分要件の廃止 ※要件追加 多忙等の理由により、投薬のみの要請があり、 簡単な症状の確認等を行ったのみで継続処 方を行った場合にあっては、外来管理加算は 算定できない。 17 現 (4) ア 行 外来管理加算 略 イ 外来管理加算を算定するに当たっては、 医師は丁寧な問診と詳細な身体診察(視診、 聴診、打診及び触診等)を行い、・・・ (中略)・・・ 患者の療養上の疑問や不安を解 消するため次の取組を行う。 改 (4) 定 後 外来管理加算 ア (変更なし) イ (変更なし) [提供される診療内容の事例]略 ウ 診察に当たっては、イに規 ウ イに規定する診察に要する時間として、 定する項目のうち、患者の 医師が実際に概ね5分を超えて直接診察を 状態等から必要と思われる 行っている場合に算定できる。この場合にお ものを行うこととし、必ず いて、診察を行っている時間とは、患者が診 しも全ての項目を満たす必 察室に入室した時点を診察開始時間、退室し 要はない。また、患者から た時点を診察終了時間とし、その間一貫して の聴取事項や診療所見の要 医師が患者に対して問診、身体診察、療養上 点を診療録に記載する。 の指導を行っている場合の時間に限る。また、 患者からの聴取事項や診察所見の要点を診療 録に記載する。併せて、外来管理加算の時間 要件に該当する旨の記載をする。 18 現 (4) 行 外来管理加算 改 (4) 後 外来管理加算 エ 略 エ 略 オ 略 オ 略 カ 投薬は本来直接本人を診察 した上で適切な薬剤を投与す べきであるが、やむを得ない 事情で看護に当たっている者 から症状を聞いて薬剤を投与 した場合においても、再診料 は算定できるが、外来管理加 算は算定できない。 定 カ 投薬は本来直接本人を診察 した上で適切な薬剤を投与す べきであるが、やむを得ない 事情で看護に当たっている者 から症状を聞いて薬剤を投与 した場合においても、再診料 は算定できるが、外来管理加 算は算定できない。また、多 忙等を理由に、ウに該当する 診療行為は行わず、簡単な症 状の確認等を行ったのみで継 続処方を行った場合にあって は、再診料は算定できるが、 外来管理加算は算定できない。 19 電子化加算の見直し 点p3,施告p447,施通p511,様p840 電子化加算 3点(初診料に加算) → 廃止 新 明細書発行体制等加算 1点(再診料に加算) 【算定要件】 ①診療所であること。 ②レセプトオンライン請求(電子情報処理組織を使用し た診療報酬請求又は光ディスク等を用いた診療報酬請 求)を行っていること。 ③明細書を無料で発行していること。その旨の院内掲 示を行っていること。 20 明細書発行の推進について 明細書発行の推進 電子請求が義務付けられている病院・診療所・薬局 正当な理由のない限り、原則として明細書を無料で発行 正当な理由 ① 明細書発行機能が付与されていないレセコンを使用 ② 自動入金機の改修が必要な場合 注)明細書発行を行う旨を院内掲示するとともに、明細書発行を希望しない 方には、その旨の申し出を促す院内掲示を行うなどの配慮を行う。 電子請求が義務付けられていない病院・診療所・薬局 明細書発行に関する状況を院内掲示する 院内掲示の内容 → 明細書発行の有無、手続き、 費用徴収の有無、その金額など 診療報酬上の支援 明細書の無料発行等を行っている診療所の評価 新 明細書発行体制等加算 1点(再診料に加算) 21 明細書発行の義務化の拡大① 療担p714,療基p715,療通p716・721,様p718 (1) レセプト電子請求が義務づけられて いる保険医療機関等について レセプトの電子請求を行っている保険医療機関等 については、正当な理由のない限り、原則として 明細書を無料で発行すること。 その際、保険医療機関等においては、その旨を院 内掲示等により明示するとともに、明細書の発行 を希望しない患者等への対応については、会計 窓口に「明細書を希望しない場合は申し出て下さ い」と掲示すること等を通じて、その意向を的確に 確認できるようにするものとする。 22 明細書発行の義務化の拡大② 局長通知p717 「正当な理由」の考え方 ① 発行関係 イ 明細書発行機能が付与されていないレセコンを 使用している保険医療機関等である場合 ロ 自動入金機を活用しており、自動入金機で明 細書発行を行おうとした場合には、自動入金機の 改修が必要な保険医療機関等である場合 ② 費用徴収関係(実費徴収が認められる場合) 上記①のイ又はロに該当する場合 23 明細書発行の義務化の拡大③ 様p718,院内掲示様p719 正当な理由に該当する場合には、保険医療 機関等はその旨及び希望する患者には明細書 を発行する旨を院内掲示で明示するとともに、 地方厚生局長等にその旨の届出を行うこととす る。 また、各保険医療機関等は、明細書発行の 手続き、費用の徴収の有無、費用徴収を行う場 合の金額について、院内に掲示するとともに、 その内容を地方厚生局長等に届け出るものと する。 24 明細書発行の義務化の拡大④ 局通p717,院内掲示様p719・720 (2) レセプト電子請求が義務づけられていな い保険医療機関等について 医療の透明化や患者への情報提供を積極的に推進 していく必要がある一方で、これらの保険医療機 関等は明細書を即時発行する体制が整っていな いと考えられることを配慮して、当該保険医療機 関等の明細書発行に関する状況(明細書発行の 有無、明細書発行の手続き、費用徴収の有無、費 用徴収を行う場合の金額)を院内に掲示すること とする。 25 乳幼児加算の引上げ 外来における乳幼児の診療を評価するため、乳 幼児加算を引き上げる。 現 行 【初診料】 乳幼児加算 【再診料】 乳幼児加算 【外来診療料】 乳幼児加算 改 定 72点 【初診料】 乳幼児加算 35点 【再診料】 乳幼児加算 35点 【外来診療料】 乳幼児加算 後 点p2,留p44 75点 点p3 38点 点p4 38点 26 基本診療料(入院料等) 有床診療所入院基本料① (1) 有床診療所入院基本料の再編成 手厚い看護職員の配置を行う有床診療所の評価を 新設するとともに、有床診療所の実態を踏まえ、評 価区分を見直す。 現 行 有床診療所入院基本料1 (看護職員5人以上) 有床診療所入院基本料2 (看護職員1~4人) 7日以内 810点 8~14日 660点 15~30日 490点 31日以上 450点 7日以内 640点 8~14日 480点 15~30日 320点 31日以上 280点 28 点p15,留p64,施告p460, 施通p528,様p842・850~852 有床診療所入院基本料1 (看護職員7人以上) 改 定 有床診療所入院基本料2 (看護職員4~6人) 14日以内 760点 15~30日 590点 31日以上 500点 14日以内 680点 15~30日 510点 31日以上 460点 14日以内 500点 15~30日 370点 31日以上 340点 後 有床診療所入院基本料3 (看護職員1~3人) 29 有床診療所入院基本料② 点p16,留p64,施告p460,施通p528,様p852 (2) 初期加算の新設 新 有床診療所一般病床初期加算 100点 (7日以内、1日につき) [算定要件] 急性期医療を担う病院の一般病床、介護老人保健 施設、特別養護老人ホーム及び自宅等からの転 院・入院患者を、当該有床診療所の一般病床で受 け入れた場合に算定する。 30 [施設基準] 一般病床を有する診療所であって、以下のいずれかを満 たしていること。 ①過去1年間に在宅患者訪問診療の実績がある在宅療養 支援診療所である。 ②全身麻酔、脊椎麻酔又は硬膜外麻酔(手術を実施した 場合に限る。)を年間30件以上実施している。 ③救急病院等を定める省令に基づき認定されている。 ④病院群輪番制又は在宅当番医制に参加している。 ⑤がん性疼痛緩和指導管理料を算定している。 ⑥夜間看護配置加算を算定しており、夜間の診療応需体 制を有している。 31 32 有床診療所入院基本料③ 点p16,留p64,施告p461,施通p528,様p851 (3) 医師配置加算の見直し 現 行 改 【有床診療所入院基本料】 注3(1日につき) 医師配置加算 60点 [算定要件] 当該診療所における医師の数 が、2以上であること。 定 後 【有床診療所入院基本料】 注3(1日につき) 医師配置加算1 88点 新 医師配置加算2 60点 [算定要件] 医師数が2以上であること。 [施設基準] 医師配置加算1: 初期加算と同様 医師配置加算2:上記以外 33 有床診療所入院基本料④ 点p16 (4) 入院基本料等加算の拡充 有床診療所においても、所定の要件を満たした場 合は、超重症児(者)入院診療加算・準超重症児 (者)入院診療加算、無菌治療室管理加算、放射線 治療病室管理加算、重症皮膚潰瘍管理加算及び特 殊疾患入院施設管理加算を算定可とする。 (5) 診療所後期高齢者医療管理料は廃止 34 有床診療所療養病床入院基本料 点p17,留p66,施告p463,施通p530,様p852 急性期の入院医療を経た患者、状態が軽度悪化した在宅療 養中の患者や介護施設の入所者を受け入れた場合について の評価を新設する。 新 救急・在宅等支援療養病床初期加算 150点( 14日以内、1日につき) [算定要件] 急性期医療を担う病院の一般病床、介護老人保健施設、特別養護 老人ホーム及び自宅等からの入院患者を療養病床で受け入れた場 合に算定する。 [施設基準] 有床診療所療養病床入院基本料を算定している在宅療養支援診 療所であって、過去1年間に在宅患者訪問診療の実績があること。 35 入院中の患者の対診及び 他医療機関受診時の算定方法の整理 点p4,留p53 入院中の患者に対して対診を行う場合及 び入院中の患者が他の医療機関を受診す る場合の診療報酬の算定方法について、医 療現場における実態を踏まえ、明確化する。 36 入院中の患者に係る対診・他医療機関受診の取扱い 原則:他医療機関での診療の必要が生じた場合は、転医又は対診を求めること。 