(JETRO主催 原産地証明書発給セミナー資料) EPAとビジネスチャンス (繊維分野を例にしたEPAの活用について) 2010-10-1 日本繊維産業連盟 常任幹事 (東レ(株)経営企画室 部長) 伊集院 秀樹 1 Ⅰ.世界の繊維貿易の動向 2 戦後のブレトンウッズ体制とGATTの発足 IMF 国際通貨基金 ブレトンウッズ体制の 重要な枠組み IBRD 国際復興開発銀行 (世界銀行) GATT 関税と貿易に関する一般協定 1.貿易の無差別の原則:最恵国待遇(MFN)と内国民待遇 * 2.国内産業保護のためには関税化のみ認める(数量制限を認めない) 3.国際貿易問題はできる限り協議によって決定する 4.関税と非関税障壁を軽減するための交渉を行い、その結果を条約文書に収める * 最恵国待遇 :全ての加盟国に同等の貿易条件を与えること 内国民待遇 :輸入品を国産品と同様に扱うこと 3 GATTの下での「繊維に関する国際取極め」 1961年 STA:Short-Term Arrangement regarding in the international trade in cotton textiles (国際綿製品短期取極め) 1962年 LTA:Long-Term Arrangement ・・・・ GATTの 例外条項を開いた 輸入数量制限 (国際綿製品長期取極め) この過程で「日米繊維紛争」勃発 1974年 <41ヶ国参加> MFA:Multi-Fiber Arrangement (綿・毛・化合繊を包括する多国間繊維取極め) 米国、EC主導でGATTの例外としての数量制限=輸入枠(QUOTA)取極め 4 GATTからWTOへ GATTとWTOの違い ①GATTは自発的な国際規約、 WTOは永続的な国際組織。 ②GATTは主にモノについて扱っていたが、 WTOは加えてサービス、知的所有権等も扱う。 ③ WTO加盟国はWTO協定を批准することにより 法的責任が生じる。 GATT3原則=WTOも継承 ①自由(関税率の削減) ②無差別(最恵国待遇、内国民待遇) ③多角(ラウンド交渉) (WTO協定に反する国内法令は改正しなければならない) ウルグアイラウンドにおいて、繊維の国際貿易はMFAのルールからGATTの 貿易円滑化 環境 一般ルールの管理下に戻すことが最大の目標とされた 農業、サービス、 知的所有権、紛争解決処理 補助金、 アンチダンピング 鉱工業品 1947 GATT発足 23ヶ国 出所:外務省、WTO事務局 1964-67 ケネディ・ラウンド 47ヶ国 1973-79 東京ラウンド 100ヶ国 1986-94 ウルグアイ・ラウンド 125ヶ国 1995 WTO設立 128ヶ国 2001ドーハ・ラウンド 現在152ヶ国 5 WTOにおける繊維取極め 1995年 1月 WTO発足 MFA(多国間繊維取極め) ATC(新繊維協定Agreement on Textile and clothing) 輸入枠はMFAから引き継がれたが、10年間で段階的に削減 <3段階に分けられた繊維製品のGATTルール統合へのスケジュール決定> 2001年12月 中国のWTO加盟 2005年 1月 QUOTAフリー体制へ 2006年~2007年:中欧の繊維協定(覚え書きに基づく輸出自主規制) 2006年~2008年:中米の繊維協定(覚え書きに基づく輸出自主規制) 2008年末には最大の非関税障壁であったQUOTAが完全に撤廃 繊維貿易を規律する国際ルールの歴史的転換期 6 世界の繊維製品貿易額推移(輸出額ベース) 単位:億US$ 7 ,0 0 0 6 ,0 0 0 5 ,0 0 0 4 ,0 0 0 衣類 紡織品 3 ,0 0 0 2 ,0 0 0 1 ,0 0 0 0 1990 2000 1990 2003 2000 2004 2005 2004 2006 2005 2007 2008 2006 2007 2008 紡織品 1,044 1,571 1,954 2,027 2,204 2,403 2,502 衣類 1,081 1,978 2,591 2,768 3,091 3,458 3,619 2,125 3,549 4,545 4,795 5, 295 5,861 6,121 計 出所:東レ株式会社、原出所:WTO 『International Trade Statistics』 7 世界の繊維貿易(紡織品+衣類)主要国別輸出額推移 (億US$) 08 構成比 2000 2006 2007 2008 - 1,130 1,653 1,870 1,926 3% - 32% 31% 域内輸出 - 845 1,228 1,384 1,407 2% - 24% 23% 域外輸出 - 285 424 485 519 7% - 8% 8% 中国 169 522 1,441 1,712 1,852 8% 8% 15% 30% 香港 236 377 423 422 402 -5% 11% 11% 7% 国産品輸出 114 111 73 54 33 -40% 5% 3% 1% 再輸出 122 265 350 367 369 0.5% 6% 7% 6% トルコ 48 102 196 228 230 1% 2% 3% 4% インド 47 115 184 195 211 9% 2% 3% 3% 米国 76 196 176 167 169 1% 4% 6% 3% 韓国 140 177 123 123 121 -1% 7% 5% 2% 37 67 114 112 111 -1% 2% 2% 2% 21 66 87 106 22% 1% 2% 149 112 110 104 -5% 4% 2% EU パキスタン ベトナム - 台湾 101 前年比 90 00 構成比 構成比 1990 5% 出所:東レ株式会社、原出所:WTO 『International Trade Statistics』 8 世界の繊維貿易(紡織品+衣類)主要国別輸入額推移 1990 00 構成比 08 構成比 - 40% 43% 8% - 16% 20% 1,056 -3% - 23% 17% 303 328 8% 6% 7% 5% 328 327 309 -6% 8% 8% 5% 39 117 189 269 42% 1% 4% 2000 2006 2007 2008 - 1,406 2,208 2,505 2,617 4% - 564 983 1,120 1,210 米国 337 831 1,065 1,089 日本 129 246 300 香港 171 297 ロシア - EU 域外輸入 前年比 90 構成比 - 中国 53 140 181 186 185 -1% 3% 4% 3% カナダ 47 78 115 123 129 4% 2% 2% 2% アラブ首長国 連邦 15 29 66 91 103 13% 1% 1% 2% 韓国 21 47 77 85 83 -1% 1% 1% 1% メキシコ 16 94 85 81 79 -3% 1% 3% 1% 出所:東レ株式会社、原出所:WTO 『International Trade Statistics』 9 日・欧・米の中国からの輸入額推移 (億US$) 2000 世界 日本 紡織 衣類 米国 紡織 衣類 EU 紡織 衣類 2004 中国 49 197 160 671 498 859 シェア 20 147 19 88 19 