木材高度加工研究所 山 内 繁 木材、木質材料の化学的状態を分析して基礎的な 知見・情報を集積し、より高性能かつ安全な木質材料 開発に貢献することを目的として研究を行っている。 分析手法としては主に、固体の非破壊分析、局所分 析に適している赤外分光法とラマン分光法を用いて いるが、NMR、蛍光X線など他の分光分析も併せて用 いている。研究テーマは大別して以下の2つになる。 【1】木材中での接着剤、保存剤の物理的・ 化学的挙動の研究 使用規制接着剤、保存剤 ユリア樹脂、メラミン樹脂、 ↓ CCA、クロルピリホスなど 代替接着剤、保存剤 イソシアネート接着剤、 ↓ ホウ酸系保存剤 廃木材について検出・ 木材中での挙動を 識別を行い、その処理 調べ、最適使用条 における安全を確保す 件等を見つけ出す る 【2】低温熱処理による木材成分の化学的変化に 関する研究 熱処理による材質等の改良と劣化 改良 劣化 迅速な乾燥、寸法安 強度・耐久性の低下、 定性の増加 材色の変化等 低温熱処理にともなう木材成分の 化学変化を解明して、上記の材質 変化と対応させて考察し、木材利 用に役立てる
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