入院中の患者に係る対診の取扱い (入院中の患者に係る対診の費用について) 現状 出 来 高 病 棟 特 定 入 院 料 等 算 定 病 棟 ○算定可能 △一部算定可能 ×算定不可 ―想定外 B医療機関 初・再診料/往診料 A医療機関(患者入院中) ― 診療行為に係る費用 ○ × ※1 包括部分 包括外部分 × ※1 B ○ ― 初・再診料/往診料 ※1 対 診 A 診療行為に係る費用 ○ ○ ※1 × ※1 37 改定後 出 来 高 病 棟 DPC DPC 特 定 入 院 料 等 算 定 病 棟 ・ 対 対 象 象 病 病 院 院 A B 初・再診料/往診料 ― ○ 診療行為に係る費用 ○ ※1 × 対 診 A 包括部分 診療行為に係る費用 ※1 ※2 包括外部分 ― 初・再診料/往診料 × ×※2※2 ※1 B ○ ○ ※1 × ※1 AからBに合議で精算 DPC対象病院の場合、Bが提供する診療行為を含めて 診断群分類が変更される場合がある。 38 入院中の患者の他医療機関への受診 適応: 入院医療機関で診療できない専門的診療が必要な場合に限る。 他医療機関・・・ A:算定できないもの>>①短期滞在手術基本料2・3、②医学管理等(診情は可)、③在宅医療、④ 投薬、⑤注射(専門的診療に用いた受診日の投薬・注射は算定可。処方料・処方せん料・外来化 学療法加算は不可)、⑥リハビリテーション(疾患別リハの言語聴覚療法は算定可) B:入院医療機関から提供される文書をカルテに添付。 C:レセに「入院医療機関名」「入院料」「受診理由」「診療科」「受診日数」を記載。 入院医療機関・・・ A:他医療機関に、診療情報(入院料や診療科も)を文書で提供し、カルテに写しを添付。 B:入院医療機関での算定 (3通り) ア、療養病棟入基、有床診療所療養病床入基、特定入基を除く入院基本料を 算定している場 合、基本点数の70%で算定する。(入院基本料に包括する部分が無い) イ、特定入院料、療養病棟入基、有料診療所療養病床入基、特定入基を算定している場合、基本 点数の30%で算定する。(基本料に含まれる包括部分が有る・・・) ウ、イの場合で、基本料に含まれる包括部分(特掲診療料に限る)を算定しない場合、基本点数 の70%で算定する。 C:入院医療機関では、レセの摘要欄に、「他医療機関の受診理由」「診療科」「受診日数」を記載。 ただし、「特定入院料等」を70%で算定する場合は、他医療機関のレセの写しを添付すること。 入院中の患者の他医療機関受診の取扱い (入院中の患者の他医療機関受診の費用について) 現状 眼科等の専門的な外来診療を受ける場合 特 定 入 院 料 等 算 定 病 棟 (特定入院料等に含まれる診療が行われた場合に限る) A医療機関(患者入院中) 包括部分 ― 初・再診料 診療行為に係る費用 B医療機関 包括外部分 ― ○ ― ※1 ※2、3 外 来 DPC A 対 象 病 院 包括部分 初・再診料 診療行為に係る費用 包括外部分 B ― × × ※3 40 改定後 出 来 高 病 棟 特 定 入 院 料 等 算 定 病 棟 初・再診料 対 象 病 ※2 ※3 ○ ○ ※2 ※2 A 包括部分 診療行為に係る費用 包括外部分 ― 初・再診料 ― ― ※1 外 来 B ○ ※2※3 A 包括部分 初・再診料 診療行為に係る費用 ※1 B ※4 ―― ※4 診療行為に係る費用 DPC 院 A 包括外部分 ○ ○ ※5 ※5 ×※6 特定入院料については70%を控除した点数を算定 医学管理、在宅等は算定できない。 「ガンマナイフによる定位放射線治療」、 「直線加速器による定位放射線治療」は算定可能。 ※5 ※5 ○○ ※4 ※5 ※6 B ※5 ※3※5 × × 入院基本料については30%を控除した点数を算定 AからBに合議で精算 DPC対象病院の場合、Bが提供する診療行為 41 を含めて診断群分類が変更される場合がある。 現 行 改 定 後 【入院中の患者の他医療機関受診】 【入院中の患者の他医療機関受診】 (1) 入院中の患者が、当該入院の原因と (1) 入院中の患者が、当該入院の原因と なった傷病以外の傷病に罹患し、入院して なった傷病以外の傷病に罹患し、入院して いる保険医療機関以外での診療の必要が生 いる保険医療機関以外での診療の必要が生 じた場合は、他の保険医療機関へ転医又は じた場合は、他の保険医療機関へ転医又は 対診を求めることを原則とする。 対診を求めることを原則とする。 (2) 入院医療機関において、特定入院料、 (2) 入院中の患者に対し他医療機関での 療養病棟入院基本料又は有床診療所療養病 診療が必要となり、当該入院中の患者が他 床入院基本料を算定している患者について、 医療機関を受診した場合(当該入院医療機 当該特定入院料等に含まれる診療を他医療 関にて診療を行うことができない専門的な 機関で行った場合には、当該他医療機関は 診療が必要となった場合等のやむを得ない 当該費用を算定できない。 場合に限る。)は、他医療機関において当 該診療に係る費用を算定することができる。 ただし、短期滞在手術基本料2及び3、医 学管理等(診療情報提供料は除く。)、在 宅医療、投薬、注射(当該専門的な診療に 特有な薬剤を用いた受診日の投薬又は注射 に係る費用を除き、処方料、処方せん料及 び外来化学療法加算を含む。)及びリハビ リテーション(言語聴覚療法に係る疾患別 リハビリテーション料を除く。)に係る費 用は算定できない。 42 現 行 (3) (2)にかかわらず。特定入院料等を算 定する患者に対し眼科等の専門的な診 療が必要となった場合(当該入院医療 機関に当該診療に係る診療科がない場 合に限る。)であって、当該患者に対 し当該診療が行われた場合(当該診療 に係る専門的な診療科を標榜する他医 療機関(特別の関係にあるものを除 く。)において、次に掲げる診療行為 を含む診療行為が行われた場合に限 る。)は、当該患者について算定する 特定入院料等に含まれる診療が当該他 医療機関において行われた診療に含ま れる場合に限り、当該他医療機関にお いて、当該診療に係る費用を算定でき ることとする。ただし、短期滞在手術 基本料2及び3、医学管理等、在宅医 療、投薬、注射及びリハビリテーショ ンに係る費用(当該専門的な診療科に特 有な薬剤を用いた投薬又は注射に係る 費用を除く。)は算定できない。 ア 初・再診料 イ 短期滞在手術基本料1 ウ 検査 エ 画像診断 改 定 後 (削除) 43 現 行 改 定 後 オ 精神科専門療法 カ 処置 キ 手術 ク 麻酔 ケ 放射線治療 コ 病理診断 (4) 他医療機関において(3)の規定によ (3) (2)の規定により入院中の患者が他医 り費用を算定することのできる診療を 療機関を受診する場合には、入院医療 行わせる場合には、当該患者が入院し 機関は、当該他医療機関に対し、当該 ている保険医療機関において、当該他 診療に必要な診療情報(当該入院医療機 医療機関に対し、当該診療に必要な診 関での算定入院料及び必要な診療科を 療情報(当該入院医療機関での算定入院 含む。)を文書により提供する(これ 料及び必要な診療科を含む。)を文書 らに要する費用は患者の入院している により提供する(これらに要する費用 保険医療機関が負担するものとす は患者の入院している保険医療機関が る。)とともに、診療録にその写しを 負担するものとする。)とともに、診 添付する。 療録にその写しを添付する。この場合 (4) (2)の規定により入院中の患者が他医 においては、当該他医療機関において 療機関を受診する日の入院医療機関に 診療が行われた日に係る特定入院料等 おける診療報酬の算定については、以 は、当該特定入院料等の所定点数から 下のとおりとすること。この場合にお 当該特定入院料等の基本点数の70% いて、1点未満の端数があるときは、小 を控除した点数により算定するものと 数点以下第一位を四捨五入して計算す する。この場合において、1点未満の ること。 端数があるときは、小数点以下第一位 ア 入院医療機関において、当該患者が を四捨五入して計算するものとする。 療養病棟入院基本料、有床診療所療養 44 現 行 改 定 後 病床入院基本料及び特定入院基本料を 除く入院基本料(以下「入院基本料 等」)を算定している場合は、入院基 本料等は当該入院基本料等の基本点数 の30%を控除した点数により算定す ること。 イ 入院医療機関において、当該患 者が特定入院料、療養病棟入院基本料、 有床診療所療養病床入院基本料又は特 定入院基本料(以下「特定入院料 等」)を算定している場合であって、 当該他医療機関において特定入院料等 に含まれる診療に係る費用(特掲診療 料に限る。)を算定する場合は、特定 入院料等は、当該特定入院料等の基本 点数の70%を控除した点数により算 定すること。 ウ 入院医療機関において、当該患 者が特定入院料等を算定している場合 であって、当該他医療機関において特 定入院料等に含まれる診療に係る費用 (特掲診療料に限る。)を算定しない 場合は、特定入院料等は、当該特定入 院料等の基本点数の30%を控除した 点数により算定すること。 45 現 行 (5) 他医療機関において(3)のアからコま でに規定する診療を行った場合には、 当該患者の入院している保険医療機関 から提供される当該患者に係る診療情 報に係る文書を診療録に添付するとと もに、診療報酬明細書の摘要欄に「当 該患者の算定する特定入院料等」、 「診療科」及び「他(受診日数:○ 日)」と記載する。 改 定 後 (5) 他医療機関において診療を行った場 合には、入院医療機関から提供される 当該患者に係る診療情報に係る文書を 診療録に添付するとともに、診療報酬 明細書の摘要欄に「入院医療機関名」、 「当該患者の算定する入院料」、「受 診した理由」、「診療科」及び「他 (受診日数:○日)」を記載する。 (6) 入院医療機関においては、診療報酬 明細書の摘要欄に、「他医療機関を受 診した理由」、「診療科」及び「他 (受診日数:○日)」を記載すること。 ただし、特定入院料等を330%減算す る場合には、他医療機関のレセプトの 写しを添付すること。 46 医療機関における後発医薬品を 積極的に使用する体制の評価 点p28,留p87, 施告p474,施通p562, 様p874 医療機関における後発医薬品の使用を進めるた め、薬剤部門が後発医薬品の品質、安全性、安定 供給体制等の情報を収集・評価し、その結果を踏 まえ院内の薬事委員会等で採用を決定する体制 を整えるとともに、後発医薬品の採用品目数の割 合が20%以上の医療機関について、薬剤料を包 括外で算定している入院患者に対する入院基本料 の加算を新設する。 