81 世界 41% 56 75% 217 12% 207 13% 757 4% 680 9% 1,217 中国 28 175 46 144 39 161 シェア 50% 81% 22% 19% 6% 13% 2006 世界 日本 紡織 衣類 米国 紡織 衣類 EU 紡織 衣類 62 238 235 830 763 1,444 中国 34 196 70 244 61 261 シェア 54% 82% 30% 29% 8% 18% 2005 世界 中国 金額 金額 前年比 前年比 11% 11% 13% 6% 29% 20% 世界 中国 14% 58 13% 225 27% 225 20% 801 42% 658 30% 1,287 シェア 30 182 61 211 49 230 2007 世界 中国 金額 金額 前年比 前年比 6% 6% 4% 4% 16% 12% 世界 10% 63 7% 240 15% 241 15% 849 25% 855 13% 1,650 中国 34 198 77 285 74 323 シェア 55% 82% 32% 34% 9% 20% 世界 中国 金額 金額 前年比 前年比 52% 81% 27% 26% 7% 18% 4% 4% 9% 6% -3% 6% 9% 4% 32% 47% 25% 43% 2008 世界 中国 金額 金額 前年比 前年比 2% 1% 3% 2% 12% 14% 世界 3% 69 1% 259 10% 231 17% 825 21% 840 24% 1,777 中国 39 214 79 286 83 398 シェア 56% 83% 34% 35% 10% 22% 世界 中国 金額 金額 前年比 前年比 10% 8% -4% -3% -2% 8% 12% 8% 3% 0.2% 12% 23% 出所:東レ株式会社、原出所:WTO 『International Trade Statistics』 10 世界の繊維貿易の構造(2008年実績) 欧州 アジアからの輸入大 北米 単位:億ドル 域内 域内貿易比率大 173 1768 輸入 2762 24 820 輸出 173 26 24 43 6 88 輸出 38 輸入 272 110 1155 1768 2226 88 110 150 115 145 747 CIS アジア 中南米 域内 944 944 世界の繊維貿易額(輸出額ベース) 紡織品 2,502億ドル 衣 類 3,619 計 〃 6,121億ドル Copyright 2010 Toray Industries, Inc. All rights reserved. 11026 11 286 輸入 輸出 1091 3122 211 115 747 中国を中心とする 世界への供給基地 域内貿易も活発 820 出所:WTO International Trade Statistics 2009 11 Ⅱ.繊維貿易を巡る通商交渉の現状 ・WTO ・FTA/EPA 12 WTO(世界貿易機関)とFTAの関係 ○WTO(世界貿易機関)は、世界全体で等しく関税の削減を目指すもの。 ○並行して、更にFTAにより、締約国間のみで関税の削減・撤廃を行う。 FTA/EPA WTO 他の全ての加盟国に対し、 関税を等しく削減し、適用 する(最恵国待遇)。 WTOにおける原則 全ての国に 同じ関税率 テレビ 日本 5% 5% 法的には、WTO協定における 「最恵国待遇」の例外として、 「実質上全ての貿易を自由化」 することを条件に認められる。 日本がタイとFTAを結び、 米・中は結んでいない場合 日本に対しての み関税を撤廃 5% タイ 締約国間のみで、関 税を削減・撤廃する。 中国 米国 自 由 化 日本 0% 5% タイ テレビ 中国 5% 米国 13 FTAとEPAについて 経済連携協定(EPA)、自由貿易協定(FTA)とは 自由貿易協定 (FTA : Free Trade Agreement) 経済連携協定 (EPA : Economic Partnership Agreement) 特定の国や地域の間で、物品 の関税やサービス貿易の障壁 を削減・撤廃することを目的と する協定。経済連携協定の主 要な内容の一つ。 特定の二国間又は複数国間で、 域内の貿易・投資の自由化・円 滑化を促進し、国境及び国内の 規制の撤廃・各種経済制度の調 和や協力等、幅広い経済関係 の強化を目的をする協定。 関税の撤廃 サービスへ の外資規制 撤廃 など 投資規制撤廃、 投資ルールの 整備 知的財産制度、 競争政策の 調和 人的交流の 拡大 各分野での 協力 など 出典:外務省ホームページ 14 WTO交渉における関税削減<スイス・フォーミュラ> フォーミュラ適用後 関税率(t1) 25.00 外衣類の関税率を比較 係数 25 係数 22 係数 20 係数 8 20.00 日本の場合(係数 8で計算) 途上国 係数 [20-25] 15.00 スイスフォーミュラ適用前 ↓ スイスフォーミュラ適用後 10% 4.44% 中国の場合(係数22で計算) スイスフォーミュラ適用前 ↓ スイスフォーミュラ適用後 10.00 中国 先進国 係数[8] 5.00 米国 日本 0.00 0 20 40 60 80 100 フォーミュラ 適用前 関税率(t1) 16% 9.26% 米国の場合(係数 8で計算) スイスフォーミュラ適用前 ↓ スイスフォーミュラ適用後 30% 6.32% 中国が途上国に分類されるため、先進国と比較し相対的に高い関税が残る 15 NAMA 途上国向けの柔軟性(関税削減の例外) 非農産品市場アクセス フォーミュラ削減のイメージ 30.0 現行税率(30%) 21.0 フォーミュラ削減 削減免除 12.0 削減幅を 半分に緩和 (%) 0.0 柔軟性なし Para7(a)(i) Para7(a)(ii) 係数と柔軟性の組合せ(12月改訂テキスト) 係数 20 柔軟性(ⅰ) 引き下げ幅の半減 柔軟性(ⅱ) 削減を免除 品目数制限 輸入額制限 品目数制限 輸入額制限 14% 16% 6.5% 7.5% 22 10% 5% 25 (柔軟性なし) (柔軟性なし) ※以上に加え、メルコスール、南部アフリカ関税同盟の特別扱いの記述あり。 ※新規加盟国(中国等)については、実施期間を3年延長(関税削減の開始時期の猶予についての記述は削除。) 途上国には更に各種の関税削減例外措置あり 16 WTO交渉における分野を特定した自主的関税撤廃検討 分野別交渉 •特定分野の関税の(原則として)撤廃を行うもの。 •参加は非義務的。 •分野ごとの提案国が中心となり、加盟各国に参加を働きかけ。 •米国はフォーミュラによる関税削減を補完するものとして重視。 •2008年7月に、EUから繊維・履物の分野別関税撤廃の提案あり。 ・対象品目は、繊維・履物の全品目(HS50~64類) ・最終譲許税率は、可能な限り無税 ・全加盟国の参加が必要 •上記提案は発出されたものの、これまでにEUによる、当該関税撤 廃成立のための活動は見られない。 