日本経済に元気を与えるペットたち!

・08E322 田中裕人
・08E227 酒井晃大
1.ペットの役割…ただのペットではなく警察犬
や介助犬など人を助けるようになった。
 2.ペットビジネスの今…病院だけでなく、ペッ
ト幼稚園などビジネスの規模は広がってきて
いる。また市場規模も拡大してきている。
 3.ペット業界の今後…成長する市場の中で今
後伸びてくる業種、及び市場の変化について。
 4.まとめ


今の日本は少子高齢化社会に突入していま
す。現に子供の数が28年連続減少し逆に高
齢者の人口が増えています。体が不自由な
方、そして子供がいない家庭も多い中、ペット
を飼う人が増えています。ついには子供よりも
ペットの数が多いという事がわかりました。そ
んななかでペットが我々人間にどんな役割を
はたしているか。市場はどのようになっている
か。ペットが増える背景にはどんな問題が出
てきているのかなどを調べてみました。
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日本で活躍している主な5つの犬の役割
・聴導犬(車の音などを聞いて、耳の不自由な方の命を守る。しか
し日本にはまだ約20頭の聴導犬しかおらず、それを必要とする人
は35万人ほどいる。全然足りていない。アメリカはすでに約4000頭、
イギリスでも約850頭いる。日本はかなり遅れている。訓練施設も寄
付などで運営。訓練は2年かかり、600頭に1頭しかなれない。)
・介助犬(衣服の脱衣補助や車いすの牽引など、生活全般を助け
る。約50頭が活躍している。育てるのに約300万かかる。)
・盲導犬(目の不自由な方を助ける。約1000頭が活躍しているが、
その約10倍の数の人が必要としている。さらに訓練を受けた犬で
も3~4割しかなれないのが実情。約270万かかる)
・警察犬(麻薬・覚せい剤、銃器、地域捜索など、それぞれの分野
で活躍している。また民間にも委託して警察犬を育てている。)
・災害救助犬(地震などで建物の下敷きになっている人を助けたり
する。)
これらの犬は各分野で活躍していますが、求
められる数に対し犬のほうが追いついていな
いのが実情です。
 また7年前、ペットに関する法律が改正された
のにも関わらず、いまだに店内に介助犬を入
れない店があるという悲しい現実もあります。
それは人を差別する事と同じだと私は考えま
す。体の不自由な人や犬たちを守るのは我々
の気持ちの持ちようではないでしょうか…。

2.1ペット市場
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
なぜ今ペットなのか?それは次のような要因がある。日本の15歳未満
の子供の数は、1714万人と前年比11万人減、実は28年連続で減少
している。それに対して、ペットフード協会の08年度調査では、国内の
犬・猫のペットの数は、約2683万頭と、前年調査より131万頭も増え
ているそうです。子供の、1.5倍以上、犬・猫がいる。(約1300万頭は
犬。全世帯の3割がペットを飼育している。)
これにともないペット関連総市場規模は順調に伸びていて、1兆3500
億円に達する。(2010年予測は約1兆6000億円になる見込み)これに
対し学習塾は、9400億円、玩具市場、8934億円とペット市場に負け
ている。この差は少子にともないさらに開いていくであろう。
各市場規模の推移
16000
(億円)
14000
12000
学習塾市場
10000
玩具市場
8000
ペット市場
6000
4000
2000
0
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
(学習塾参照)
http://wizbiz.jp/MagazineArticle.do?magazineid=17&articleno=19&page=4
(玩具参照)http://www.yano.co.jp/press/pdf/576.pdf
(動物参照) http://release.nikkei.co.jp/attach_file/0222867_01.pdf