新 後発医薬品使用体制加算 30点(入院初日) 47 [算定要件] 投薬又は注射に係る薬剤料を包括外で算定している入院患者に ついて、入院初日に限り所定点数に加算する。 ※ 該当する主な入院基本料: 一般病棟入院基本料、結核病棟入院基本料、精神病棟入院基本 料、特定機能病院入院基本料、専門病院入院基本料、障害者施 設等入院基本料及び有床診療所入院基本料(いずれも特別入院 基本料を含む。) [施設基準] (1) 薬剤部門において後発医薬品の品質、安全性、安定供給体制 等の情報を収集・評価し、その結果を踏まえ院内の薬事委員会 等で後発医薬品の採用を決定する体制を整えていること。 (2) 後発医薬品の採用品目数の割合が全採用医薬品の20%以上 であること。 (3) 入院・外来を問わず後発医薬品の使用に積極的に取り組んで いる旨の院内掲示を行っていること。 48 医学管理等 小児救急外来の評価① 点p109,留p134,施告p590,施通p641,様p899 (1) 地域の医師が参加することにより、小児科の 初期救急体制を確保する地域連携小児夜間・ 休日診療料の評価を引き上げる。 現 行 改 定 後 【地域連携小児 夜間・休日診療料】 1 地域連携小児夜間・休日 診療料1 350点 【地域連携小児 夜間・休日診療料】 1 地域連携小児夜間・休日 診療料1 400点 2 地域連携小児夜間・休日 診療料2 500点 2 地域連携小児夜間・休日 診療料2 550点 50 小児救急外来の評価② 点p109,留p135,施告p590,様p899 (2) 多数の受診者に対し院内トリアージを行った場合の評 価を新設する。 新 院内トリアージ加算 30点 [施設基準] ① 院内トリアージの実施基準を定め、院内掲示等により 受診者に周知していること。 ② 患者の来院後速やかに院内トリアージが実施され、患 者に説明がなされているとともに、一定時間経過後に再 評価が行われていること。 [算定要件] 当該医療機関に来院した患者について、院内トリアージ を行った上で診療を行った場合に算定する。 51 地域連携夜間・休日診療料の新設 点p110,留p135,施告p590,施通p642,様p899 地域の開業医等との連携により、地域における多数の救 急患者を夜間・休日に受け入れるための救急体制を整えて いる医療機関について、小児における場合と同様の評価を 新設する。 新 地域連携夜間・休日診療料 100点 [施設基準] (1) 夜間、休日において救急患者を診療できる体制を有し ていること。 (2) 夜間、休日に救急患者を診療する医師(当該医療機 関及び近隣の診療所等の保険医療機関を主たる勤務先と するもの)が3名以上いること。 52 疼痛緩和ケアの充実 点p109,留p132,施告p590,施通p640,様p897 がんの疼痛緩和のためには、身体的苦痛のみならず、精 神的苦痛、社会的苦痛等を考慮する必要があることから、が ん性疼痛緩和指導管理料において、緩和ケアに係る研修を 修了した医師による指導を要件とする。 現 行 改 定 後 【がん性疼痛緩和指導管理料】 【がん性疼痛緩和指導管理料】 100点 100点 [施設基準] 緩和ケアチームを構成する常勤医師が以下 のいずれかの研修会を終了していること。 ア がん診療に携わる医師に対する緩和ケア 研修会の開催指針(平成20年4月1日健康局 長通知)に準拠した緩和ケア研修会 イ 緩和ケアの基本教育のための都道府県指 導者研修会(国立がんセンター主催)等 53 がん患者に対する丁寧な説明の評価 点p109,留p132,施告p590,施通p640,様p898 がんの診断及び治療方針の説明を行う際に、当 該患者に対して多面的に配慮した環境で丁寧な説 明を行った場合の評価を新設する。 新 がん患者カウンセリング料 500点 [算定要件] がんと診断され、継続して治療を行う予定の者に対して、 緩和ケアの研修を修了した医師及び6か月以上の専門の 研修を修了した看護師が同席し、周囲の環境等にも十分に 配慮した上で、丁寧に説明を行った場合に算定する。 54 がん診療連携拠点病院を 中心とした連携の充実 点p116,留p144, 施告p593,様p906・907 がん診療連携拠点病院等と地域の医療機 関が、がん患者の退院後の治療をあらかじ め作成・共有された計画に基づき連携して 行うとともに、適切に情報交換を行うことを 評価する。 55 新 がん治療連携計画策定料(計画策定病院) 750点(退院時) [算定要件] がんと診断された患者で、がん診療拠点病院又は準ずる病 院において、初回の手術・放射線治療・化学療法等のため入 院した患者に対し、あらかじめ策定してある地域の医療機関 との地域連携診療計画に基づき、個別の患者の治療計画を策 定し、患者に説明し、同意を得た上で、文書により提供する とともに、退院後の治療を連携して担う医療機関に対して診 療情報を提供した場合に、退院時に算定する。 新 がん治療連携指導料(連携医療機関) 300点(情報提供時) [算定要件] がん治療連携計画策定料を算定した患者に対し、計画策定 病院において作成された治療計画に基づき、計画策定病院と 連携して退院後の治療を行うとともに、計画策定病院に対し、 診療情報を提供した場合に算定する。 56 疾病の重症化予防に対する適正な評価 点p113,留p139 入院中にリンパ浮腫に係る指導管理を 行った患者に対し、当該保険医療機関の外 来において再び指導管理を行った場合を評 価する。 57 現 行 【リンパ浮腫指導管理料】 100点 保険医療機関に入院中の患 者であって、子宮悪性腫瘍、 子宮附属器悪性腫瘍、前立腺 悪性腫瘍又は腋窩部郭清を伴 う乳腺悪性腫瘍に対する手術 を行ったものに対して、当該 手術を行った日の属する月又 はその前月若しくは翌月のい ずれかに、医師又は医師の指 示に基づき看護師又は理学療 法士が、リンパ浮腫の重症化 等を抑制するための指導を実 施した場合に、入院中1回に 限り算定する。 改 定 後 【リンパ浮腫指導管理料】 100点 1 保険医療機関に入院中の患者であって、 子宮悪性腫瘍、子宮附属器悪性腫瘍、前立 腺悪性腫瘍又は腋窩部郭清を伴う乳腺悪性 腫瘍に対する手術を行ったものに対して、 当該手術を行った日の属する月又はその前 月若しくは翌月のいずれかに、医師又は医 師の指示に基づき看護師又は理学療法士が、 リンパ浮腫の重症化等を抑制するための指 導を実施した場合に、入院中1回に限り算 定する。 2 当該保険医療機関入院中にリンパ浮腫 指導管理料を算定した患者であって、当該 保険医療機関を退院したものに対して、当 該保険医療機関において、退院した日の属 する月又はその翌月にリンパ浮腫の重症化 等を抑制するための指導を再度実施した場 合に、1回に限り算定する。 58 在宅復帰後を見越した地域連携の評価 点p115,留p142,施告p592,施通p645,様p904・905 (1) 地域連携診療計画において、退院後の通院医療・リハビ リテーション等を担う病院・診療所・介護サービス事業所等 を含めた連携と情報提供が行われた場合の評価を新設す る。 現 行 改 定 後 【地域連携診療計画退院時指導料】 【地域連携診療計画退院時指導料1】 (退院時1回) 600点 (退院時1回) 600点 【地域連携診療計画退院計画加算】 新 100点 [算定要件] 患者ごとに策定された地域連携診療計画に 沿って、退院後の療養を担う保険医療機関又 は介護サービス事業所と連携を行い、退院後 の診療計画について、文書で退院後の療養を 担う医療機関や介護サービス事業所等に提供 した場合に地域連携診療計画退院時指導料1 に加算する。 59 在宅復帰後を見越した地域連携の評価 (2) 退院後に介護サービスの導入や区分の変更が見込まれる患者に 対し、見込みがついた段階から、入院中の医療機関の医師又は医師 の指示を受けた看護師等がケアマネジャーと共同で、患者に対し、介 護サービスの必要性等について指導を行うとともに、退院後の介護 サービスに係る必要な情報共有を行った場合の評価を新設する。 新 介護支援連携指導料 300点(入院中2回) 点p114,留p141 [算定要件] ① 入院中の医療機関の医師又は医師の指示を受けた看護師・薬剤師・ 理学療法士、社会福祉士等が、入院中の患者の同意を得て、居宅介 護支援事業者等の介護支援専門員と退院後に利用可能な介護サー ビス等について共同して指導を行った場合に、入院中2回に限り算定 する。 ② 退院時共同指導料の多職種連携加算(B005 注3)を算定する場合に は、同日に行った指導について、介護支援連携指導料は算定できな い。 61 認知症外来医療の評価 認知症患者に対して、専門的医療機関において診 断と療養方針の決定を行い、かかりつけ医がその後 の管理を行うことについて、評価を新設する。 新 認知症専門診断管理料 500点(1人につき1回) 点p116,留p144,施告p593,施通p647,様p907 [算定要件] 認知症疾患医療センター等の専門医療機関において、認知症 の鑑別診断を行い、療養方針を決定して患者及び家族に詳細な 説明を行った場合に算定する。 新 認知症専門医療機関連携加算 50点(月1回) 施告p118,施通p150 [算定要件] 外来で管理している認知症患者について、症状が増悪した場 合や定期的な評価が必要な場合に、専門医療機関に紹介を行う 際の診療情報提供料(Ⅰ)に加算する。 62 肝炎治療の推進① 点p116,留p144,施告p594,施通p647,様p908 (1) 肝炎インターフェロン治療計画料の新設 肝炎治療の専門医療機関において、インターフェロン治療の計 画を策定し、副作用等を含めた詳細な説明を行った場合に算 定する。 新 肝炎インターフェロン治療計画料 700点(1人につき1回) [算定要件] 肝炎治療の専門医療機関において、肝炎インターフェロン治療に関す る治療計画を策定し、副作用等を含めて患者に詳細な説明を行った 場合に算定する。 [施設基準] ① 専門的な知識を持つ医師による診断及び治療方針の決定が行われ ていること。 ② インターフェロンなどの抗ウイルス療法を適切に実施できること。 ③ 肝がんの高危険群の同定と早期診断を適切に実施できること。 63 肝炎治療の推進② 点p118,留p151 (2) 肝炎インターフェロン治療連携加算の新設 肝炎治療の専門医療機関の策定した治療計画に基づき、 インターフェロン治療を行っている医療機関が計画策定病 院に対して診療情報提供を行った場合の診療情報提供料 の加算を新設する。 新 肝炎インターフェロン治療連携加算 50点(月1回まで) [算定要件] 肝炎治療の専門医療機関において策定された治療計画に 基づいて、インターフェロン治療を行い、副作用等を含め た治療状況について計画策定医療機関に対する情報提 供を行った場合に算定する。 64 薬剤情報提供料の後期高齢者手帳記載加算 点p119,留p151 現在、入院中又は入院外において使用又は投薬 された主な薬剤や副作用の情報を、薬剤の重複投 与や副作用の防止等の観点から、薬剤服用歴を 経時的に管理できる手帳(いわゆる「お薬手帳」) に記載し、地域の医療機関や薬局で共有し、管理 できるようにする取組を現行上評価している。 こうした薬剤管理に係る取組は年齢を問わず重 要であることから、対象者を全年齢に拡大する。た だし、必ずしも「お薬手帳」への記載を要しない場 合もあることから、患者の求めがあった場合にの み算定することとする。 65 現 行 改 【薬剤情報提供料】 10点 注2 定 後 【薬剤情報提供料】 後期高齢者手帳記載加算 注2 5点 10点 手帳記載加算 3点 後期高齢者である患者に対し 処方した薬剤の名称を当該患 て、処方した薬剤の名称を当該 者の求めに応じて手帳に記載し 患者の手帳に記載した場合に、 た場合に、所定点数に加算。 所定点数に加算。 66 後期高齢者退院時薬剤情報提供料 点p119,留p153 後期高齢者が入院中に服用した主な薬剤 の情報の管理が退院後にも継続的に行え るような取組を現行上評価している。 こうした薬剤管理に係る取組は年齢を問 わず重要であることから、対象者を全年齢 に拡大するとともに、現在では同趣旨の評 価であるため併算定できないこととされてい る薬剤管理指導料の退院時服薬指導加算 と統合した評価とする。 67 現 行 改 定 後 【退院時薬剤情報管理指導料】 90点 100点 注 患者の入院時に当該患者が服薬中 注 後期高齢者である患者の入院時に、 の医薬品等について確認するとともに、 当該患者が服薬中の医薬品等について 当該患者に対して入院中に使用した主 確認するとともに、当該患者に対して な薬剤の名称(副作用が発現した場合 入院中に使用した主な薬剤の名称(副 については、当該副作用の概要、講じ 作用が発現した場合については、当該 た措置等を含む。)に関して当該患者 副作用の概要、講じた措置等を含 の手帳に記載した上で、退院に際して む。)に関して当該患者の手帳に記載 当該患者又はその家族等に対して、退 した場合に、退院の日1回に限り算定 院後の薬剤の服用等に関する必要な指 する。 導を行った場合に、退院の日1回に限 り算定する。 【後期高齢者退院時薬剤情報提供料】 【薬剤管理指導料】 (廃止) 注 退院時服薬指導加算 50点 患者の退院時に当該患者又はその家 族等に対して、退院後の在宅での薬剤 の服用等に関する必要な指導を行った 場合は退院の日1回に限り、加算する。 68 後期高齢者診療料関連 重複疾患を有しやすい等の後期高齢者 の特性に配慮し、心身全体の管理を行う担 当医の評価を行ったものであったが、こうし た取組は高齢者に限って行われるべきもの でないことから、廃止する。 その上で、本点数と機能が重複している 生活習慣病管理料について、年齢要件を 廃止し、全年齢を対象とする。 69 現 行 改 定 後 【後期高齢者診療料】 (1月につき) 600点 (廃止) 【後期高齢者外来患者 緊急入院診療加算】 (入院初日) 500点 (廃止) 【後期高齢者 外来継続指導料】 (退院後最初の診療日) 200点 (廃止) 70 在宅医療 訪問診療の評価の充実① 点p155,留p169,施告p595 (1) 往診料の評価の引き上げ ① 症状が増悪した緊急時の対応など、在宅医療を 行うために居宅へ赴いて診療を行うことを評価した 往診料を引き上げる。 現 【往診料】 行 改 650点 【往診料】 定 後 720点 ② また、往診料は定期的ないし計画的に診療を 行った場合は算定できないものであることから、定 期的又は計画的に対診を行った場合については 往診料を算定できないことを明確化する。 72 訪問診療の評価の充実② 点p156,留p175, 施告p595・615 (2) 在宅ターミナルケア加算の要件緩和 死亡に至るまでの間、在宅において手厚い ターミナルケアが提供された場合は、在宅 以外で死亡した場合であっても、在宅ター ミナルケア加算を算定可能とする。 73 現 行 改 定 後 【在宅患者訪問診療料】 在宅ターミナルケア加算 (1) 在宅で死亡した患者について 死亡日前14日以内に2回以上の往 診又は訪 問診療を実施した場合に 2,000点を加算。 【在宅患者訪問診療料】 在宅ターミナルケア加算 (1) 在宅で死亡した患者について 死亡日前14日以内に2回以上の往 診又は訪問診療を実施した場合 (往診又は訪問診療を行った後、 24時間以内に在宅以外で死亡した 場合を含む)に 2,000点を加算。 (2) 在宅療養支援診療所又は在宅 (2) 在宅療養支援診療所又は在宅 療養支援病院の保険医が死亡日前 療養支援病院の保険医が死亡日前 14日以内に2回以上の往診又は訪 14日以内に2回以上の往診又は訪 問診療を実施し、死亡前24時間以 問診療を実施し、死亡前24時間以 内に訪問して患者を看取った場合 内に訪問して患者を看取った場合 に10,000点を加算。 (往診又は訪問診療を行った後、 24時間以内に在宅以外で死亡した 場合を含む)に10,000点を加算。 74 訪問診療の評価の充実③ (3) 乳幼児加算の新設 小児に対する在宅医療については、患者数が少な いことや、専門性を求められることから十分に普 及していない。こうした現状を踏まえ、在宅患者訪 問診療料及び退院前在宅療養指導管理料に乳 幼児加算を新設する。 新 在宅患者訪問診療料 点p156,留p175 乳幼児加算 200点 新 退院前在宅療養指導管理料 乳幼児加算 200点 点p163,留p191 75 居住系施設等訪問診療料の見直し 点p155,留p172 在宅患者訪問診療料については、平成20年度改定に おいて、在宅患者訪問診療料2を新設し、施設等に居住 する患者に対して訪問診療等を行った場合の評価として、 複数回の算定も可能とした。 一方で、在宅患者訪問診療料2に該当しないマンショ ン等に居住する複数の患者に対して訪問診療を行った 場合には、在宅患者訪問診療料1を複数回算定でき、 点数設定の不合理が指摘されていることから、見直しを 行う。 なお、居住系施設入居者等訪問看護・指導料等、訪問 看護基本療養費(Ⅲ)についても同様に算定対象を見直 す。 76 現 行 改 定 後 【在宅患者訪問診療料】 【在宅患者訪問診療料】 1 在宅での療養を行っている 患者(居住系施設入居者等を除 く。)の場合 830点 1 2 居住系施設入居者等である 患者の場合 200点 2 同一建物に居住する複数の 患者に対して訪問診療を行った 場合 200点 2以外の場合 830点 ※「同一建物に居住する複数の患者」とは、養護老人ホー ム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、特別養護老人 ホーム、マンションなどの集合住宅等の施設等に入居又 は入所している複数の患者及び介護老人保険における いわゆる施設系サービスを受けている複数の患者 77 在宅移行早期加算の新設 点p156,留p177, 施告p595,施通p653, 様p912 入院から在宅医療への移行を希望する患者が円滑に在宅 医療に移行できるよう、在宅時医学総合管理料、特定施設入 居時等医学総合管理料に在宅移行時の早期加算を新設する。 新 在宅移行早期加算 100点(月1回) [算定要件] (1) 在宅時医学総合管理料又は特定施設入居時等医学総合管 理料を算定していること。 (2) 入院医療から在宅医療に移行した後、在宅時医学総合管理 料又は特定施設入居時等医学総合管理料を算定し始めてから3 月以内の患者であること。 (3) 患者1人につき3回に限る。また在宅医療に移行後1年以降 は算定できない。 78 複数医療機関の在宅療養指導管理料の評価 点p162,留p190 在宅療養支援診療所又は在宅療養支援病院か ら紹介を受けた他医療機関の医師が、当該在宅 療養支援診療所等が実施しているものとは異なる 在宅療養指導管理を行った場合、初月に限り在宅 療養指導料を算定できることとする。 79 在宅における血液透析の評価の引き上げ① 点p163,留p192,施告p597,施通p654,様p913 (1) 在宅血液透析指導管理料の評価の引 き上げ 在宅血液透析指導管理料について、患者 が在宅で血液透析を実施している間の 安全管理体制等が確保されていること を踏まえて評価を引き上げるとともに、 要件の見直しを行う。 80 現 行 改 定 後 【在宅血液透析指導管理料】 (1月につき) 3,800点 2回目以降 2,000点 ※ 月2回まで、初回算定か ら2月までの間は4回まで 【在宅血液透析指導管理料】 (1月につき) 8,000点 2回目以降 2,000点 ※ 初回算定から2月までの間、月 2回まで [施設基準] 患者が血液透析を行う時間帯にお いては緊急連絡に対応できる体制を 整えていること。 [算定要件] 関係学会等のマニュアルを参考に 在宅血液透析を行うこと。 【透析液供給装置加算】 (1月につき) 8,000点 【透析液供給装置加算】 点p165,留p200 (1月につき) 10,000点 81 在宅における血液透析の評価の引き上げ② (2) 医療機関における透析との併算定要 件の見直し 在宅において透析を実施している患者 が、症状の増悪や透析効率の低下に よって当該医療機関において血液透析 や腹膜灌流を行われた場合、その手技 料の算定を認める。 