17 FTA/EPAの拡大 貿易自由化交渉の場がWTOからFTA/EPAにシフト WTOラウンドは 加盟国の増加により 長期化の傾向 GATT/WTOラウンドの歴史 参加国数 23 第1回 32 第2回 34 第3回 22 第4回 26 第5回(ディロン) 47 第6回(ケネディ) 100 第7回(東京) 125 第8回(ウルグアイ) 152 第9回(ドーハ) 時期 1947年 1949年 1950~51年 1956年 1960~62年 1964~67年 1973~79年 1986~94年 2001~??? FTA/EPAの数(WTO通報ベース) 90年代からFTA/EPAの締結数は急増して おり、その数は2009年末時点で 279件にの ぼる。 WTOラウンド交渉がなかなか進展しない中、 FTA/EPA交渉が活発化している。 300 250 200 150 100 50 0 1948 279 1968 1988 2008 関税同盟を含む。貿易協定の拡大を別途に数える。停止した協定を除かず。 出所:WTOホームページ 18 東アジアでの経済連携(FTA)の動き 各国の経済連携の動きが活発化 →ASEAN+3、+6 といった 広域経済連携への取組が課題 韓・EU 09年9月仮署名 韓・印 韓・米 07年6月署名 CEPEA (ASEAN+6) EAFTA (ASEAN+3) -産学官研究中 09年8月署名 日・韓 04年11月以降 交渉中断 日・印 日韓中 O7年1月~交渉中 -産学官研究会 の開始に合意 中・ASEAN 韓・ASEAN 05年7月 物品貿易協定発効 07年7月 サービス分野発効 09年8月 投資分野署名 07年6月 物品貿易協定発効 09年05月 サービス分野発効 09年06月 投資分野署名 日・ASEAN 08年12月 発効 日・豪 O7年4月~交渉中 印・ASEAN 09年8月 物品貿易協定署名 AFTA 印・NZ -93年 発効 -ASEAN6は2010年までに、残り 4ヶ国も2015年までに域内貿易 関税を原則撤廃 09年3月 交渉開始に合意 出所:経済産業省 韓・豪 韓・NZ 09年3月 交渉開始に合意 09年3月 交渉開始に合意 中・豪 中・NZ 05年5月~交渉 中 08年10月 発効 豪・NZ・ASEAN 豪・NZ 09年2月署名 83年 発効 19 東アジアを取り巻く広域経済連携(構想) APEC(21):FTAAP ロシア カナダ ASEAN+6(16):CEPEA アメリカ ASEAN+3(13):EAFTA 日韓中FTA 韓国 中国 メキシコ 日本 ASEAN(10) インド ミャンマー ラオス タイ カンボジア 台湾 香港 ペルー ベトナ ム フィリピン マレーシア ブルネイ シンガポール インドネシア パプアニューギニア チリ オーストラリア ニュージーランド 20 Ⅲ.我が国の経済連携(FTA/EPA)の 進捗状況と繊維業界の取り組み 21 日本の繊維貿易の推移 (億\) 4000 3500 3000 2500 2000 1500 1000 500 0 -500 -1000 -1500 -2000 -2500 -3000 ニ ク ソ ン シ ョ ッ ク (右軸) 為替レート (\/$) 400 プ ラ ザ 合 意 350 輸入 (左軸) 300 250 輸出(左軸) オ イ ル シ ョ ッ ク バブル崩壊と 200 第2次円高ショック 150 100 50 輸出-輸入(左軸) 0 ’65 ’70 ’75 ’80 ’85 ’90 ’95 ’00 ’05 (年) 停滞し続ける輸出の拡大は繊維産業の最大の課題の一つ⇒FTA/EPAの活用は重要な課題 出所:日銀、化繊ハンドブック、国連統計(1965-1969) 22 日本の繊維貿易額推移 億円 40,000 40,000 輸出 35,000 35,000 30,000 30,000 25,000 25,000 20,000 20,000 輸入 その他 二次製品 二次製品 15,000 15,000 ニット生地 衣類 10,000 10,000 織物 織物 5,000 糸 5,000 糸 0 繊維原料 85 87 89 繊維原料 0 91 93 95 繊維原料:綿花、羊毛、化繊短繊維等 97 99 01 03 05 07 09 85 87 89 91 93 95 97 99 01 03 05 07 09 出所:日本化学繊維協会「繊維ハンドブック」「化繊貿易月報速報」 23 日本の繊維貿易収支推移 億円 円/US$ 10,000 ニット生地 5,000 350 300 織物 糸 0 繊維原料 250 -5,000 200 為替レート 二次製品 -10,000 150 -15,000 100 -20,000 50 -25,000 87年以降輸入超過 -30,000 0 75 78 81 84 87 90 93 96 99 02 05 08 09 出所:日本化学繊維協会「繊維ハンドブック」「化繊貿易月報速報」 24 日本繊維産業連盟の組織と活動 1.設立とその背景 1970年1月に設立。1968年頃から米国の繊維品輸入規 制の動きが高まる中で、政・官、財界および国民に対し て、繊維業界が一丸となって総合的な対応を講ずる必 要との判断により設立された。 2.組織 会員27団体 ・日本紡績協会 ・日本化学繊維協会 工業組合連合会 ・日本羊毛紡績会 ・日本被服工業組合連合会 ・日本綿スフ織物工業連合会 ・(株)大阪繊維リソースセンター ・日本絹人繊織物工業組合連合会 ・日本アパレルソーイング工業組合 連合会 (1)会員 主要繊維関係団体26団体及び主要繊維 産地20支部、顧問3団体、賛助会員52社 ・日本毛織物等工業組合連合会 (2)会長 ・日本毛整理協会 下村 彬一(2009年1月就任) ・全日本婦人子供服 ・日本染色協会 ・日本百貨店協会 ・(社)繊維評価技術協議会 (注)下線は常任委員9団体 (3)総会(年1回) 主要全団体による年度活動方針、 予算、人事などの決議機関 ・日本ニット工業組合連合会 (4)常任委員会 会長と常任委員9団体長、顧問で構成し、 重要課題を討議。 ・日本輸出縫製品工業組合 ・日本織物中央卸商業組合連合会 ・日本百貨店協会 3.基本指針 ・日本撚糸工業組合連合会 ・日本チェーンストア協会 ・日本麻紡績協会 ・繊維産業流通構造改革 -創造と信頼- “提言と実行” 4.主な活動 (1)政府、国会などに対する政策の提言 (2)民間による通商交渉(FTA/EPA)の推進 (3)海外の繊維業界、団体との交流および 産業協力の推進 ・日本靴下工業組合連合会 ・日本繊維輸出組合 ・日本繊維染色連合会 ・日本タオル工業組合連合会 ・日本製網工業組合 ・日本繊維輸入組合 ・日本アパレル産業協会 顧問団体 推進協議会 賛助会員52社 全国で3万社近い事業者 50万近い従業者が傘下に ・日本インテリアファブリクス協会 25 日本繊維産業連盟の2010年度活動方針 1.繊維産業の構造改革の推進 2.新素材・新商品・新技術の開発 3.環境問題、製品安全問題への 取り組み (1) 需要構造の変化に対応した国内生産基盤の再構築 (2) 国際的な環境変化に対応したグローバルな事業構造改革 (3) 国内の流通構造改革の推進(取引慣行の改善) (4) 産地活性化と中小企業の自立化推進 (5) 業界団体再編による活動基盤強化 (1) 新素材・新商品・新技術の開発促進 (2) 繊維クラスターによる産学官連携の研究、開発促進 (1) 環境問題への取り組み (2) 製品安全問題への取り組み 4.情報発信力・ブランド力強化 (1) 技術と感性を融合させた日本素材の徹底訴求 (2) ジャパン・ファッション・ウィークをコアとする日本ファッション振興イベントの積 極的展開 5.