さらに総務省の調べによると。1世帯当たりの
年間ペット支出(ワンゲル係数や、ニャンゲル
係数と呼ばれている。)は1990年の約8000円
から2004年には約15000円とほぼ倍増した。
(この他に医療費は全世帯の65%が30000
円以上かかっている。)
またペットの生涯にかかる費用は300万から4
00万とも言われている。
2.2ペットフード市場(約4091億円)
市場の約四割を占める市場で単価が高い高級志
向のプレミアムペットフードと、単価が安いエコノ
ミーペットフードで二分化されている。エコノミー
フードは一般的に買われている物で、価格は8Kg
が、格安な物で1000円~4000円ぐらいのもので
す。なぜ安いかと言うと、犬が生きてく上で最低限
必要なエネルギーが摂取できるという事を目的に
造られているからです。だから製造コストが安く、販
売価格も安いのです。

対して、高級志向のプレミアムペット
フードです。市場規模は2006年に
500億円だったのが、2010年予想で
は、約600億円に膨れ上がる見込み
です。内容は色々あるが、例として、
400g5300円、1Kg18000円などがあ
り、粒状のものや、シェフの手造りな
どがある。


なぜ高級品にこだわるのか?
プレミアムフードは、栄養管理などが徹底され
ており、毛並み、便など体のあらいるものをケ
アされているからです。そしてこのようなプレミ
アムフードはアレルギーなどにも対応してお
り、穀物、添加物が使われていないのが主流
となっています。なぜならアレルギーの原因は
穀物類、添加物によるもので、エコノミーペット
フードには、コストダウンのためこれが含まれ
ています。

2.3動物病院(約2700億円)
最近はペットの夜間救急もあり、飼い主はど
んなに高い医療費でもおしまない人が増えて
いる傾向がある。

ペットも人間と同じ病気をする。外耳炎で通院
治療すると約12万円、脱毛症の治療だと5万
円かかる。手術や入院を考えると、費用が20
万円を超えることも少なくない。
表2
その他
10%
10万円~2
0万円未満
11%
6万円~10
万円未満
8%
年間1世帯あたりのペットの治療費
1万円~3
万円未満
30%
3万円~6
万円未満
41%
(
参照http://4ki4.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-46c5.html)
ペット保険
医療費は完全に100%負担や50%負担な
ど料金や保険会社、状態によりことなる。
犬の年齢が高くなるほど値段も比例する傾
向があるが小型なら1500円~4000円の間で
選べるようだ。 加入件数に関しては、2009
年に50万件に迫る勢いで成長し、2010年に
は約54万件が見込まれている。
 現在、ペット保険の国内市場規模は130億円
といわれている。

表3
ペット保険の加入件数
600000
500000
400000
加入件数
300000
200000
100000
0
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
(参照:富士経済)
2.4その他の市場
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
ペット用品市場(約2466億円)
室内飼育の増加により、ペットケア用品、猫砂、トイレ
用シーツ、デンタルケア用品、イヤークリーナー、しつ
け剤、ウェットティッシュ、ボディタオル、ペット用消臭
剤・脱臭剤などの関連商品が成長すると考えられる。
さらにはペット専用の服もあり、10000円を超えるもの
まである。
生体販売市場(約1200億円)
最近は小型犬が人気。ダックスフンドは柴犬の約10
倍の人気です。また室内飼育の割合は、犬で全体の7
割以上、猫(外猫除く)で全体の8割以上であり、ペット
の家族化を数字に表している。
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関連サービス市場(約850億円)
ベビーシッターならぬ、ペットシッターというものも
あり、留守宅の家で餌を与えたり、トイレ掃除をし
たりする。散歩は別途料金が必要な場合もあり、
一時間で約2500円からなる。
ペット美容はシャンプーやカットなどを行う。大型
犬になると10000円を超えるケースもある。
人間と同じように、ペット幼稚園と言うものもでき
ており、1時間400円から1000円くらいで、仕事
などで家を空けているときにあずかってくれる施
設がある。
3.ペット業界の今後
 今後のペットの4大潮流は「室内飼育化」「小型
犬化」「肥満化」「高齢化」といわれている。
 少子高齢化と核家族化の進行に比例して、ペッ
トが増加してくる。
 アニマルセラピーというものが誕生し、寝たきりの
高齢者、自閉症の子供に対し、元気をあたえるこ
とと、ペットを家族として加える家庭が増えたこと
によって家族の絆が深まり飼育率が増えると見ら
れているからです。
 そうなるとペット業界はますます拡大していき、そ
の中でも流通の近代化、IT基盤の整備、店舗オ
ペレーションの改善、サービス面の改善などを実
現できた企業が成長するとみられている。
ペットの高齢化が進んだ要因としては室内で飼
育する世帯の増加、年齢や動物の種類に合っ
たペットフードの開発、獣医療の高度化などが
考えられている。
 犬の平均寿命(15歳)は20年前の約2倍、猫の
平均寿命(16歳)も約5割増しになっている。
ペットフード工業会ホームページによると、犬猫
ともに10歳以上が30%近くにのぼっており、犬
のみだと約半数以上が7歳以上である。(犬の7
歳は人間の年齢に換算すると50歳に相当す
る。)