82 現 行 改 定 後 【人工腎臓】 区分番号C102又はC102-2に掲 げる在宅自己腹膜灌流指導管理 料又は在宅血液透析指導管理料 を算定している患者に対して 行った人工腎臓の費用は算定し ない。 点p325,留p340,施告p605 【人工腎臓】 区分番号C102又はC102-2に掲 げる在宅自己腹膜灌流指導管理 料又は在宅血液透析指導管理料 を算定している患者に対して 行った場合は、J042腹膜灌流 「1」と合わせて週1回に限り 算定する。 【腹膜灌流】 区分番号C102に掲げる在宅自己 腹膜灌流指導管理料を算定して いる患者に対して行った連続携 行式腹膜灌流の費用は算定しな い。 点p163,留p192 【腹膜灌流】 区分番号C102に掲げる在宅自己 腹膜灌流指導管理料を算定して いる患者に対して行った連続携 行式腹膜灌流の費用は、J038人 工腎臓と合わせて週1回に限り 算定する。 83 在宅における難治性皮膚疾患管理の評価 点p164,留p198 頻回の皮膚処置が必要な患者について、状態に 応じた適切な医療材料の選択や在宅における管理 の指導を行うことを評価する。 新 在宅難治性皮膚疾患処置指導管理料 500点 [算定要件] 表皮水疱症患者であって、在宅において頻回の ガーゼ交換等の皮膚処置が必要な者に対して必要 な指導・管理を行った場合に算定する。 84 検査 検体検査実施料の適正化 衛生検査所等調査より得られた検体検 査実施における実勢価格に基づき、保険 償還価格と実勢価格の乖離が大きい検査 について検査実施料の適正化を実施する。 なお、検査が包括されている各項目につ いても、これに伴い点数の見直しを行う。 86 検体検査評価の充実① 点p209,留p235,施告p598,施通p656,様p915 (1) 特定機能病院等の大規模病院においては、高度な医療の提 供が求められている。こうした検査の質を確保する観点から、 より充実した体制で検体検査を実施する場合の評価を新設す る。 新 検体検査管理加算(Ⅳ) 500点 [算定要件] 入院中の患者に対して、1人につき月1回算定する。 [施設基準] ① 院内検査を行っている病院又は診療所であること。 ② 当該保険医療機関内に臨床検査を専ら担当する常勤の医師が配置 されていること。 ③ 当該保険医療機関内に常勤の臨床検査技師が10名以上配置され ていること。 ④ 当該検体検査管理を行うにつき十分な体制が整備されていること。 87 検体検査評価の充実② 点p203,留p219,施告p597・617 (2) 外来迅速検体検査管理加算の評価を引き上 げる。 現 行 改 定 後 【外来迅速検体検査管理加算】 【外来迅速検体検査管理加算】 5点/件(最大5件まで) 10点/件(最大5件まで) 88 医療機器の価格等に基づく 検査及び処置の適正化① 点p213,留p244 (1) 眼科学的検査の適正化 現 D261 行 屈折検査 改 74点 D263 矯正視力検査 1 眼鏡処方せんの交付 を行う場合 74点 D261 定 後 屈折検査 69点 D263 矯正視力検査 1 眼鏡処方せんの交付 を行う場合 69点 2 1以外の場合 74点 2 1以外の場合 69点 D264 精密眼圧測定 85点 D264 精密眼圧測定 82点 D265 角膜曲率半径計測 89点 D265 角膜曲率半径計測 84点 89 医療機器の価格等に基づく 検査及び処置の適正化② 点p212,留p242 (2) 耳鼻科学的検査の適正化 現 行 D244 自覚的聴力検査 1 標準純音聴力検査、 自記オージオメーター による聴力検査 400点 2 標準語音聴力検査、 ことばのききとり検査 400点 改 定 後 D244 自覚的聴力検査 1 標準純音聴力検査、 自記オージオメーター による聴力検査 350点 2 標準語音聴力検査、 ことばのききとり検査 350点 90 医療機器の価格等に基づく 検査及び処置の適正化③ 点p215,留p248 (3) 内視鏡検査の適正化 現 行 改 定 後 D298 嗅裂部・鼻咽腔・ 副鼻腔入口部ファイ バースコピー(部位 を問わず一連につき) 620点 D298 嗅裂部・鼻咽腔・ 副鼻腔入口部ファイ バースコピー(部位 を問わず一連につき) 600点 D299 喉頭ファイバー スコピー 620点 D299 喉頭ファイバー スコピー 600点 91 検査における項目及び注の新設 ( )内はシバリ D210-3:埋込型心電図検査 90点 (施設基準) D211-2:喘息運動負荷試験 800点 (喘息の気道反応性の評価、治療 方針の決定を目的として行なった場合) D217:骨塩定量検査1DEXA法による腰椎撮影 360点 (同一日にDEXA 法により大腿骨撮影を行なった場合に大腿骨同時撮影加算 90点) D291-3:内服・点滴誘発試験 1,000点 (施設基準・年2回に限り) D404-2:骨髄生検 730点 (6歳未満の乳幼児加算 100点) D409-2:センチネルリンパ節生検 1 併用法 5,000点、 2 単独法 3,000点 (施設基準、乳がんの患者) 1 は放射性同位元素と色素を使用、 2 は色素のみ使用 画像診断 エックス線撮影料: アナログ撮影及びデジタル撮影の新設① 点p252,留p260 (1) デジタルエックス線撮影料の新設 現 行 E002 撮影 1 単純撮影 改 65点 2 特殊撮影(一連につき) 264点 3 造影剤使用撮影 148点 4 乳房撮影(一連につき) 196点 定 後 E002撮影 1 単純撮影 イ アナログ撮影 60点 ロ デジタル撮影 68点 2 特殊撮影(一連につき) イ アナログ撮影 260点 ロ デジタル撮影 270点 3 造影剤使用撮影 イ アナログ撮影 144点 ロ デジタル撮影 154点 4 乳房撮影(一連につき) イ アナログ撮影 192点 ロ デジタル撮影 202点 新 新 新 新 新 新 新 新 94 エックス線撮影料: アナログ撮影及びデジタル撮影の新設② (2) デジタル映像化処理加算の配置 現 行 【デジタル映像化処理加算】 15点 (平成21年度末までの経過措置) 改 定 (廃 後 止) (3) 電子画像管理加算の見直し 現 行 【電子画像管理加算】 イ 単純撮影の場合 60点 ロ 特殊撮影の場合 64点 ハ 造影剤使用撮影の場合 72点 ニ 乳房撮影の場合 60点 点p252,留p259 改 定 後 【電子画像管理加算】 イ 単純撮影の場合 57点 ロ 特殊撮影の場合 58点 ハ 造影剤使用撮影の場合 66点 ニ 乳房撮影の場合 54点 95 コンピューター断層撮影診断料の見直し 点p255,留p265,施告p600,施通p663,様p928 16列以上のマルチスライス型CTによる撮影に対する評 価を新設する。また、1.5テスラ以上のMRIによる撮影に対 する評価を引き上げる。さらに、CT及びMRIの2回目以降 の撮影料について、実態を踏まえた見直しを行う。 現 行 改 定 後 E200 コンピューター断層撮影 1 CT撮影 イ マルチスライス型の機器に よる場合 850点 ロ イ以外の場合 E200 コンピューター断層撮影 1 CT撮影 イ 16列以上のマルチスライス 新 型の機器による場合 900点 ロ 2列以上16列未満のマルチ スライス型の機器による場合 820点 660点 ハ イ、ロ以外の場合 600点 96 現 行 改 定 後 E202 磁気共鳴コンピューター断層 E202 磁気共鳴コンピューター断層 撮影(MRI撮影) 撮影(MRI撮影) 1 1.5テスラ以上の機器による 場合 1,300点 1 1.5テスラ以上の機器による 場合 1,330点 2 2 第3節 1以外の場合 通則2 1,080点 第3節 1以外の場合 1,000点 通則2 (中略)当該月の2回目以降の断層 (中略)当該月の2回目以降の断層 撮影については、一連につき所定点 撮影については、所定点数にかかわ 数の100分の 80に相当する点数によ らず、一連につき650点を算定する。 り算定する。 97 投薬 保険医療機関及び保険医 療養担当規則等の改正 療担p714,療担基準p715,留p720 外来患者が、より後発医薬品を選択しやすい ようにするため、保険医療機関及び保険医療 養担当規則等において、以下のとおり規定する。 保険医は、投薬又は処方せんの交付を行う に当たって、後発医薬品の使用を考慮するとと もに、患者に後発医薬品を選択する機会を提 供すること等患者が後発医薬品を選択しやすく するための対応に努めなければならない。 99 後発医薬品の普及に関する基本的考え方 • 後発医薬品を普及させることは、患者負担の軽減や医療 保険財政の改善に資することから積極的に推進。これは 単に医療費を抑制することに目的があるのではなく、限ら れた医療費資源の有効活用を図り、国民医療を守ること に本旨がある。 • 後発医薬品の普及のためには、患者・国民や医療関係者 の信頼を獲得できるよう、安定供給や適切な情報提供等 に努めていくことが重要。 後発医薬品の使用促進について 1. これまで、後発医薬品の使用促進のため、処方せん様式の変更、保険薬局及 び保険薬剤師療養担当規則等の改正、薬局の調剤基本料における後発医薬品 調剤体制加算の新設等の取組を行なってきた。 しかしながら、政府目標に比し後発医薬品の使用割合は未だに低い状況にあり、 入院、外来を問わず全体として後発医薬品の使用を進めていく必要がある。 2. 一般的に、後発医薬品の薬価は先発医薬品の薬価よりも低いため、診療報酬 上の評価(後発医薬品調剤体制加算等)の対象とし、その使用を促進してきており、 これまでは、薬事法上の後発医薬品を「診療報酬において加算等の算定対象と なる後発医薬品」として公表してきた。 平成22年度薬価改定の結果、別紙に掲げる一部の後発医薬品の薬価が、先 発医薬品の薬価よりも高くなる見込みであり、これら薬価が高くなる品目を診療報 酬上の評価の対象をすることは、患者の負担軽減に資する医薬品の使用を進め るとう本来の趣旨にそぐわないことから、平成22年4月以降、これらの品目を「診 療報酬において加算等の算定対象となる後発医薬品」のリストから除外し、診療 報酬上の評価の対象には含めないこととする。 