通商問題への積極的な対応と 工商一体の貿易拡大 (1) FTA/EPAの積極活用とアジアとの連携強化 (2) 業界ベースの FTA/EPA交渉への積極的関与 (3) 海外市場の積極的な開拓 (4) 中小企業の輸出振興 (5) 知的財産問題への対応 (6) 貿易救済措置の機動的な発動の働きかけ 6.国内事業基盤の維持強化 (1) 高コスト構造の是正 (2) 中小企業向け金融支援の継続の働きかけ (3) 行き過ぎた円高への対応 (1) 必要な人材の確保・育成 (2) 人が育つ環境の整備 7.人材の確保と育成 8.税制問題への対応について 9.国際化への積極的対応 (1) 中小企業対策税制の抜本強化 (2) 法人実効税率の引下げ (3) 環境税導入反対 (4) 事業所税改正 (1) 第4回世界四極会議の開催 (2) 第5回日中繊維産業発展・協力会議の開催(時期検討中、中国) (3) 第24次日韓繊産連(聯)年次合同会議の開催(時期検討中、韓国) (4) アセアン諸国の繊維産業との緊密な関係を維持強化 (5) WTOのドーハラウンド最終合意に向けた欧米の繊維産業との連携強化 (6) アジア化繊産業連盟など、各種繊維業界団体の国際化への積極的な取り 組み支援 26 26 日本の経済連携協定に関わる交渉経過 2006年 (2010年9月現在) 2007年 3月 改正議定書 署名 シンガポール 01年1月交渉開始 02年1月署名、同年11月発効 メキシコ 02年11月交渉開始 04年9月署名、同年4月発効 マレーシア 04年1月交渉開始 同年12月署名 フィリピン 04年2月交渉開始 04年11月大筋合意 12月発効 9月署名 3月署名 4月署名 04年2月交渉開始 05年9月大筋合意 7月発効 交渉 7月発効 8月署名 05年7月交渉開始 交渉 政府間研究(05年10月~) 2月署名 5月 9月発効 交渉 10月発効 12月署名 2月 検討会合 1月 交渉 11月妥結 04年2月政府間協議開始 交渉 12月発効※ 4月署名 7月 (持ち回り方式) 交渉再開に向けた 実務者協議(審議官級) 03年12月交渉開始 04年11月以降交渉中断 GCC(湾岸協力会議) ペルー 11月発効 6月署名 6月 準備会合 アセアン全体04年11月交渉開始合意 豪州 9月発効 交渉 2月 ベトナム インド 5年目 再協議 交渉 スイス 韓国 9月 改正議定書 発効 2010年 交渉 2月 ブルネイ インドネシア 2009年 7月発効 チリ タイ 2008年 5月準備会合 9月 交渉 共同研究会(05年7月~06年7月) 1月 政府間研究 (05年11月~06年12月) 9月大筋合意 交渉 4月 交渉 民間(JETRO) 研究会 5月 ※AJCEPは、効力発生の通知を行った国から順次発効。 (2010年9月時点では、日本、シンガポール、ラオス、ミャンマー、ベトナム、ブルネイ、マレーシア、タイ、カンンボジア、及びフィリピンの10カ国) 交渉 出所:経済産業省 27 日本の繊維業界のFTA/EPAに対する 基本理念と重要な枠組み 基本理念 相互の繊維産業 の将来の発展 + 第三国の Free Rideの回避 重要な枠組み 相互国の 繊維主要工程の 連携、活用 糸・綿 テキスタイル 縫 製 2工程 原産地規則 (2工程基準を 基本とするPSR) 2工程 繊維産業は工程間の連携が付加価値を生む‘摺り合わせ型産業’ 相互国の繊維産業発展のために工程間連携を促進する仕組みが重要 ともすれば途上国は縫製1工程の原産地に固執するが、労働集約型の 縫製のみならず技術集積型装置産業であるテキスタイル産業の発展を 促進する仕組みが重要 現状の 貿易関係を 乗り越えた ハイレベルなFTA 相互の商品の 強みを活かした 貿易の拡大 全品目 即時関税撤廃 28 繊産連のFTA/EPA交渉への取り組み 両国の繊維産業に資することを目的とする 官民一体での取り組み 2003 1. 官民共同でのFTA勉強会の開始 2. 国内産業へのFTAに関する説明・周知 2004-05 相手国の業界間との民間交渉(特に原産地規則について) 2006 相手国の業界間との民間交渉(特に産業協力について) 2007 産業協力の計画立案(例:市場視察、トレンドセミナーなど) 2008-09 産業協力の実行(例:市場視察、トレンドセミナーなど) 交渉の主な柱 産業協力のおもな柱 •品目別の関税削減 •原産地規則 •市場アクセス (例:市場視察、セミナー、 展示会支援 等) •研究・開発の能力向上 29 Ⅳ.FTA/EPAの活用 繊維分野の関税自由化と原産地 規則の理解と活用 30 EPAの活用1:企業グループ内素材国際調達の競争力強化 <ASEAN主要国との2国間EPAの活用> 日系合繊メーカでは日馬EPA、日泰EPA、日尼EPA ともに発効当初から活用 韓国 日本 EPA特恵税率(0%)による免税効果を活かした素 材のグループ内国際調達、生産の棲み分け推進 中国 収益向上、新規ビジネス開拓の両面から貢献 タイ マレーシア インドネシア 出所:東レ経営企画室作成 31 EPAの活用2:繊維PSR(原産地規則)を活かした商流構築 <2国間EPAの活用(日本素材の加工持ち帰り)、AJCEPの活用> 労務費の安いベトナム縫製でユーザーとタ イアップ 韓国 中国、韓国素材では原産地規則を満たさず、 商品によっては日本素材の競争力が復活 日本 中国 泰、馬、尼などの素材競争力+CLMVの労 務費(縫製コスト)を活かし、AJCEPのスキーム で更に競争力強化 × 素材 素材 × 日本市場へ 製品 素材 タイ 素材 ベトナム 素材 マレーシア 素材 インドネシア 出所:東レ経営企画室作成 32 EPAにおける関税自由化(EPA特恵関税) WTOにおける原則 EPAを結んだ場合 全ての加盟国に同じ関税率 タイ 特恵税率 0% 10.9% 日本 10.9% 中国 10.9% 15% タイ 日本 10.9% 中国 10.9% 米国 非加盟国 米国 出典:外務省ホームページ等から東レ作成(資料中の関税の数字は概念を わかりやすく説明する為のものあり実例は品目毎に確認が必要です) EPA特恵関税については、EPA発効後即時撤廃(0%に)の場合、5年間や10年間かけて段階的に0%に削 減していく(ステージング)があるが、日本のEPAにおける繊維分野は即時撤廃を原則としている。 33 (抜粋サンプル)実行関税率表 第61類 第61類 衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものに限る。) 統計番号 品名 Statistical code Description 番号 基本 暫定 WTO協定 General Temporary WTO H.S. code 男子用のオーバー コート、カーコート、 ケープ、クローク、アノ ラック(スキージャケッ トを含む。)、ウインド チーター、ウインドジャ ケットその他これらに 類する製品(メリヤス 編み又はクロセ編み のものに限るものと し、第61.03項のものを 除く。) 