平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 講義5 LCAの体系について 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 田原聖隆 [email protected] 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 ライフサイクルアセスメントとは LCA(ライフサイクルアセスメント)とは 製品・サービスのライフサイクル全体(ゆりかごから墓場まで)の環境負荷を定量する ↓ 持続可能発展を支援する 全体を評価するとは etc. etc. etc. etc. etc. 毒性影響 毒性影響 毒性影響 毒性影響 毒性影響 資源枯渇 資源枯渇 資源枯渇 資源枯渇 資源枯渇 酸性化 酸性化 酸性化 酸性化 酸性化 地球温暖化 地球温暖化 地球温暖化 地球温暖化 地球温暖化 資源採掘 輸送/輸入 製造 使用 廃棄 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 2 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 ライフサイクルアセスメントの概念図 平成20年8月23日 CO2、SOx、NOx・・・ 火力発電 製油所 原油 輸送 採掘 採掘 輸入 アルミ ニウム 鉄鉱石 部品加工 水力発電 製鉄所 鉄 プラスチック 製造 アルミ ニウム ボーキ サイト 採掘 使用 BOD COD・・・ 廃棄 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 3 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 なぜLCAが必要か① 1つの環境汚染物質だけで評価した場合、より重要な環境負荷を見逃し、 結果的により環境に悪い商品を環境に良いと評価してしまう恐れがある。 CO2 3,000kg 特定フロン 0.1kg 冷蔵庫 A の一生 CO2 4,000kg 冷蔵庫 B の一生 CO2のみで比較すれば冷蔵庫Bの方が環境負荷が高いが、冷蔵庫Aは廃棄段 階でフロンが排出される。どちらが環境負荷が小さいかわからない。 → LCAを用いて比較することが可能 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 4 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 なぜLCAが必要か② 1つの段階のみで評価した場合、より環境負荷の大きな段階を見落と してしまう恐れがある。 使用段階 4,000kg 【CO2排出量】 使用段階 2,000kg 製造段階 300kg 製造段階 200kg 冷蔵庫 A の一生 冷蔵庫 B の一生 製造段階のみで比較すれば冷蔵庫Bの方が環境負荷が高いが、 使用段階を含めて考えると冷蔵庫Aの方がCO2排出量は多い。 → LCAを用いて製品・サービスの一生の環境負荷を評価することが可能 参考:「LCA手法による容器間比較研究会」 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 5 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 なぜLCAが必要か③ 環境への影響が懸念されている物質を代替物質に変更した場合、 ライフサイクルにおいて代替物質を使用することにより悪い影響を与える場合がある ノンフロンor 代替フロン 特定フロン使用 トレードオフは起きないか? 冷蔵庫 A の一生 冷蔵庫 B の一生 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 6 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 企業におけるLCAの使用状況(2007年) 日経BP社による2007年環境ブランド調査消費者イメージランキング上位20社における LCAおよびその用途として環境効率の使用状況を示します。 日経BP社 消費者ランキングc 1 トヨタ自動車 2 ホンダ 3 イオン 4 シャープ 5 アサヒビール 6 キリンビール 7 日産自動車 8 サントリー 9 松下電器産業 10 松下電工 11 サッポロビール 12 NEC 13 新日本石油 14 セブンイレブン 15 東芝 16 旭化成 17 花王 18 富士写真フィルム 19 ソニー 20 コスモ石油 20 日立製作所 環境効率 ファクター LCA データ基準 製品レベル 企業レベル 製品レベル 企業レベル 製品レベル 年 2007 ○ ◎ × ◎ × ○ ○ × ○ × 2007 × ◎ × ○ ○ ○ ◎ ○ ○ ◎ × × ◎ ○ ○ ◎ ○ × ◎ × ○ ○ ○ ○ ◎ × × ○ ○ ◎ × ◎ ◎ × ◎ ◎ × × × × × × × × ◎ ◎ × × × × ◎ × × × × × ◎ × ○ ○ ○ ○ ○ × × ○ ○ ◎ × ◎ ○ × ◎ ◎ × × × × × × × × ◎ ◎ × × × × ◎ × × × × × ◎ 2007 2007 2007 2007 2007 2007 2007 2007 2007 2007 2007 2006 2007 2007 2007 2007 2007 2007 2007 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ LCA: ◎エコリーフに掲載 ○ LCAの記載有り ×記載なし 環境効率: ◎算出している ○逆数を記載している ×算出していない