平成22年4月以降、「診療報酬において加算等の算定対象となる後発医薬品」の リストから除外する品目(1) ○成分名(薬効分類等) 品目名[企業名] (先発医薬品の品目名[企業名]) ①バルプロ酸ナトリウム(抗てんかん剤) ハイセレニン細粒 40%[シェリング・プラウ] (先発医薬品;デパケン細粒 40%[協和発酵キリン]) ②塩酸アンブロキソール(去たん剤) ムコサールドライシロップ 1.5%[日本ベーリンガーインゲルハイム] (先発医薬品;小児用ムコソルバンDS 1.5%[帝人ファーマ]) ③テオフィリン(気管支拡張剤) テオロング錠 50mg、同錠 100mg、同錠 200mg[エーザイ] (先発医薬品;テオドール錠 50mg、同錠 100mg、同錠 200mg[田辺三菱製薬]) ④アモキシシリン(ペニシリン系抗生物質) アモリンカプセル 125、同カプセル 250、同細粒 10%[武田薬品工業] (先発医薬品;サワシリンカプセル 250、同錠 250、同細粒 10%[アステラス製薬]) (先発医薬品;パセトシンカプセル 125、同カプセル 250、同錠 250、同細粒 10%[協和発 酵キリン]) 103 平成22年4月以降、「診療報酬において加算等の算定対象となる後発医薬品」の リストから除外する品目(1) ⑤セファレキシン(セフェム系抗生物質) センセファリンカプセル 250[武田薬品工業] (先発医薬品;ケフレックスカプセル 250mg[塩野義製薬]) ⑥過テクネチウム酸ナトリウム(放射性医薬品(診断薬)) メジテック[日本メジフィジックス] (先発医薬品;ウルトラテクネカウ[富士フイルムRIファーマ]) ⑦マルトース(糖輸液) マドロス輸液 10%( 500mL製剤)[扶桑薬品工業] (先発医薬品;マルトス輸液 10%)[大塚製薬工場]) ⑧マルトース加乳酸リンゲル(糖・電解質輸液) マレントール注射液( 250mL製剤(瓶・袋)、500mL製剤(瓶・袋))[日本製薬] ソルラクトTMR輸液( 250mL製剤)[テルモ] (先発医薬品;ポタコールR輸液、ポタコールR[大塚製薬工場]) (以上、8成分9銘柄16品目) なお、薬価改定の作業中であることから、上記の除外品目に変更があった場合は、速や かに周知することとする。また、薬価改定の告示にあわせて、最終的な除外品目につい て、改めて公表することとする。 104 処方せん様式等の見直しについて 様p721 処方せん及び調剤レセプトに、以下の記載を 加えることとする。 なお、経過措置期間を設け、平成22年9月ま では従前の様式でも可とする。 (1)都道府県番号 (都道府県別の2桁の番号) (2)点数表番号(医科は1、歯科は3) (3)医療機関コード (医療機関別の7桁の番号) 105 様 式 第 二 号 処 方 せ ん (この処方せんは、どの保険薬局でも有効です。) 公費負担者番号 保 険 者 番 号 公費負担医療 の受給者番号 被保険者証・被保険 者手帳の記号・番号 ・ 保険医療機関の 所在地及び名称 氏 名 患 者 ( 第 二 十 三 条 関 係 ) 電 話 番 号 生年月日 明 大 昭 平 年 月 日 男・女 保 険 医 氏 名 都道府県 区 分 交付年月日 被保険者 被扶養者 番号 点数表 番号 処 方 せ ん の 使 用 期 間 平成 年 月 日 印 医療機関 コード 平成 年 月 日 特に記載のある場合 を除き、交付の日を含 めて4日以内に保険薬 局に提出すること。 処 方 備 考 後発医薬品(ジェネリック医薬品)への変更が全て 不可の場合、以下に署名又は記名・押印 保険医署名 調剤済年月日 平成 年 月 日 保険薬局の所在 地 及 び 名 称 保険薬剤師氏名 公費負担者番号 印 公費負担医療の 受 給 者 番 号 備 考 1.「処方」欄には、薬名、分量、用法及び用量を記載すること。その際、処方薬の一部について後発医薬品への変更に差し支えがあると 判断した場合には、当該薬剤の銘柄名の近傍にその旨記載することとし、「保険医署名」欄には何も記載しないこと。 2.この用紙は、日本工業規格 A 列5番とすること。 3.療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する省令(昭和51年厚生省令第36号)第1条の公費負担医療については、「保 険医療機関」とあるのは「公費負担医療の担当医療機関」と、「保険医氏名」とあるのは「公費負担医療の担当医氏名」と読み替える ものとすること。 106 注射 外来化学療法加算の評価の充実① 点p277,留p281,施告p601・664,様p929 (1) 複雑化、高度化した外来化学療法に対応するため、 外来化学療法加算の評価を引き上げる。 現 行 改 定 後 イ 外来化学療法加算1 500点 15歳未満の患者 700点 イ 外来化学療法加算1 550点 15歳未満の患者 750点 ロ 外来化学療法加算2 390点 15歳未満の患者 700点 ロ 外来化学療法加算2 420点 15歳未満の患者 700点 108 外来化学療法加算の評価の充実② 点p439,留p442,施告609 (2) 介護老人保健施設入所者に対する抗 悪性腫瘍剤注射薬の算定 外来化学療法加算1又は2の届出を行っ ている医療機関において、老健施設入 所者に対して外来化学療法が行われた 場合の抗悪性腫瘍剤と注射(手技料) の算定を可能とする。 109 リハビリテーション 疾患別リハビリテーションの充実① 点p287,留p295,施告p602, 施通p668,様p932・933・936 (1) 脳卒中等におけるリハビリテーション の重要性に鑑み、脳血管疾患等リハビ リテーション(Ⅰ)(Ⅱ)の評価を引き上 げる。 また、廃用症候群に対するリハビリテー ションについて、その疾患特性に応じた 評価を行う。 111 現 行 【脳血管疾患等リハビリ テーション料】 (1単位につき) 1 脳血管疾患等リハビリ テーション料(Ⅰ) 235点 2 脳血管疾患等リハビリ テーション料(Ⅱ) 190点 3 脳血管疾患等リハビリ テーション料(Ⅲ) 100点 改 定 後 【脳血管疾患等リハビリテー ション料】 (1単位につき) 1 脳血管疾患等リハビリテーショ ン料(Ⅰ) (1) (2)以外の場合 245点 (2) 廃用症候群の場合 235点 2 脳血管疾患等リハビリテーショ ン料(Ⅱ) (1)(2)以外の場合 200点 (2) 廃用症候群の場合 190点 3 脳血管疾患等リハビリテーショ ン料(Ⅲ) (1) (2)以外の場合 100点 (2) 廃用症候群の場合 100点 新 新 新 112 疾患別リハビリテーションの充実② 点p288,留p297,施告p602, 施通p672,様p932・936 (2) 大腿骨頸部骨折をはじめとして、発症 あるいは術後早期からの集中的なリハ ビリテーションが重要であることから、 運動器リハビリテーションについて、よ り充実した人員配置を評価した新たな 区分を新設する。 113 現 行 改 定 後 【運動器リハビリテーション料】 【運動器リハビリテーション料】 (1単位につき) (1単位につき) 1 運動器リハビリテーション料(Ⅰ) 新 175点 1 運動器リハビリテー 2 運動器リハビリテーション料(Ⅱ) ション料(Ⅰ) 170点 165点 2 運動器リハビリテー 3 運動器リハビリテーション料(Ⅲ) ション料(Ⅱ) 80点 80点 ◆運動器リハビリテーション料(Ⅰ) [算定要件] 入院中の患者に対し、運動器リハビリテー ションを行った場合に算定する。 [施設基準] (1) 疾患別リハビリテーションを担当する専 任の常勤医師が1名以上配置されていること。 (2) 運動器リハビリテーションを担当する常 勤の理学療法士、作業療法士等が適切に配置 されていること。 (3) 運動器リハビリテーションを行うにつき 十分な施設を有していること。 (4) 運動器リハビリテーションを行うにつき 必要な機械、器具が具備されていること。 114 疾患別リハビリテーションの充実③ 点p287,留p293,施告p602, 施通p667,様p932・936 (3) 心大血管疾患リハビリテーションにつ いては、その実施により虚血性心疾患 をはじめとする心疾患患者の長期予後 を改善することが示されているが、その 実施が可能な施設が全国で418施設と 少ないことから、施設基準の見直しを 行う。 115 現 行 【心大血管疾患リハビリ テーション料】 (1単位につき) 1 心大血管疾患リハビ リテーション料(Ⅰ) 200点 [施設基準] 届出保険医療機関(循 環器科又は心臓血管外科 を標榜するものに限 る。)において、循環器 科又は心臓血管外科の医 師が常時勤務しており、 心大血管疾患リハビリ テーションの経験を有す る専任の常勤医師が1名 以上勤務していること。 改 定 後 【心大血管疾患リハビリテーション料】 (1単位につき) 1 心大血管疾患リハビリテー ション料(Ⅰ) 200点 [施設基準] 届出保険医療機関(循環器科又は心臓 血管外科を標榜するものに限る。)にお いて、循環器科又は心臓血管外科の医師 が心大血管疾患リハビリテーションを実 施している時間帯において常時勤務して おり、心大血管疾患リハビリテーション の経験を有する専任の常勤医師が1名以 上勤務していること。なお、心大血管疾 患リハビリテーションが行われていない 時間については、患者の急変等に対応で きる体制を備えていること。 116 発症早期からのリハビリテーションの充実 点p287~289(心・脳・運・呼), 留p294(心)・297(脳)・298(運)・300(呼) 発症早期からのリハビリテーションの充実を図 るため、疾患別リハビリテーションの早期リハビリ テーション加算を引き上げる。 現 行 改 定 後 【早期リハビリテー 【早期リハビリテー ション加算】 ション加算】 (1単位につき) (1単位につき) 30点 45点 117 維持期のリハビリテーション 点p287~289(心・脳・運・呼), 留p294(心)・297(脳)・298(運)・300(呼) 維持期のリハビリテーションについては、 平成21年度介護報酬改定において充実が 図られたが、その実施状況に鑑み、今回の 診療報酬改定においては、介護サービスと してのリハビリテーションを提供することが 適切と考えられる患者に対して介護サービ スに係る情報を提供することを要件として、 維持期における月 13単位までのリハビリ テーションの提供を継続する。 