61.01 特恵 GSP 関税率(経済連携協定) Tariff rate (EPA) 特別特恵 ・・ マレーシア ・・ タイ インドネシア LDC ・・ Malaysia ・・ Thailand Indonesia 無税 無税 無税 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 010 1 ししゆうしたも の、レースを使用 したもの及び模 様編みの組織を 有するもの 020 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 0% 綿製のもの 6101.20 ・ ・ ・ ・ 関税率 Tariff rate 16.8% 10.9% 10.9% 無税 2 その他のもの 14% 10.9% 10.9% 無税 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 34 FTA/EPAにおける原産地規則 FTA/EPAによる免税を享受するためには、原産地規則をクリアする必要あり 原産地規則とは ○国際的に取り引きされる商品の国籍(原産地)を認定するためのルール ○「非特恵原産地規則」と「特恵原産地規則」の2つに大きく分類できる。 FTA/EPAの 原産地規則は こちら 非特恵原産地規則 特恵原産地規則 貿易統計上どの国の産品とするか、原産地表示 をどうするか、というときに用いる規則。通常は最 終的な加工が行われた国が原産国 特恵関税制度やFTAによる免税など、特別な待 遇を受けるための適格性の有無を決定するとき に用いる規則。迂回輸入を防止し、協定に基づく 特恵貿易を適切に運用することを目的としており、 FTAごとに内容が異なる。非特恵原産地規則よ り厳格な場合が多い。 【日本の場合】 糸・・・紡績又は紡糸された国 織物・・・織布された国、又は染色加工された国 衣類・・・縫製された国 FTAの原産地規則について、 国内産業を保護する立場 は「厳格なルール」を希望、 貿易促進を目指す立場は 「緩やかなルール」を希望。 出所:東レ経営企画室作成 FTAを結ぶ国の 産業競争力の 違いにより、 原産地規則は 様々 FTA/EPA毎に異なる原産地規 則が錯綜しており、運用が煩雑 になる懸念あり (スパゲティボウル現象と呼ばれ ている) 35 FTA/EPAにおける原産地規則について FTA/EPAにおける原産地規則の意義 特恵関税受益 第三国のFree Ride排除 域内投資・進出促進 締約国を原産地とする産品について 特恵関税を受益しようとする他国 当該FTA域内での生産メリット 通常関税よりも低率または無税の特 産品を排除する が増加するため、投資・進出 恵関税が適用される が促進される場合あり 原産地決定方法の比較 具体例(プリント織物の場合) ①関税分類(番号)変更基準 産品と使用原材料の関税分類(番号) が異なること 関税番号が1回変更すればよいというルールの場合、 糸から製造すればよい(=域内で織布すればよい) ②加工工程基準 重要と認められる加工が行われること プリントが「重要と認められる加工」とされるルールの場合、 白生地から製造すればよい(=域内でプリント加工すればよい) ③付加価値基準 一定比率以上の付加価値が加わること 40%以上の付加価値というルールの場合、 (域内原材料・部品価格+人件費+一般諸経費+利益+その 他コスト)÷FOB価格≧40%であればよい 上記具体例は概念の説明用であり実例ではありません。 上記①、②、③を応用、あるいは組み合わせて、個別品目ルール(Product Specific Rule:PSR)が定められる場合も多い 出所:財務省資料に基づき東レ経営企画室作成 36 日本のEPAの繊維分野の妥結内容(関税/原産地規則) 関税撤廃 アジア諸国とのEPA 発 効:シンガポール マレーシア タイ インドネシア ブルネイ 合 意:フィリピン アセアン全体* 交渉中:ベトナム その他のEPA アセアン全体以外のEPA 大半品目で双方が即時撤廃 原産地規則 ・原則、関税番号変更基準に基づく 2工程 アセアン全体 ・織/編物については染色ルールを導入 ・日本・アセアン先進6カ国は大半の ・アセアン各国とのEPAではアセアン累積 品目で双方が即時撤廃 導入 ・アセアン後発4ヵ国(CLMV:カンボ ジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム) はステージング(段階的撤廃)品目 あり。 大半品目で双方が即時撤廃 署名:チリ ・衣類・家庭用品2工程 ・繊維原料・紡織品、一部産業資材等1工程 交渉中:スイス (参考)メキシコ 即時撤廃とステージング(最長9年) が混在 原則ヤーンフォワード (メキシコ側に例外措置あり) アセアン全体(アセアンマルチ)とのFTAとアセアン各国毎(バイ)のFTAとの関係 ⇒両協定は発効後、併用される ⇒有利な方を活用可能 37 FTA/EPAにおける原産地規則とEPA特恵関税の関係 (日タイEPAを例としたイメージ図) 原産地表示は 日本製となるが 染 織 EPA特恵関税は 適用されない 第3国 (中国等からの生地輸入) 縫製 30 % 日本 日 タ 本 イ EPAの原産地 規則を満たし (織・染+縫製) EPA関税が 適用される 染 織 日本 縫製 0% 日本 EPA特定原産地証明書でEPAの原産地規則を満たしていることを証明 EPA特恵関税については、EPA発効後即時撤廃(0%に)の場合、5年間や10年間かけて段階的に0%に削 減していく(ステージング)があるが、日本のEPAにおける繊維分野は即時撤廃を原則としている。 出所:東レ経営企画室作成 38 日本とASEANとのEPAにおける繊維品原産地規則 加工工程を重視した関税分類(番号)変更基準(2工程基準を基本としたPSR) 関税分類(番号)の変わるところが、工程が変わるところが合致しており、実ビジネスで使いやすい。 (但し、染色加工工程の前後では、関税分類(番号)が変更されないことに注意) HS 29, 39, 紡糸 4701~4706 HS 5401 ~5406 化合繊 フィラメント 化成品 品目 生機はヤーンフォワード (糸段階からの製造) 染織物・染編物は、*一定 の染色仕上を域内で行う 場合は、ヤーンフォワード が緩和される(輸入糸使 いのテキスタイルでも原 産承認される) 織布 染色 プリント HS 5407 5408 化合繊F織物 HS 6201 ~6217 縫製 加工 アパレル =原産地が付与されるために 域内(FTA締約国内)で行うことが必須の工程 製糸or紡績 織布or編立 染色仕上 縫製 糸 生機 染織物・染編物 布帛製衣類 ニット製衣類 *1つの染色工程と2つ以上の準備仕上工程を経ること (1+2ルール) 染色工程とは「糸染め、浸染または捺染」 準備工程とは「漂白、マーセライズ加工、減量加工 等」 出所:東レ経営企画室作成仕上工程とは「カレンダ仕上げ、ブラッシング、せん毛、圧縮縮重仕上げ、撥水加工、抗菌防臭加工 等」 39 日本とアセアンとのEPA(繊維分野)の合意内容 (注)関税譲許(自由化)欄の記載は相手国の輸入関税に関するもの。日本の輸入は即時撤廃。 