ファクター: ◎算出している ○言葉なし・記載なし(経年 変化図あり) ×言葉なし・記載なし 7 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 LCAの企業での活用事例(LION) 植物原料使用比率の高い組成2006年の洗剤(ライオン トップ)と、 石油原料使用比率の高い組成1990年の洗剤(ライオンハイトップ)を比較 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 8 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 LCAの結果(洗剤の全工程) 洗剤の界面活性剤とその他原料、製造や包装、輸送、そして使用後に環境中で 生分解され排出されるCO2を総計したLCAの最終結果を示す。界面活性剤中の 植物原料比率を約4分の3にまで高めた事で、洗濯1回あたりのCO2排出量は、 90年の製品と比較して47%削減したと。 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 9 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 ライフサイクルアセスメントの実施方法 天秤にのせるものは、比較が可能なものでなくてはいけない。 そのためにライフサイクルアセスメントをする際には、様々な設定を明確にする 必要がある。実施方法については、ISOで規定されている。 ライフサイクルアセスメント (ISO 14040シリーズ) ISO 14040:2006 環境マネジメント - ライフサイクルアセスメント - 原則及び枠組み ISO 14044:2006 環境マネジメント - ライフサイクルアセスメント - 要求事項及び指針 (技術報告書・技術仕様書) TR 14049:2000 インベントリ事例 TR 14048:2003 ライフサイクル影響評価事例 TS -14048:2002 データフォーマット (製品の評価でLCAに関係の深い規格) ISO 14024 :1999 タイプⅠ ISO 14021:1999 タイプⅡ ISO 14025:2006 タイプⅢ TR 14062:2002 環境適合設計 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 10 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 LCA関連のISOの再編 14040 LCAの原則・枠組み 14041 インベントリ分析 14040 LCAの原則・枠組み (LCA実施では14044を参照 することが唯一の要求事項) 14042 影響評価 14043 解釈 14044 LCAの実施方法 (LCAの実施で要求される 全ての事項を含む) 2006年に再編 参考:「LCA手法による容器間比較研究会」 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 11 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 ライフサイクルアセスメントの流れ 目的と 調査範囲 の設定 インベントリ 分析 影響評価 報告 結果の解釈 クリティカル レビュー 応用 •製品開発/改善 •戦略企画 •公的政策立案 •マーケティング •その他 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 12 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 LCAの構成 それぞれの 物質ではどの くらいの負荷 があるのか 平成20年8月23日 Ⅰ. 目的と範囲の設定 どのようにLCAを 行うか Ⅱ. インベントリ分析 天然資源 資源採掘 大気汚染物質 素材製造 エネルギー 水質汚染物質 製品製造 土壌汚染物質 使用 リサイクル/廃棄 それぞれの環境項目で はどのくらいの負荷が あるのか Ⅲ. インパクト評価(環境影響評価) 分類化 インベント リデータ (温暖化・酸性化等) 使い方 ルート1 (LCI) 特性化 統合評価 (カテゴリインデイケータ) ルート2 (LCIA) (統合化指標) ルート3 (LCIA) Ⅳ. 結果の解釈 重大環境問題の特定、データ評価、結論・勧告・報告 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 13 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 Ⅰ. 目的と範囲の設定 平成20年8月23日 の説明 Ⅱ. インベントリ分析 Ⅲ. インパクト評価(環境影響評価) Ⅳ. 結果の解釈 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 14 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 設定項目 平成20年8月23日 Ⅰ. 目的と範囲の設定 秤にのせるためには、設定項目を明確にする必要がある。 車でも自動車と10tトラックとでは、使用目的等が異なり同じ天秤にのせること は出来ない。 設定項目 ・ 目的 ・ 調査対象に関る設定 ① ② ③ ④ 評価対象の製品システム 製品の機能 機能単位 要求されるデータ項目 ・ LCA手法に関る設定 ⑤ 環境影響の種類と 影響評価及び解釈の手法 ⑥ クリティカルレビューの種類 ⑦ 報告書の種類と書式 LCA結果を見る場合にも設定項目に注意する必要がある 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 15 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 目的の設定 平成20年8月23日 Ⅰ. 