118 難病患者リハビリテーションの評価 点p289,留p301,施告p602,施通p677,様p934・936 難病患者リハビリテーションについて、退院 後の集中的なリハビリテーションを評価する観 点から、難病リハビリテーション料の引き上げ ることにより、療養上必要な食事を提供した場 合も包括して評価を行うとともに、短期集中リ ハビリテーション実施加算を新設する。 また、精神科デイ・ケア、重度認知症患者デ イ・ケア等についても同様の見直しを行う。 点p307・309,留p315~317,施告p604, 施通p682~686,様p896・937・938 119 現 行 改 【難病患者リハビリテー ション料】 (1日につき) 注2 600点 難病患者リハビリテーショ ン料を行った場合に食事を提供し た時は48点を加算する。 定 後 【難病患者リハビリテー ション料】 (1日につき) 640点 短期集中リハビリテーション 実施加算(1日につき) 退院後1月以内 280点 退院後1月を超え3月以内 140点 新 120 がんに対するリハビリテーションの評価 点p290,留p302,施告p604,施通p679,様p935・936 がん患者が手術・放射線治療・化学療法等の 治療を受ける際、これらの治療によって合併症や 機能障害を生じることが予想されるため、治療前 あるいは治療後早期からリハビリテーションを行 うことで機能低下を最小限に抑え、早期回復を図 る取組を評価する。 新 がん患者リハビリテーション料 200点(1単位につき) 121 点p290,留p302 [算定要件] (1) 対象者に対して、がん患者リハビリテーションに 関する研修を終了した理学療法士、作業療法士、 言語聴覚士が個別に20分以上のリハビリテーショ ンが提供された場合に1単位として算定する。 (2) がん患者に対してリハビリテーションを行う際に は、定期的な医師の診察結果に基づき、医師、看 護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社 会福祉士等の多職種が共同してリハビリテーショ ン計画を作成すること。 (3) がんのリハビリテーションに従事する者は、積 極的にキャンサーボードに参加することが望まし い。 122 施告p604・621 [対象患者] (1) 食道がん・肺がん・縦隔腫瘍・胃がん、肝臓がん、胆嚢がん、膵臓がん、大腸 がんと診断され、当該入院中に閉鎖循環式麻酔により手術が施行された又は 施行される予定の患者 (2) 舌がん、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、その他頸部リンパ節郭清を必要と するがんにより入院し、当該入院中に放射線治療あるいは閉鎖循環式麻酔に よる手術が施行された又は施行される予定の患者 (3) 乳がんに対し、腋窩リンパ節郭清を伴う悪性腫瘍手術が施行された又は施 行される予定の患者 (4) 骨軟部腫瘍又はがんの骨転移により当該入院中に患肢温存術又は切断術、 創外固定又はピン固定等の固定術、化学療法もしくは放射線治療が施行され た又は施行される予定の患者 (5) 原発性脳腫瘍又は転移性脳腫瘍の患者で当該入院中に手術又は放射線治 療が施行された又は施行される予定の患者 (6) 血液腫瘍により当該入院中に化学療法又は造血幹細胞移植を行う予定又 は行った患者 (7) がん患者であって、当該入院中に骨髄抑制を来しうる化学療法を行う予定の 患者又は行った患者 (8) 緩和ケア主体で治療を行っている進行がん、末期がんの患者であって、症状 増悪のため一時的に入院加療を行っており、在宅復帰を目的としたリハビリ テーションが必要な患者 123 施告p604,施通p679,様p935・936 [施設基準] (1) がん患者のリハビリテーションに関する経験(研 修要件あり)を有する専任の医師が配置されてい ること。 (2) がん患者のリハビリテーションに関する経験を 有する専従の理学療法士、作業療法士、言語聴 覚士の中から2名が配置されていること。 (3) 100㎡以上の機能訓練室があり、その他必要な 器具が備えられていること。 124 精神科専門療法 精神科専門療法の見直し① 点p305,留p311 (1) 精神科専門療法について、病院と診療所で異なる 評価となっている点を見直すとともに、長時間に及ぶ ものについては評価を引き上げる。 現 行 【通院・在宅精神療法】 (1日につき) 1 区分番号A000に掲げる初診料 を算定する初診の日において精神 保健指定医が通院精神療法を行っ た場合 500点 2 1以外の場合 イ 病院の場合 (1) 30分以上の場合 360点 (2) 30分未満の場合 330点 ロ 診療所の場合 (1) 30分以上の場合 360点 (2) 30分未満の場合 350点 改 定 後 【通院・在宅精神療法】 (1日につき) 1 区分番号A000に掲げる初診料 を算定する初診の日において精神 保健指定医が通院精神療法を行っ た場合 500点 2 1以外の場合 イ 30分以上の場合 400点 ロ 30分未満の場合 330点 126 精神科専門療法の見直し② 点p306,留p313 (2) また、うつ病に対する効果が明らかとなっている認 知療法・認知行動療法について、診療報酬上の評価を 新設する。 新 認知療法・認知行動療法 420点(1日につき) [算定要件] ① 気分障害の患者について、一連の治療に関する計画 を作成し、患者に対して詳細な説明を行うこと。 ② 診療に要した時間が30分を超えた場合に算定し、一 連の治療につき16回を限度とする。 ③ 厚生労働科学研究班作成のマニュアルに準じて行う こと。 127 精神科デイ・ケア等の見直し 点p307・309,留p315~317,施告p604, 施通p682,様p895・937・938 精神科デイ・ケア等について、精神 障害者の地域移行を推進するために、 早期の地域移行に対して評価を行う。 128 現 行 改 定 後 【精神科ショート・ケア】 【精神科ショート・ケア】 (1日につき) (1日につき) 1 小規模なもの 275点 2 大規模なもの 330点 1 小規模なもの 275点 2 大規模なもの 330点 当該療法の算定を開始した日から 起算して1年以内の期間に行われる 新 場合、所定点数に 20点を加算する。 【精神科デイ・ケア】 【精神科デイ・ケア】 (1日につき) (1日につき) 1 小規模なもの 550点 2 大規模なもの 660点 食事を提供した場合、48点を 加算する。 1 小規模なもの 590点 2 大規模なもの 700点 当該療法の算定を開始した日から 起算して1年以内の期間に行われる 場合所定点数に 50点を加算する。 新 129 現 行 改 定 後 【精神科ナイト・ケア】 (1日につき) 500点 【精神科ナイト・ケア】 540点 食事を提供した場合、48点を加算 (1日につき) する。 当該療法の算定を開始した日から 起算して1年以内の期間に行われる 場合、所定点数に50点を加算する。 【精神科デイ・ナイト・ケア】 (1日につき) 1,000点 3食を提供した場合130点、2食 を提供した場合96点を加算する。 【精神科デイ・ナイト・ケア】 (1日につき) 1,040点 当該療法の算定を開始した日から起 算して1年以内の期間に行われる場 新 合、所定点数に50点を加算する。 【重度認知症患者デイ・ケア料】 【重度認知症患者デイ・ケア料】 (1日につき) (1日につき) 1,000点 新 1,040点 食事を提供した場合、48点を加算 当該療法の算定を開始した日から起 算して1年以内の期間に行われる場 する。 新 合、所定点数に50点を加算する。 130 処置 処置 J001-5 後期高齢者処置 12点 > 長期療養患者褥瘡等処置 24点 J001-6 後期高齢者精神病棟等処置料 15点 > 精神病棟等長期療養患者褥瘡等処置 30点 (増点だが入院1年超えるもの) J003 局所陰圧閉鎖処置(1日につき) J038 人工腎臓 見直し 注の新設:透析液水質確保加算 10点(1日につき) J045-2 一酸化窒素吸入療法 920点 (1時間つき) J055 いぼ焼灼法 見直し J056 いぼ冷凍凝固法 見直し J070-2 干渉低周波による膀胱等刺激法 45点 > 50点 医療機器の価格等に基づく 検査及び処置の適正化④ 点p328 (4) 皮膚科処置の適正化 現 行 改 J055 いぼ焼灼法 定 後 J055 いぼ焼灼法 1 3箇所以下 220点 1 3箇所以下 210点 2 4箇所以上 270点 2 4箇所以上 260点 J056 いぼ冷凍凝固法 J056 いぼ冷凍凝固法 1 3箇所以下 220点 1 3箇所以下 210点 2 4箇所以上 270点 2 4箇所以上 260点 133 人工腎臓等の適正な評価 点p325,留p339,施告p605・621 (1) 人工腎臓の評価体系について 入院で行う慢性維持透析について包括評 価に変更する。なお、入院において、急 性腎不全等に対して実施する人工腎臓 については、引き続き出来高評価を行う。 また、エリスロポエチンの価格が低下し、 同じ効能を有するが低価格であるダルベ ポエチンへの置換が進んでいる現状を踏 まえ、包括点数を見直す。 134 現 行 改 定 後 【人工腎臓】 (1日につき) 1 入院中の患者以外の患者 に対して行った場合 イ 4時間未満の場合 2,117点 ロ 4時間以上5時間 未満の場合 2,267点 ハ 5時間以上の場合 2,397点 【人工腎臓】 (1日につき) 1 慢性維持透析の場合 2 2 その他の場合 1,590点 イ 4時間未満の場合 2,075点 ロ 4時間以上5時間 未満の場合 2,235点 ハ 5時間以上の場合 2,370点 その他の場合 1,580点 135 人工腎臓等の適正な評価 点p325,留p339,施告p605,施通p686,様p940 (2) 透析液の水質管理について 人工腎臓における合併症防止の観点から、使用する透 析液についてより厳しい水質基準が求められている。こ うした基準を満たした透析液を使用していることに対する 評価を新設する。 