後発発展途上国(LDC)3国:CLM アセアン主要7ヶ国(6ヶ国+ベトナム) シンガ ポール 関税 譲許 マレー シア タイ インド ネシア ブル ネイ フィリ ピン 大半の 品目が 10~12年 後に 関税撤廃 即時撤廃 日本との2国間 経済連携協定 原産地 規則 関税 譲許 ベト ナム 日アセアン包括的 経済連携協定 (AJCEP) 原産地 規則 出所:経済産業省資料を基に東レ(株)経営企画室作成 ラオス ミャンマー 2国間経済連携協定 は 締結予定なし 日本向け(輸入)は LDC特恵関税の適用あ り 2工程基準を基本としたPSR (ファブリックフォワード) 即時撤廃 カンボジア 一部の 品目で 4~10年 後に 関税撤廃 大半の 品目が 10~15年 後に 関税撤廃 大半の品目が 10~18年後に関税撤廃 (一部関税削減されない品目あり) 2工程基準を基本としたPSR (ファブリックフォワード) 40 日本からASEAN(タイを例に)への輸出の場合(1) 糸 糸+織の2工程で EPA原産地規則を 満たす 日本 糸 糸 第3国(中国など) 染1工程では日本 原産と認定されない 出所:東レ経営企画室作成 日本 5% 日本 織 日本 日本 染 織 糸 第3国(中国など) 糸 第3国(中国など) 日本 糸染 日本 織 第3国(中国など) 0% 染 タ イ 日本 糸 第3国(中国など) 糸染+織・仕上げで EPA原産地規則を 満たす 0% 織 糸 織+染の2工程で EPA原産地規則を 満たす 日本 織 タイ 織1工程ではEPA 原産地規則を 満たさない 0% 織 0% 日本 織+仕上 0% 日本 染 日本 5% 41 日本からASEAN(タイを例に)への輸出の場合(2) 糸 織・染+縫製2工程を 満たしており EPA原産地規則を 満たす 日本 糸 第3国 (中国など) 糸 第3国 (中国など) 糸 染+縫製ではEPA 原産地規則を 満たさない 縫製1工程ではEPA 原産地規則を 満たさない 編+縫製で EPA原産地規則を 満たす 第3国 (中国など) 糸 第3国 (中国など) 糸 織 染 日本 日本 織 染 日本 日本 織 染 インドネシア 日本 織 染 第3国 (中国など) 織 第3国 (中国など) 縫製 日本 縫製 縫製 0% タ 日本 縫製 日本 日本 染 縫製 第3国 (中国など) 日本 糸染 第3国 (中国など) 0% 日本 編み~縫製一貫 第3国 (中国など) 0% 日本 30 % イ 30 % 0% 42 ASEAN(ベトナムを例に)への持ち帰り輸出、輸入の場合 生地輸出 織・染+縫製2工程で EPA原産地規則を 満たす 糸 第3国(中国など) 染+縫製2工程では EPA原産地規則を 満たさない 織・染+縫製2工程で EPA原産地規則を満た す(日越EPA活用) 糸 第3国 (中国など) 縫製1工程では EPA原産地規則を 満たさない (一度第3国に輸出して しまうと累積とは成らず 縫製一工程となる) 出所:東レ経営企画室作成 縫製 0% ベトナ ム 日本 織 染 第3国 (中国など) 日本 縫製 ベトナ ム 10 % 製品輸入 糸 第3国(中国など) 織・染+縫製2工程で EPA原産地規則を満た す(AJCEP累積活用) 染 織 製品持ち帰り 糸 ベトナム 第3国(中国など) 糸 日本 染 織 第3国(中国など) 糸 染 織 タイ 織 0% 本 ベトナム 縫製 日 0% ベトナム 染 第3国(中国など) 織 縫製 染 第3国(中国など) 縫製 ベトナム 縫製 ベトナム 10 % 10 % 43 ASEAN(ベトナムを例)への持ち帰り輸出、純輸出の場合 の原産地証明書の発給手続き 1.純輸出(EPA) 日本 ベトナム 生地(織物)輸出 縫製後、ベトナム国内で消費 日本からの生地輸出:「織布+染色」又は「紡糸+織布」の2工程が日本で行われた ことを確認後、商工会議所にて特定原産地証明書を取得する必要あり 2.持ち帰り輸出(EPA) 日本 生地(織物)輸出 ベトナム 縫製品を日本へ持ち帰り 日本からの生地輸出:織布の1工程が日本で行われたことを「宣誓書」により自己証明 (原則として商工会議所での原産地発給手続きの必要なし) 44 日アセアン包括的経済連携協定(AJCEP)での 原産地規則(抜粋) 品目 関税番号 締約国内において規則を満たすために必要な加工 (HS)変更 工程数 具体的工程 織布生地 絹・毛・綿・麻・合繊長繊維・合繊短繊維 2or1 2 ニット生地 絹・毛・綿・麻・合繊長繊維・合繊短繊維 2or1 2 ニット衣類・織布衣類(HS61-62類) 2 2 紡糸or紡績+織布 又は a.先染め(糸染色)+織布 b.織布+後染め 紡糸or紡績+編み立て 又は a.先染め(糸染色)+編み立て b.編み立て+後染め 織布or編み立て+縫製 家庭用品(HS63類) 2 2 織布/編立+縫製/組立 2or1 2or1 紡績+織布又は原料からの加工 ロープ、ひも、網(HS5604-5609) 2 2 カーペット、じゅうたん(HS57類) 3or1 衣類/二次製品 (HS61-63) 衛生用品・フェルト・不織布(HS5601-03) 産業用資材等 特殊織物、テリータオル、レース、刺繍布 (HS58類) 画用カンバス等(HS5901) タイヤコード(HS5902) コーティッドファブリック、壁画被覆材等(HS590309) 紡織用繊維の物品及び製品(フェルト等) (HS5911) 出所:経済産業省 紡績+製品への加工 紡糸or紡績+織布+じゅうたんへの加工又 3or1 は原料からの加工 2 2 紡糸・紡績+織布 2 2 織布+製品への加工 3 3 紡糸or紡績+織布+タイヤコード(+ディップ 加工.011-012)への加工 2 2 織布+塗布加工(ウレタン、プラスティック等) 2 2 織布+加工(圧縮) 45 ASEANとのEPA以外の原産地規則 日スイスEPA、日チリEPA 品目 =原産地が付与されるために 域内(FTA締約国内)で行うことが必須の工程 製糸or紡績 織布or編立 染色仕上 縫製 糸 生機 染織物・染編物 布帛製衣類 ニット製衣類 日メキシコEPA 品目 =原産地が付与されるために 域内(FTA締約国内)で行うことが必須の工程 製糸or紡績 織布or編立 染色仕上 縫製 糸 生機 染織物・染編物 布帛製衣類 ニット製衣類 46 原産地規則の特別規定<デミニマスルール> デミニマスルール(僅少の非原産材料についてのルール) 繊維分野(HS50-63類)では、関税番号変更基準を満たさない非原産材料の重量が産品の重量の 7%(協定により10%)以下の場合には、これらの非原産材料は考慮しなくてよい。 7%・・・日メキシコ、日シンガポール、日マレーシア、日ブルネイ、日インドネシア協定 10%・・・日タイ、日アセアン協定(発効予定) 【問題】次の産品はデミニマスルールにより免税になるか? 日アセアン協定において、タイ製の毛織物(300g)、日本 製の裏地(50g)、中国製の芯地(30g)を使用して、マレー シアで男子用スーツを縫製し、日本へ輸出する場合。 ○ 全体の重量(380g)のうち、非原産材料は、中国 製芯地の30gのみであり、その比率は7.9%、した がって、日アセアン協定のデミニマス規定を満たして いるので、原産地規則をクリア。 日インドネシア協定において、インドネシア製のポリエス テル織物(300g)と、中国から輸入した部分品のベルト (20g)とラベル(20g)を使用し、インドネシアで婦人ワン ピースに縫製、日本へ輸出する場合。 × 全体の重量(340g)のうち、非原産材料は中国製 ベルト(20g)とラベル(20g)の計40gであり、その比率 は、11.8%、したがって原産地規則をクリアできず。