目的と範囲の設定 どんな用途で LCAをするのか ・ LCAで最初に行われる ・ 調査に要する時間、結果に多大な影響を与える コンピュータのライフサイ クルで及ぼす温室効果の 寄与について検討したい コンピュータのCO2排出量を効率的 に低減するため、どのプロセスが大きいのか 明確化したい 対象項目 CO2、CH4、 N2O、その他 CO2 得られる結果 温室効果について包括的に議論 可能→どの温室効果ガスが大き な影響を及ぼすか、どのプロセス が大きな寄与があるか。 CO2のみに限定。他の温室効果ガ スについては検討不可能。CO2排出 量のプロセス間の比較は可能。 調査に要する時間 比較的多くの時間が必要 比較的短期間で調査可能 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 16 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 調査範囲の設定段階内での設定項目 ① 製品システム Ⅰ. 目的と範囲の設定 どの工程を考慮するのかを設定する 考慮する範囲 システム境界 原材料採取 製品フロー 他のシステム 素材製造 製品フロー 輸送 他のシステム 部品製造 組立 エネルギー供給 基本フロー (環境からの入力) 使用 廃棄物処理 リサイクル 再使用 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 基本フロー (環境への放出) 17 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 調査範囲の設定段階内での設定項目 ③ 機能単位 平成20年8月23日 Ⅰ. 目的と範囲の設定 どんなものを 評価するか 評価する製品の主要な機能を ある単位で定量化したものを示す (例) 洗濯用洗剤 コンパクト 洗剤 20g/回 石鹸 40g/回 環境負荷を比較する場合の単位 g :1回あたりの使用量(機能)が異なるので、 石鹸が有利になってしまう。 回 :同じ機能で比較することが出来る。 その他の例 ・時計:10年間の時間の表示→寿命の短いものは複数個必要 ・タオル : 10秒内/回、1000回の手の乾燥 ・洗濯機 : 洗濯容量5.0kg、1回/日、10年間の衣服洗浄 *比較主張の場合は評価対象間の機能単位を揃えることが重要。 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 18 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 調査範囲の設定段階内での設定項目 どの物質を考慮 ④ 要求されるデータ項目 するか 平成20年8月23日 Ⅰ. 目的と範囲の設定 インベントリデータとして算定する項目について決定する 評価対象によって重要な項目は異なる ex. 農産物 : 農薬等化学物質を含める 冷蔵庫 : フロンに関する全データ ⑤ 環境影響の種類と影響評価及び解釈手法 インパクト評価方法の設定及び算出された結果の解釈方法 • • • 環境影響の種類 地球温暖化、酸性化、富栄養化、etc. どんな方法を 使って天秤に 影響評価手法 のせるか 特性値による評価 ← 特性化手法 単一指標による評価 ← 重み付け手法 解釈手法 感度分析 → ex.自動車の走行距離10%の増減での影響 不確実性分析 → 得られたデータの誤差範囲分析 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 19 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅰ. 目的と範囲の設定 Ⅱ. インベントリ分析 の説明 Ⅲ. インパクト評価(環境影響評価) Ⅳ. 結果の解釈 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 20 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅱ. インベントリ分析 インベントリ分析の設定項目 インベントリを求める際の使用量や原単位は、収集に困難を要するものがある。 条件つきで使用したり、システム境界外(考慮しない)といった方法を用いるが、そ の場合明記が必要となる。 →もし重要な項目が考慮されていない場合は、秤に載せるとき注意が必要となる 設定項目 ① ② ③ ④ ⑤ システム境界 初期のデータ品質要件 前提条件 限界 配分手順 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 21 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅱ. インベントリ分析 インベントリ分析とは その製品のライフサイクル(ゆりかご~墓場)に外から入ってくるもの(インプット)と、 中から出ていくもの(アウトプット)量を定量します。 