新 透析液水質確保加算 10点(1日につき) [算定要件] ① 月1回以上水質検査を実施し、関連学会の定める「透析液 水質基準」を満たした透析液を常に使用していること。 ② 専任の透析液安全管理者1名(医師又は臨床工学技士)を 配置していること。 ③ 透析機器安全管理委員会を設置していること。 136 後期高齢者処置及び 後期高齢者精神病棟等処置料 点p322,留p335 医療機関において褥瘡等を予防する取組を促進 するため、入院期間が1年を超える後期高齢者に 対して褥瘡等の処置を行った場合の費用を現行上 包括評価としている。 こうした長期の入院医療を要する患者における 褥瘡等の予防は年齢を問わず重要であることから、 対象者を全年齢に拡大する。 137 手術 手術料の適正な評価① (1) 外保連試案を活用した手術料 の引き上げ 「外保連試案第7版」を活用し、外科系の 診療科で実施される手術や小児に対す る手術など、高度な専門性を要する手 術をより高く評価する。 139 ① 評価対象手術 外科系の診療科で実施される手術の評価 には病院勤務医の負担軽減対策という観 点もあることから、主として病院で実施して いる手術を優先して評価する。 なお、病院で実施されることが多い手術を 対象とすると、手術項目数全体の半分程 度を評価することができる。 140 ② 手術料の引き上げ 外保連試案においては、技術度・協力者 数・所要時間等を勘案し、それぞれの技術 に応じた費用が算出されている。こうした データを踏まえ、現行点数との乖離が大き い一方で高度な専門性を要すると分類さ れている技術度区分E及びDの手術につ いて、それぞれ現行点数の50%増及び3 0%増とすることを目安としつつ、個別の 点数差については外保連試案を用いて整 合をとることとする。 141 手術料の適正な評価② (2) 先進医療技術に係る新規手術 新 先進医療専門家会議における検討結果を踏まえ、新 規手術について保険導入を行う。 (導入された技術の例) ①腹腔鏡下肝部分切除術(肝外側区域切除術を 点p380, 含み、肝腫瘍に係るものに限る。) 様p944・960・896 ②エキシマレーザーによる治療的角膜切除術(角 点p369, 膜ジストロフィー又は帯状角膜変性に係るもの 様p944・946・896 に限る。 ③膀胱水圧拡張術(間質性膀胱炎に係るものに限 点p383, る。 様p944・964・896 142 手術料の適正な評価③ (3) 新規保険収載提案手術の保険導入 新 医療技術評価分科会における検討結果を踏まえ、新規手 術について保険導入を行う。 (導入された技術の例) 点p380,留p404, ①肝門部胆管癌切除術(1血行再建あり 2血行再建なし) 施告p606,施通p702 点p380 ②膵中央切除術 点p367,留p395,施告p606,施通p701 ③バイパス術を併用した脳動脈瘤手術 点p376 ④経皮的大動脈形成術 点p378,留p403,施告p606,施通p696,様p958 ⑤バルーンカテーテルによる大動脈遮断 点p371 ⑥副咽頭間隙腫瘍摘出術 点p380,施告p606,施通p702 ⑦脾温存膵体尾部切除術 ⑧経肛門的内視鏡下手術(直腸腫瘍) 点p382 点p379,留p403,施告p606, ⑨重度腹部外傷例に対するダメージコントロール手術 施通p696,様p958 点p377 ⑩肺動脈血栓内膜摘除術 ⑪前置胎盤帝王切開術 点p385,留p409 143 現 行 改 定 後 【内視鏡的結腸ポリープ 【内視鏡的結腸ポリープ ・粘膜切除術】 ・粘膜切除術】 1 早期悪性腫瘍粘膜切除術 1 ポリープ又は切除範囲が 6,740点 2cm未満のもの 5,000点 2 その他のポリープ・粘膜切除術 2 ポリープ又は切除範囲が 5,730点 2cm以上のもの 7,000点 [算定要件] 内視鏡的止血術を併施した場合にお ける当該療法に係る費用は、所定点数 に含まれる。 【内視鏡的大腸ポリープ切除術】 5,360点 【内視鏡的大腸ポリープ切除術】 1 ポリープが2cm未満のもの 5,000点 2 ポリープが2cm以上のもの 7,000点 [算定要件] 内視鏡的止血術を併施した場合にお ける当該療法に係る費用は、所定点数 に含まれる。 144 麻酔 安全な麻酔管理体制の評価 点p415,留p423,施告p607・705,様p968 複数の常勤麻酔科標榜医による麻酔の安全管理体制が 整えられていることを評価する麻酔管理料(Ⅱ)を新設する。 麻酔管理料(Ⅱ) 新 1 硬膜外麻酔又は脊椎麻酔 100点(1人につき1回) 2 全身麻酔 300点(1人につき1回) [算定要件] 常勤の麻酔科標榜医の監督下に麻酔前後の診察及び麻酔手 技が行われた場合に算定する。 [施設基準] 5人以上の常勤の麻酔科標榜医により麻酔の安全管理体制が 確保されていること。 146 手術以外の医療技術 新規材料に係る技術 手術以外の医療技術の適正な評価① 新 1.先進医療技術の保険導入(手術以外) 先進医療専門家会議における検討結果を踏まえ、手術以外の 新規技術について保険導入を行う。 (導入された技術の例) ① 胎児心超音波検査(産科スクリーニング胎児超音波検査に おいて心疾患が強く疑われる症例に係るものに限る。) ② 子宮頸部前がん病変のHPV-DNA診断(子宮頸部軽度異 形成に係るものに限る。) ③ 抗EGFR抗体医薬投与前におけるKRAS遺伝子変異検査 (EGFR陽性の治癒切除不能な進行又は再発の結腸又は直腸 がんに係るものに限る。) 148 手術以外の医療技術の適正な評価② 新 2.新規保険収載提案技術の保険導入 (手術以外) 医療技術評価分科会における検討結果を踏まえ、 手術以外の新規技術について保険導入を行う。 (導入された技術の例) ① イメージガイド下放射線治療(IGRT) ② 特殊光を用いた画像強調観察を併用した拡大 内視鏡検査 ③ 医療機器決定区分C2(新機能・新技術)に係る 技術(VACシステム等) 149 新規特定保険医療材料等に係る 技術料の施設等① 1.一酸化窒素吸入療法に係る技術料の評価 新 J045-2 一酸化窒素吸入療法 920点(1時間につき) [算定要件] 下記のいずれかの施設基準の届出を行っている 医療機関において算定できる。 ①新生児特定集中治療室管理料(A302) ②総合周産期特定集中治療室管理料(A303) 150 新規特定保険医療材料等に係る 技術料の施設等③ 3.局所陰圧閉鎖療法用材料に係る技術料の評価 新 J003 局所陰圧閉鎖処置(1日につき) 1 被覆材を貼付した場合 イ 100㎠未満 1,600点 ロ 100㎠以上200㎠未満 1,680点 ハ 200㎠以上 1,900点 注 初回のみ、イにあっては1,690点、 ロにあっては2,650点、ハにあっては 3,300点を加算する。 2 その他の場合 900点 151 新規特定保険医療材料等に係る 技術料の施設等④ 4.皮下グルコース測定電極に係る技術料の評価 新 D231-2 皮下連続式グルコース測定 700点(一連につき) [算定要件] (1) 糖尿病の治療に関し、専門の知識及び少なくとも 5年以上の経験を有する常勤の専門医が2名以上 配置されていること。 (2) 持続皮下インスリン注入療法を行っている保険 医療機関であること。 152 新規特定保険医療材料等に係る 技術料の施設等⑤ 5.ペースメーカー、埋込型除細動器、両室ペーシング機能付 き埋込型除細動器に係る技術料の評価 現 行 改 定 後 B001 特定疾患治療管理料 B001 特定疾患治療管理料 12 心臓ペースメーカー指導 12 心臓ペースメーカー指導 管理料 管理料 イ 区分番号K597に掲げるペース イ 遠隔モニタリングによる場合 新 メーカー移埋術又は区分番号K598 460点 に掲げる両心室ペースメーカー移 埋術を行った日から起算して3月 ロ イ以外の場合 320点 以内の期間に行った場合 460点 ロ イ以外の場合 320点 153 新規特定保険医療材料等に係る 技術料の施設等⑥ 6.血管内光断層撮影用カテーテルに係る 技術料の評価 現 行 D206 心臓カテーテル法によ る諸検査 (一連の検査について) 注3 改 定 後 D206 心臓カテーテル法によ る諸検査 (一連の検査について) 血管内超音波検査を実施 注3 血管内超音波検査、血管 した場合は、所定点数に 内光断層撮影又は冠動脈 300点を加算する。 血流予備能測定を実施し た場合は、所定点数に300 点を加算する。 154 新規特定保険医療材料等に係る 技術料の施設等⑦ 7.経皮的カテーテル心筋焼灼術における三次元カ ラーマッピングに係る技術料の評価 現 行 K595 経皮的カテーテル 心筋焼灼術 改 定 後 K595 経皮的カテーテル 心筋焼灼術 注1 三次元カラーマッ 新 ピング下で行った場 合には、三次元カ ラーマッピング加算 として、所定点数に 17,000点を加算する。 155 新規特定保険医療材料等に係る 技術料の施設等⑧ 8.埋込型心電図記録計に係る技術料の評価 D210-3 埋込型心電図検査(解析料を含む。) 90点 K597新 3 埋込型心電図記録計移植術 1,260点 K597-4 埋込型心電図記録計摘出術 840点 [算定要件] 下記のいずれかの施設基準の届出を行っている医療機関において算定 できる。 ① ペースメーカー移植術(K 597)及びペースメーカー交換術 (K 597-2) ② 両心室ペースメーカー移植術(K 598)及び両心室ペースメーカー交換術 (K 598-2) ③ 埋込型除細動器移植術(K 599)及び埋込型除細動器交換術 (K 599-2) ④ 両室ペーシング機能付き埋込型除細動器移植術(K 599-3)及び両室 ペーシング機能付き埋込型除細動器交換術(K 599-4) 156 新規特定保険医療材料等に係る 技術料の施設等⑨ 9.末梢留置型中心静脈カテーテルに係る技術料の評価 新 G005-3 末梢留置型中心静脈注射用カテーテル挿入術 700点 10.胃、十二指腸ステントに係る技術料の評価 新 K651 内視鏡的胃、十二指腸ステント留置術 7,590点 11.特定薬剤治療管理料の適応拡大 血中濃度測定による治療管理を行う当該管理料について、シ クロスポリンの対象疾患に難治性のアトピー性皮膚炎を追加 する。 157
© Copyright 2024 ExpyDoc