日本の農業の問題点 1126599c 野喜崇裕 日本の農業の最大の問題点 =競争力のなさ 1. 過保護された農業 ○高コストな農業保護政策 例)ウルグアイラウンド対策予算…6兆円 ミニマムアクセス米輸入による赤字…毎年200億円 ○市場での調整という力を無視 ○力点は「現状維持」 →何十年も同じ課題を抱え続ける体質 ※EU諸国は20年前に農業政策を保護政策から市場 志向型に転換、農業分野の国際競争力を高め輸出額 を大きく増やした。 2.農地の荒廃 ○減反政策 減反に協力した休耕田もしくは転作した田の面積に対して 国が補助金を支払うという制度。米の生産を抑制し高価格 を維持するのが目的。2004年に事実上廃止。 →休耕田の多くが耕作放棄地に -39万ヘクタール(東京都の2倍) ※耕作放棄地・・・地目は農地のままなので相続税、固定資 産税などの優遇措置があり保有コストが安い。工場用地や 住宅の開発があれば高く売れるので、そのまま安いコストで 所有していた方が有利という考え方も生まれる。 →農地の効率化を阻害。国費負担で整備された水路や 農道も使われないまま放置される。 3.低い生産性 ○農地の集約、効率化が難しい ←耕作放棄地の問題 ←小規模な兼業農家が多い(特に稲作) ○企業の参入に対する障壁が大きい ・出資制限(2009年に25%に緩和) →経営権を持てず本腰を入れにくい 4.その他 ○農業人口の深刻な高齢化 米 野菜 果実 畜産 その他 農家比率(%) 60 14 12 3 11 生産額比率(%) 22 25 8 6 39 平均売上額(万円) 143 670 302 1500 兼業比率(%) 62 20 36 21 平均年齢(歳) 66.6 63.8 60.8 62.7 ・次世代の担い手がいない 日本の農業の今後とTPP参加について ◎日本の農業が取り組むべき課題 □企業の参入促進 □耕作放棄地の保有コスト優遇廃止 →生産性向上、次世代の育成 →競争力強化 ◎TPPについて 参加は避けられない。現状を守るために問題を先送り する姿勢は改めるべきだと思う。しかしあと10年ある。 十分な時間ではないが、日本の農業を変えられる最後 の10年ではないだろうか。農業分野の競争力強化を強 引にでも進める必要があると思う。 <参考文献> 『政権交代はなぜダメだったのか』田中直毅 東洋経済新聞社
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