インプット システム境界 アウトプット 原材料採取 CO2 原油 素材製造 輸送 部品製造 鉄 NOx 組立 etc. エネルギー供給 使用 廃棄物処理 リサイクル 再使用 廃棄物 etc. インベントリ 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 22 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 考慮する工程例(車) 製造段階 プラスチック 鉄 使用段階 ABS樹脂 ポリスチレン ポリプロピレン ポリエチレン 塩化ビニル樹脂 PET樹脂 ポリウレタン 電気メッキ鋼板 塗装鋼板 電磁鋼板 ステンレス鋼板 冷間圧延鋼板 平成20年8月23日 Ⅱ. インベントリ分析 廃棄段階 ブタジエン スチレン アクリロニトリル 電力 重油 蒸気 C4分留 トルエン 電力 蒸気 銅 アルミニウム フロン類 ガラス 木材 紙 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 23 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅱ. インベントリ分析 原料 アクリロニトリル 0.22 kg スチレン 0.60 kg ABS樹脂 1kg ブタジエン 0.17 kg 排出物 電力 0.71 kWh 蒸気 1.7 kg 冷却水 330 kg 燃料(重油) 1.046 MJ 触媒 0.0013 kg 化学物質 0.0285 kg 付加物質 0.030 kg BOD COD SS 廃棄物 0.00098 kg 0.014 kg 0.000035 kg 0.0077 kg インベントリデータの例 (ABS製造プロセス) 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 24 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 フォアグランドデータ(対象製品に直接関係するデータ) (LCA実施者が収集) 使用 組立 廃棄 素材 電力 燃料 資源の採掘 バックグランドデータ(対象製品に間接的に関係するデータ) (ソフトウエア、文献等を利用) 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 25 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 LCAソフトウエア(AIST-LCA Ver.4) AIST-LCA Ver.4はJEMAI-LCA Proとして (社)産業環境管理協会より販売しています 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 26 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅱ. インベントリ分析 インベントリ算出方法 各工程の環境負荷の入出力を算出し、全工程の入出力を総和する (例) 使用で電気を10kWh使う場合 使用量 原単位(単位あたりのCO2排出量) 10 kWh × 0.42 CO2/kWh CO2 原材料採取 CO2 CO2 CO2 素材製造 部品製造 組立 CO2 使用 CO2 ・・・ CO2 廃棄物処理 CO2のインベントリ = 各プロセスの {(使用量)×(原単位)} の総和 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 27 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 インベントリ結果例(代替フロンの冷蔵庫) No raw air water solid other 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 1 2 3 4 1 2 3 4 5 6 7 8 1 2 3 名 前 単位 Al reserves kg aluminium scrup kg coal for coke reserves kg coal for elect. reserves kg Cr reserves kg cryolite(氷晶石) kg Cu reserves kg Cu scrup kg dolomite(ドロマイト) kg Fe reserves kg feldspar(長石) kg fluorite(氷晶石,CaF2) kg iron scrup kg limestone(石灰石) kg LNG reserves kg kg Mn reserves kg NaCl kg Ni reserves kg oil reserves kg Pb reserves kg silicasand(硅砂) kg soda ash(天然ソーダ灰) kg U reserves kg used paper kg water cooling kg water hydro kg water process kg water pure kg wood domestic kg wood overseas kg Zn dust kg Zn reserves kg Zn scrup kg CO2 kg As kg Cd kg CH4 kg CO kg Cr kg CxHy kg dust kg Hg kg N2O kg Ni kg NMVOC kg NOx kg Pb kg SO2 kg SOx kg V kg Zn kg BOD kg COD kg SS kg waste water kg CaCl2 kg CaF2 kg red mud(赤泥) kg used paper kg スラグ kg 汚泥 kg kg 不特定固形廃棄物 kg 埋め立て重量kg kg 低放射性廃棄物 kg 廃液 kg 廃油 kg 全体 素材製造 組立 製品輸送 使用 廃製品輸送 0.8228 0.8228 -0.2033 0.1862 19.4401 0.5528 18.8873 156.3301 2.7094 6.9001 3.09E-06 146.6845 3.09E-06 0.0513 0.0513 0.0496 0.0496 0.3769 0.3769 0.7754 1.9547 1.5142 0.0408 1.4734 