た だし、ベルト又はラベルのどちらかが、インドネシア製 又は日本製であれば、原産地規則をクリア。 47 既存の制度との関係:暫8とEPAの関係 暫8:関税暫定措置法8条、委託加工再輸入減税制度 (加工又は組立てのため輸出された貨物を原材料とした製品の減税) 日本 生地輸出 暫8 ベトナム 委託加工が条件 生地価額部分:関税 0% 縫製価額部分:関税 10% 縫製品持ち帰り 生地輸出 EPA 生地価額部分:関税 縫製価額部分:関税 出所:東レ経営企画室作成 通常の輸出入で可 0% 0% 縫製品輸入 48 既存の制度との関係:特恵関税制度とEPA 1.一般特恵関税 一般特恵 関税 国連開発会議(UNCTAD)での合意に基づき、先進各国が自主的に行っている制度で、開発途上国か ら輸入される物品に対し、最恵国税率(WTO加盟国で適用している税率)よりも低い税率を適用するこ とにより、開発途上国からの輸入を促進し、ひいてはそれら諸国の経済発展に資することを目的として いる。EPAが発効すると原則として一般特恵関税制度は適用されない。 2.LDC(Least Developed Countries:後発開発途上国)とLDC特恵関税について LDCとは 国連開発政策委員会が認定した基準に基づき、国連経済社会理事会の審議を経て、国連総会の決議 により認定された途上国の中でも特に開発の遅れた国々のことである。 LDC 認定国 現在世界で50ヶ国がLDCと認定されており、アジアは10ヶ国(アフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、カンボ ジア、ラオス、ミャンマー、モルディブ、ネパール、東ティモール、イエメン)、 その他はアフリカ34ヶ国、大洋州5ヶ国、中南米1ヶ国となっている。 LDC特恵関税 LDC産品に対して無税・無枠(関税及び数量制限がない)という更なる優遇措置を与えるものである。 3.特恵関税制度の原産地規則 HS61類 HS62類 該当製品 ニット製衣類 (靴下、手袋等の小物を含む) 布帛製衣類 (ショール等の小物を含む) 必要工程数 3工程 (糸・編・縫製) 1工程 (縫製) 布帛製衣類の場合LDC特恵を活用すればEPAより原産地規則が緩やか 出所:東レ経営企画室作成 49 ASEAN-中国FTAの活用 越をつかった、 中国市場への進出 ASEAN中国FTAを使って、 日本製生地から縫製した 衣料品を中国に輸出 日越EPAを使って、 越に日本製生地を輸出 ASEAN 中国 FTA 概要 <関税> ●2005年から段階的関税引き下げを実施。 ●先進ASEAN6カ国と中国は2010年に原則関税撤廃。 ●後発ASEAN4カ国(越、カンボジア、ミャンマー、ラオス)は 2015年に原則関税撤廃。 ●中国は羊毛、原綿、綿糸の一部、綿織物の一部、化繊糸の一部、化学繊維等で 関税維持、もしくは2010年以降の関税撤廃としている。 衣料品については、関税撤廃されている。 <繊維の原産地規則> ■生地:1工程(生機の場合は製織工程、染色済み生地の場合は染色加工) ■衣料品:1工程(生地からの裁断・縫製加工) 50 50 中国-アセアンFTAによる関税削減例(2009→10年) 中国側関税 品目 通常の輸入 実行税率 タイ側関税 アセアン からの輸入 インドネシア側関税 通常の輸 入 実行税率 中国 からの輸入 通常の輸入 実行税率 中国 からの輸入 ポリエステル短繊維 5% 0-5%→0-5% 1% 1% →0% 5.0% 0% ポリエステル長繊維 5% 0-5%→0-5% 5% 5% →0% 5.0% 0% ポリエステル長繊維織物 10% 5% →0% 5% 5% →0% 15.0% 5% →0% ニット生地 10% 5% → 0% 5% 5% →0% 10.0% 5% →0% 化合繊製ニットシャツ 17.5% 5% → 0% 30% 5% →0% 15.0% 15%→15% 化合繊製セーター 16.0% 5% → 0% 30% 5% →5% 15.0% 5% →0% 化合繊製ブラウス 17.5% 5% → 0% 30% 5% →5% 15.0% 15%→15% (注)衣類について中国側の関税については、一部のHSコードでは5%が残る。 61011000 61021000 61031100 61031200 61032300 ニット製毛製男子用コート類 61032900 ニット製毛製女子用コート類 61041300 ニット製毛製男子用スーツ類 ニット製合成繊維製男子用スーツ類 61042300 ニット製合成繊維製男子用スーツ(アンサンブル)類 ニット製その他繊維製男子用スーツ(アンサンブル)類 ニット製合成繊維製女子用スーツ類 ニット製その他繊維製女子用スーツ(アンサンブル)類 ☝中国側およびアセアン6カ国は、2010年に大部分の繊維品の関税を撤廃 ☝一方、ベトナム、ミャンマーは引続き2011~13年までは引下げは行われず。 51 中国-アセアンFTAによる関税削減例(2009→10年) ベトナム側関税 品目 通常の輸入 実行税率 中国 からの輸入 ミャンマー側関税 通常の輸入 実行税率 中国 からの輸入 ポリエステル短繊維 0% 0%→ 0% 0.5% 0.5%→0.5% ポリエステル長繊維 1% 1% → 1% 2% 2%→2% ポリエステル長繊維織物 12% 12% → 12% 15% 15%→15% ニット生地 12% 12% → 12% 20% 15%→15% 化合繊製ニットシャツ 20% 20% →20% 20% 15%→15% 化合繊製セーター 20% 20% →20% 20% 15%→15% 化合繊製ブラウス 20% 20% →20% 20% 15%→15% 52 注目すべき国のFTAの構築状況 ●EU、米国、中国はどの国・地域とのFTAに取り組んでいるのか? EU韓FTA (2010年中発効予定) 米韓FTA EU印FTA (発効待ち) 印韓CEPA (2010年1月1日発効) (交渉中) ASEAN中国FTA (2005年より段階的関税削減、 2010年1月1日発効) EU ASEAN FTA (共同研究開始) ASEAN印FTA (2010年1月1日発効) 経済産業省資料 53 53 ご静聴有り難うございました 54 補足資料 55 世界主要国・地域の主要繊維品の関税率比較(2009年) 品 目 合繊短繊維 合 繊 長 繊 維糸 合繊紡績糸 合 繊 織 物 日 本 6.6 6.6 6.6 FY 5.3~5.7 SF 5.3~6.6 1.9%又は13円/kg 糸 の高い方 5.6%又は4.4%+ 綿 米 国 E U 韓 国 8.0 8.0 8.0 FY 8.0 SF 10.0 台 湾 1.5 1.5~4.0 4.0 (%) 国 中 5.0 5.0 5.0 FY 10.0 SF 10.0~18.0 4.3 7.5~8.8 9.0~13.2 FY 8.5~14.9 SF 12.0~14.9 4.0 4.0 4.0 3.7~12.0 4.0 8.0 4.0 5.0 6.5~15.5 8.0 10.0 7.5~10.0 10.0~12.0 6.0 3.8~4.0 8.0 7.5 5.0 25.0 8.0 13.0 10.0 10.0 10.5~12.0 綿製衣類 14.0-17.5 化合繊製衣類 