ペットの高齢化による生活習慣病の増加な
ど、ペットの健康に注目が集まり、動物病院へ
の来院頻度が上昇傾向にある。
 生体購入時の付帯サービスとして高額になり
がちな診療費を安くするペット保険などが登
場し、高齢ペットに対するカウセリングや介
護、介護施設などを求める声も多く、これに関
するサービスも増加が見込まれるなど潜在
ニーズはより高まっている。
 そのため、これから成長が期待されているの
は、高齢ペット対応産業といわれている。

高齢化を迎えるペットが増加するため今後
伸びる業種はペット葬祭業者と予想されてい
る。
業者数は2000年で533社だったのが、200
5年には727社、2007年は834社そして200
9年で886社にまでにのぼり、年平均成長率
は6%台を維持している。
今後もペットが増え続ければ、さらに成長し
ていくだろう。
・銀行・証券会社
ペットの高齢化などにより、ペット保険の加入件数
は年々増加しており、銀行や証券会社がペットの保
険会社と提携し、ペット保険を販売。
・旅行会社
ペットを連れていけるレジャー施設や宿が増加し
た。そのため、従来の旅行会社だけではなく、ペット
専門旅行会社が設立された。
・住宅業界
ペットと共生を求める家庭の増加により、マンション
などの集合住宅も変化。ペットと家族が暮らしやすい
ように設計され、近所の住民や来訪者も快適に暮ら
せるよう配慮した住宅が増加している。




今後も少子化や高齢化社会の進行、単身者世
帯の増加、ペットと共生を求める家庭の増加に伴
い、ペットに様々な役割を求めるようになった飼
育意欲は向上している。
近年では集合住宅におけるペット飼育を可能に
するための設備や、ホテルやプールなどの商業
施設の整備、サービスの拡充が行われている。
今後も当面は近年のトレンドで「小型犬」「高齢
化」「室内飼育」「肥満化」をキーワードとした展開
が続くとみられる。
このようにまだまだ成長の余地はある。
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
4・まとめ
以前に比べてペットの家庭での役が変化している。その中で、盲導
犬、聴導犬などの飼育や訓練に関するインフラ整備が必要です。
またわれわれ市民も偏見をなくさなければなりません。
ペットビジネスは今後、少子高齢化にともないペットが増加し、市場
規模は拡大し、2010年で約1兆6000億円の規模になる。いずれは
2兆を超えるとも見られている。
今後伸びるビジネスとしては、高齢ペット対応産業であり、ペット葬
祭業者やペット保険があげられる。葬祭業者に至っては、年平均
成長率6%をほこり今後も期待できる業種である。保険に関しても、
高額医療がペットにもあるので、入る人はおのずと増え、生体購入
時にオプションとして付いてくるようになってくる。
そして最後に、今後のペットは「室内飼育化」「高齢化」「肥満化」
「小型犬化」がキーワードとなります。
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参照:
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/dec
rease_of_children/
http://www.jsdra.jp/
http://www.wan-chan.jp/wanfoofesta/
http://home.att.ne.jp/theta/setatsumuri/sin
bun-020503.htm
http://www.kansai-guidedog.jp/
http://fc-cresco.jp/market.html
http://gendai.net/articles/view/kenko/12278
6
http://cgi25.plala.or.jp/anamaru/youchien.h
tml