26.2881 26.2881 0.0072 0.0072 0.4999 0.3931 0.0786 -23.216 14.0103 16.4479 0.0806 14.5366 592.6871 1.5081 13.267 0.0016 577.7388 0.0016 0.1744 0.1744 7.1483 0.7436 6.3608 0.0379 0.0379 368.925 4.0664 39.313 0.1012 324.9117 0.1012 0.0778 0.0778 0.8983 0.291 0.6073 0.0201 0.0201 0.0423 3.13E-05 4.44E-04 8.80E-10 0.0418 8.80E-10 3.1084 3.1084 3.39E+03 456.7612 2.90E+03 2.77E+05 2.08E+03 4.01E+03 0.0057 2.71E+05 0.0057 119.905 11.8375 72.7119 0.0366 0.0366 2.9582 2.9582 3.4019 3.4019 0.5928 0.5928 0.1505 0.1505 0.0225 0.0225 3.62E+03 28.5547 169.8742 0.3268 3.31E+03 0.3268 7.86E-06 1.83E-08 1.54E-07 1.62E-13 7.68E-06 1.62E-13 3.93E-07 9.17E-10 7.71E-09 8.09E-15 3.84E-07 8.09E-15 0.0801 1.10E-04 0.0012 1.66E-09 0.0788 1.66E-09 0.4889 0.0209 0.0233 0.002 0.4232 0.002 3.88E-05 9.17E-09 3.32E-07 8.09E-13 3.84E-05 8.09E-13 0.0362 0.0016 0.009 1.01E-04 0.0077 1.01E-04 0.1188 0.0064 0.0193 4.01E-04 0.0682 4.01E-04 7.86E-06 1.83E-08 1.54E-07 1.62E-13 7.68E-06 1.62E-13 0.1585 0.003 0.0305 5.89E-06 0.0416 5.89E-06 7.80E-04 9.17E-07 1.05E-05 1.62E-11 7.68E-04 1.62E-11 0.1949 2.11E-04 0.0025 4.05E-09 0.1921 4.05E-09 2.9292 0.0955 0.1686 0.005 2.5085 0.005 1.97E-05 5.50E-08 4.34E-07 4.05E-13 1.92E-05 4.05E-13 3.6132 0.0441 0.0818 4.02E-04 2.9997 4.02E-04 0.0135 0.0135 4.89E-07 3.91E-04 5.50E-07 5.76E-06 8.09E-12 3.84E-04 8.09E-12 2.96E-05 9.17E-08 7.00E-07 6.07E-13 2.88E-05 6.07E-13 0.0012 0.0029 0.0025 3.28E+03 425.6721 2.79E+03 1.19 0.3632 1.765 1.765 0.2018 0.2018 9.5064 1.5339 7.9724 67.7504 0.2424 0.22 0.6197 0.2215 0.3983 42.055 0.0296 2.19E-05 3.10E-04 6.16E-10 0.0292 6.16E-10 0.3045 0.3045 0.06 0.06 処分 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 公海上 -0.3895 0.036 -1.1794 0.0283 -37.2263 1.8307 0.1699 0.0439 0.4316 1.03E-05 32.8517 66.489 35.3556 2.6961 107.7818 1.89E-09 9.43E-11 1.93E-05 3.14E-04 0.0172 9.43E-09 1.49E-04 0.0175 4.48E-05 0.0241 1.89E-09 2.69E-04 0.0832 1.89E-07 4.72E-05 0.0019 0.1447 4.72E-09 0.0012 0.4856 9.43E-08 7.07E-09 0.0012 0.0029 0.0025 64.8489 1.19 0.3632 67.288 42.055 7.17E-06 28 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅱ. インベントリ分析 代替フロン冷蔵庫のインベントリ分析結果① 100% 90% 80% 公海上 処分 廃製品輸送 使用 製品輸送 組立 素材製造 70% 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0% coal LNG CH4 CO2 SO2 HCFC141b dust 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ Hg 29 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 代替フロン冷蔵庫のインベントリ分析結果② 素材の製造 3.7% 廃棄 0.08% 組立と 輸送 1.6% 使用 94.6% 冷蔵庫のCO2排出量 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 30 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅰ. 