16.0-20.0 8.0 7.5~10.0 1.52円/㎡の高い方 綿 織 物 (ポプリン) 3.7%又は2.9%+ 1.01円/㎡の高い方 (その他) 糸 2.7 毛 毛 衣 織 物 7.9%又は130円/㎡ の高い方(200g/㎡超) ニット外衣 10.9 セーター 9.1-10.9 ニット下着 7.4 類 布帛外衣 7.4-9.1 布帛下着 7.4-9.0 出所:化繊協会 繊維ハンドブック 化合繊ニット外衣 28.2-32.0 化合繊ニット下着 14.9-15.6 綿シャツ類 15.4-19.7 綿下着類 6.1-11.2 12.0 13.0 56 世界主要国・地域の主要繊維品の関税率比較(2009年) 品 目 合繊短繊維 タ イ ポリエステル、 アクリル 1.0 その他 5.0 インドネ シア ポリエステル 5.0 アクリル 0 マ レ ー シ ア フ ィ リ ピ ン 0 1.0~3.0 イ ン ド ナイロン 10.0 その他 5.0 (%) パ キ ス タ ン 4.5~6.5 ポリエステル加工糸, 合 繊 長 繊 維糸 5.0 5.0 合繊紡績糸 5.0 5.0 合 繊 織 綿 綿 織 毛 毛 織 5.0 5.0 5.0 5.0 5.0 10.0~15.0 5.0 10.0 5.0 10.0 物 糸 物 糸 物 ナイロン加工糸 10 その他 0 アクリル純糸 0 その他 10.0 10.0 10.0 10.0 0 0 3.0~7.0 ナイロン 10.0 その他 5.0 5.0~9.0 7.0 5.0 9.0 5.0~10.0 7.0 10.0 1.0 1.0 10.0 10.0 10.0 10.0 10.0 15.0 5.0 25.0 5.0 15.0 15.0 10.0 25.0 オーバーコート類 0 衣 類 30.0 15.0 スーツ、ジャケット類 15 その他 20 出所:化繊協会 繊維ハンドブック 57 日本の繊維貿易の地域・国別輸出入額(2008年実績) 輸出 金額 輸入 構成比 (百万円) アジア 62,290 1.8% 台湾 31,241 3.3% 46,179 1.3% 中国 351,384 37.3% 2,596,640 75.7% 香港 82,169 8.7% 4,919 14.7% 288,244 8.4% 他東南アジア 6,871 0.7% 12,921 0.4% インド 8,740 0.9% 38,893 1.1% パキスタン 2,231 0.2% 9,050 0.3% 52,144 5.5% 4,250 0.1% 720,088 76.5% 3,063,386 89.3% 100,615 10.7% 243,771 7.1% 11,407 1.2% 20,510 0.6% 112,022 11.9% 264,282 7.7% 76,804 8.2% 62,605 1.8% 7,065 0.8% 16,329 0.5% 83,869 8.9% 78,934 2.3% アフリカ 19,764 2.1% 12,879 0.4% 大洋州 5,548 0.6% 11,404 0.3% 100.0% 3,430,885 100.0% 北米 中南米 世界計 941,292 *アセアン10ヶ国 香港 9% 台湾 3% 0.1% 137,999 その他欧州 その他 中国 37% 5.0% EU 輸出 (百万円) 47,310 西アジア 米州 構成比 韓国 アセアン* 欧州 金額 アセアン 15% 韓国 5% アフリカ・大洋州 3% 米州 9% 他アジア 7% 欧州 12% 輸入 中国 76% 台湾 1% 韓国 2% アフリカ・ 大洋州 1% 米州 2% 欧州 8% 他アジア 2% 香港 0% アセアン 8% 出所:化繊協会 58 日本のEPA交渉国との繊維品貿易額(2008年) 世界計 アセアン全体 シンガポール* マレーシア* フィリピン* 締 タイ* 結 済 インドネシア* み ブルネイ* ・ 署 ベトナム* 名 メキシコ チリ スイス 以上計 韓国 GCC 交 インド 渉 中 オーストラリア ペルー 以上計 参 中国 考 輸出額 941,292 137,999 11,342 12,959 10,477 33,991 19,807 25 46,258 2,864 510 1,482 142,855 47,310 43,558 8,740 4,613 232 104,453 前年比 -8.9 0.5 -1.2 -3.3 -6.9 0.7 4.3 -2.7 1.5 7.8 23.6 -10.5 -0.7 -9.0 13.2 1.2 -6.5 -43.3 -1.1 シェア 100.0 14.7 1.2 1.4 1.1 3.6 2.1 0.0 4.9 0.3 0.1 0.2 15.2 5.0 4.6 0.9 0.5 0.0 11.1 輸入額 3,430,885 288,244 285 31,809 13,403 57,763 61,177 67 107,504 2,703 41 6,871 297,859 62,290 429 38,893 9,556 2,030 113,198 前年比 -4.9 3.6 -29.5 3.5 -8.6 4.0 -2.1 -51.6 6.5 -26.5 15.8 31.1 -3.8 -8.5 -44.1 -1.1 -20.7 -10.0 7.7 351,384 -12.9 37.3 2,596,640 -4.6 (100万円、%) シェア 100.0 8.4 0.0 0.9 0.4 1.7 1.8 0.0 3.1 0.1 0.0 0.2 8.7 1.8 0.0 1.1 0.3 0.1 3.3 75.7 (注)*のアセアンとその加盟国(バイによる交渉)は数値が重複しているため以上計には含まず。 59 主要国のFTAにおける繊維分野の原産地規則 主な自由貿易協定 繊維分野の原産地規則と域内で必要な 加工工程 参考 NAFTA (北米自由貿易協定) DR-CAFTA 米 (中米ドミニカ) 国 米シンガポール 米韓ほか ○原則としてヤーンフォワード (糸生産以降の段階を域内で行う) ○糸類は紡糸・紡績工程を行う ○織物類は紡糸・紡績工程以降を行う ○ニット製衣類、布帛製衣類は 紡糸工程以降を行う (ヤーンフォワード) ○厳格なルールであるが 例外措置あり(TPL、 SSLなど)。 EU(汎欧州) EUメキシコ 欧 EU特恵(GSP) 州 ほか ○いわゆる2工程ルール ○糸類は紡糸・紡績工程を行う ○織物類は紡糸・紡績工程以降を行う ○衣類は織布/編立+縫製を行う (ファブリックフォワード) ○ACP諸国(アジア、カ リブ海、太平洋諸国) に対する原産地規則は 緩和の方向。 ○染色生地(プリント) に特例あり ○実質的変更基準で1工程。 ○糸類は紡糸・紡績すること ○織物類は織布又は染色すること ○衣類は縫製すること。 ○AFTAでは、一般ルール として域内で40%の付 加価値を満たすという ルールで運用されてい る。 AFTA(アセアン自由貿易 協定) 途 上 アセアン-中国 国 アセアン-韓国 韓国-インド ○付加価値40%又は実質的変更基準の1工程 ○付加価値40%又は実質的変更基準の1工程 ○衣類:織布/編立+縫製 ○その他:CTH+VA40% 60
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