学生と科学系教育施設の協力 -『天プラ』の取り組み 平松 正顕、高梨直紘 (東京大学) and www.tenpla.net - 概要 • 天文学を学ぶ学生と科学館関係者のネットワーク 「天文学とプラネタリウム(天プラ)」 を構築 した。 • 学生・科学館職員が協力して、これまでにない様々 な天文学の普及活動を企画・実行している。 • 様々な活動の形を示し、天文学普及活動の輪を 広げていく。 - 天プラの目標 1. 2. 3. 4. 様々な専門性を持った人に交流の場を提供し、 どのような協力が可能かを探り、 具体的な活動へ昇華し、 天文学普及の新たなチャンネルを開拓する。 2003年の初夏頃から活動を開始。 構成コアメンバー 平松・高梨(東大D1) + 院生、学部生 (当初は学生とプラネタリウム施設の協力を想定) - 学生は天文学普及活動に前向きか? 2003年度 天文天体物理若手の会 夏の学校で調査。 • 全体的に前向きな回答。 • しかし、実際に活動した 例は少ない。 ↓ • そもそも科学館と触れ合う 機会が少ないからではないか? - 天プラの活動 • 交流事業 天文学の普及に興味を持つ学生・科学館関係者などが 互いに交流を深めることで、活発な普及活動の土台を 形成する。 • 天文学の普及事業 学生と科学館などの協力により、講演会/天文教室や 展示・グッズ開発など様々な活動を展開する。 • 普及活動の普及事業 様々な普及活動を展開すると同時に、参加者の興味に 応じた普及活動の提案を行い、天プラの輪を広げる。 - 天プラの活動 1. 交流事業 • 天文学とプラネタリウム ML 天プラの活動の核となるメーリングリスト。 活動の紹介、意見交換など • プラネタリウム見学会 実際のプラネタリウム番組・ 科学館展示を見学。そもそも プラネになじみのない学生に 現場を知ってもらい、意見交換 とアイディアの醸成を図る。 右:葛飾区郷土と天文の博物館での 見学を終えて。このような席から 驚異的なアイディアが生まれる! - 天プラの活動 1. 交流事業 • 「天文学とプラネタリウム」ML 加入者:142名 内訳:大学生・大学院生:72名 科学館・プラネタリウム関係者:35名 その他(学校教師、大学関係者など):35名 メンバー分布:学生 メンバー分布:科学館関係者その他 他、イタリア・ハワイに各1名。 - 天プラの活動 2. 天文学普及事業◆ 各地の講演会・天文教室への協力 相模原市立博物館 こども天文教室 (JAXA/ISAS 博士課程学生) 明石市立天文科学館 友の会 座談会 (京都大学 修士課程学生) 明石市立天文科学館 天文進路相談会 (京都大学 修士) 葛飾区郷土と天文の博物館 プラネタリウムゲスト出演 (東大修士) 入間市児童センター 天文講演会 (東大 修士) さいたま市宇宙劇場 講演会 (今月末:準備中) • テーマとしては、 最先端天文学の成果の紹介 天文学研究の実際(観測体験記) etc. 現場にいる学生こそがリアリティを 持って伝えられる内容 - 天プラの活動 2. 天文学普及事業◆ 各種グッズ・ソフトウェアの提案・作成 • 天文タイピングゲーム 「宇宙打(ソラウチ)」の開発・公開 プロジェクトリーダー:清水 隆史(日本大学) ・ 関連画像・イラストを表示し、遊びながら 天文用語に触れる。 ・ ランキング機能/単語ゲット機能を付加し、 遊び要素も重視。 ・ 単語に関する簡単な解説と関連ウェブページ へのリンクも用意し、自発的なさらなる探求も 促すことができる。 公開から8ヶ月で8万アクセス突破 - 天プラの活動 2. 天文学普及事業◆ 各種グッズ・ソフトウェアの提案・作成 • 天文画像アーカイブの開発・運営 ・ 入手しにくい画像を収集し、広く一般 にアクセスできる場所で公開する。 ・ 世界各地に観測に出かける学生が 撮影した写真など。 ・ その他、天文学解説用概念図も収集。 ・ 天文写真集としてもお楽しみ頂けます。 左上:チリにある電波望遠鏡 ASTE、右上:すばる望遠鏡から見た KECK望遠鏡 左下:紙コップによるCCDの原理解説画像、右下:豪サイディングスプリング天文台 - 天プラの活動 2. 天文学普及事業◆ 各種グッズ・ソフトウェアの提案・作成 • Astronomical Toilet Paper (ATP) の開発 ・ トイレットペーパーに天文情報を印刷。 ・ 科学館等のトイレに設置、お土産にも。 ・ 試作品第1刷 100ロール→配布&反響を回収 ・ 製品版 7000個。 6000個ほど販売済み。 → 科学館、オンラインショップで販売。 ・ 複数の新聞でも報道 *ATP試作品は、日産科学振興財団 理科・環境教育助成 による助成事業です。 - 天プラの活動 2. 天文学普及事業◆ ATPのメディアへの露出 ウェブサイトおよび新聞、テレビに登場。 → 大反響。 Yahoo! Japan / slashdot.jp から 個人ブログへ波及。 ↓ それまで天文学に興味のなかった多くの人の目に触れた。 しかも、ほとんどすべてで好感を得ている模様。 広告塔としての ATP の役割を十分に果たした。 毎日新聞 2005年1月7日 (毎日小学生新聞、中学生新聞にも) 次なる『花火』に向けて準備中。 Mainichi Daily News - 天プラの活動 2. 天文学普及事業• 進行中のプロジェクト/企画 - あすとろかるた - 天文学と温泉の夕べ - 天文カード - あすとろらじお 月刊星ナビ にて 言いたい放題中。 - 天プラの活動 3. 普及の普及事業◆ 各種研究会などで発表 • 天文天体物理若手の会 夏の学校 (2003 / 2004) • 日本天文学会 年会 (2004 春 / 秋/2005春) • プラネタリウム関連団体 (JPS / AJPA / プラ研) 総会・研究協議会 (2003 / 2004) • 天文教育普及研究会 (2004) ◆ 月刊天文誌『星ナビ』上でのコラム連載 なによりもまず、豊富な活動例を示すことが重要。 様々な天文学普及のカタチ / 多様な受け皿の存在を 示し、個人個人が活動しやすい事業を展開していく。 - 天プラの今後 • 実績を重ね、活動を広げる足がかりとする。 • 天文学を専攻する学生に限らず、天文学の普及に興味を持 つ学生(教育・芸術・文科系)にも幅広く参加を呼びかける。 • 外部からの要請に答えるだけでなく、様々な企画がML参加 者から活発に提案され、それに賛同する参加者が自主的に 活動できるシステム(ワーキンググループ)を確立する。 様々な企画を提案・実現、楽しい天文ライフを - tenpla へのアクセス • http://www.tenpla.net/ • [email protected] • 月刊天文誌『星ナビ』 にコラム連載中。
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