目的と範囲の設定 Ⅱ. インベントリ分析 Ⅲ. インパクト評価(影響評価) の説明 Ⅳ. 結果の解釈 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 31 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅲ. 影響評価 影響評価 それぞれのインベントリは、環境に対する影響力(インパクト) が異なるので、同じ秤に載せることが出来ません。 → そのために影響評価を行います。 原油(MJ) CO2(kg) NOx(kg) 鉄(kg) CO2(kg) 原油(MJ)NOx(kg) 鉄(kg)廃棄物(kg) 廃棄物(kg) 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 32 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 被害算定型影響評価(LIME)システムの概要 環境中濃度 インベントリ インパクトカテゴリ カテゴリエンドポイント 単一指標 保護対象 熱ストレス CO2 温室効果ガス の濃度 HCFCs 成層圏ODS濃度 TCDD Benzene 地球温暖化 オゾン層破壊 毒物の大気中濃度 毒物の水中濃度 SOx 癌(皮膚癌以外) 生態毒性 呼吸器系疾患 人間の健康 酸性化寄与物質 の濃度と沈着量 溶存酸素の消費 NMVOC オキシダント濃度 光化学オキ シダント Copper ore 生態系 単一指標 生物多様性 Extinct or Affected Species 底生生物 一次生産量 水産資源 Dry weight 農作物 材料 鉱物資源消費 エネルギー資源消費 運命分析 Cost or surplus energy 植生 富栄養化 土地利用 Coal 社会資産 水生生物 Land Oil DALY or YOLL 陸生生物 酸性化 Total P 白内障 人間毒性 毒物の土壌濃度 Total N 人間の生活基盤 皮膚癌 Lead NOx マラリア 鉱物資源 エネルギー資源 暴露評価、影響評価 被害評価 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 単一指標化 33 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅲ. 影響評価 影響評価(まとめ) それぞれのインベントリを用いて、環境に対する影響力(インパク ト)考慮し、すべての単位を同じにすることで、同じ秤に乗せること が可能 環境負荷項目毎のインベントリ 原油(MJ) CO2(kg) NOx(kg) 鉄(kg) それぞれの インパクトを考慮 CO2(円) 原油(円) NOx(円) 鉄(円) 廃棄物(円) 廃棄物(kg) 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 34 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅰ. 目的と範囲の設定 Ⅱ. インベントリ分析 Ⅲ. インパクト評価(環境影響評価) Ⅳ. 結果の解釈 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ の説明 35 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 Ⅳ. 結果の解釈 結果の解釈 調査の目的および調査範囲に従って解釈を 行う必要がある •結果の不確実性を理解するために、 •重要な入力・出力 •方法論の選択の評価 •感度点検 1. 重要な環境問題(プロセス)の特定 2. 評価(完全性、感度点検、整合性点検) 3. 報告のための結論と提言 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 36 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 3種の環境ラベル タイプⅠ(ISO14024) 第3者認証 タイプⅡ(ISO14021) 企業の環境自己主張 タイプⅢ(ISO・TR14025) 定量的な環境負荷(LCA)データ 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 37 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 エコリーフ公開例 (複写機) 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 38 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 カーボンフットプリントへの応用 温室効果ガスを手始めに消費者へのLCA結果の浸透を目指す 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 39 平成20年度 消費者環境教育指導者育成研修会 平成20年8月23日 まとめ • 様々な環境問題があり、複雑に関与し合っている • 環境問題を考える際には、全体を見る必要がある • 全体をみる評価方法としてライフサイクルアセスメントを紹介 • 消費者の環境負荷を視野にいれた商品・サービスの開発が 不可欠 • 消費者に受け入れられるLCA手法の開発が求められる 産業技術総合研究所 安全科学研究部門 社会とLCA研究グループ 40
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